67 / 162
#1 レツオウガ起動
Chapter02 凪守 03-03
しおりを挟む
「こんなもん、か」
かくして辰巳の火線を押し潰し、竜牙兵の群れが殺到しながら我先にと刃を振るう。
薙ぎ、斬り、突き、払い、徹底的に振るわれる竜牙兵団の両刃剣__グラディウス__#。高い頑健さと切断力を併せ持つ刃の群れが、肉よ裂け鉄よ砕けろと荒れ狂う。
ただ一撃受けただけでも、腕の一、二本は切り落とされかねない敵意の嵐。
その只中を、辰巳は己の技量のみで強引にかき分けていた。
―― 一対多の状況に置いて、最も避けるべき事態は多方向からの挟撃だ。殺気を読めば敵の動きを先んじる事は可能だし、実際辰巳はそうやってスペクターの猛攻をいなした。
だがそんな辰巳でも、真正面から対応できるのは両腕分、せいぜい二方向が限度だ。それも、守りに徹するという前提があって、だ。
ならば、どうするのか。
単純な話だ。真正面からぶつからなければ良いのだ。
「GGIIIッ!」
真正面から斬り込む竜牙兵。大上段から振り下ろされる一撃。その手首に、辰巳は義手の拳を打ち据えて逸らす。
「奮__フン__#ッ!」
「GIIッ!?」
当然怯む竜牙兵だが、この隙を狙って別の竜牙兵二体がが斬りかかる。
「GIIIッ!」
左、右。辰巳の逃げ場を塞ぐように襲い来る連続斬撃。それをに対し、辰巳はたたらを踏んでいた正面の竜牙兵の手首を掴む。
「GIッ!?」
「そらよっ!」
更にローキックを叩き込み、左側へ重心を崩させる。
「GIIIIIッ!?」
ぶつかり合う二体の竜牙兵、中断される連続斬撃。その隙を縫って辰巳は右、正面、左の順に自動拳銃を照準、射撃。
「GIIIIIッ――」
脳天に穴を穿たれ、霊力の残滓となって消滅していく竜牙兵達。
だが辰巳はそんな光景に見向きもせず、新たに現れる髑髏を打ちながら、あるいは撃ちながら、奥へ奥へと突き進む。
辰巳は、自ら望んで敵陣へと飛び込み、乱戦状況を造り出しているのだ。
敵の身体そのものを、盾として立ち回るために。
故に、辰巳は足を止めない。突風のように、稲妻のように敵陣を駆け巡りながら、辰巳は竜牙兵の剣を避け、逸らし、いなし、受け流す。
更に反撃の拳を打ち込み、銃撃を撃ち込み、手近な髑髏を蹴り飛ばして盾にする。
その様はまさしく台風の目だ。辰巳に近寄られたが最後、嵐のような攻撃とそれに伴う乱闘が、一帯全ての竜牙兵を打ち崩してしまうのだから。
スペクターと拳を交えた時とは、また趣を異にする絶技だ。今この瞬間は押していようとも、次の一秒で僅かでも対応を誤れば、一方的に斬殺されかねないのだから。
かくして辰巳の火線を押し潰し、竜牙兵の群れが殺到しながら我先にと刃を振るう。
薙ぎ、斬り、突き、払い、徹底的に振るわれる竜牙兵団の両刃剣__グラディウス__#。高い頑健さと切断力を併せ持つ刃の群れが、肉よ裂け鉄よ砕けろと荒れ狂う。
ただ一撃受けただけでも、腕の一、二本は切り落とされかねない敵意の嵐。
その只中を、辰巳は己の技量のみで強引にかき分けていた。
―― 一対多の状況に置いて、最も避けるべき事態は多方向からの挟撃だ。殺気を読めば敵の動きを先んじる事は可能だし、実際辰巳はそうやってスペクターの猛攻をいなした。
だがそんな辰巳でも、真正面から対応できるのは両腕分、せいぜい二方向が限度だ。それも、守りに徹するという前提があって、だ。
ならば、どうするのか。
単純な話だ。真正面からぶつからなければ良いのだ。
「GGIIIッ!」
真正面から斬り込む竜牙兵。大上段から振り下ろされる一撃。その手首に、辰巳は義手の拳を打ち据えて逸らす。
「奮__フン__#ッ!」
「GIIッ!?」
当然怯む竜牙兵だが、この隙を狙って別の竜牙兵二体がが斬りかかる。
「GIIIッ!」
左、右。辰巳の逃げ場を塞ぐように襲い来る連続斬撃。それをに対し、辰巳はたたらを踏んでいた正面の竜牙兵の手首を掴む。
「GIッ!?」
「そらよっ!」
更にローキックを叩き込み、左側へ重心を崩させる。
「GIIIIIッ!?」
ぶつかり合う二体の竜牙兵、中断される連続斬撃。その隙を縫って辰巳は右、正面、左の順に自動拳銃を照準、射撃。
「GIIIIIッ――」
脳天に穴を穿たれ、霊力の残滓となって消滅していく竜牙兵達。
だが辰巳はそんな光景に見向きもせず、新たに現れる髑髏を打ちながら、あるいは撃ちながら、奥へ奥へと突き進む。
辰巳は、自ら望んで敵陣へと飛び込み、乱戦状況を造り出しているのだ。
敵の身体そのものを、盾として立ち回るために。
故に、辰巳は足を止めない。突風のように、稲妻のように敵陣を駆け巡りながら、辰巳は竜牙兵の剣を避け、逸らし、いなし、受け流す。
更に反撃の拳を打ち込み、銃撃を撃ち込み、手近な髑髏を蹴り飛ばして盾にする。
その様はまさしく台風の目だ。辰巳に近寄られたが最後、嵐のような攻撃とそれに伴う乱闘が、一帯全ての竜牙兵を打ち崩してしまうのだから。
スペクターと拳を交えた時とは、また趣を異にする絶技だ。今この瞬間は押していようとも、次の一秒で僅かでも対応を誤れば、一方的に斬殺されかねないのだから。
0
あなたにおすすめの小説
ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる
ぽとりひょん
ファンタジー
エアハルトは、幼なじみのエルメンヒルトを追ってダンジョンの町「ゴルドベルク」で冒険者になろうとする。しかし、彼のアビリティを見た人たちは冒険者を諦め村へ帰るように説得する。彼には魔力がなかった。魔力がなければ深層で魔物と戦うことが出来ないのだ。エアハルトは諦めきれずエルメンヒルトと肩を並べて冒険するため、冒険者となってポンコツと蔑まれながら、ソロでダンジョンに挑み始める。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
【完結】大量焼死体遺棄事件まとめサイト/裏サイド
まみ夜
ホラー
ここは、2008年2月09日朝に報道された、全国十ケ所総数六十体以上の「大量焼死体遺棄事件」のまとめサイトです。
事件の上澄みでしかない、ニュース報道とネット情報が序章であり終章。
一年以上も前に、偶然「写本」のネット検索から、オカルトな事件に巻き込まれた女性のブログ。
その家族が、彼女を探すことで、日常を踏み越える恐怖を、誰かに相談したかったブログまでが第一章。
そして、事件の、悪意の裏側が第二章です。
ホラーもミステリーと同じで、ラストがないと評価しづらいため、短編集でない長編はweb掲載には向かないジャンルです。
そのため、第一章にて、表向きのラストを用意しました。
第二章では、その裏側が明らかになり、予想を裏切れれば、とも思いますので、お付き合いください。
表紙イラストは、lllust ACより、乾大和様の「お嬢さん」を使用させていただいております。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる