職場が宇宙の国際都市で、私があいつに恋をして。

和久田純

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作り上げてゆくもの。

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図書館は寮の表にあって、歩いて3分で行ける。

日本は夕方になるとほとんどの図書館が閉まるが、
国によっては24時間開館しているところもある。

ここも例外ではなく、24時間開館。
自習用の部屋、読書用の部屋、セミナールーム等
様々な設備を自由に使える。オンラインで事前予約もできる。

セミナールームの大きな机を挟んで一人の職人として対峙する。

亜美がアイディアを出す。

「水面のきらめきを表現するために、チタンでを使って、弧を描く感じが躍動感もあっていいと思う。

木材とチタンのハイブリットで、カラマツあたりの木目と相性がいいと思う。でも、水面の一部みたいな滑らかさがいいかな」

圭が意見をぶつける。

「すごく女性的で包容力のあるデザインだけど、nature自然culture文化の対比のために、流動的な滑らかさの中に幾何学的なデザインを入れたほうがいいと思う」

お互いにラフスケッチを描いてゆく。

ぶつかり合って、意見が洗練されてゆく。

圭が亜美にとどめを刺す。
「現実問題、木材はそんなに使っていいかな?
あと、水が近いから鉄の方が補修に、おいても経済的なんじゃない?
あと、この支柱の強度を計算したんだけど、
少し脆いかな。デザインは素敵なんだけど」

亜美は黙った。

「それは、その」
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