13 / 26
13
しおりを挟む
妻の両親に会うのはリアムが生まれたお祝いを頂いた3年前が最後。
全然連絡も寄越さない薄情な娘の夫にどう思っているのだろうか。
「ご無沙汰しております」
「やあ、久しぶりです公爵様リアムも大きくなったなぁ!覚えているかな?お爺様だよ」
私の足にしがみつくリアムはフルフルと首を振った。
「まあ覚えて居るはずないか!はっはっはっ!」
そう言って妻の父親はリアムの頭をガシガシと撫でた。
「ところで今日娘は一緒ではないのですか?」
「!……」
こう聞かれると言うことは妻はここにはいないようだ。
「もしかして二人目が出来ましたか?」
「いいえ…」
「なんだ、違うんですか」
「その、すいません」
「いやいや、謝らないで下さい!こちらにお越しになるなんてそう無い事なのでもしかしたらと思っただけです」
「あなた、いつまでもこんな所で立ち話していないで座って頂いて下さい」
少し気まずくなった2人の間に妻のお母様の声がが響く。
「ご無沙汰しております夫人」
「……こちらそこご無沙汰しております公爵様。娘は元気にやっておりますでしょうか」
「はい…」
「何か公爵様のお気に触る事などはしておりませんでしょうか」
「いいえ、よくやってくれています」
「……そうですか、ならば良かったです…どうぞお座り下さい」
「失礼いたします」
実は今日会うのが怖かったのはこの夫人の方だった。美しく聡明な方であまりに表情を動かさない方だが娘の事を大事に思っていっしゃる。
私と妻は幼い頃からの婚約者でなんの問題も無く結婚出来ると思っていたのだが、この夫人だけは最後まで本当にこの結婚は正しいのかと何度も何度も聞いてきていたのだ。
娘さんから何か聞いたのかと一度夫人に聞いた事があったがその時は「あの子は自分から何か言うような子ではありませんわ」とはねつけられた。
「で?」
「はっ?」
いかん!ぼうっとしていた。
「今日は娘の事ですか?」
「!?な、なぜ」
「公爵様がリアムを連れて滅多に来ない我が家にいらしているのにあの子の姿が無いのですからどんな阿呆でもそのくらいの事気付きますわ」
「…申し訳ありません」
それはそうだちょっと考えたら分かること…。
あまりの恥ずかしさに少し俯いた。
「で、娘はどうしました?」
「実はこれを残して家を出てしまったのです」
テーブルの上に離縁状と妻の残した手紙を置いた。お2人は離縁状と手紙を手に取り確認する。すると伯爵の方はとても驚いた顔をしていたが夫人の方はやはりその表情を動かす事は無かった。
冒頭にかかり過ぎて事情説明まで行けなかったー!もう1話お待ち下さい(--;)
全然連絡も寄越さない薄情な娘の夫にどう思っているのだろうか。
「ご無沙汰しております」
「やあ、久しぶりです公爵様リアムも大きくなったなぁ!覚えているかな?お爺様だよ」
私の足にしがみつくリアムはフルフルと首を振った。
「まあ覚えて居るはずないか!はっはっはっ!」
そう言って妻の父親はリアムの頭をガシガシと撫でた。
「ところで今日娘は一緒ではないのですか?」
「!……」
こう聞かれると言うことは妻はここにはいないようだ。
「もしかして二人目が出来ましたか?」
「いいえ…」
「なんだ、違うんですか」
「その、すいません」
「いやいや、謝らないで下さい!こちらにお越しになるなんてそう無い事なのでもしかしたらと思っただけです」
「あなた、いつまでもこんな所で立ち話していないで座って頂いて下さい」
少し気まずくなった2人の間に妻のお母様の声がが響く。
「ご無沙汰しております夫人」
「……こちらそこご無沙汰しております公爵様。娘は元気にやっておりますでしょうか」
「はい…」
「何か公爵様のお気に触る事などはしておりませんでしょうか」
「いいえ、よくやってくれています」
「……そうですか、ならば良かったです…どうぞお座り下さい」
「失礼いたします」
実は今日会うのが怖かったのはこの夫人の方だった。美しく聡明な方であまりに表情を動かさない方だが娘の事を大事に思っていっしゃる。
私と妻は幼い頃からの婚約者でなんの問題も無く結婚出来ると思っていたのだが、この夫人だけは最後まで本当にこの結婚は正しいのかと何度も何度も聞いてきていたのだ。
娘さんから何か聞いたのかと一度夫人に聞いた事があったがその時は「あの子は自分から何か言うような子ではありませんわ」とはねつけられた。
「で?」
「はっ?」
いかん!ぼうっとしていた。
「今日は娘の事ですか?」
「!?な、なぜ」
「公爵様がリアムを連れて滅多に来ない我が家にいらしているのにあの子の姿が無いのですからどんな阿呆でもそのくらいの事気付きますわ」
「…申し訳ありません」
それはそうだちょっと考えたら分かること…。
あまりの恥ずかしさに少し俯いた。
「で、娘はどうしました?」
「実はこれを残して家を出てしまったのです」
テーブルの上に離縁状と妻の残した手紙を置いた。お2人は離縁状と手紙を手に取り確認する。すると伯爵の方はとても驚いた顔をしていたが夫人の方はやはりその表情を動かす事は無かった。
冒頭にかかり過ぎて事情説明まで行けなかったー!もう1話お待ち下さい(--;)
60
あなたにおすすめの小説
真実の愛の祝福
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
皇太子フェルナンドは自らの恋人を苛める婚約者ティアラリーゼに辟易していた。
だが彼と彼女は、女神より『真実の愛の祝福』を賜っていた。
それでも強硬に婚約解消を願った彼は……。
カクヨム、小説家になろうにも掲載。
筆者は体調不良なことも多く、コメントなどを受け取らない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
最後に一つだけ。あなたの未来を壊す方法を教えてあげる
椿谷あずる
恋愛
婚約者カインの口から、一方的に別れを告げられたルーミア。
その隣では、彼が庇う女、アメリが怯える素振りを見せながら、こっそりと勝者の微笑みを浮かべていた。
──ああ、なるほど。私は、最初から負ける役だったのね。
全てを悟ったルーミアは、静かに微笑み、淡々と婚約破棄を受け入れる。
だが、その背中を向ける間際、彼女はふと立ち止まり、振り返った。
「……ねえ、最後に一つだけ。教えてあげるわ」
その一言が、すべての運命を覆すとも知らずに。
裏切られた彼女は、微笑みながらすべてを奪い返す──これは、華麗なる逆転劇の始まり。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
それは確かに真実の愛
宝月 蓮
恋愛
レルヒェンフェルト伯爵令嬢ルーツィエには悩みがあった。それは幼馴染であるビューロウ侯爵令息ヤーコブが髪質のことを散々いじってくること。やめて欲しいと伝えても全くやめてくれないのである。いつも「冗談だから」で済まされてしまうのだ。おまけに嫌がったらこちらが悪者にされてしまう。
そんなある日、ルーツィエは君主の家系であるリヒネットシュタイン公家の第三公子クラウスと出会う。クラウスはルーツィエの髪型を素敵だと褒めてくれた。彼はヤーコブとは違い、ルーツィエの嫌がることは全くしない。そしてルーツィエとクラウスは交流をしていくうちにお互い惹かれ合っていた。
そんな中、ルーツィエとヤーコブの婚約が決まってしまう。ヤーコブなんかとは絶対に結婚したくないルーツィエはクラウスに助けを求めた。
そしてクラウスがある行動を起こすのであるが、果たしてその結果は……?
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる