職場が宇宙の国際都市で、私があいつに恋をして。

ぶつかり合い

亜美は部屋に入るとすぐにシャワーを浴びた。
酒臭い髪を洗って、バスローブを着る。

メイクはナチュラルにブラウン系でまとめて、
髪を乾かしてポニーテールに。

昼間は気合を入れたメイクだったが、どうせシゴトの話しかしない。相手は歳下の圭だ。
手抜きの度合いを計算してジーンズにシンプルなストライプシャツを合わせる。

自らの作品を紹介するパンフレットのようなポートフォリオを本棚から取り出しバッグに詰める。

歯を磨いて、完成。

空間上に出現させるオンラインレポートに
アイディアのメモを残してゆく。

一般に建築物を建てる際、まず光の当たり方や影を作る面積を計算してゆく。

風がどのルートを通って流れてゆくのか、強度の問題もある。

いくら彫刻のような建物を作ろうと案を出しても、費用やそれらの問題からボツになることがほとんどだ。

必要な部屋数に合わせて部屋を組み合わせて、
素材に無駄がないよう最良の方法をとる。

亜美は思い浮かんだアイディアをザックリと手書きメモとして残すと、図書館へ駆け出した。