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全知全能と高級飯
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美味すぎる。美味すぎんだろ。美味すぎた。美味過ぎて三段活用してしまう程の美味しさの高級ハンバーグに僕は舌鼓を打ちまくり、軽く感動していた。
「ユモン……これ、一人で食べたの?」
「ん? そりゃ、あん時はオレ様が約束したからな」
いやまぁ、そうだけどさ。こんな美味しいものを独り占めするなんて……いや、不味い。ユモンみたいになってるよ。良くない。
「美味しい……ズルい……」
「感情が割れてるわよ、治」
「へへッ、二度目でもうめぇな~? お前も食えて良かったじゃねぇかよ、ギャハッ!」
ニヤニヤと笑いながら言うユモンに、僕はぐぬぬと唸りながらハンバーグを口の中に放り込んだ。イラついても手は止まらないのである。
「ふふ、そこまで気に入って頂けたなら光栄でございますな」
「え、安堂さんが作ったの?」
にこにこと笑いながら声を掛けて来た安堂さんに、僕は思わずそう返した。
「えぇ、普段は朝熊が作っていることが多いのですが、ハンバーグは前回もユモン様に私が提供したということで、再び私が作らせて頂きました」
自慢げに説明する安堂さんに、朝熊さんは細い目を向けている。それに気付いた安堂さんは、姿勢を直して料理の方に手を向けた。
「と、余計な口を挟んでしまい申し訳ございません。どうぞ、料理を引き続きお楽しみ下さい」
「あ、いやいや、全然大丈夫ですよ。それに、安堂さんの話も聞きたいですし……さっき、なんか凄い速度で動いて殴って蹴って……もう、凄かったですから」
「まぁ、勝ったのはオレ様だけどな」
僕の言葉にふんぞり返ったユモンを軽く肘で小突いた後、僕は更に続けた。
「アレって、どういう魔術なんですか? オリジナルっぽい感じですけど」
「魔術……というより、錬金術の方が主体でしょうかね。体に仕込んでいる内紋に関しては魔術と言っても良いですが」
「な、ないもん……?」
「あぁ、体に刻み込んでいる紋章のことです。そこにあの金属を合わせることで紋章が効果を発揮して金属と相互に作用し、様々な恩恵を得られる仕組みになっています」
なるほど……金属は内紋という基盤にはんだ付けしてるみたいな感じなんだろうか。分かんないけど。
「と言っても、自分で開発した部分よりも他人に頼った部分の方が多いのですがね。錬金術に関しては、殆どその人から学びましたので……」
「じゃあ、その人が師匠で魔術とか錬金術を学んで用心棒になったんですね」
「……まぁ、用心棒になったのはその人から色々と学んだ後ですな。ただ、魔術は昔の稼業の中で色んな方から習得した部分が大きいですね」
「アレが使えるようになる前から荒事が専門だったんですね……」
そうか、体術も磨き上げられてる感じだったし、元からそういう感じだったんだね。
「えぇ、まぁ……それよりも、私は貴方がどんな術法を扱うのかを聞きたいですがね」
「えっ」
話変わったし、あんまり話したくない話題である。
「まぁ、色々ですよ……んっ」
僕は曖昧に答えながらハンバーグを頬張った。ていうか、付け合わせのジャガイモがめっちゃ美味い。これも高い奴だったりするのかなぁ。ほっくほくだ。
「特に得意なものくらいあるでしょう。貴方も一緒に戦うかも知れないんだし、話しなさいよ」
「えぇ……最近だと、ゴーレム系かな」
ラクリオから習ってるからね。裏世界流……というか、ラクリオ流のゴーレム魔術はかなり発展していると思う。僕が基本としているこの世界の魔術形態よりも進んでいそうだ。
「ふぅん? ちょっと作って見なさいよ」
「いや、素材が無いって」
それに、まだご飯食べてる途中だし。
「石と土、どっちが良いの?」
あぁ、後で用意されて作らされる奴かな。まぁ、別に良いっちゃ良いんだけどさ。
「まぁ、土かな? インスタントだと土の方が好き」
「分かったわ」
そう言うと、紫苑ちゃんは手を何もない空間の方に伸ばした。それから何かを呟くと、伸ばした手の何メートルか先に渦を巻くような闇が生まれて、そこからどさどさと土が雪崩れ込むように出て来た。
「っ、お嬢様ッ! 食卓でそのようなことはお止めください!」
「そうだよ。ったく、土埃が舞ったらどうするんだよ」
叱りつける安堂さんと、言いながら土埃が舞わないように透明な壁を創り出して土を囲い込んだユモン。
「べ、別にちゃんと舞わないように覆うつもりだったわよ……それより、ほら! 用意したから作りなさいよ!」
「えぇ~……」
ハンバーグを食べるのに向き合いたかった僕は、嫌そうな声を上げながら土の山が出来ている場所を見た。
「ほい、っと」
指先を杖の様に振るって魔力を飛ばし、土の山を一体のゴーレムに変えた。丁度人くらいの背丈のゴーレムだ。素材が多くなかったから、ちょっとだけ細身である。でも、変形と同時に最適化されてるから力は割とあると思う。
「じゃあ、食べるね」
「ちょっと、今のどうやったのよ!?」
僕は棒立ちのゴーレムを見届け、まだ熱々のハンバーグに視線を戻した。鉄板って最高だよ。
「ユモン……これ、一人で食べたの?」
「ん? そりゃ、あん時はオレ様が約束したからな」
いやまぁ、そうだけどさ。こんな美味しいものを独り占めするなんて……いや、不味い。ユモンみたいになってるよ。良くない。
「美味しい……ズルい……」
「感情が割れてるわよ、治」
「へへッ、二度目でもうめぇな~? お前も食えて良かったじゃねぇかよ、ギャハッ!」
ニヤニヤと笑いながら言うユモンに、僕はぐぬぬと唸りながらハンバーグを口の中に放り込んだ。イラついても手は止まらないのである。
「ふふ、そこまで気に入って頂けたなら光栄でございますな」
「え、安堂さんが作ったの?」
にこにこと笑いながら声を掛けて来た安堂さんに、僕は思わずそう返した。
「えぇ、普段は朝熊が作っていることが多いのですが、ハンバーグは前回もユモン様に私が提供したということで、再び私が作らせて頂きました」
自慢げに説明する安堂さんに、朝熊さんは細い目を向けている。それに気付いた安堂さんは、姿勢を直して料理の方に手を向けた。
「と、余計な口を挟んでしまい申し訳ございません。どうぞ、料理を引き続きお楽しみ下さい」
「あ、いやいや、全然大丈夫ですよ。それに、安堂さんの話も聞きたいですし……さっき、なんか凄い速度で動いて殴って蹴って……もう、凄かったですから」
「まぁ、勝ったのはオレ様だけどな」
僕の言葉にふんぞり返ったユモンを軽く肘で小突いた後、僕は更に続けた。
「アレって、どういう魔術なんですか? オリジナルっぽい感じですけど」
「魔術……というより、錬金術の方が主体でしょうかね。体に仕込んでいる内紋に関しては魔術と言っても良いですが」
「な、ないもん……?」
「あぁ、体に刻み込んでいる紋章のことです。そこにあの金属を合わせることで紋章が効果を発揮して金属と相互に作用し、様々な恩恵を得られる仕組みになっています」
なるほど……金属は内紋という基盤にはんだ付けしてるみたいな感じなんだろうか。分かんないけど。
「と言っても、自分で開発した部分よりも他人に頼った部分の方が多いのですがね。錬金術に関しては、殆どその人から学びましたので……」
「じゃあ、その人が師匠で魔術とか錬金術を学んで用心棒になったんですね」
「……まぁ、用心棒になったのはその人から色々と学んだ後ですな。ただ、魔術は昔の稼業の中で色んな方から習得した部分が大きいですね」
「アレが使えるようになる前から荒事が専門だったんですね……」
そうか、体術も磨き上げられてる感じだったし、元からそういう感じだったんだね。
「えぇ、まぁ……それよりも、私は貴方がどんな術法を扱うのかを聞きたいですがね」
「えっ」
話変わったし、あんまり話したくない話題である。
「まぁ、色々ですよ……んっ」
僕は曖昧に答えながらハンバーグを頬張った。ていうか、付け合わせのジャガイモがめっちゃ美味い。これも高い奴だったりするのかなぁ。ほっくほくだ。
「特に得意なものくらいあるでしょう。貴方も一緒に戦うかも知れないんだし、話しなさいよ」
「えぇ……最近だと、ゴーレム系かな」
ラクリオから習ってるからね。裏世界流……というか、ラクリオ流のゴーレム魔術はかなり発展していると思う。僕が基本としているこの世界の魔術形態よりも進んでいそうだ。
「ふぅん? ちょっと作って見なさいよ」
「いや、素材が無いって」
それに、まだご飯食べてる途中だし。
「石と土、どっちが良いの?」
あぁ、後で用意されて作らされる奴かな。まぁ、別に良いっちゃ良いんだけどさ。
「まぁ、土かな? インスタントだと土の方が好き」
「分かったわ」
そう言うと、紫苑ちゃんは手を何もない空間の方に伸ばした。それから何かを呟くと、伸ばした手の何メートルか先に渦を巻くような闇が生まれて、そこからどさどさと土が雪崩れ込むように出て来た。
「っ、お嬢様ッ! 食卓でそのようなことはお止めください!」
「そうだよ。ったく、土埃が舞ったらどうするんだよ」
叱りつける安堂さんと、言いながら土埃が舞わないように透明な壁を創り出して土を囲い込んだユモン。
「べ、別にちゃんと舞わないように覆うつもりだったわよ……それより、ほら! 用意したから作りなさいよ!」
「えぇ~……」
ハンバーグを食べるのに向き合いたかった僕は、嫌そうな声を上げながら土の山が出来ている場所を見た。
「ほい、っと」
指先を杖の様に振るって魔力を飛ばし、土の山を一体のゴーレムに変えた。丁度人くらいの背丈のゴーレムだ。素材が多くなかったから、ちょっとだけ細身である。でも、変形と同時に最適化されてるから力は割とあると思う。
「じゃあ、食べるね」
「ちょっと、今のどうやったのよ!?」
僕は棒立ちのゴーレムを見届け、まだ熱々のハンバーグに視線を戻した。鉄板って最高だよ。
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