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嫁=最強 3
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万里に引っ張られて二階へ上がると、階段の突き当たりにドアがあった。
その部屋には入らずに180度振り返った右手の壁にもドアがあって、その部屋へと万里は入って行く。もちろん俺の手を強く引いたまま。
12畳ほどの広さの部屋の真ん中にセミダブルのベッド。だけど大きめの枕がひとつあるだけで、万里が一人で使っていたんだと想像出来た。
ようやく手首が解放されて、離れた万里がベッドに腰を下ろす。
ベッドで証明しろ、・・・って本気なのかな?
それってやっぱ、えっちなことしろ、ってことだよね?
本妻が一階のリビングにいるのに、不倫相手と二階の自室でセックスなんてどうかしてる。
万里にじっと見詰められて、まるで蛇に睨まれた蛙の気持ち。俺が何か行動するのを、冷めたようにも見える鋭い眼差しで待ち構えている。
何だか怖い。怒ってる?・・・んだよな、これは。
ヤバイ状況にも関わらず、部屋の中には櫻子さんを感じさせる物が全く無くて、突き当たりのドアは櫻子さんの部屋で、二人は別々の部屋だ・・・とほっとしている俺。
だけど
「下だけ脱げ」
と万里に突き放すかのように言われて、現実に引き戻される。
「ばん・・・」
「嫌ならもういい」
ベッドから立ち上がろうとする万里。
「待って!脱ぐ!脱ぐからっ」
自分から車を飛び降りたくせに、万里に見放されたくない。
急いでベルトを外し、ボトムを下着ごと脱ぎ捨てる。
「服、捲り上げて」
大きめのロンTが太腿の3分の1くらいまで覆い隠していて股間が見えない為か、腕と足を組んだ万里は更に要求してくる。
「こう?」
臍が見えるくらいまで裾を捲るけど、万里は納得していない様子で溜息を吐く。
「・・・これくらい?」
思い切って胸の上まで捲り上げると「そのまま」と返事が返ってくる。
ここまで上げさせるなら、全裸になれ、って言えばいいのに。
「櫻子と何してた」
「何もしてない。おやつ出してくれて、ただ話してただけ」
「話してただけにしては、かなり接近してたみたいだったな」
「あれは・・・内緒話っていうか・・・そんな感じの」
「他に誰もいないのに、わざわざ耳打ちするような話ってなんだよ」
「それは・・・っ」
言えない。万里には内緒だって言ってたし・・・あれ、でも嘘って言ってた?どっち?
「目ぇ泳いでんぞ。やましい気持ちがある証拠だな」
万里は軽蔑したような目付きに変わる。
ああっ、もう! 違うのに~!
「ばばばんりこそっ、俺がいなくなったからって櫻子さんの所に帰って来たんじゃん!」
そうだよ、先に責められてうっかりスルーしそうになってたけど、ここに来たって事はそういう事じゃん!
「あのなぁ、俺は櫻子から・・・」
何か言いかけた万里は訝しげに目を細める。
「・・・まあいいや」
何がいいのかわかんないけど、取り敢えず万里の表情がさっきよりも穏やかになった気がして、俺は少しだけ安心する。
「ねえ、うちに帰ってからにしない?ここだと櫻子さんに声聞こえちゃうかもしれないし」
「聞こえようが聞こえなかろうが、俺達がどんな関係かは櫻子も知ってる。気にすんな」
気にするだろ普通!
「それより早く証明しろよ。俺見て勃たせて」
「えっ?」
仕方ない。万里がそれで信じてくれるなら。
片手で服の裾を抑えて、もう片方の手を股間に持っていくと
「手、使うなよ。思い出して、俺とヤってる時のこと」
「そんな、無理だよ。記憶だけで勃つわけ・・・」
「いいからやれよ」
両手で服を掴んで、俺のより少し薄い唇を見ながら万里とのセックスを思い出してみる。
あの唇が自分の唇に重なって・・・万里は下唇を歯で甘噛みするのが結構好きで・・・。
万里の熱い舌は、俺が上顎を撫でられるのが好きだって知ってる。
閉じたままの咥内で、自分の舌で上顎を擦ってみる。
違う、万里のはこんなんじゃなくて、もっと絡みつくみたいな・・・
「今、俺に何されてる?」
「・・・キス。口の中の弱いとこ舐められてる」
「気持ちいい?」
「うん・・・でも、記憶だけじゃ足りないよ」
「キスはもういいだろ。もっとシウが弱いところ、俺が舐めたらどうなる?」
「弱いとこ・・・万里に舐められたら・・・」
万里はちょっと意地悪で、俺が乳首触られるのが好きってわかってるのに、早く触って欲しいのになかなか触ってくれなかったりして、そこを避けて愛撫したり指で周りにくるくる円を描いたり・・・
あ・・・なんか、万里の感触を思い出すと胸がじんじんしてきた。
「俺はいつもそこ、どんな風に触ってんの?」
「・・・ん、触ってって言っても、なかなか、触ってくれなくてっ、焦れったくて」
「指先で撫でたら?」
「ふぁっ、・・・っ」
昨夜も散々弄られて、はっきりと思い出された快感が胸の先に走る。
「触ってないのに乳首膨らませて立たせてんだ」
そう言われて視線を落とすと赤く膨らんだ自分の胸の先が微かに震えていた。
その下には知らないうちに勃ち上がりつつある中心。乳首と同じく、昨夜万里に虐め倒されたことで まだ赤いままの亀頭がピリッと痛む。
その痛みさえ快感にすり替わって、ヒクッ と上を向く。
「ばんりぃ、・・・ね、触って欲しいよぉ」
記憶だけじゃ、視線だけじゃ嫌だ。
喧嘩した事も、もうどうでもいい。ただ万里と繋がりたい。
「シウ、こっち来て」
ベッドに座る万里の前に立つと、捲り上げていた服を引き抜かれてソックスだけ履いたままの恥ずかしい姿にされてしまった。
「シウがどれだけ俺を欲しがってるか見せて」
その部屋には入らずに180度振り返った右手の壁にもドアがあって、その部屋へと万里は入って行く。もちろん俺の手を強く引いたまま。
12畳ほどの広さの部屋の真ん中にセミダブルのベッド。だけど大きめの枕がひとつあるだけで、万里が一人で使っていたんだと想像出来た。
ようやく手首が解放されて、離れた万里がベッドに腰を下ろす。
ベッドで証明しろ、・・・って本気なのかな?
それってやっぱ、えっちなことしろ、ってことだよね?
本妻が一階のリビングにいるのに、不倫相手と二階の自室でセックスなんてどうかしてる。
万里にじっと見詰められて、まるで蛇に睨まれた蛙の気持ち。俺が何か行動するのを、冷めたようにも見える鋭い眼差しで待ち構えている。
何だか怖い。怒ってる?・・・んだよな、これは。
ヤバイ状況にも関わらず、部屋の中には櫻子さんを感じさせる物が全く無くて、突き当たりのドアは櫻子さんの部屋で、二人は別々の部屋だ・・・とほっとしている俺。
だけど
「下だけ脱げ」
と万里に突き放すかのように言われて、現実に引き戻される。
「ばん・・・」
「嫌ならもういい」
ベッドから立ち上がろうとする万里。
「待って!脱ぐ!脱ぐからっ」
自分から車を飛び降りたくせに、万里に見放されたくない。
急いでベルトを外し、ボトムを下着ごと脱ぎ捨てる。
「服、捲り上げて」
大きめのロンTが太腿の3分の1くらいまで覆い隠していて股間が見えない為か、腕と足を組んだ万里は更に要求してくる。
「こう?」
臍が見えるくらいまで裾を捲るけど、万里は納得していない様子で溜息を吐く。
「・・・これくらい?」
思い切って胸の上まで捲り上げると「そのまま」と返事が返ってくる。
ここまで上げさせるなら、全裸になれ、って言えばいいのに。
「櫻子と何してた」
「何もしてない。おやつ出してくれて、ただ話してただけ」
「話してただけにしては、かなり接近してたみたいだったな」
「あれは・・・内緒話っていうか・・・そんな感じの」
「他に誰もいないのに、わざわざ耳打ちするような話ってなんだよ」
「それは・・・っ」
言えない。万里には内緒だって言ってたし・・・あれ、でも嘘って言ってた?どっち?
「目ぇ泳いでんぞ。やましい気持ちがある証拠だな」
万里は軽蔑したような目付きに変わる。
ああっ、もう! 違うのに~!
「ばばばんりこそっ、俺がいなくなったからって櫻子さんの所に帰って来たんじゃん!」
そうだよ、先に責められてうっかりスルーしそうになってたけど、ここに来たって事はそういう事じゃん!
「あのなぁ、俺は櫻子から・・・」
何か言いかけた万里は訝しげに目を細める。
「・・・まあいいや」
何がいいのかわかんないけど、取り敢えず万里の表情がさっきよりも穏やかになった気がして、俺は少しだけ安心する。
「ねえ、うちに帰ってからにしない?ここだと櫻子さんに声聞こえちゃうかもしれないし」
「聞こえようが聞こえなかろうが、俺達がどんな関係かは櫻子も知ってる。気にすんな」
気にするだろ普通!
「それより早く証明しろよ。俺見て勃たせて」
「えっ?」
仕方ない。万里がそれで信じてくれるなら。
片手で服の裾を抑えて、もう片方の手を股間に持っていくと
「手、使うなよ。思い出して、俺とヤってる時のこと」
「そんな、無理だよ。記憶だけで勃つわけ・・・」
「いいからやれよ」
両手で服を掴んで、俺のより少し薄い唇を見ながら万里とのセックスを思い出してみる。
あの唇が自分の唇に重なって・・・万里は下唇を歯で甘噛みするのが結構好きで・・・。
万里の熱い舌は、俺が上顎を撫でられるのが好きだって知ってる。
閉じたままの咥内で、自分の舌で上顎を擦ってみる。
違う、万里のはこんなんじゃなくて、もっと絡みつくみたいな・・・
「今、俺に何されてる?」
「・・・キス。口の中の弱いとこ舐められてる」
「気持ちいい?」
「うん・・・でも、記憶だけじゃ足りないよ」
「キスはもういいだろ。もっとシウが弱いところ、俺が舐めたらどうなる?」
「弱いとこ・・・万里に舐められたら・・・」
万里はちょっと意地悪で、俺が乳首触られるのが好きってわかってるのに、早く触って欲しいのになかなか触ってくれなかったりして、そこを避けて愛撫したり指で周りにくるくる円を描いたり・・・
あ・・・なんか、万里の感触を思い出すと胸がじんじんしてきた。
「俺はいつもそこ、どんな風に触ってんの?」
「・・・ん、触ってって言っても、なかなか、触ってくれなくてっ、焦れったくて」
「指先で撫でたら?」
「ふぁっ、・・・っ」
昨夜も散々弄られて、はっきりと思い出された快感が胸の先に走る。
「触ってないのに乳首膨らませて立たせてんだ」
そう言われて視線を落とすと赤く膨らんだ自分の胸の先が微かに震えていた。
その下には知らないうちに勃ち上がりつつある中心。乳首と同じく、昨夜万里に虐め倒されたことで まだ赤いままの亀頭がピリッと痛む。
その痛みさえ快感にすり替わって、ヒクッ と上を向く。
「ばんりぃ、・・・ね、触って欲しいよぉ」
記憶だけじゃ、視線だけじゃ嫌だ。
喧嘩した事も、もうどうでもいい。ただ万里と繋がりたい。
「シウ、こっち来て」
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