追放された不出来な聖女は、呪われた隣国騎士の愛で花開く

水月音子

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第四章

5. 初夜 ※

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 アニエスがルカーと結婚式を挙げたのは、婚約をしてからきっかり三ヶ月後だった。
 出会ってから二ヶ月足らずで婚約していることを考えると、かなり早い進展とも言える。
 リヒゾーナでは新参者であるアニエスが、こちらに馴染むために『もう少し時間を置いては』と進言してみたことがあったが、ルカーからの返答は“否”だった。
 『もっと早くてもいいくらいだ』と焦りすら感じさせるようなルカーの発言に、首を傾げていたアニエスだったが、あとでこっそりダリオが教えてくれた話を聞いて驚く。
 アニエスがルカーと婚約した当日、王城で開かれた舞踏会に参加したあとのこと。
 舞踏会でサンユエリの王太子ジュールと、異世界の聖女コハルにアニエスは相対したが――。
 あの後、サンユエリに戻ったコハルはジュールとの結婚を拒み、それどころか婚約解消を訴えたのだと言う。
 大聖女と言われるほど力の強いコハルには、王族でさえも逆らえないのか、程なく婚約解消が成立したようだ。

「ルカー様は焦っておられるのですよ。異世界の聖女様と結婚できないと知ったサンユエリの王太子が、国王に願ってアニエス様の処罰を取り消し、再び自分の婚約者として取り戻そうとするのではないか、と」
「まさか……」
「舞踏会でアニエス様が聖女様に、祈りを捧げるお姿を見て、サンユエリの王太子が衝撃を受けていたと、ルカー様から聞いております。アニエス様が聖女としてのお力を発揮したお姿を見て、今のアニエス様なら婚約してもいいと、彼の者なら言い出しそうだと――」

 「あくまでルカー様の推測ではありますが」とダリオは付け足したが――。
 それを聞かされたアニエスは、そんな可能性など皆無に等しいのではと訝った。
 だが、ジュールからではなかったものの、アニエスの実家から手紙が送られて来たことで、ダリオの言葉が真実味を増す。
 手紙にはアニエスの“聖女を害そうとした”という罪は冤罪だったのかと、遠回しに尋ねる文言もんごんが書かれていたのだ。
 なぜそんなことを尋ねられるのか分からなかったが、だからと言ってアニエスにはもうサンユエリへ戻る気持ちはない。
 自分の居場所はルカーの隣だと思っているし、これだけは誰にも譲れないという強い気持ちが芽生えている。
 もちろんルカーが自分の気持ちを疑っているとは思っていないが、結婚することで彼の不安が和らぐのであればと、以後アニエスは式の準備に集中することにした。
 そして結婚式当日、厳かな教会で誓いを立て、王都の邸宅で親交のある貴族を招いて披露宴を行う。
 サンユエリに居たころのことを考えれば、信じられないほどの幸せなひと時だった。
 多少の妬みや嫌味などが無いわけではないが、それでも過去のことを思えば“身に過ぎた”と感じるほどの至福の時間だった。
 ところが、披露宴を終えて最後の客を見送ったのち、アニエスはルカーによって邸宅から連れ出されてしまった。
 本当なら邸宅で一日ゆっくりするはずだったが、ルカーは有無を言わさず予定を変更すると、出会った当初に過ごしていた領地の邸へ向かった。
 そして、すぐにも寝室へアニエスと引きこもると――

「ようやく、きみを独り占めできる」

そう言って求めてくるのだった。
 まるで箍が外れたように求めてくるルカーに、アニエスは驚きつつも以前聞いたダリオの言葉を思い出し納得する。
 ずっと不安を抱えていたルカーは、ようやくアニエスと結婚できたことで安心し、そのせいで箍が外れてしまったのだろう、と。
 だが、ルカーが理性をかなぐり捨ててアニエスを求める理由は、元婚約者に対する不安だけではなかった。
 婚約後の舞踏会で、元婚約者に毅然とした態度で自分の意思を伝えたことや、自分の力に目覚め異世界の聖女に祈りを捧げた姿を見せたことで、アニエスはリヒゾーナの貴族に受け入れられるきっかけを作った。
 加えて、今まで浮いた話がなかったルカーの心を射止めたことや、ルカーの呪いを解呪したことなど、運命的な二人のなれそめを特に女性たちは聞きたがった。
 結果、アニエスはお茶会や小規模なパーティなど、頻繁に誘われることとなった。
 アニエスはリヒゾーナの貴族社会では新参者だったために、最初だけはとなるべく断ることなく、それらに参加することにしたのだ。
 そのせいでルカーとの時間が減ったのだが、それだけではない。
 ルカーも近衛騎士としての仕事が立て込み、家に帰ることができない日もあるほどだった。
 わざとではと思うほどにリヒゾーナの王太子フラヴィオの政務が続き、近衛騎士であるルカーは彼の指名もあって仕事漬けの毎日だった。
 一度、憐れに思ったフラヴィオの側近が苦言を呈したが――

『あいつは最近まで長期休暇を取ってたんだぞ。呪われていたとはいえ、ちゃっかり美人の嫁を見つけてきたことを妬んでる奴だっている。それに、結婚したらまたしばらく休むだろう。だから、今のうちにおれがこき使って、同僚や上司から不平不満がでないようにしてやってるんだ』

そう真顔でうそぶくのだった。
 そういった経緯からアニエスとルカーは、結婚式までの間ゆっくりと二人で過ごす時間が取れず、ついにルカーの欲求不満が爆発してしまったらしい。
 ルカーが使っていた部屋から続く寝室で丸二日を過ごし、寝食はするものの決してルカーはアニエスを離さなかった。
 普通であれば不満や恐れを抱きそうなものだが、アニエスはまったくそんな気持ちは起きなかった。
 それどころか、ルカーが自分に触れることが、あるいは自分がルカーに触れることが、とても心地よく満たされる気持ちになるのだ。
 むしろ、ほとんどの時間をベッドで過ごし、三日目の朝を迎えたときアニエスは、これほど貪欲にルカーの愛を求めている自分が怖いとさえ思った。
 だが――

「俺はどこかおかしいんじゃないか――」

 寝室から続く隣の部屋で、ルカーの声が聞こえてアニエスはまどろみから覚める。
 いつの間にかルカーは隣の部屋へ移動し、そこで誰かと話をしているようだった。
 相手はきっとダリオだろう。
 深刻な様子のルカーの口調に、アニエスは不安になってドアへ歩み寄ると耳をそばだてた。

「おかしい、とは、お加減が悪いのですか?」
「違う……アニエスへの欲求が治まらないんだ」
「……そうですか」
「見た目が人間に戻っても、俺の心はバケモノのままなんじゃないだろうか」

 そんな不安をルカーが吐き出していることが意外で、アニエスは開いたままのドアの隙間から、こっそり部屋を覗いた。
 ルカーはソファで頭を抱え、そんな主に飲み物を差し出しているのはやはりダリオだった。
 そのダリオは心なしかルカーを、あきれた様子で見下ろしている。

「バケモノというかケダモノでしょう。好きな女性に対して男なら、大抵誰もがそうなりますよ」

 いつか成り立たなかった会話が成立しているが、もちろんここにいる誰もが知りえないことだった。
 ダリオの言葉はルカーを落ち着かせるような励ましにも聞こえたが、彼の発言はまだ続く。

「まぁ、主の場合は女性に興味を持たなかった今までの分が、すべて奥様に向かっているようなので、奥様にしてみれば堪ったものじゃないでしょうね」

 自分のことを言われて、アニエスの心臓が跳ねた。
 励ますと見せかけて突き落とすようなダリオの言葉に、ルカーはまた俯くと両手で顔を覆った。

「どうしたらいいんだっ!」

 嘆く主を相変わらず残念なものを見るような目つきで見下ろし、ダリオが小さくため息をつく。

「そのうち落ち着くんじゃないですか? それまでは奥様にご協力いただくしか――」

 その時、ふいにダリオの視線がこちらに向けられた。
 目が合った気がしてアニエスは慌ててドアに身を隠したが――。

「別に嫌がってるわけではないんでしょう?」
「わからん。本心は嫌がってるのかも知れない。それに、俺が落ち着く前にアニエスを傷つけてしまいそうだ」
「……ご本人に聞いてみればいいんじゃないですかね。ねぇ、奥様」

 ダリオがそう問いかけてくるので、やはり見つかってしまっていたらしい。

「アニエス……」

 ルカーもアニエスが隠れているのに気付いたらしく、こちらへと歩み寄ってくる。
 聞いてはいけない会話を聞いてしまった気持ちで、アニエスは頬を赤く染めつつ、ただそこに立ち尽くした。
 逃げ出したくもあったが、寝室にドアはひとつしかないため逃げようがない。
 隣の部屋から廊下へ続くドアが閉まる音がして、ダリオが部屋を出た気配に続き、寝室のドアがルカーによって開けられる。
 アニエスは何となく気恥ずかしさに顔を上げられなかったが、それに気づいているのかいないのか、上からルカーの声が降ってくる。

「アニエス、俺はきみを傷つけてしまいそうで怖い。だが、きみを目の前にすると自制できる自信もない。だから言ってほしい。きみの本心を……」

 そう問いかけるルカーの手が伸ばされて、アニエスはつい羞恥に身構えてしまった。
 それをどう捉えたのか、上げかけたルカーの手が元の位置に戻っていく。
 触れられなかったことが寂しくて、アニエスは意を決すると顔を上げてルカーを見つめ口を開いた。

「私は本当ならサンユエリの兵士に襲われ、そのまま朽ち果てる身でした。でも、ルカー様に助けられて、体を重ねたことで私は救われたのです」

 アニエスの言葉に、ルカーの目が見開かれる。

「ルカー様は私が呪いを解呪した恩人だと言いますが、私の方こそルカー様に呪縛を解かれ救われました。ルカー様は私の恩人です」

 ルカーの口が開きかけたが言葉はなく、アニエスの気持ちを素直に受け取ったようだった。
 そんなルカーを見つめつつ、アニエスはさらに顔を真っ赤にしながら続ける。

「ですが、それ以上に私はルカー様が好きです。ルカー様に触れられて嫌だと思ったことなどありません。だから――」

 アニエスはそう言うと下ろされたルカーの手を取り、それを自分の頬へと持って行った。
 熱を持った頬に、ルカーの冷たい手が心地よく感じる。
 束の間、瞼を閉じたアニエスは、目を開け羞恥に潤んだ目でルカーを見上げ――

「遠慮はいりませんっ、どうぞ私を食べてください!」

勇気を振り絞って、いつかの時にも言った言葉を口にした。
 森の中で初めてルカーと会ったときのことだ。
 その時は触手だらけの生き物と思っていたため、アニエスは獣が獲物を食べるという意味で同じ言葉を言った。
 だが今は違う。
 到底、男性をその気にさせるような雰囲気ではなかったが、これがアニエスの精一杯だった。
 そんなアニエスの想いが伝わったのか、ルカーの両手がアニエスの頬を挟み上向かせられる。そして、羞恥に震える唇に唇が重ねられた。
 触れるだけの口づけをして、少しだけ顔を離したルカーが間近からアニエスを見つめる。

「本当に遠慮はいらない?」
「い、いりません……!」

 念押しに、即座に頷けば、今度は深く唇を重ねられ、すぐにも湿った舌が挿し込まれる。
 森で出会ったときにもそうしたように、ルカーの舌がアニエスの口腔を存分に堪能していった。
 そうして再びベッドに押し倒されると、これまでと同じように――いや、『遠慮なく』と言ったぶんルカーは、その言葉どおり時間をかけてアニエスを抱き潰した。
 喘ぐアニエスの首筋に、柔らかな白い乳房に、いくつもルカーは自分の印を付けて、自身の独占欲を満たしていく。

「あ、あっ――ルカーさまっ」

 ルカーの大きな手が秘所に触れれば、すでに期待に濡れそぼっている事実を突き付けられ、アニエスの羞恥を煽った。
 だが、ルカーの瞳はより熱を帯びて、容赦なく濡れる秘所に太い指を突き立てる。
 途端、アニエスの口から甘い声が漏れるが、その唇に口づけを落とされて吐息ごと貪られてしまう。
 深く唇を重ねて舌を絡ませながら、秘所では増やされた指によって湿った音を立てつつ責め立てられ、アニエスは淫らに腰を浮かせるとあっという間に達してしまっていた。
 痙攣するアニエスのなかからルカーはゆっくりとその指を引き抜くと、悶えるアニエスの腰を引き寄せて張りつめた自身を秘所にあてがった。

「っ、あぁ――んっ」
「――っ、はぁ、アニエス」

 一度にすべてを収めたルカーが、どこか陶然としたような、欲情を滾らせる目でアニエスを見下ろす。
 ダリオの言う『ケダモノ』の雰囲気を感じて、アニエスは背筋をゾクリと震わせた。
 アニエスの予感どおり、動き出したルカーの熱杭は深く執拗にアニエスを求め、何度となく頂へと押し上げながら責め立て続けた。
 そんな執拗な責め立てに無意識に逃げるような動きをしても、すぐにルカーはアニエスを強く抱き寄せて、より深く自身を突き立てると、身悶えるアニエスの体を貪った。
 逞しい腕が決して離さず、奥深くまで満たす熱杭に歓喜し、大きく体を揺すられながらアニエス自身も、ルカーから与えられる快感を、愛を貪るのだった。
 そうして、何度となく絶頂を繰り返したのち、再び互いに頂へと向かい、ケダモノのように欲情をぶつけ合った。
 アニエスのなかがルカーの熱杭を締め付け、ルカーのそれが最奥で何度目かの熱い迸りを放つ。
 頂から落ちたアニエスが全身を痙攣させながら弛緩していると、覆いかぶさるようにルカーが身を屈め口づけを落とした。
 初めは息も絶え絶えだったアニエスだが、角度を変えながら何度も唇を重ねられるうちに、アニエス自身もルカーの求めに応えていった。
 自ら口を開け、舌を差し出し、ルカーの舌に絡め、ルカーが吸い付けばアニエスも、羞恥を覚えつつ湿った音を立てる。
 互いに唇を重ねながら余韻を味わい尽くし、満足したのかルカーが顔を離した。
 まだ少し欲情の影を残す、ルカーの緑の目をアニエスは間近から見つめる。
 きっと自分も同じような表情をしているに違いないと思いつつ、アニエスはルカーの頬に触れると口を開いた。

「愛しています、ルカー様」

 すると少しだけルカーの目が見開かれ、すぐにも細められる。

「ああ、俺も愛している、アニエス、ずっと――」

 互いに微笑みながら再び唇を重ね、そうしてまた心行くまで愛を貪りあうのだった。
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