7 / 11
チヨ&チワワ
しおりを挟む
チヨ&チワワ
チヨはスルメが好きだ、顎を鍛えれるから
チヨは水ようかんが好きだ、甘いがサッパリしているから
チヨは動物が好きだ、チヨの前ではたいていの動物は従順になるから
チヨは二階建てアパート大和ハイツの大家さんである。アラフォーとは思えない凛とした佇まいに姉御のような面倒見の良さから近所ではチヨさん!チヨさん!と評判だ。
そんなチヨは最近越してきた外国人ウェカピポの面倒を見てやっていたが最近ウェカピポも日本に慣れてきて気にかけてやる必要も減ってきたので少し暇を持て余していた・・・
「暇だねぇ・・・たまには暇を楽しむとするかね」
ハイツ前の掃除を終わらせたチヨは凛とした表情で雲一つない晴天を眺めながら誰にでもなく呟くのだった・・・
すると前方から何やら狼狽した様子でウェカピポが歩いてくる。
「なんだい?情けないツラしてどうしたんだいウェカピポ?トラブルかい?」
「ォオー!チヨさーん!コンニチハー!ウェカピポ同僚にまたまた犬の世話を頼まれて参っちゃったオー!!」
相変わらず威勢のいい男だよ・・・ウェカピポが威勢を失っていない事に安心したチヨは凛とした佇まいで言い放った!
「イヤならイヤと!駄目なら駄目と!ハッキリ言わなきゃだよ!ウェカピポ!!今度から頼まれたらウチはペット禁止だと言ってやんな!それでも文句を言うようなら私のとこへ連れてこい!説教してやるよ!」
ウェカピポは面目ないです面目ないですとペコペコしていた。チヨはウェカピポのこの従順さが好きだ。
そしてふと手提げカゴの中を見ると小型犬が愛くるしくチヨを見上げていた。
「とりあえず・・・今日1日は私が面倒みてやるよ。ウェカピポじゃ面倒見きれないのだろう?」
ウェカピポはアリガトゴザマースアリガトゴザマース!と威勢よく礼を述べるとニコニコして自分の部屋へと消えていった
「じゃあ、行こうか?ミルキィちゃん。」
凛とした佇まいで今まで幾人もの面倒を見てきたチヨにとって小型犬の面倒などキャベツの千切りとたいして変わらない難易度だった。それにチヨは犬好きである。
部屋へ入るとチヨはまずミルキィを風呂場へ連れて行きノミ取りシャンプーで体を洗ってやった。すると凄く気持ちよさそうに目を瞑りジッとしている・・・そしてドライヤーで全身を乾かしてやるとチヨはミルキィを膝に乗せブラッシングしてやるとミルキィはまたしても気持ちよさそうに目を瞑りジッとしていた・・・
この時点でミルキィは完全にチヨに己の生命を捧げたと言っていいだろう。完全にチヨを主人と認めた瞬間である。
わずか30分程の出来事。
これがチヨがチヨたる理由である。
誰もチヨを下に見る事はない。誰もチヨには逆らえない。チヨの凛とした佇まいには人間だろうが動物だろうが太刀打ち出来る物は居ないであろう・・・
そしてチヨは自分を慕う者には全力でサポートするし面倒を見てやる。それが人間だろうが動物だろうが。もし、仮に、チヨに逆らい敵対する存在が現れればチヨはどう対処するのか・・・想像するだけで恐ろしい。
それほどの凛とした佇まいなのであった。
今回も小型犬のミルキィの面倒を全力でみてやった。餌を食べて眠くなってしまったのかミルキィはチヨの膝の上で眠っていた。
一通りミルキィの全身を撫でてやったチヨは就寝前の美肌ケアをしようと手鏡を見て自分が満面の笑みを綻ばせている事に気付いた・・・
自分を慕ってくる小型犬が愛しくてたまらなかった・・・
そんな小型犬の面倒を張り切りすぎてしまった自分が少し可愛いな、とも思った・・・
だがしかしチヨは次の日にはまた、凛とした佇まいで皆を律するだろう・・・
その次の日も・・・
その凛とした佇まいこそがチヨの在り方なのだから・・・
それを失くせばチヨはチヨでなくなるのだから・・・
チヨはスルメが好きだ、顎を鍛えれるから
チヨは水ようかんが好きだ、甘いがサッパリしているから
チヨは動物が好きだ、チヨの前ではたいていの動物は従順になるから
チヨは二階建てアパート大和ハイツの大家さんである。アラフォーとは思えない凛とした佇まいに姉御のような面倒見の良さから近所ではチヨさん!チヨさん!と評判だ。
そんなチヨは最近越してきた外国人ウェカピポの面倒を見てやっていたが最近ウェカピポも日本に慣れてきて気にかけてやる必要も減ってきたので少し暇を持て余していた・・・
「暇だねぇ・・・たまには暇を楽しむとするかね」
ハイツ前の掃除を終わらせたチヨは凛とした表情で雲一つない晴天を眺めながら誰にでもなく呟くのだった・・・
すると前方から何やら狼狽した様子でウェカピポが歩いてくる。
「なんだい?情けないツラしてどうしたんだいウェカピポ?トラブルかい?」
「ォオー!チヨさーん!コンニチハー!ウェカピポ同僚にまたまた犬の世話を頼まれて参っちゃったオー!!」
相変わらず威勢のいい男だよ・・・ウェカピポが威勢を失っていない事に安心したチヨは凛とした佇まいで言い放った!
「イヤならイヤと!駄目なら駄目と!ハッキリ言わなきゃだよ!ウェカピポ!!今度から頼まれたらウチはペット禁止だと言ってやんな!それでも文句を言うようなら私のとこへ連れてこい!説教してやるよ!」
ウェカピポは面目ないです面目ないですとペコペコしていた。チヨはウェカピポのこの従順さが好きだ。
そしてふと手提げカゴの中を見ると小型犬が愛くるしくチヨを見上げていた。
「とりあえず・・・今日1日は私が面倒みてやるよ。ウェカピポじゃ面倒見きれないのだろう?」
ウェカピポはアリガトゴザマースアリガトゴザマース!と威勢よく礼を述べるとニコニコして自分の部屋へと消えていった
「じゃあ、行こうか?ミルキィちゃん。」
凛とした佇まいで今まで幾人もの面倒を見てきたチヨにとって小型犬の面倒などキャベツの千切りとたいして変わらない難易度だった。それにチヨは犬好きである。
部屋へ入るとチヨはまずミルキィを風呂場へ連れて行きノミ取りシャンプーで体を洗ってやった。すると凄く気持ちよさそうに目を瞑りジッとしている・・・そしてドライヤーで全身を乾かしてやるとチヨはミルキィを膝に乗せブラッシングしてやるとミルキィはまたしても気持ちよさそうに目を瞑りジッとしていた・・・
この時点でミルキィは完全にチヨに己の生命を捧げたと言っていいだろう。完全にチヨを主人と認めた瞬間である。
わずか30分程の出来事。
これがチヨがチヨたる理由である。
誰もチヨを下に見る事はない。誰もチヨには逆らえない。チヨの凛とした佇まいには人間だろうが動物だろうが太刀打ち出来る物は居ないであろう・・・
そしてチヨは自分を慕う者には全力でサポートするし面倒を見てやる。それが人間だろうが動物だろうが。もし、仮に、チヨに逆らい敵対する存在が現れればチヨはどう対処するのか・・・想像するだけで恐ろしい。
それほどの凛とした佇まいなのであった。
今回も小型犬のミルキィの面倒を全力でみてやった。餌を食べて眠くなってしまったのかミルキィはチヨの膝の上で眠っていた。
一通りミルキィの全身を撫でてやったチヨは就寝前の美肌ケアをしようと手鏡を見て自分が満面の笑みを綻ばせている事に気付いた・・・
自分を慕ってくる小型犬が愛しくてたまらなかった・・・
そんな小型犬の面倒を張り切りすぎてしまった自分が少し可愛いな、とも思った・・・
だがしかしチヨは次の日にはまた、凛とした佇まいで皆を律するだろう・・・
その次の日も・・・
その凛とした佇まいこそがチヨの在り方なのだから・・・
それを失くせばチヨはチヨでなくなるのだから・・・
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる