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#1 レツオウガ起動
Chapter03 魔狼 13-12
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光。圧倒的という言葉すら生温い銀色の光。
フェンリルが変換したRフィールドを、そのまま熱エネルギーとして叩きつける、単純かつ防御不可能な必殺の一撃。
あまねく全てを焼きつくすその輝きの先に、ギノアは見た。
おつかれさまでした、と。
柔らかな笑顔を浮かべながら、手を差し伸べる家族の姿を。
「……ああ、ああ。いま、いくよ」
まっすぐに、ギノアは手を差し出す。
同時に、神影鎧装オーディン・シャドーは爆発した。叩きつける爆風が、制御を失った霊力光が、レツオウガの装甲をまばゆく照らす。
彼が最後にみたものは、ただの幻だったのか。それとも別の、なにかだったのか。
今となっては窺い知れない。全ては灰銀色が飲み込んでしまった。
ただ確かなのは、神影鎧装の死闘が終結した事、風葉が随分と暴れまわった頃。
そして何よりも、辰巳が生き残った事だ。
「やった、のか」
「みたい、だね」
じっとり汗ばむ両手を開きながら、風葉は辰巳を見る。
「何て言うか、お疲れ様」
「ああ、お疲れ」
頷き、辰巳はレツオウガを着地させる。
「後は……」
いやいやながら、辰巳はバイザーを見る。半分割れながら、それでも律儀に機能を果たしていたバイザーは、あるアイコンをひっきりなしに点灯させていた。
すなわち、通信の着信を。
立体映像モニタを呼び出して確認すれば、発信者は巌のみならず、滅多に見ないような上の人の名前も並んでいた。
「うわぁ出たくねえ」
『動くな! オマエは完全に包囲されている!』
更に間の悪いことに、立ち並ぶ民家の中からライフルを構えた大鎧装が三機、同時に姿を表した。幻燈結界で物体を透過しながら近付いてきたのだろう、見事な隠密接敵だ。
濃緑色に染め抜かれた、戦車のように無骨な装甲。フルフェイスヘルメットのような、平坦で無表情なカメラアイ。そして右肩に刻まれた、凪守のエンブレム。
間違いない。凪守の正規部隊が使っている大鎧装、零壱式だ。
だがなぜ、味方である筈の連中が銃口を向けるのか――と、そこまで思考して辰巳は苦笑した。
「そりゃまあ、今まで暴れまくったからなぁ」
こりこりとヘッドギアをかきながら、辰巳は振り返る。
「さて。どうすりゃ良いと思う、霧宮さん」
「……や、私に聞かれても」
Rフィールドを苦も無く喰らう魔狼でも、この状況を打破するのは中々難儀なようであった。
フェンリルが変換したRフィールドを、そのまま熱エネルギーとして叩きつける、単純かつ防御不可能な必殺の一撃。
あまねく全てを焼きつくすその輝きの先に、ギノアは見た。
おつかれさまでした、と。
柔らかな笑顔を浮かべながら、手を差し伸べる家族の姿を。
「……ああ、ああ。いま、いくよ」
まっすぐに、ギノアは手を差し出す。
同時に、神影鎧装オーディン・シャドーは爆発した。叩きつける爆風が、制御を失った霊力光が、レツオウガの装甲をまばゆく照らす。
彼が最後にみたものは、ただの幻だったのか。それとも別の、なにかだったのか。
今となっては窺い知れない。全ては灰銀色が飲み込んでしまった。
ただ確かなのは、神影鎧装の死闘が終結した事、風葉が随分と暴れまわった頃。
そして何よりも、辰巳が生き残った事だ。
「やった、のか」
「みたい、だね」
じっとり汗ばむ両手を開きながら、風葉は辰巳を見る。
「何て言うか、お疲れ様」
「ああ、お疲れ」
頷き、辰巳はレツオウガを着地させる。
「後は……」
いやいやながら、辰巳はバイザーを見る。半分割れながら、それでも律儀に機能を果たしていたバイザーは、あるアイコンをひっきりなしに点灯させていた。
すなわち、通信の着信を。
立体映像モニタを呼び出して確認すれば、発信者は巌のみならず、滅多に見ないような上の人の名前も並んでいた。
「うわぁ出たくねえ」
『動くな! オマエは完全に包囲されている!』
更に間の悪いことに、立ち並ぶ民家の中からライフルを構えた大鎧装が三機、同時に姿を表した。幻燈結界で物体を透過しながら近付いてきたのだろう、見事な隠密接敵だ。
濃緑色に染め抜かれた、戦車のように無骨な装甲。フルフェイスヘルメットのような、平坦で無表情なカメラアイ。そして右肩に刻まれた、凪守のエンブレム。
間違いない。凪守の正規部隊が使っている大鎧装、零壱式だ。
だがなぜ、味方である筈の連中が銃口を向けるのか――と、そこまで思考して辰巳は苦笑した。
「そりゃまあ、今まで暴れまくったからなぁ」
こりこりとヘッドギアをかきながら、辰巳は振り返る。
「さて。どうすりゃ良いと思う、霧宮さん」
「……や、私に聞かれても」
Rフィールドを苦も無く喰らう魔狼でも、この状況を打破するのは中々難儀なようであった。
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