ファンタスティック吉田

天野 みろく

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第5話 採用

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引きこもり歴20年。どうも、吉田です。


『あなたが吉田さんだったとは…こりゃ大変失礼致しました。

申し遅れました私〇〇警備保障の代表しております鈴木と言います。』

『め、面接の事なんですが…今のお話しで何となく察しがつくと思いますが…』

と、やらかした感満載の感じで言った。

『い、如何なさいますか?』

半ば諦めている感じだったのだが、俺は元気よく言った。

吉田 『面接受けます。とりあえず詳しい業務内容と待遇面教えて下さい!』

と言う事でその場で面接が始まった。
事務所は先程面接があり片付けて無いし、何より時間が勿体無いとの事。

余程切羽詰まっているのだろう。
しかし、この人が社長か…

とりあえず詳しい話しを聞いた。

話の内容なんだが、心霊スポット化している廃ビルの夜間警備。
肝試し、YouTuber、自殺志願者の進入を阻むのが俺のミッションだと言う。

心霊スポット化したビルは買い手が着かずオーナーが困っていると言う。

そして廃ビルや土地に何の曰くも無いと言い、大島てるの事故物件サイトも見せてくれた。

『ほ、ほら炎のマークなんか何処にも無いでしょ?ね、ね。』

本当の事故物件になる前に風評被害をなくしビルを売りたいとの事。

吉田 『では、何故皆さん辞めて行くんですかね?本当の理由を教えて下さい。』

俺は疑問に思った。何故皆んな辞めて行くのか?
警報装置は設置していないのか?
俺の予想はこうだ。

夜間警備が終わり、そのまま次の現場へ行かされる。

高齢化社会で若い人が集まりづらく、慢性的な人手不足。16時間勤務は当たり前なんて世界なのかも知れない。

が、予想に反して社長は以外な事を口にする。

『そ、それがそのー。皆んな見たとか、声を聞いたとか…いやね、口々に皆がそう言うもんですから私自身確かめるべく2~3日警備したんです。』

社長曰く何も怪奇現象など起こらなかったと言うのだ。
警報機は予算の都合上設置出来ないので現場宿直で見回って欲しいとの事だった。

『と言う訳なんです。何なんですかね…
心理的な物だと思うんだよなぁ…しかし、皆んな辞めて行くのが私も不思議でねぇ…頭抱えてるんですわ。』

それで昨日電話をした時にオバケを信じるかどうか?と聞いてきたのだと言う。

ますます謎が深まるばかり…

吉田 『えっ、い今宿直って言いましたよね?』

廃ビルの駐車場に8畳程あるプレハブ小屋を設置してあるらしい….

社長『どうですか?働けそうですか?』

断る理由などない。むしろ楽しみだ!

吉田 『もちろん。ぜひ働かせて下さい』

社長 『ありがとう!では今晩から宜しく頼みます。』

えっ⁉️こ、今晩か、か、から?

まぁ採用されたし、よしとしよう!

何はともあれファンタスティック!

続く
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