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第二章
ネーミングセンスには突っ込まないのが優しさ。でも聞いてほしいという感情もある。
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すり鉢を使って調薬するなんていつぶりだろう。巧人種から器材を買った後はずっとそれを使っていたからなぁ。
今の道具だけじゃカプセル剤も錠剤も満足に作れない。特にカプセル剤は溶ける時間も計算して作ってるから専用器材が無いと絶対無理。
お金が集まったらその辺も揃えたいなぁ。
「さて、とりあえず・・・簡単な薬でも作ろうかな。」
「シルヴァが薬を作るのは初めて見ますが、道具はそれしか使わないのですか?」
「まあ、今回作る薬は素材がもともと持ってる薬効を調合で整えるくらいしか工程が無いからね。」
今回作る薬は三種類。特定の薬草を調合するだけの簡単なものだ。煮詰めたりもするけど。
「今作ってるのは、簡単な治療薬。止血作用と鎮痛効果があって、後は浸透しやすい素材を使ってるから傷の治りも速くなるんだ。まあ、消毒作用はないからそれは別の薬が必用になるんだけど。」
「なるほど・・・私の里でも似たような薬はありましたし、必要になるかも知れませんね。」
「ヒルダが怪我をすることはほとんどないだろうけどね。それに、僕は攻撃を受けたら、この程度の薬でなんとかなるような怪我じゃ済まないから使わないと思うけど。」
では何に使うかって言われたら・・・いや、うん、ちょっとすぐには思い付かないけど。汎用性の高い薬なので作っておいて損はないだろう。
「この治療薬は僕がかなり昔に創ったものでね。素材を集めるのが簡単な割に効果が高くて重宝したなぁ。」
「へぇ・・・・ちなみに、これはなんという名前の薬なのですか?」
う、改めて聞かれると恥ずかしいな。まあでもこれはナンバーズだし、場合によっては売るかも知れないから感想も聞いておこうかな。
「えーっとね、これは第二式簡易治療薬『献者寄与』・・・だよ。」
「エンジェルギフト・・・なんだか、随分とかわいらしい名前ですね。」
そうかな?そうかもしれない。他の薬に比べたら確かに柔らかい名前だ。
「・・・よし、できた。」
僕はできた塗り薬を小瓶に移してバックパックにいれておく。この状態でもそれなりに長持ちするのもこれの利点だ。
「さて、次は・・・って、こんなの見てても退屈だよね。街を見て回ってきたらどう?」
こんな部屋のなかでひたすらゴリゴリしてるとこ見てても面白いことはひとつもないだろう。
「え、面白いですよ?今のだって、もともとただの植物だった物があれば塗り薬になっていく過程は興味深いものでしたし。」
「そ、そう?なら、良いけど」
そう言うならまあ、もちろん居てくれていい。別にどっか行ってほしいわけではないし。
さっきの献者寄与は塗り薬だったけど、今作ってるのは、燃やして煙を吸引するタイプのハーブの粉末だ。だからほんとにすりつぶして混ぜるだけ。
これは精神に作用する薬剤で、依存性とかは無いけどその分効果は控えめだ。
「今作っているのはどのような薬なのですか?」
「今は同時進行で二つの薬を作っててね。片方は少し精神を高揚させるもので、もう片方は逆に鎮静作用のあるものだね。」
これに関しては使い道を考えている。
「もしも精霊種と関わることになったら使うかもしれないからさ、作るだけ作っとこうと思って。」
彼らは精神がそのまま実体を持ってる。だから精神がそのまま肉体に影響を及ぼするので、それを利用するのだ。つまり、無理やり落ち着かせる薬を使えば戦闘力が大きく落ちるし、逆に高揚させれば治癒能力とかが大きく向上する。
実際に使う機会があるかは別として、備えは必要だ。
「・・・よし、できた。」
後はこれを吸引に適した形にして完成だ。・・・改めて一応言っておくけど、これには体に害のある成分は含まれてない。
依存性もないし中毒症状もでないから法に触れることはないだろう。
・・・でもまあ、後で一度確認しとこ。
「こっちの色が薄い方が第四式簡易興奮薬『戦意高揚』。
で、色の濃い方が第五式簡易鎮静薬『戦意抑制』。
効果はあまり高くないけど、その分汎用性が高い、って感じかな。」
「へぇ・・・ちなみに、その名前はシルヴァが考えてるのですか?」
おっとそこ突っ込む?
「うん、まあ・・・うん。」
「そうなのですね。私にはよくわかりませんが・・・よい名前だと思いますよ。」
特になんの含みもなさそうにそう言うヒルダ。う、うんまあ改めてそこを聞かれると少し恥ずかしいな。この辺りは師匠の影響も多分に受けてるんだけど、それを説明しても仕方がない。
「さて・・・じゃ、そろそろ仲介所に向かおうか。と言ってもちょっと早いかもしれないから色々食べていこうか。お弁当も良いけど、ここの屋台は美味しいし。」
「そうですね。私も少し小腹が空きました。」
とりあえずやっておきたいことは終わった。
あんまり早く行きすぎてもあれなので、時間を潰そう。・・・文字も早く覚えないといけないけど、まあ今日は良いでしょ。
とりあえず、今度は肉を食べよう。
今の道具だけじゃカプセル剤も錠剤も満足に作れない。特にカプセル剤は溶ける時間も計算して作ってるから専用器材が無いと絶対無理。
お金が集まったらその辺も揃えたいなぁ。
「さて、とりあえず・・・簡単な薬でも作ろうかな。」
「シルヴァが薬を作るのは初めて見ますが、道具はそれしか使わないのですか?」
「まあ、今回作る薬は素材がもともと持ってる薬効を調合で整えるくらいしか工程が無いからね。」
今回作る薬は三種類。特定の薬草を調合するだけの簡単なものだ。煮詰めたりもするけど。
「今作ってるのは、簡単な治療薬。止血作用と鎮痛効果があって、後は浸透しやすい素材を使ってるから傷の治りも速くなるんだ。まあ、消毒作用はないからそれは別の薬が必用になるんだけど。」
「なるほど・・・私の里でも似たような薬はありましたし、必要になるかも知れませんね。」
「ヒルダが怪我をすることはほとんどないだろうけどね。それに、僕は攻撃を受けたら、この程度の薬でなんとかなるような怪我じゃ済まないから使わないと思うけど。」
では何に使うかって言われたら・・・いや、うん、ちょっとすぐには思い付かないけど。汎用性の高い薬なので作っておいて損はないだろう。
「この治療薬は僕がかなり昔に創ったものでね。素材を集めるのが簡単な割に効果が高くて重宝したなぁ。」
「へぇ・・・・ちなみに、これはなんという名前の薬なのですか?」
う、改めて聞かれると恥ずかしいな。まあでもこれはナンバーズだし、場合によっては売るかも知れないから感想も聞いておこうかな。
「えーっとね、これは第二式簡易治療薬『献者寄与』・・・だよ。」
「エンジェルギフト・・・なんだか、随分とかわいらしい名前ですね。」
そうかな?そうかもしれない。他の薬に比べたら確かに柔らかい名前だ。
「・・・よし、できた。」
僕はできた塗り薬を小瓶に移してバックパックにいれておく。この状態でもそれなりに長持ちするのもこれの利点だ。
「さて、次は・・・って、こんなの見てても退屈だよね。街を見て回ってきたらどう?」
こんな部屋のなかでひたすらゴリゴリしてるとこ見てても面白いことはひとつもないだろう。
「え、面白いですよ?今のだって、もともとただの植物だった物があれば塗り薬になっていく過程は興味深いものでしたし。」
「そ、そう?なら、良いけど」
そう言うならまあ、もちろん居てくれていい。別にどっか行ってほしいわけではないし。
さっきの献者寄与は塗り薬だったけど、今作ってるのは、燃やして煙を吸引するタイプのハーブの粉末だ。だからほんとにすりつぶして混ぜるだけ。
これは精神に作用する薬剤で、依存性とかは無いけどその分効果は控えめだ。
「今作っているのはどのような薬なのですか?」
「今は同時進行で二つの薬を作っててね。片方は少し精神を高揚させるもので、もう片方は逆に鎮静作用のあるものだね。」
これに関しては使い道を考えている。
「もしも精霊種と関わることになったら使うかもしれないからさ、作るだけ作っとこうと思って。」
彼らは精神がそのまま実体を持ってる。だから精神がそのまま肉体に影響を及ぼするので、それを利用するのだ。つまり、無理やり落ち着かせる薬を使えば戦闘力が大きく落ちるし、逆に高揚させれば治癒能力とかが大きく向上する。
実際に使う機会があるかは別として、備えは必要だ。
「・・・よし、できた。」
後はこれを吸引に適した形にして完成だ。・・・改めて一応言っておくけど、これには体に害のある成分は含まれてない。
依存性もないし中毒症状もでないから法に触れることはないだろう。
・・・でもまあ、後で一度確認しとこ。
「こっちの色が薄い方が第四式簡易興奮薬『戦意高揚』。
で、色の濃い方が第五式簡易鎮静薬『戦意抑制』。
効果はあまり高くないけど、その分汎用性が高い、って感じかな。」
「へぇ・・・ちなみに、その名前はシルヴァが考えてるのですか?」
おっとそこ突っ込む?
「うん、まあ・・・うん。」
「そうなのですね。私にはよくわかりませんが・・・よい名前だと思いますよ。」
特になんの含みもなさそうにそう言うヒルダ。う、うんまあ改めてそこを聞かれると少し恥ずかしいな。この辺りは師匠の影響も多分に受けてるんだけど、それを説明しても仕方がない。
「さて・・・じゃ、そろそろ仲介所に向かおうか。と言ってもちょっと早いかもしれないから色々食べていこうか。お弁当も良いけど、ここの屋台は美味しいし。」
「そうですね。私も少し小腹が空きました。」
とりあえずやっておきたいことは終わった。
あんまり早く行きすぎてもあれなので、時間を潰そう。・・・文字も早く覚えないといけないけど、まあ今日は良いでしょ。
とりあえず、今度は肉を食べよう。
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