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#1 レツオウガ起動
Chapter02 凪守 03-04
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「――!」
だからだろうか。
そんな辰巳の脳裏は今、ひたすらに空虚だった。
走る。打つ。回避。撃つ。走る。倒す。防御。打つ。また走る。
あくまでもシンプルに、どこまでも正確に。
並み居る敵を倒して、倒して、倒して、倒して、倒す。
耳に届くは竜牙兵の断末魔、劈__つんざ__#く銃声、骨を穿つ拳、そして燃え盛る心臓の鼓動。
五体全てが竜牙兵を討つための装置となり、思考は反射能力のみを残して漂白されていく。
「は――」
いつしか、口元には小さな笑み。
そうだ、これで良い。平和そのものの学校だろうと、張り詰めた空気の凪守だろうと、咎人である自分に居場所など無い。
その事実を、今この瞬間だけは忘れる事が出来る。
命を研ぎ澄ませる、この瞬間だけは。
「――ん」
そうして、どれだけの時間が経ったろうか。
ふと歩みを止め、辰巳は辺り一帯を乱舞する光の霧――竜牙兵だった霊力の残滓が晴れるのを待つ。
「GI……ッ」
「GIGI、II……」
果たして霧の向こうから現れた竜牙兵団は、総崩れの状態になっていた。十字路の向こう、ブロック塀で挟まれた道の真ん中で右往左往している七体が、最後の生き残りのようだ。レーダーで調べても反応は無いので、間違いないだろう。
まぁ、あれだけ縦横無尽に暴れ回っていれば無理もない。
「術者が居なけりゃこんなもん、か」
淡々と呟く辰巳。その嘆息と同時に、残党達はじりじりと距離を取り始めた。一時後退し、体勢を立て直す腹積もりなのだろう。恐らくは、新たな竜牙兵を補充するために。
――いくら霊地を整えようと、禍がその場に存在する限り、霊力の流れは少なからず歪んでしまい、それに引きずられてまた新たな禍が生まれてしまう。禍__まがつ__を禍と書くのは、それが所以だ。
もちろん例外の個体も存在するが、どうあれ眼前の髑髏共を逃す理由はどこにもない。
さりとて、今までの戦法では逃げられる可能性も少なからずある。どんな速度で突っ込もうと、四方に散られれば対応できる範囲に限度が生まれる。
ならば。
だからだろうか。
そんな辰巳の脳裏は今、ひたすらに空虚だった。
走る。打つ。回避。撃つ。走る。倒す。防御。打つ。また走る。
あくまでもシンプルに、どこまでも正確に。
並み居る敵を倒して、倒して、倒して、倒して、倒す。
耳に届くは竜牙兵の断末魔、劈__つんざ__#く銃声、骨を穿つ拳、そして燃え盛る心臓の鼓動。
五体全てが竜牙兵を討つための装置となり、思考は反射能力のみを残して漂白されていく。
「は――」
いつしか、口元には小さな笑み。
そうだ、これで良い。平和そのものの学校だろうと、張り詰めた空気の凪守だろうと、咎人である自分に居場所など無い。
その事実を、今この瞬間だけは忘れる事が出来る。
命を研ぎ澄ませる、この瞬間だけは。
「――ん」
そうして、どれだけの時間が経ったろうか。
ふと歩みを止め、辰巳は辺り一帯を乱舞する光の霧――竜牙兵だった霊力の残滓が晴れるのを待つ。
「GI……ッ」
「GIGI、II……」
果たして霧の向こうから現れた竜牙兵団は、総崩れの状態になっていた。十字路の向こう、ブロック塀で挟まれた道の真ん中で右往左往している七体が、最後の生き残りのようだ。レーダーで調べても反応は無いので、間違いないだろう。
まぁ、あれだけ縦横無尽に暴れ回っていれば無理もない。
「術者が居なけりゃこんなもん、か」
淡々と呟く辰巳。その嘆息と同時に、残党達はじりじりと距離を取り始めた。一時後退し、体勢を立て直す腹積もりなのだろう。恐らくは、新たな竜牙兵を補充するために。
――いくら霊地を整えようと、禍がその場に存在する限り、霊力の流れは少なからず歪んでしまい、それに引きずられてまた新たな禍が生まれてしまう。禍__まがつ__を禍と書くのは、それが所以だ。
もちろん例外の個体も存在するが、どうあれ眼前の髑髏共を逃す理由はどこにもない。
さりとて、今までの戦法では逃げられる可能性も少なからずある。どんな速度で突っ込もうと、四方に散られれば対応できる範囲に限度が生まれる。
ならば。
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