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第一章
6. ルカー・スザロッツィ(ルカー視点)
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自室に戻ったルカーは、ソファに腰を下ろすと頭を抱え込んだ。
そのまま、短く切りそろえた髪をぐしゃぐしゃと掻きむしる。
「こんな気持ちは初めてだっ……!」
生まれてこのかた二十八年、ルカーは女性に興味を持ったことがなかった。
気になる女性と言えば魔法や剣の扱いに長けた女兵士、女騎士の類で、「どれほど強いのか手合わせ願いたい」と思うくらいだった。
思うだけで実際に手合わせを願ったことはないが。
それほどにルカーは戦う術を極めることに一心で、それが認められて近衛騎士という栄誉ある職に就くことができたのだ。
だが、そうなると周囲の女性たちも黙ってはいない。
父親は辺境伯であり、ルカーはスザロッツィ家の一人息子であるため、いずれはこの領地を引き継ぐことになる。
現在、栄誉ある近衛騎士として働き、将来も安泰。
今はこのような異形の姿となっているが、元の容姿は武骨な印象ながらも整っている方だ。
なので、あわよくば……と言い寄って来る女性は絶えない。
当然、両親もお見合いの話を持ってくるし、二十代も半ばを過ぎれば『早く結婚しろ』とせっついて来るようにもなった。
ただ、両親の方針なのか強引に婚約させられることがなかったのは、仕事一筋のルカーにとって有難いことではあったが。
そんな両親からのやんわりとした圧力も、二十代後半になった頃には諦めたのか『結婚しろ』とは言わなくなった。
戦う術を極めることしか頭になく、仕事のことしか考えてこなかったルカーには、当然浮いた話ひとつ上がらない。
とはいえ、厳密に言えば一人浮上する女性はいる。
子どもの頃によく遊んだ幼馴染で、スザロッツィ家とは遠縁でもある。
ただ、よく遊んでいたのも幼いころのことだし、男勝りな女の子だったので男の子が遊ぶなかに、彼女が混ざって来たという感じだった。
そんな子なのでルカーにとって幼馴染の彼女は男友達のようなもので、そもそも眼中にない。
眼中にないと言えば、どの女性もルカーの目には入らないのだが、そんなルカーを周囲は『もしかして男色では』と噂するまでになってしまった。
ルカーにとってはそんな噂など気にもならなかったが、呪いを受けてこのような姿になって初めて後悔する。
こうなったのは自分自身のせいだという自覚があるルカーは、自分を呪った相手に対する制裁はしないと決めていた。
ただ、「解呪してほしい」と度々話し合いを持ちかけようとはしている。
しかし、相手が話し合いに応じないうちに呪いは進み、ついに触手で全身を覆われた本物のバケモノになってしまった。
これ以上、こんな醜い姿を見られたくはない。それに、見た目と同じく心までバケモノになってしまっては、邸の者たちに何をしてしまうか分からない。
そう思ったルカーは邸を出て森の奥へと向かう。
そこで死ぬまで一人過ごそう、そう思っていたが――。
(彼女と出会ってしまった……いや、惹きつけられた)
女性の声は聞こえなかったが、荒っぽい男たちの声は森に響いていた。
嫌な予感がして向かえば、一人の女性が複数の男達に襲われそうになっている。
ダリオは先ほど『自我があるか分からない』と言ったが、この時ルカーにはちゃんと自我があった。ただ声が発せないだけで。
だから暴漢を見た瞬間、無意識に行動を起こしていた。
王族を、国を、民を守る騎士として、正義感が体を突き動かしていた。
触手で男たちを後方へ投げ飛ばし、さらに痛みに呻く男たちに向かおうとすると、異形の姿をしたルカーに驚き怯えた男たちが逃げていく。
後に残った女性――アニエスの無事を確認しようとしてルカーは、しばし固まってしまった。
(なんと可憐な……)
彼女を一目見た瞬間、全身に衝撃が走ったような気がしたのだ。
華奢な体に透けるような白い肌。背中の中ほどまで伸びた白金色の髪。まるでそれと対になったようなグレーの瞳。自分とは対照的な小鼻に形の良い唇。
女性など見慣れているはずだし、彼女よりも妖艶な美女に迫られたこともある。
だが、これほどに惹きつけられたのはアニエスが初めてだった。
無自覚に一本の触手が伸び、それを見て怯えた彼女が気を失った。
我に返ったルカーは慌てて別の触手で彼女に伸びた触手を叩き落としたが、このまま彼女をここへ放置するわけにもいかない。
それに、男たちに服を引き裂かれた姿が痛々しい。
何かないかと辺りを見回せば、男が脱ぎ捨てたと思われるマントを見つけ、それをルカーはアニエスの体にかけた。
すぐに意識を戻したアニエスは、最初こそ怯えていたものの、ルカーが襲って来ないと知ると冷静になったようだった。
それどころか、アニエスは信じられないことを言った。
『私はどう転ぶにせよ、すぐに朽ち果てる身……どうぞお好きになさってください』
彼女を襲っていたのはサンユエリの兵士で、彼女が着ていたのは囚人服だということはルカーも察していた。
アニエスが何らかの罪を犯したなどと、その見た目や雰囲気からは想像がつかないが、ある種、諦めの境地にいるのだということは分かった。
そして、それはルカーも同じだった。
朽ち果てる身というならルカーもそのつもりでここに居る。どうせこの先が無いのなら、彼女をほんの一時でも自分のものにしていいだろうか。
ルカーは涙に濡れるアニエスの頬を、恐る恐る一本の触手で撫でた。
彼女は少し驚いた様子を見せたが、すぐにもその触手に触れると言ったのだ。
『遠慮はいりません。どうぞ、私を食べてください』
それを聞いたルカーの箍が外れる。理性を失い、本能のままに彼女を求め、抱いた。
初めて味わう快楽と至福の時間だった。
仰け反る白い首、揺れる乳房、震える腰、耳に心地よい彼女の声、そして――
アニエスの限界がくるまでルカーは彼女を求め続けてしまった。
気が付くとルカーは人の形を取り戻し、それは彼女の持っている“聖なる力”のお陰なのだと気づく。
先ほどそれをアニエスに話したとき、驚いた様子を見せていたことが気にはなるが、自分の体のことは自分が一番よく分かっている。
そして――
「未だに俺は彼女を渇望しているのか」
昨日のことを思い出すだけで体が勝手に反応してしまう。
ルカーは頭を抱えながら下半身を見て、大きな息を吐いた。
「では、彼女をご自分のものになさってはいかがですか?」
ふいに部屋の戸口から声がした。
ルカーが視線を上げると、いつの間に入ってきたのかダリオの姿があった。
「――居たのか、ダリオ。その提案は却下したはずだ」
胡乱な目でダリオを睨みつけたルカーは、頭を抱えていた両手で顔をひと撫でし、背もたれに体を預けた。
「そもそも彼女は俺に怯えている。これ以上の苦痛を彼女に与えたくはない」
「……私には、そうは見えないのですが」
ダリオの返事にルカーは眉根を寄せて、傍に立つ彼を見上げた。
どこをどう見たら彼女が怯えていないと思うのかと、ルカーは不可解に思う。
「怖いに決まっているだろう。こんなバケモノの姿をした男に襲われて」
「最初はそうだったのかも分かりませんが、でも彼女は受け入れてくださったのでしょう?」
尋ねられたことで脳裏に昨夜のことがよみがえる。
はじめは確かに怯えていた。『私を食べて』という言葉も、もしかしたら獣が獲物を食べるという意味で言ったのかも知れないと途中で気づいた。
それでも彼女の反応が良くて、ルカーはますます抑えが効かなくなってしまったのだ。
恐怖と嫌悪で泣き叫ぶ、ということはなかったので、それだけを見れば「受け入れてくれた」と捉えられなくもないが。
「それに、今は人間の姿とそこまで変わりませんよ。顔色がちょっと悪くて触手が数本生えているだけです」
「――だが、俺のこの想いは不純じゃないか?」
「……と、言いますと?」
「俺は呪われている。そして彼女は聖女だ。呪われた俺の本能が、聖なる力を欲して彼女を求めているのかも知れない。それを惹きつけられているのだと勘違いしているんじゃないか? そんな風に想われても彼女には迷惑なだけだろう」
そう言ってルカーはまた両手で顔を覆う。
ダリオは何も言わなかったが、小さく息を吐く音が聞こえた。呆れているのかも知れない。
「それはまた後程ルカー様がアニエス様にお伺いするとして」
「……」
「アニエス様のことをお調べしてもよろしいでしょうか」
ダリオの問いにルカーは顔から手を離し、少しの間、黙考する。
ルカーはあまり過去を詮索することが好きではない。相手がどういう人物か推し量るとき、自分の目で見たことや、相対して感じたことで判断する。
その人物評が外れたことはほぼない。
だがダリオに言わせれば――
『誰もがあなたのような、野生の勘を持っているわけでは無いのですよ』
ということになるらしい。
しかし、今回ばかりはルカーも気になることがあった。
「彼女はおそらく囚人服を着ていた。兵士とともにあの国境の森に居たということは、国外追放を命じられた可能性が高い。だが、それほどの罪を犯すような人物には見えない。彼女の身に何が起こったのかは知りたいところだ」
いつになく低い声音でルカーはダリオの申し出を許可する。
一礼してダリオが退室したあとも、しばしルカーは黙考を続けた。
聖女であるはずのアニエスが、隣国サンユエリでどのような出来事に巻き込まれれば、国外追放などという重い罰が下されるのかと。
そのまま、短く切りそろえた髪をぐしゃぐしゃと掻きむしる。
「こんな気持ちは初めてだっ……!」
生まれてこのかた二十八年、ルカーは女性に興味を持ったことがなかった。
気になる女性と言えば魔法や剣の扱いに長けた女兵士、女騎士の類で、「どれほど強いのか手合わせ願いたい」と思うくらいだった。
思うだけで実際に手合わせを願ったことはないが。
それほどにルカーは戦う術を極めることに一心で、それが認められて近衛騎士という栄誉ある職に就くことができたのだ。
だが、そうなると周囲の女性たちも黙ってはいない。
父親は辺境伯であり、ルカーはスザロッツィ家の一人息子であるため、いずれはこの領地を引き継ぐことになる。
現在、栄誉ある近衛騎士として働き、将来も安泰。
今はこのような異形の姿となっているが、元の容姿は武骨な印象ながらも整っている方だ。
なので、あわよくば……と言い寄って来る女性は絶えない。
当然、両親もお見合いの話を持ってくるし、二十代も半ばを過ぎれば『早く結婚しろ』とせっついて来るようにもなった。
ただ、両親の方針なのか強引に婚約させられることがなかったのは、仕事一筋のルカーにとって有難いことではあったが。
そんな両親からのやんわりとした圧力も、二十代後半になった頃には諦めたのか『結婚しろ』とは言わなくなった。
戦う術を極めることしか頭になく、仕事のことしか考えてこなかったルカーには、当然浮いた話ひとつ上がらない。
とはいえ、厳密に言えば一人浮上する女性はいる。
子どもの頃によく遊んだ幼馴染で、スザロッツィ家とは遠縁でもある。
ただ、よく遊んでいたのも幼いころのことだし、男勝りな女の子だったので男の子が遊ぶなかに、彼女が混ざって来たという感じだった。
そんな子なのでルカーにとって幼馴染の彼女は男友達のようなもので、そもそも眼中にない。
眼中にないと言えば、どの女性もルカーの目には入らないのだが、そんなルカーを周囲は『もしかして男色では』と噂するまでになってしまった。
ルカーにとってはそんな噂など気にもならなかったが、呪いを受けてこのような姿になって初めて後悔する。
こうなったのは自分自身のせいだという自覚があるルカーは、自分を呪った相手に対する制裁はしないと決めていた。
ただ、「解呪してほしい」と度々話し合いを持ちかけようとはしている。
しかし、相手が話し合いに応じないうちに呪いは進み、ついに触手で全身を覆われた本物のバケモノになってしまった。
これ以上、こんな醜い姿を見られたくはない。それに、見た目と同じく心までバケモノになってしまっては、邸の者たちに何をしてしまうか分からない。
そう思ったルカーは邸を出て森の奥へと向かう。
そこで死ぬまで一人過ごそう、そう思っていたが――。
(彼女と出会ってしまった……いや、惹きつけられた)
女性の声は聞こえなかったが、荒っぽい男たちの声は森に響いていた。
嫌な予感がして向かえば、一人の女性が複数の男達に襲われそうになっている。
ダリオは先ほど『自我があるか分からない』と言ったが、この時ルカーにはちゃんと自我があった。ただ声が発せないだけで。
だから暴漢を見た瞬間、無意識に行動を起こしていた。
王族を、国を、民を守る騎士として、正義感が体を突き動かしていた。
触手で男たちを後方へ投げ飛ばし、さらに痛みに呻く男たちに向かおうとすると、異形の姿をしたルカーに驚き怯えた男たちが逃げていく。
後に残った女性――アニエスの無事を確認しようとしてルカーは、しばし固まってしまった。
(なんと可憐な……)
彼女を一目見た瞬間、全身に衝撃が走ったような気がしたのだ。
華奢な体に透けるような白い肌。背中の中ほどまで伸びた白金色の髪。まるでそれと対になったようなグレーの瞳。自分とは対照的な小鼻に形の良い唇。
女性など見慣れているはずだし、彼女よりも妖艶な美女に迫られたこともある。
だが、これほどに惹きつけられたのはアニエスが初めてだった。
無自覚に一本の触手が伸び、それを見て怯えた彼女が気を失った。
我に返ったルカーは慌てて別の触手で彼女に伸びた触手を叩き落としたが、このまま彼女をここへ放置するわけにもいかない。
それに、男たちに服を引き裂かれた姿が痛々しい。
何かないかと辺りを見回せば、男が脱ぎ捨てたと思われるマントを見つけ、それをルカーはアニエスの体にかけた。
すぐに意識を戻したアニエスは、最初こそ怯えていたものの、ルカーが襲って来ないと知ると冷静になったようだった。
それどころか、アニエスは信じられないことを言った。
『私はどう転ぶにせよ、すぐに朽ち果てる身……どうぞお好きになさってください』
彼女を襲っていたのはサンユエリの兵士で、彼女が着ていたのは囚人服だということはルカーも察していた。
アニエスが何らかの罪を犯したなどと、その見た目や雰囲気からは想像がつかないが、ある種、諦めの境地にいるのだということは分かった。
そして、それはルカーも同じだった。
朽ち果てる身というならルカーもそのつもりでここに居る。どうせこの先が無いのなら、彼女をほんの一時でも自分のものにしていいだろうか。
ルカーは涙に濡れるアニエスの頬を、恐る恐る一本の触手で撫でた。
彼女は少し驚いた様子を見せたが、すぐにもその触手に触れると言ったのだ。
『遠慮はいりません。どうぞ、私を食べてください』
それを聞いたルカーの箍が外れる。理性を失い、本能のままに彼女を求め、抱いた。
初めて味わう快楽と至福の時間だった。
仰け反る白い首、揺れる乳房、震える腰、耳に心地よい彼女の声、そして――
アニエスの限界がくるまでルカーは彼女を求め続けてしまった。
気が付くとルカーは人の形を取り戻し、それは彼女の持っている“聖なる力”のお陰なのだと気づく。
先ほどそれをアニエスに話したとき、驚いた様子を見せていたことが気にはなるが、自分の体のことは自分が一番よく分かっている。
そして――
「未だに俺は彼女を渇望しているのか」
昨日のことを思い出すだけで体が勝手に反応してしまう。
ルカーは頭を抱えながら下半身を見て、大きな息を吐いた。
「では、彼女をご自分のものになさってはいかがですか?」
ふいに部屋の戸口から声がした。
ルカーが視線を上げると、いつの間に入ってきたのかダリオの姿があった。
「――居たのか、ダリオ。その提案は却下したはずだ」
胡乱な目でダリオを睨みつけたルカーは、頭を抱えていた両手で顔をひと撫でし、背もたれに体を預けた。
「そもそも彼女は俺に怯えている。これ以上の苦痛を彼女に与えたくはない」
「……私には、そうは見えないのですが」
ダリオの返事にルカーは眉根を寄せて、傍に立つ彼を見上げた。
どこをどう見たら彼女が怯えていないと思うのかと、ルカーは不可解に思う。
「怖いに決まっているだろう。こんなバケモノの姿をした男に襲われて」
「最初はそうだったのかも分かりませんが、でも彼女は受け入れてくださったのでしょう?」
尋ねられたことで脳裏に昨夜のことがよみがえる。
はじめは確かに怯えていた。『私を食べて』という言葉も、もしかしたら獣が獲物を食べるという意味で言ったのかも知れないと途中で気づいた。
それでも彼女の反応が良くて、ルカーはますます抑えが効かなくなってしまったのだ。
恐怖と嫌悪で泣き叫ぶ、ということはなかったので、それだけを見れば「受け入れてくれた」と捉えられなくもないが。
「それに、今は人間の姿とそこまで変わりませんよ。顔色がちょっと悪くて触手が数本生えているだけです」
「――だが、俺のこの想いは不純じゃないか?」
「……と、言いますと?」
「俺は呪われている。そして彼女は聖女だ。呪われた俺の本能が、聖なる力を欲して彼女を求めているのかも知れない。それを惹きつけられているのだと勘違いしているんじゃないか? そんな風に想われても彼女には迷惑なだけだろう」
そう言ってルカーはまた両手で顔を覆う。
ダリオは何も言わなかったが、小さく息を吐く音が聞こえた。呆れているのかも知れない。
「それはまた後程ルカー様がアニエス様にお伺いするとして」
「……」
「アニエス様のことをお調べしてもよろしいでしょうか」
ダリオの問いにルカーは顔から手を離し、少しの間、黙考する。
ルカーはあまり過去を詮索することが好きではない。相手がどういう人物か推し量るとき、自分の目で見たことや、相対して感じたことで判断する。
その人物評が外れたことはほぼない。
だがダリオに言わせれば――
『誰もがあなたのような、野生の勘を持っているわけでは無いのですよ』
ということになるらしい。
しかし、今回ばかりはルカーも気になることがあった。
「彼女はおそらく囚人服を着ていた。兵士とともにあの国境の森に居たということは、国外追放を命じられた可能性が高い。だが、それほどの罪を犯すような人物には見えない。彼女の身に何が起こったのかは知りたいところだ」
いつになく低い声音でルカーはダリオの申し出を許可する。
一礼してダリオが退室したあとも、しばしルカーは黙考を続けた。
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