美人が得って本当ですか?

きんのたまご

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頼りになるお姉さん(ビアンカ)目線

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今日私のお嬢様がお城に呼ばれた。
なのにもかかわらずお嬢様はいつもの格好で行ってしまわれた。
何故なんだ!何故あの美貌を埋もれさせてしまうのか!

お嬢様は小さい頃は普通に可愛らしいお子様だった。毎日髪を可愛く結ってドレスを選んだりするのも大好きだった。
それがいつの頃からか着飾らなくなったばかりか眼鏡を掛けなければならないほどお勉強に 励まれ、髪はボサボサドレスも着なくて私達使用人と同じエプロンドレス。もちろんお嬢様は何を着てもお可愛らしいがそれでももっとちゃんと着飾ればそれはもう女神様の如く美しいのを知っている。それだけに悔しいのだ!

巷ではマクシミリアン家のお嬢様はご両親に似ずとても地味でぱっとしないから社交界に現れないと噂されている。
その噂を聞いた時はもう叫びだしそうなほど悔しい思いをしたものだ。
ただお嬢様は中身だけを見たとしても素晴らしい方だ、他のご令嬢のように偉ぶって命令したりなどしない。家族のように使用人を扱って下さる。
中身が素晴らしいと知っているだけに着飾って欲しいとも言いにくいのだ、だって着飾らなくても中身の美しさでいつも私の目にはお嬢様が輝いて見える。
だから私はお嬢様の幸せのために全力を尽くす!お嬢様は断じてあんな噂をたてられるようなお方では無い!断じてない!
何故か目立つのを毛嫌いしていらっしゃる事は分かっているがこの際目をつむろう。お嬢様が嫌がられても心を鬼にしてでもお嬢様には完璧なご令嬢を目指してもらうしかない。行けるとこまで行ってもらおう!

私がお嬢様ならばあの美貌で男達を虜にして王妃の座を狙うぐらいのことはするのになぁ。なんて考えながら、きっと疲れて帰って来るであろうお嬢様のために色々支度を始めるのだった。
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