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2062年から来た未来人の書き込み①

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2010年11月17日に、2ちゃんねるのオカルト超常現象掲示板に「おれ、未来から来たけど何か質問ある?」というスレッドが立てられ、そこでスレ主である自称「2062年からやってきた未来人」がスレ住人との質疑応答の形で未来を予言(予告)していきました。

名前、年齢、住所は非公開ですが、質疑応答により日本人の男性であることは判明しています。


“おれ、未来から来たけど何か質問ある?”と、ずいぶんとフランクで軽いノリなスレッドですが、のちにオカルト界では有名なタイムトラベラー、未来人となりました。


筆者は2ちゃんねるに元々関心がなく、リアルタイムでこのスレッドを見てはいなかったのですが、東日本大震災が起こった数年後に、たまたま「2026年から来た未来人の掲示板のまとめ」の存在を知り、未来人と名乗る方が書き込んだ内容を読んでいくうちに、書いていることがピンポイントで当たっているような気がして段々と惹き込まれていきました。
ここに現れた未来人が本物かどうかはさて置き、この奇妙な書き込みは、筆者が都市伝説に興味を持つきっかけになったひとつともいえます。


■東日本大震災が起こることを知っていた


「2062氏」と呼ばれる未来人は、2010年に初めて2chに訪れた際、「未来に起きる大災害」についてこんな暗号を残していきました。

──────
自然災害に関しては、言う事が許されない。人口動態変化に繋がる事は言えないのだ。ただし、忠告しておく。 
yあ 間 N意 埜 b於 ㋹
(2010/11/17)
──────


これは、
yあ 間 N意 埜 b於 ㋹
↓       ↓        ↓       ↓      ↓       ↓
や       ま        に       の      ぼ       れ

「山に登れ」とスレ民によって解読されています。

2010年11月17日の時点では、この暗号のどの辺が自然災害に直結するものであるのか誰も検討がつかず、スレ民たちを悩ませました。
解読された言葉にピンと来なかった為か、「もっと複雑な暗号が隠されているのでは?」との声もあがったようです。


しかし、翌年の2011年3月11日に東日本大震災が発生したことでその言葉の持つ意味が明らかになりました。「山に登れ」とは「津波から避難しろ」という意味だったのだと気が付いたスレ民たちは衝撃を受けました。


これには、“2062氏は、本当に未来から来たのでは?”という声がネット上に溢れかえることになりました。


その後、2011年7月22日に再び掲示板に訪れた2062氏は、スレ民たちの質問に答えています。


────
Q.今後また大きい地震くる?

A.地震に関しては、本当に申し訳なかった。あれが私が出来る範囲の最大限の警告だったのだ。大きな地震に関しては許される範囲内ならば答える。
(2011/7/22)

Q.答えられる範囲で地震のことを教えてくれ

A.これはどの程度の地震なのか。前回のように、2011.3.11の“やや大きな地震”を警告したらいいのだろうか。
(2011/7/23)

Q.近々日本に危機的状況はありますでしょうか? その場合どのように対処したらよいでしょうか ? ヒントになるようなことでも構いませんので お教えください。

A.これは本当に悲しくなってしまう。言いたくてたまらないが言えないのだよ。本当に許してくれ。暗号としてよければ見つからない様に“警告”はできるが文字では、もうできなくなってしまった。何か良い方法があればいいのだが。
(2011/7/23)

────

2062年氏は東日本大震災やその先の災害についての質問に回答しています。
どうやら、未来に起こる出来事をハッキリと伝えてはいけない規則があるようです。
そんな中でも、文章以外でなんとか伝えようと試みてくれています。

この回答からわかることは、あの未曾有の大災害だった東日本大震災のことを「やや大きい地震」と例えていることから、2011年以降に、2062氏が言葉にするのも辛く悲しくなってしまうほど悲惨な、とてつもない大災害が起こると推測されます。


■熊本地震の日にちも的中

2062氏は2010年にたまたま来たのではなく、“秘密調査”という“任務”を熟す為やってきたと言っていました。それは“2062年に必要な生物の採取”だそうです。
そしてこの任務を終えた後は、「2016年4月15日へ行く」と告げていました。

そしてそれから6年後、2016年4月14日、16日に震度7の熊本地震が発生し、ネットユーザーたちの間は戦慄が走りました。


「未来人が2016年4月15日にまた来るといったのはこの熊本地震が関係している…??
なんか怖くなってきた」


熊本地震発生直後から、2062氏の発言を思い出したネットユーザーたちの間で、「またも未来人の予言が的中した!」と話題になったのです。


■第三次世界大戦について

2062氏は今後起こるのかどうか瀬戸際の、第三次世界大戦についても語っています。

Q.世界大戦ありましたか?
A.世界大戦は1回あった。第三次世界大戦。
(2010/11/14)

Q.2030年代に予定されている第三次世界大戦なんかも情報あればよろしく。
A.第三次世界大戦は2030年ではない。もっと早いぞ。
(2010/11/14)

Q.第三次世界大戦は日本も参戦しますか?核は使用されますか?
A.勿論参加した。日本はブチ切れたぞ。 核は日本は使わないが・・・
(2010/11/14)

Q.第三次世界大戦で日本はどの程度被害を受けるのか?
A.核は落とされない、とだけ言っておく。
(2010/11/16)

Q.第三次世界大戦はどことどこの戦争なのか?
A.これはアジア全域、アメリカ、ロシア、一部ヨーロッパ、そして中東各国。
(2010/11/16)

Q戦争で生物・化学兵器は使われるか。それは日本で使用されるか
A.大半が化学兵器。日本ではない。
(2010/11/21)

Q.第3次世界大戦の前に中国と日本の軍事衝突はありますか?
あるならそれはどう終息する?
A.ある。序盤、アメリカ、日本が応戦するが、最強国家インドが鎮圧。
(2010/11/21)

Q.第3次世界大戦で敵国は日本列島本土に上陸しますか?
A.しない。日本軍が死守する。
(2010/11/21)

Q.今後戦争が世界であるならば日本における戦争の被害は?
A.ノーコメント。
(2010/11/21)

Q.朝鮮戦争が再開されるか教えて欲しい
A.冷静に考えてほしい。 なぜ北朝鮮が発砲したのかを。これが理解できれば先の道筋が理解できる。
(2010/11/23)

Q.ロシア及びヨーロッパの状況を概略にでも教えてください。アフリカの状況も解れば……
Aロシアは手がつけられなくなる。ヨーロッパは気にすることはない。アフリカは無残だ。
(2010/11/14)


2010年の時点では“2030年より以前に、第三次世界大戦が起こる”とは、考えられない世の中でしたが、2024年の現在では、ひたひたと音を立てて近づいて来ているように感じます。

“ドイツ国防相は、ロシアがウクライナとの戦線を拡大し、2025年にもNATOとの「全面戦争」に突入するという最悪のシナリオを想定している”とドイツのマスメディアは報じています。

また、台湾では中国との軍事衝突に備えた「民兵」育成の動きもあります。

イギリスやスウェーデンの防衛関連閣僚も、ロシアとの戦争を想定した備えを訴えるスピーチをするなど、まるで「第3次世界大戦」が本当に近づいているかのような物々しさです。


2022年2月、本格的なロシアによるウクライナ軍事侵攻が起こった時、真っ先に思い出したのが2062氏の言った「ロシアは手がつけられなくなる。」という言葉でした。
このまま世界は最悪のシナリオ通りに進んでしまうのでしょうか。
未来の方々の力でなんとかこのシナリオを回避出来ないものかと思ってしまいますが、世界を変えて行くには他力本願せず、まずはこの時代を生きる私たちひとりひとりの意識を変えていかなければならないのでしょう。


そして、面白いのが「最強国家インド」というワードです。

インドは「IT大国」として著しい経済成長を遂げ、その勢いは、2027年にはGDP(国内総生産)で日本を抜いて世界3位になる予測もあるほどです。
人口ボーナスと1991年に貿易の自由化へ方針転換した成果が、いま、徐々に出てきていると言えるでしょう。

日本で使われている有名なスマホ決済サービス「PayPay」は、インドの企業「Paytm」が開発した技術を活用してソフトバンクとヤフーが始めたものですし、宇宙事業では2023年8月に無人の月面探査機「チャンドラヤーン3号」で世界で初めて月の南極付近への着陸を成功させ、更にそのたった1ヶ月後に太陽フレアの観測衛星「アディティヤL1」を打ち上げるという快挙を遂げ、IT分野、宇宙開発分野共に躍進が止まりません。


そんなインドは、ウクライナ侵攻後もロシアとの関係を維持しながらも、日本やアメリカとも良好な外交関係を築くしたたかさを持っています。今後インドの存在感はますます高まるのではないかと感じています。

2062氏は、未来のインドを高く評価していました。
インドは日本のビジネスのパートナーとしてこれからも友好的であって欲しいものです。


(長くなる為、次回に続きます)
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