9 / 13
9.家族ごっこ
とりあえずその夜は白井と別れ、帰り道に白井と連絡先を交換したことを煌に報告した。煌は「は!?」と不満の声を洩らし、連絡先を今すぐ消せとスマホを奪おうとしてきた。
だが、優鶴はスマホを渡さなかったし、もちろん白井の連絡先も消さなかった。煌は悔しそうに、「あんな奴の言ってることを信じるのかよ」と腕に血管を浮かばせて拳をきつく握りしめていた。
「まだ信じてないけど、信じた方がいい気がした」
先週煌が白井を襲いかけた花井田公園の入口で立ち止まり、優鶴はそう言った。先週より紫陽花がしぼんでいて、花びらの端が茶色く枯れはじめている。
優鶴の言葉に、煌は「俺は信じない」と強く言った。
「一回信じてみたら? 一生のうちに出会えないアルファとオメガがほとんどだっていうのに、会えたんだぞ、おまえは」
紫陽花から煌に視線を移す。煌は悔しそうな表情を浮かべてズカズカとこちらにやってくると、ガシッと優鶴の手首を掴んだ。そして握った優鶴の手を自身の胸に当てた。
「俺が出会ったのは兄貴、あんただよ」
彫りの深い二重に縁どられた黒い瞳が、まっすぐ自分を見つめてくる。ドキッとして、優鶴は思わず視線から逃げた。真っ直ぐな眼差しに見つめられると、体が熱くなる。泣きたくなる。オメガでもないのに。自分の体はどうかしている。
「またそんなこと言って……」茶化すように笑って、大きな手を離させる。
「そ、それよりコンビニでなに買ったんだよ」
誤魔化すために煌の手元の袋を覗こうとすると、「兄貴」と呼ぶ声に遮られた。条件反射のように見ると、煌の怒ったような目に射抜かれた。
「兄貴が誤魔化したくなる気持ちはわかる。ずっと弟だった奴から告白されて、ほぼレイプみたいなこともされたんだからな」
言葉にされるといたたまれなくなる。優鶴は自分のつま先に目を落とした。
「それなのに、兄貴はずっと普通にしようとしてくれてる。俺はありがたいと思わなくちゃいけないんだろうな。でも、余計なお世話なんだよ。俺言ったよな? 許さなくていいって」
一歩ずつ歩み寄りながら、煌ははっきりと聞こえるように言った。
「俺は兄貴が好きだ。何度普通にされても、あんたが俺を見るまで言い続けてやる」
まっすぐな言葉に、かあっと頬が熱くなる。
「この何日間か兄貴の家族ごっこに付き合ってきたけど……俺だってもう限界なんだよ」
「家族ごっこって……家族だろ、本物の」
「それ本気で言ってんのか? あんたを好きになった時点で、俺はあんたを家族だとは思えなくなってんだよ」
「……っ」
断定的な言葉がショックだった。
「壊したのは俺なのに、こんなこと言うのは間違ってるって自分でも思う。でも気持ちを誤魔化されるのは、しんどい」
「そ、そんなこと言われても……だって俺ら兄弟だぞ兄弟!」
「だからそれはもう直らねえんだって!」
煌が声を荒げる。
兄弟として、家族としてうまく切り抜けてきた一週間を、これまで培ってきた家族の時間を、どうしてこの男は否定するんだろう。ぶち壊そうとするんだろう。イライラする。優鶴は思わず叫んだ。
「お、おまえが言ったんだろっ。俺の首の匂いを嗅いで、『これじゃない』って」
優鶴の言葉に、煌は「え?」と口を開けた。 自分でも言いたいことはこれじゃないと思ったが、口にしたら止まらなかった。
「お、覚えてないかもしれないけどな、俺を襲いながらあの子の匂いを捜してたのは、おまえじゃないかっ!」
あの夜、煌はたしかに自分の身体にオメガの――白井の名残を探っていた。優鶴から剥ぎとったシャツに顔をうずめる煌を前に、優鶴はひどく心をかき乱されたのだ。今思えばあれは嫉妬に似た感情だった。うまく言えないが、ひどく気分が悪かった。
否定したかったようだが、自分の記憶に自信がないのだろう。煌はグッと口をつぐんだ。
「さすがにハアッ? って思ったよ俺も。でも責めらんないよ。おまえはただ『運命の番』のフェロモンにあてられただけなんだから」
「『運命の番』じゃねえ」煌が悔しそうに眉根を寄せる。
「そんなこと、煌がいくら否定したってベータの俺にはわからない。白井君にも言われたよ。ベータにはわからないって」
「……っ」
「……本能レベルで求めあう相手なんて、最高じゃん。そんな相手がいるのに、なんでよりによって俺なんだよ」
煌は「兄貴が決めることじゃねえだろ」と絞り出すように言った。
「おまえは頭もいいし、自分がアルファってことにいろんな意味で敏感だから……本当はわかってるんじゃないのか? あの子が『運命の番』だって」
煌の視線が揺れる。それが答えだと思った。
「おまえの気持ちを疑ってるわけじゃないよ。でも俺はおまえの気持ちより、おまえと白井君が『運命の番』だってことの方が、よっぽど信じられる。信じたほうがいいって思う」
それが世間的にも健全だし、自分の願う煌の幸せに一番近い。
煌と白井が『運命の番』だと白井の口から聞かされたとき、頭が真っ白になった。何も考えられなくなって、目の前が霞んだ。思わず煌の手を取って逃げだしたくなった。白井の目の届くところから、煌を隠したかった。
でもできなかった。シャツに顔をうずめる煌の姿を思い出したら、手も足も前に出せなかった。
敵わない。
そう思ったのだ。運命にも白井にも。
ようやく気づいた。自分も煌に惹かれている。弟としてだけじゃない。煌の孤独に触れたあの瞬間から、ずっとこの男のことが気になって仕方なかった。自分の様子を窺いながら好意を小出しにする男が可愛かった。好意を持たれて嬉しかった。だからどんなにウザがられても構い続けた。
もちろん『兄』として煌を思う自分もいた。
煌に特別な感情を抱いている自分と、兄の自分。どちらの立場で相手に接するか、考えるまでもなく後者を自然に選んだ。兄の立場なら、ずっと傍にいることができる。そう信じて疑わなかったからだ。
十分理解しているつもりだった。『兄』は煌の未来や幸せを奪っちゃいけない。背中を押して、応援しなくちゃいけない。
「大丈夫だって。おまえはあの子のことを、きっと好きになるよ」
ヒクつきそうになる口元で無理やり笑顔をつくると、胸に乾いたものが流れてきた。諦めに似たそれが、喉をキュッと締めつけてくる。
煌には幸せになってもらいたい。
本気でそう思う後ろで、白井だろうと誰だろうと、煌が誰かに夢中になっている姿を見たくないと思う自分がいる。でも煌に自分の想いを伝えていない今なら、まだ見ることができるような気がする。応援できる。だから――。
煌は何も言い返してこなかった。背中を丸め、ただ足元を呆然と見つめていた。煌の手からコンビニ袋を抜きとって中を見る。優鶴の好きなガリガリ君と煌の好きなカルピスバーが入っていた。小学生の頃、よく二人でアイスを食べながら帰った記憶がよみがえる。もうあの頃には戻れないのだ。だから、前へ進むしかない。
「帰ろう」優鶴は上ずりそうになる声を押し殺して、煌に言った。
「なんで……俺はアルファなんだよ」
ポツリと落とされる、何度か煌の口から聞いたことのある疑問。これまで優鶴がそれに答えたことはなかった。
「幸せになるためだよ」
煌自身と、煌の運命の人が。
『弟』の手を引き、優鶴は家に向かって歩き出す。
「俺は兄貴のアルファになりたい」
後ろから聞こえてきた声にせつなくなる。
「神様にでも言ってくれ」
短い沈黙のあとに出た自分の声は、震えていた。
だが、優鶴はスマホを渡さなかったし、もちろん白井の連絡先も消さなかった。煌は悔しそうに、「あんな奴の言ってることを信じるのかよ」と腕に血管を浮かばせて拳をきつく握りしめていた。
「まだ信じてないけど、信じた方がいい気がした」
先週煌が白井を襲いかけた花井田公園の入口で立ち止まり、優鶴はそう言った。先週より紫陽花がしぼんでいて、花びらの端が茶色く枯れはじめている。
優鶴の言葉に、煌は「俺は信じない」と強く言った。
「一回信じてみたら? 一生のうちに出会えないアルファとオメガがほとんどだっていうのに、会えたんだぞ、おまえは」
紫陽花から煌に視線を移す。煌は悔しそうな表情を浮かべてズカズカとこちらにやってくると、ガシッと優鶴の手首を掴んだ。そして握った優鶴の手を自身の胸に当てた。
「俺が出会ったのは兄貴、あんただよ」
彫りの深い二重に縁どられた黒い瞳が、まっすぐ自分を見つめてくる。ドキッとして、優鶴は思わず視線から逃げた。真っ直ぐな眼差しに見つめられると、体が熱くなる。泣きたくなる。オメガでもないのに。自分の体はどうかしている。
「またそんなこと言って……」茶化すように笑って、大きな手を離させる。
「そ、それよりコンビニでなに買ったんだよ」
誤魔化すために煌の手元の袋を覗こうとすると、「兄貴」と呼ぶ声に遮られた。条件反射のように見ると、煌の怒ったような目に射抜かれた。
「兄貴が誤魔化したくなる気持ちはわかる。ずっと弟だった奴から告白されて、ほぼレイプみたいなこともされたんだからな」
言葉にされるといたたまれなくなる。優鶴は自分のつま先に目を落とした。
「それなのに、兄貴はずっと普通にしようとしてくれてる。俺はありがたいと思わなくちゃいけないんだろうな。でも、余計なお世話なんだよ。俺言ったよな? 許さなくていいって」
一歩ずつ歩み寄りながら、煌ははっきりと聞こえるように言った。
「俺は兄貴が好きだ。何度普通にされても、あんたが俺を見るまで言い続けてやる」
まっすぐな言葉に、かあっと頬が熱くなる。
「この何日間か兄貴の家族ごっこに付き合ってきたけど……俺だってもう限界なんだよ」
「家族ごっこって……家族だろ、本物の」
「それ本気で言ってんのか? あんたを好きになった時点で、俺はあんたを家族だとは思えなくなってんだよ」
「……っ」
断定的な言葉がショックだった。
「壊したのは俺なのに、こんなこと言うのは間違ってるって自分でも思う。でも気持ちを誤魔化されるのは、しんどい」
「そ、そんなこと言われても……だって俺ら兄弟だぞ兄弟!」
「だからそれはもう直らねえんだって!」
煌が声を荒げる。
兄弟として、家族としてうまく切り抜けてきた一週間を、これまで培ってきた家族の時間を、どうしてこの男は否定するんだろう。ぶち壊そうとするんだろう。イライラする。優鶴は思わず叫んだ。
「お、おまえが言ったんだろっ。俺の首の匂いを嗅いで、『これじゃない』って」
優鶴の言葉に、煌は「え?」と口を開けた。 自分でも言いたいことはこれじゃないと思ったが、口にしたら止まらなかった。
「お、覚えてないかもしれないけどな、俺を襲いながらあの子の匂いを捜してたのは、おまえじゃないかっ!」
あの夜、煌はたしかに自分の身体にオメガの――白井の名残を探っていた。優鶴から剥ぎとったシャツに顔をうずめる煌を前に、優鶴はひどく心をかき乱されたのだ。今思えばあれは嫉妬に似た感情だった。うまく言えないが、ひどく気分が悪かった。
否定したかったようだが、自分の記憶に自信がないのだろう。煌はグッと口をつぐんだ。
「さすがにハアッ? って思ったよ俺も。でも責めらんないよ。おまえはただ『運命の番』のフェロモンにあてられただけなんだから」
「『運命の番』じゃねえ」煌が悔しそうに眉根を寄せる。
「そんなこと、煌がいくら否定したってベータの俺にはわからない。白井君にも言われたよ。ベータにはわからないって」
「……っ」
「……本能レベルで求めあう相手なんて、最高じゃん。そんな相手がいるのに、なんでよりによって俺なんだよ」
煌は「兄貴が決めることじゃねえだろ」と絞り出すように言った。
「おまえは頭もいいし、自分がアルファってことにいろんな意味で敏感だから……本当はわかってるんじゃないのか? あの子が『運命の番』だって」
煌の視線が揺れる。それが答えだと思った。
「おまえの気持ちを疑ってるわけじゃないよ。でも俺はおまえの気持ちより、おまえと白井君が『運命の番』だってことの方が、よっぽど信じられる。信じたほうがいいって思う」
それが世間的にも健全だし、自分の願う煌の幸せに一番近い。
煌と白井が『運命の番』だと白井の口から聞かされたとき、頭が真っ白になった。何も考えられなくなって、目の前が霞んだ。思わず煌の手を取って逃げだしたくなった。白井の目の届くところから、煌を隠したかった。
でもできなかった。シャツに顔をうずめる煌の姿を思い出したら、手も足も前に出せなかった。
敵わない。
そう思ったのだ。運命にも白井にも。
ようやく気づいた。自分も煌に惹かれている。弟としてだけじゃない。煌の孤独に触れたあの瞬間から、ずっとこの男のことが気になって仕方なかった。自分の様子を窺いながら好意を小出しにする男が可愛かった。好意を持たれて嬉しかった。だからどんなにウザがられても構い続けた。
もちろん『兄』として煌を思う自分もいた。
煌に特別な感情を抱いている自分と、兄の自分。どちらの立場で相手に接するか、考えるまでもなく後者を自然に選んだ。兄の立場なら、ずっと傍にいることができる。そう信じて疑わなかったからだ。
十分理解しているつもりだった。『兄』は煌の未来や幸せを奪っちゃいけない。背中を押して、応援しなくちゃいけない。
「大丈夫だって。おまえはあの子のことを、きっと好きになるよ」
ヒクつきそうになる口元で無理やり笑顔をつくると、胸に乾いたものが流れてきた。諦めに似たそれが、喉をキュッと締めつけてくる。
煌には幸せになってもらいたい。
本気でそう思う後ろで、白井だろうと誰だろうと、煌が誰かに夢中になっている姿を見たくないと思う自分がいる。でも煌に自分の想いを伝えていない今なら、まだ見ることができるような気がする。応援できる。だから――。
煌は何も言い返してこなかった。背中を丸め、ただ足元を呆然と見つめていた。煌の手からコンビニ袋を抜きとって中を見る。優鶴の好きなガリガリ君と煌の好きなカルピスバーが入っていた。小学生の頃、よく二人でアイスを食べながら帰った記憶がよみがえる。もうあの頃には戻れないのだ。だから、前へ進むしかない。
「帰ろう」優鶴は上ずりそうになる声を押し殺して、煌に言った。
「なんで……俺はアルファなんだよ」
ポツリと落とされる、何度か煌の口から聞いたことのある疑問。これまで優鶴がそれに答えたことはなかった。
「幸せになるためだよ」
煌自身と、煌の運命の人が。
『弟』の手を引き、優鶴は家に向かって歩き出す。
「俺は兄貴のアルファになりたい」
後ろから聞こえてきた声にせつなくなる。
「神様にでも言ってくれ」
短い沈黙のあとに出た自分の声は、震えていた。
あなたにおすすめの小説
潔癖王子の唯一無二
秋月真鳥
BL
アルファと思われているオメガの王子と、美少女でオメガと思われているアルファの少年は、すれ違う。
整った容姿、鍛え上げられた屈強な身体、見上げるほどの長身。
ササラ王国の王子、アレクサンテリは、アルファと間違われるオメガだった。
潔癖症で、「キスは唾液が耐えられない」「他人の体内に体の一部を突っ込むのは気持ち悪い」「中で放たれたら発狂する」と、あまりにも恋愛に向かないアレクサンテリ王子の結婚相手探しは困難を極めていた。
王子の誕生日パーティーの日に、雨に降られて入った離れの館で、アレクサンテリは濡れた自分を心配してくれる美少女に恋をする。
しかし、その美少女は、実は男性でアルファだった。
王子をアルファと信じて、自分が男性でアルファと打ち明けられない少年と、美少女を運命と思いながらも抱くのは何か違うと違和感を覚える王子のすれ違い、身分違いの恋愛物語。
※受け(王子、アレクサンテリ)と、攻め(少年、ヨウシア)の視点が一話ごとに切り替わります。
※受けはオメガで王子のアレクサンテリです。
※受けが優位で性行為を行います。(騎乗位とか)
ムーンライトノベルズでも投稿しています。
起きたらオメガバースの世界になっていました
さくら優
BL
眞野新はテレビのニュースを見て驚愕する。当たり前のように報道される同性同士の芸能人の結婚。飛び交うα、Ωといった言葉。どうして、なんで急にオメガバースの世界になってしまったのか。
しかもその夜、誘われていた合コンに行くと、そこにいたのは女の子ではなくイケメンαのグループで――。
断られるのが確定してるのに、ずっと好きだった相手と見合いすることになったΩの話。
叶崎みお
BL
ΩらしくないΩは、Ωが苦手なハイスペックαに恋をした。初めて恋をした相手と見合いをすることになり浮かれるΩだったが、αは見合いを断りたい様子で──。
オメガバース設定の話ですが、作中ではヒートしてません。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
箱入りオメガの受難
おもちDX
BL
社会人の瑠璃は突然の発情期を知らないアルファの男と過ごしてしまう。記憶にないが瑠璃は大学生の地味系男子、琥珀と致してしまったらしい。
元の生活に戻ろうとするも、琥珀はストーカーのように付きまといだし、なぜか瑠璃はだんだん絆されていってしまう。
ある日瑠璃は、発情期を見知らぬイケメンと過ごす夢を見て混乱に陥る。これはあの日の記憶?知らない相手は誰?
不器用なアルファとオメガのドタバタ勘違いラブストーリー。
現代オメガバース ※R要素は限りなく薄いです。
この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の「BL部門」お題イラストから着想し、創作したものです。ありがたいことに、グローバルコミック賞をいただきました。
https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24
クローゼットは宝箱
織緒こん
BL
てんつぶさん主催、オメガの巣作りアンソロジー参加作品です。
初めてのオメガバースです。
前後編8000文字強のSS。
◇ ◇ ◇
番であるオメガの穣太郎のヒートに合わせて休暇をもぎ取ったアルファの将臣。ほんの少し帰宅が遅れた彼を出迎えたのは、溢れかえるフェロモンの香気とクローゼットに籠城する番だった。狭いクローゼットに隠れるように巣作りする穣太郎を見つけて、出会ってから想いを通じ合わせるまでの数年間を思い出す。
美しく有能で、努力によってアルファと同等の能力を得た穣太郎。正気のときは決して甘えない彼が、ヒート期間中は将臣だけにぐずぐずに溺れる……。
年下わんこアルファ×年上美人オメガ。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
拾った犬の面倒は最期まで見ましょう!
ふき
BL
一途執着狂気犬α×めんどくさくいツンデレβ
士官学校で、蔑まれがちな貴族βのセルヴァンが拾ったのは、みすぼらしいαの少年・レオンハルト。
十五年後、犬のように仕えるようになった彼との関係は、どこか歪だった。
舞い込んだ縁談を機に、ふたりの関係が大きく揺らぎ始める。
「捨てるのはお前だろ、アルファのお前がベータと共にいるわけがない」
変わらぬ関係と募る執着。
βとα、主と従――すれ違い続けた結末は。
※独自のオメガバースの設定があります。
※ビッチング要素あります。
αの共喰いを高みの見物してきた男子校の姫だった俺(α)がイケメン番(Ω)を得るまで。
Q矢(Q.➽)
BL
αしか入学を許可されないその学園の中は、常に弱肉強食マウントの取り合いだった。
そんな 微王道学園出身者達の、卒業してからの話。
笠井 忠相 (かさい ただすけ) 25 Ω
×
弓月 斗和 (ゆづき とわ) 20 α
派生CPも出ます。
※ 1月8日完結しました。
後日談はその内書くと思います。
ご閲覧ありがとうございました!