14 / 131
セックスフレンド 1
しおりを挟む
シウのMV撮影当日
既にレコーディングを済ませている曲のMVを撮るために、俺たちは海に来ていた。
アーティストではなく、マルチタレントとして再デビューさせる為、メディアへの露出後にリリースされる曲。恋愛ソングの神様と言われるシンガーソングライターに提供して貰った楽曲は、ヒップホップを主としていた韓ドル時代とは大きくかけ離れたものとなる。
シウのハスキーな低音ボイスは、きっと世の女性達を虜にするだろうと俺は確信している。
・・・にしても、ここ最近のシウの様子がおかしい。
数日前まで部屋のあちらこちらに服を脱ぎ散らかし俺の目も気にせず着替えてたヤツが、何故か寝室とバスルーム以外で服を脱ぐことがなくなった。
というか、俺の前で裸を晒す事が無くなった。
この前のコキ合いで、シウへの俺の態度があまりにもあからさま過ぎたからか・・・?
キスしてしまった事も、抱きしめてしまった事も・・・もしかして、シウに惹かれているのを見破られている?
警戒されているのかもしれないな。
タレントとマネージャーの範疇を超えないように気を付けないと。・・・でもコキ合いはしたい。あわよくば突っ込みたい。
って!アホか俺は!しっかりしろ俺!『商品』に手を出したなんて親父にバレたら、クビどころか殺されかねないだろ!
「ん・・・っ」
ロケバスから降りようとしたシウが、悩ましげな声を漏らす。
・・・なんだ?
「体調悪いんじゃないだろうな?」
歩き出すシウの肩を引き止め、自分の方へ向かせようとしたその時
「ひぁ・・・っ、あ・・・」
身を守るように自分を抱きしめ前屈みになるシウ。
「オイ、マジでどうしたんだよ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫。風が強くて・・・寒いから・・・」
海風が結構強いし まあ肌寒いっちゃー肌寒いか。
「監督もまだだし、無理に外に出なくていい。車で待機しろよ」
「・・・うん」
シウは大人しく車に戻る。
「はぁ・・・」
シートにもたれかかって溜息を吐きながら、シウは自分の胸に手を当てている。
「胸が痛いのか?ちょっと見せてみろ」
どこかにぶつけたか?
シウは、シャツの裾を捲り上げようとする俺の手を必死で制止する。
「やめろへんたい!なんでもないから!・・・んっ、あ、あっ」
「変な声出すんじゃねーよ、見るだけだから」
ガバッと一気にシャツを捲りあげると、ビクン、とシウの腰が跳ねる。
「やだぁ、見るなっ」
・・・なるほど、これか。
露わになった真っ赤な胸の先。この前俺が弄りまくったから・・・。
「擦れて痛いんだな?」
「うう、そうだよ。腫れは引いたけど、まだ赤いし痛い・・・どうしよう」
マンションで裸を隠してたのも、これを見られたくなかったからか。
そっと赤い先端に触れてみる。
「ぁんっ、やだっ、触んな!」
シウが涙目で俺を睨んでくる。
何だよそれ。あーもう、こんな所で可愛いとこ見せるんじゃねぇっつーの。
「はあ・・・」
俺はバッグの中から軟膏と絆創膏を取り出し、自分の指に軟膏を絞り出す。
「抗菌薬だ。効くかわかんねぇけど塗ってみるぞ」
「うん・・・」
軟膏をシウの胸の突起に円を描くように塗る。
「ん・・・っ、んぅぅっ、痛い!もっと優しくして!」
腫れてはいないけど、小さく隆起した赤い突起が震えて痛々しい。
「ううっ、・・・んっ、・・・ん、・・・ぁ」
そっと撫でるように軟膏を塗り込んでいるうちに、シウの声が掠れて甘くなるのがわかる。
・・・やめろ。ムラムラしてくるじゃねーか。
「あっ、あ・・・どうしよ、勃っちゃった」
はあ!?
シウの悪気の無い一言が俺の心臓を一気に煽る。
「おまっ、えなぁ!今から撮影なんだぞ、死ぬ気でおさめろ」
「無理だよ。ねえ、マネの口でやって」
アホか!こっちは我慢してんのに、遅漏のナニをロケバスでシャクれるわけねぇだろ!誰かに見られたらどうすんだ!
「おさめろ!」
軟膏を塗ったシウの両乳首に絆創膏を貼って、シャツを下げる。
「ええ~・・・、仕方ない、ヒョン達の足の臭いでも思い出すか・・・・・・・・・・・・あ、なんか萎えてきた」
ったく、コイツほんっと快楽に貪欲過ぎんだろ。
ああいう事を涼しい顔で言うから相当タチが悪い。
散々遊んで来た俺が言えた義理じゃないけど、シウにとってはきっと愛情と性欲は全くの別物なんだろう。
ヴーヴーヴー
突然ポケットの中でスマホが震え、取り出し着信画面を見て手が止まる。
『湊 柊(みなと ひいらぎ)』
表示されていたのは、俺がシウに出逢うまでに 唯一心を動かされた男の名前だった。
既にレコーディングを済ませている曲のMVを撮るために、俺たちは海に来ていた。
アーティストではなく、マルチタレントとして再デビューさせる為、メディアへの露出後にリリースされる曲。恋愛ソングの神様と言われるシンガーソングライターに提供して貰った楽曲は、ヒップホップを主としていた韓ドル時代とは大きくかけ離れたものとなる。
シウのハスキーな低音ボイスは、きっと世の女性達を虜にするだろうと俺は確信している。
・・・にしても、ここ最近のシウの様子がおかしい。
数日前まで部屋のあちらこちらに服を脱ぎ散らかし俺の目も気にせず着替えてたヤツが、何故か寝室とバスルーム以外で服を脱ぐことがなくなった。
というか、俺の前で裸を晒す事が無くなった。
この前のコキ合いで、シウへの俺の態度があまりにもあからさま過ぎたからか・・・?
キスしてしまった事も、抱きしめてしまった事も・・・もしかして、シウに惹かれているのを見破られている?
警戒されているのかもしれないな。
タレントとマネージャーの範疇を超えないように気を付けないと。・・・でもコキ合いはしたい。あわよくば突っ込みたい。
って!アホか俺は!しっかりしろ俺!『商品』に手を出したなんて親父にバレたら、クビどころか殺されかねないだろ!
「ん・・・っ」
ロケバスから降りようとしたシウが、悩ましげな声を漏らす。
・・・なんだ?
「体調悪いんじゃないだろうな?」
歩き出すシウの肩を引き止め、自分の方へ向かせようとしたその時
「ひぁ・・・っ、あ・・・」
身を守るように自分を抱きしめ前屈みになるシウ。
「オイ、マジでどうしたんだよ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫。風が強くて・・・寒いから・・・」
海風が結構強いし まあ肌寒いっちゃー肌寒いか。
「監督もまだだし、無理に外に出なくていい。車で待機しろよ」
「・・・うん」
シウは大人しく車に戻る。
「はぁ・・・」
シートにもたれかかって溜息を吐きながら、シウは自分の胸に手を当てている。
「胸が痛いのか?ちょっと見せてみろ」
どこかにぶつけたか?
シウは、シャツの裾を捲り上げようとする俺の手を必死で制止する。
「やめろへんたい!なんでもないから!・・・んっ、あ、あっ」
「変な声出すんじゃねーよ、見るだけだから」
ガバッと一気にシャツを捲りあげると、ビクン、とシウの腰が跳ねる。
「やだぁ、見るなっ」
・・・なるほど、これか。
露わになった真っ赤な胸の先。この前俺が弄りまくったから・・・。
「擦れて痛いんだな?」
「うう、そうだよ。腫れは引いたけど、まだ赤いし痛い・・・どうしよう」
マンションで裸を隠してたのも、これを見られたくなかったからか。
そっと赤い先端に触れてみる。
「ぁんっ、やだっ、触んな!」
シウが涙目で俺を睨んでくる。
何だよそれ。あーもう、こんな所で可愛いとこ見せるんじゃねぇっつーの。
「はあ・・・」
俺はバッグの中から軟膏と絆創膏を取り出し、自分の指に軟膏を絞り出す。
「抗菌薬だ。効くかわかんねぇけど塗ってみるぞ」
「うん・・・」
軟膏をシウの胸の突起に円を描くように塗る。
「ん・・・っ、んぅぅっ、痛い!もっと優しくして!」
腫れてはいないけど、小さく隆起した赤い突起が震えて痛々しい。
「ううっ、・・・んっ、・・・ん、・・・ぁ」
そっと撫でるように軟膏を塗り込んでいるうちに、シウの声が掠れて甘くなるのがわかる。
・・・やめろ。ムラムラしてくるじゃねーか。
「あっ、あ・・・どうしよ、勃っちゃった」
はあ!?
シウの悪気の無い一言が俺の心臓を一気に煽る。
「おまっ、えなぁ!今から撮影なんだぞ、死ぬ気でおさめろ」
「無理だよ。ねえ、マネの口でやって」
アホか!こっちは我慢してんのに、遅漏のナニをロケバスでシャクれるわけねぇだろ!誰かに見られたらどうすんだ!
「おさめろ!」
軟膏を塗ったシウの両乳首に絆創膏を貼って、シャツを下げる。
「ええ~・・・、仕方ない、ヒョン達の足の臭いでも思い出すか・・・・・・・・・・・・あ、なんか萎えてきた」
ったく、コイツほんっと快楽に貪欲過ぎんだろ。
ああいう事を涼しい顔で言うから相当タチが悪い。
散々遊んで来た俺が言えた義理じゃないけど、シウにとってはきっと愛情と性欲は全くの別物なんだろう。
ヴーヴーヴー
突然ポケットの中でスマホが震え、取り出し着信画面を見て手が止まる。
『湊 柊(みなと ひいらぎ)』
表示されていたのは、俺がシウに出逢うまでに 唯一心を動かされた男の名前だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる