4 / 10
第4話 面接
しおりを挟む
引きこもり歴20年。どうも、吉田です。
俺は両親に働く事、社会復帰して親孝行すると、今まで申し訳なかったと詫びを入れ
た。
今までに見たことのないくらいの喜び様と嬉し泣きする両親の姿を見てぐっと胸に刺さった。
つられて泣き出しそうになった俺は両親に背を向けいそいそと玄関に向かった。
『面接に行ってくる』
すると背中越しに父親が言った。
『少しずつ無理せず頑張りなさい。』
と言った後、俺のポケットに何かを入れた。それは…1万円札だった…
俺の肩が小刻みに震え、抑える事が出来ず背を向けたまま頷くのが精一杯だった。
急いで家を出た後、暫く溢れる涙を堪える事が出来なかった…
朝早く外に出るなんて何年ぶりなんだろうか?
爽やかな朝の香り。
時折吹く風と暖かな日差し…
季節はすっかり春になっていた。
面接は午後からだったが、思わず家を飛び出した俺は散歩しながら面接場所に行く事にした。
その警備会社は古い雑居ビルの3Fにあった。
『〇〇ビルの3F…あっ、あった。ここで間違いないな。』
時間はまだ午前10時を回ったとこだった。
『さすがに早すぎるなぁ…』
近くに公園がある。
コンビニでパンとコーヒーを買い公園で休憩する事にした。
その公園は喫煙が出来る公園だった。最近では公園でもタバコが吸える所が少ないらしい。
仕事の合間の休憩なのか、まだ午前10時と言うのにサラリーマンやOL達がタバコを吸っている。
俺はタバコは吸わないが、臭いは嫌いでは無かった。
4人掛けのベンチがひとつだけ空いていたのでそこに腰を下ろす事にした。
コーヒーを啜る…
するとサラリーマン風の人が声を掛けて来た。
『すみません。ここ空いてますか?』
見た目60代くらい白髪混じりでヨレヨレのスーツ姿の男性はお世辞にも仕事が出来る様には見えない。
引きこもりの俺が言える立場ではないのだが…
『あっ、え、あ、空いてます。どうぞ』
その男性は空を眺めながらタバコに火をつけ深く吸い込んだ。
『良い天気ですなー。』
え!俺に話しかけているのか?
面倒くさいなぁ…
俺 『そうですね…』
俺はコーヒーとパンを齧りながら場所を変えようと考えていた。
『先程ね、私の会社に募集に来た人の面接だったのよ…』
と言うと、深くため息をついた…
何でも面接した後、思っていた職場とは違うとの理由でと断ってきたのだとか…
2~3日以内に人を見つけないと取引先が契約解除すると言う。
『これで10人目なんだよなぁ』
と空を見上げながらタバコ吸った。
『す、すみません。ベラベラと話してしまって…』
俺『い、いえ。だ大丈夫です。』
何やら嫌な予感がする。
『この辺でお仕事ですか?』
俺 『そ、その~面接で…公園で時間を潰しています。』
『そうなんですね!も、もしですね、その面接で条件等が合わなかったりしたらですが…うちの会社で面接どうですか?』
と、嬉しそうに名刺を渡してきた。
その名刺には…
〇〇警備保障……と、書かれていた……
や、やっぱりそうか…
まぁ、面接は半分終わった様なもんだし、採用間違い無しだ!
何はともあれファンタスティック!
続く
俺は両親に働く事、社会復帰して親孝行すると、今まで申し訳なかったと詫びを入れ
た。
今までに見たことのないくらいの喜び様と嬉し泣きする両親の姿を見てぐっと胸に刺さった。
つられて泣き出しそうになった俺は両親に背を向けいそいそと玄関に向かった。
『面接に行ってくる』
すると背中越しに父親が言った。
『少しずつ無理せず頑張りなさい。』
と言った後、俺のポケットに何かを入れた。それは…1万円札だった…
俺の肩が小刻みに震え、抑える事が出来ず背を向けたまま頷くのが精一杯だった。
急いで家を出た後、暫く溢れる涙を堪える事が出来なかった…
朝早く外に出るなんて何年ぶりなんだろうか?
爽やかな朝の香り。
時折吹く風と暖かな日差し…
季節はすっかり春になっていた。
面接は午後からだったが、思わず家を飛び出した俺は散歩しながら面接場所に行く事にした。
その警備会社は古い雑居ビルの3Fにあった。
『〇〇ビルの3F…あっ、あった。ここで間違いないな。』
時間はまだ午前10時を回ったとこだった。
『さすがに早すぎるなぁ…』
近くに公園がある。
コンビニでパンとコーヒーを買い公園で休憩する事にした。
その公園は喫煙が出来る公園だった。最近では公園でもタバコが吸える所が少ないらしい。
仕事の合間の休憩なのか、まだ午前10時と言うのにサラリーマンやOL達がタバコを吸っている。
俺はタバコは吸わないが、臭いは嫌いでは無かった。
4人掛けのベンチがひとつだけ空いていたのでそこに腰を下ろす事にした。
コーヒーを啜る…
するとサラリーマン風の人が声を掛けて来た。
『すみません。ここ空いてますか?』
見た目60代くらい白髪混じりでヨレヨレのスーツ姿の男性はお世辞にも仕事が出来る様には見えない。
引きこもりの俺が言える立場ではないのだが…
『あっ、え、あ、空いてます。どうぞ』
その男性は空を眺めながらタバコに火をつけ深く吸い込んだ。
『良い天気ですなー。』
え!俺に話しかけているのか?
面倒くさいなぁ…
俺 『そうですね…』
俺はコーヒーとパンを齧りながら場所を変えようと考えていた。
『先程ね、私の会社に募集に来た人の面接だったのよ…』
と言うと、深くため息をついた…
何でも面接した後、思っていた職場とは違うとの理由でと断ってきたのだとか…
2~3日以内に人を見つけないと取引先が契約解除すると言う。
『これで10人目なんだよなぁ』
と空を見上げながらタバコ吸った。
『す、すみません。ベラベラと話してしまって…』
俺『い、いえ。だ大丈夫です。』
何やら嫌な予感がする。
『この辺でお仕事ですか?』
俺 『そ、その~面接で…公園で時間を潰しています。』
『そうなんですね!も、もしですね、その面接で条件等が合わなかったりしたらですが…うちの会社で面接どうですか?』
と、嬉しそうに名刺を渡してきた。
その名刺には…
〇〇警備保障……と、書かれていた……
や、やっぱりそうか…
まぁ、面接は半分終わった様なもんだし、採用間違い無しだ!
何はともあれファンタスティック!
続く
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
【電子書籍化】ホラー短編集・ある怖い話の記録~旧 2ch 洒落にならない怖い話風 現代ホラー~
榊シロ
ホラー
【1~4話で完結する、語り口調の短編ホラー集】
ジャパニーズホラー、じわ怖、身近にありそうな怖い話など。
八尺様 や リアルなど、2chの 傑作ホラー の雰囲気を目指しています。現在 150話 越え。
===
エブリスタ・小説家になろう・カクヨムに同時掲載中
【総文字数 800,000字 超え 文庫本 約8冊分 のボリュームです】
【怖さレベル】
★☆☆ 微ホラー・ほんのり程度
★★☆ ふつうに怖い話
★★★ 旧2ch 洒落怖くらいの話
※8/2 Kindleにて電子書籍化しました
『9/27 名称変更→旧:ある雑誌記者の記録』
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる