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だからといって、涼太が俺を好きになるなんて事があるわけもなく・・・。
俺だって、小さい頃から涼太くらいモテてんだぞ!あえて自慢とかしないけど・・・。その俺がこんなにそばにいるのに、なんでこいつは意識すらしないんだ・・・。
弱小の水泳部はお遊び程度に活動しているだけで、涼太は放課後カズとつるむようになった。
心底面白くないと思ったが、カズには俺のような下心がないのは明らかで、それだけが救いだった。
俺はといえば、部活の無い日には家庭教師が来る事になって、涼太との時間が激減し・・・報われない恋心に蓋をするように、家庭教師の女子大生と付き合う事にした。
・・・だけど、結局は涼太が好きだという事実は消えなくて、彼女とはすぐにダメになってしまった。
涼太への想いは大きくなるばかりで、スマホのフォトデータは涼太でいっぱいだった。自分でも、こっわ!と思うくらい。
ズリネタはもちろん涼太。想像の中で、何度も何度も涼太を犯す。
無理矢理、制服を脱がせて、肌を撫で回して俺の痕でいっぱいにする。
息もできないくらい唇を貪って、見たことも無い涼太の性器を口に含みながら、誰も触れたことが無い後ろを指で拓く。
涼太のポーカーフェイスが崩れて、瞳には俺しか映していない。
俺は涼太に侵入して・・・
所詮は想像でしかない。一瞬でも触れてしまったら、涼太にこの汚い感情を悟られてしまう気がして、手を伸ばせない。
カズ達みたいに簡単に涼太に触れることは、今の俺にはきっと許されない事なんだ。
中学の頃は触れてたのにな・・・。
掴んだ腕や肩の細さとか、近付いた時の匂いとか・・・覚えてるのに。今ではその感触を確かめることもできない。
大学進学を決めた俺は、就職を決めていた涼太と離れる決意をした。
これ以上一緒にいても、きっと涼太に想いが通じることは無いし、この気持ちを知られたところで決して受け入れてもらえない事は分かっていた。
それでも、いつか涼太も俺を・・・と淡い期待を抱いて医学部を選んだ。
医療の道へ進めば、涼太の祖父や父に認められる日が来るかもしれない。
涼太に相応しい男になる。何年かかってもいい。きっと俺はもう、涼太以上に想える人に出逢えない。
涼太と離れてわかった自分の事
涼太を何度も諦めようと思ったりしてみる・・・無理。
女と付き合ってみようと思ったりもする・・・やっぱ無理。キス止まり。ヤリたいのは涼太だけ。
涼太の顔が見たい。声が聞きたい。会いたい。
結局、涼太じゃないと無理って事。
会う時は俺から連絡する。涼太からは、ない。
それは、涼太が俺を必要としていないことを意味していた。それでもよかった。俺を拒んでいない、それだけでよかった。
涼太からルームシェアを持ちかけられたあの日までは・・・。
「・・・もうこれは運命なんだな・・・。涼太と俺はソウルメイト・・・ふっ」
そういえば涼太、体大丈夫かな?ちょっとメッセージでも入れておくか。
俺は空のカレー皿が乗ったトレイを返却口に置いて、食堂を出た。
「なあ、嶋。未だかつて、山田以上の残念なイケメン、見たことあるか?」
「無いね。・・・でも俺たちにとったらラッキーだよ。高橋が狙ってるAブロックの医療事務の子、山田に惚れてるらしい。今度飲み会しようってさ」
「マジかよ!くっそまた山田かよ。どいつもこいつも山田山田って!どこがラッキーなんだ!」
「あの分じゃ誰にも望みないんじゃん?おこぼれあるかもよ?」
「・・・まあ、そうだな。なんか癪だけど、この際なんでもいいわ。女に不自由しなくていい外見なのに、山田、可哀想なヤツめ」
「可哀想なのは涼太のような気もするんだけど・・・」
「世の中のイケメン全員ホモだったらいいのに!」
「高橋・・・、激しく同意だわ」
ロッカールームに入って、スマホをバッグから取り出す。
あれ?涼太から着信・・・めっずらしい。
電話をかけると、すぐに涼太が出る。
『青!まずいことになった!』
慌てた様な涼太の声。
「どうした?ケツ裂けてた?」
『ふざけてる場合じゃねんだよ!親父に、おおおお、男と付き合ってんの、バレた!』
「なんでそんなに慌てるんだよ。堂々と親に言えるようになりてぇんじゃなかったっけ?」
『う・・・。そうなんだけど・・・でも、ウチの親父、ちょっと厄介で・・・とにかく!一回実家に来いって・・・』
丁度いいじゃねぇか。涼太の親にもそろそろ認めてもらおうと思ってたんだ。
でもまさか、涼太が「厄介」と言っている父親との対峙が、その日のうちに来るなんて・・・計算外だった。
俺だって、小さい頃から涼太くらいモテてんだぞ!あえて自慢とかしないけど・・・。その俺がこんなにそばにいるのに、なんでこいつは意識すらしないんだ・・・。
弱小の水泳部はお遊び程度に活動しているだけで、涼太は放課後カズとつるむようになった。
心底面白くないと思ったが、カズには俺のような下心がないのは明らかで、それだけが救いだった。
俺はといえば、部活の無い日には家庭教師が来る事になって、涼太との時間が激減し・・・報われない恋心に蓋をするように、家庭教師の女子大生と付き合う事にした。
・・・だけど、結局は涼太が好きだという事実は消えなくて、彼女とはすぐにダメになってしまった。
涼太への想いは大きくなるばかりで、スマホのフォトデータは涼太でいっぱいだった。自分でも、こっわ!と思うくらい。
ズリネタはもちろん涼太。想像の中で、何度も何度も涼太を犯す。
無理矢理、制服を脱がせて、肌を撫で回して俺の痕でいっぱいにする。
息もできないくらい唇を貪って、見たことも無い涼太の性器を口に含みながら、誰も触れたことが無い後ろを指で拓く。
涼太のポーカーフェイスが崩れて、瞳には俺しか映していない。
俺は涼太に侵入して・・・
所詮は想像でしかない。一瞬でも触れてしまったら、涼太にこの汚い感情を悟られてしまう気がして、手を伸ばせない。
カズ達みたいに簡単に涼太に触れることは、今の俺にはきっと許されない事なんだ。
中学の頃は触れてたのにな・・・。
掴んだ腕や肩の細さとか、近付いた時の匂いとか・・・覚えてるのに。今ではその感触を確かめることもできない。
大学進学を決めた俺は、就職を決めていた涼太と離れる決意をした。
これ以上一緒にいても、きっと涼太に想いが通じることは無いし、この気持ちを知られたところで決して受け入れてもらえない事は分かっていた。
それでも、いつか涼太も俺を・・・と淡い期待を抱いて医学部を選んだ。
医療の道へ進めば、涼太の祖父や父に認められる日が来るかもしれない。
涼太に相応しい男になる。何年かかってもいい。きっと俺はもう、涼太以上に想える人に出逢えない。
涼太と離れてわかった自分の事
涼太を何度も諦めようと思ったりしてみる・・・無理。
女と付き合ってみようと思ったりもする・・・やっぱ無理。キス止まり。ヤリたいのは涼太だけ。
涼太の顔が見たい。声が聞きたい。会いたい。
結局、涼太じゃないと無理って事。
会う時は俺から連絡する。涼太からは、ない。
それは、涼太が俺を必要としていないことを意味していた。それでもよかった。俺を拒んでいない、それだけでよかった。
涼太からルームシェアを持ちかけられたあの日までは・・・。
「・・・もうこれは運命なんだな・・・。涼太と俺はソウルメイト・・・ふっ」
そういえば涼太、体大丈夫かな?ちょっとメッセージでも入れておくか。
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