トライアングル△ オフィスラブ

sora

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同期に励まされてからというもの、瀬戸はアプローチ方法を考えていた。仕事ではこれ以上仲を深めることは出来ないと考えた瀬戸は、なんとかプライベートで会えないかと画策する。
(社員旅行も近いし、少しでも佐々木さんとの距離を縮めたい。)
瀬戸は自分のデスク周りに人がいないことと、もちろん加藤が不在の時に佐々木に声をかけた。ちょっと良いですかと声をかければ、仕事のことだと思う佐々木は、すぐ来てくれる。
「ん?どうした?分からないとこあった?」
デスクに来てニッコリ微笑む佐々木に、仕事と関係のない話をしようとしていることに多少罪悪感を感じた。そして、好きな人をデートに誘うと言うのは、こんなにもドキドキしてしまうものかと、手に汗をかきながら思った。
「いえ、あの、今度の土曜日あいてますか?」
「え?何かあったかな……」
周りに人がいないとはいえ、コソッと話す瀬戸。そんな様子をみて、佐々木も思わず声が小さくなる。その場にしゃがみ、うーん、と自分のスケジュール表を開いて予定を確認してくれる。しゃがんでいるものだから、「あ、何もないよ。」とにこやかに上目遣いで言われた時は、不意打ちにキュンキュンしてしまった。
「ホントですか?ご飯行きましょう!昼!」
「え、仕事と関係ない話じゃん!今仕事中だぞ。」
「す、すみません……佐々木さんの連絡先知らなかったのでつい……」
誘ったもののやはりと言うべきか、あの優しい佐々木に怒られ意気消沈。耳は垂れ下がり、シッポは丸まってしまっているようだ。そんな様子を見てクスリと笑う佐々木。
「ふふっ、俺は瀬戸の連絡先知ってるよ。会社の連絡網あるでしょ?」
「は!確かに!」
その手があったのかと、ポンと手を叩く。
「土曜日いいよ、楽しみにしてる。」

楽しみにしてる……
楽しみにしてる……
楽しみにしてる……

瀬戸の中でエコーがかかった。
「後で連絡するから。」
こーゆー話は休憩中に言えよな、とふわりと笑い、自分のデスクに戻る佐々木。瀬戸はポカンと固まってしまった。佐々木が自分の連絡先を知っていることではなく、後で連絡をくれると言ったことではなく、誘いにのってくれたからだ。
(嬉しすぎる~っ!)
思わずブルブルと体が震える。耳もシッポも大全開で、フリフリしているようだ。

その日はいつもより仕事が捗ったらしい。





◇◇◇◇◇





『佐々木です。土曜日どこ行く?』

さっそく連絡してくれた佐々木。ゴロンとベッドに寝転び、そのメッセージを見る。嬉しくて嬉しくて何度も確認してしまう瀬戸は、ニヤニヤが止まらない。
『サンカフェ行きましょう!』
『OK。じゃぁ店には11時頃着くように、10時半くらいには出ようか。』
『了解です!楽しみにしてます。』
同じ独身寮ゆえ、店まで一緒に行こうという事だろう。現地集合ではないところに、愛おしさを感じてしまう。そして、家から出たらもう既にデートだと思うと、ドキドキが止まらない。まぁ、佐々木はデートのつもりはないだろうが。

約束の日まで、瀬戸は携帯のメッセージのやり取りを見てはニヤニヤを繰り返し、周りから気持ち悪がられていた。
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