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5.日本酒入ります
ビールより発泡酒の方が美味しいとかいう
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長期休暇と言っても長いようで過ごしてみるとあっと言う間ですね。
メガネ君の屋敷から二日酔い明け早々に帰宅し、残りの休暇は溜まったお妃教育をこなしているといつの間にか休暇が終わっていた。
後期始業式も終わり、いつもの平穏で平和な学園生活が始まっている。
平和は何よりです。
平和は尊い。
平和こそ人類の最も大切な・・・
「皆さん、戦争が始まりますよー!! 覚悟はいいですかー??」
「「「おぉーーー!!!」」」
・・・・。
平和という言葉は・・・
「調子をぶっこいてお高く止まっているS組の奴らに一泡吹かせてやりますわよぉー!!」
「「「おぉーーー!!!」」」
・・平和ってね・・・・
「さぁ、カシス様。最後の一声を宜しく願い致します!」
さきからA組メンバーを扇動しているピニャ様に肩を叩かれる。
・・・やらなきゃダメですか・・・?
恐る恐るピニャ様の顔を見た。
ピニャ様は決して『NO』という答えを受け付けない顔でいる。
・・・やらなくては・・・いけないのね。。。
私は覚悟を決めて叫んだ。
「A組最高!!」
「「「「A組最高!!」」」」
A組メンバーが、私も含め、左膝を床に付き両手を高く上げ両指先を付けるポーズをとった。
『A組のポーズ』
誰が考えたのであろうこのポーズ。いつの間にか行われるようになったこのポーズ。
・・・いや、答えはわかっているけれど。
誰よりも美しくこのポーズを決めている私の隣の公爵御令嬢・・・。
もはや我ら1年A組は宗教団体のようになっていた。
ピニャ様という先導者の元、A組である事に誇りを持ち、A組が他のクラスより素晴らしいと周りに知らしめることをモットーとしている。
あくまでもA組ということが大切らしい。
総合成績においてはS組を超えてはいけないのだ。
超えるとS組になってしまうから・・・。
しかしA組でTOPを押さえたい。
よって各教科においてのTOPはS組ではなくA組の誰かという歪な成績結果が出ていた。
ちなみに地理のTOPは私である・・・。
そして、このA組が讃えているのが・・・
私カシス・コアントローらしい。
『血塗れ番長』がいつの間にか『A組のシンボル』となっていた。
話は戻り、ピニャ様が「戦争」と例えているのは、学園祭のことである。
学園祭では各クラス、各部活動が出し物を行う。それらの出し物が技術点、集客力により点数化され評価される。評価が高い団体は来年度の予算が優遇されたり『高い評価を得た』という名誉が貰える。
我らA組は、貴族、もしくは豪商の家出ばかりのクラス。学園から出る微々たる予算の優遇などどうでもいい。
欲しいものはただ一つ。
『S組より上の最も高い評価』という名誉である。
例年の学園祭では、どの学年でもS組は高い評価を得ている。
評価上位の5位以内には3学年全てのS組が入るらしい。
ここで我ら1年A組がTOPとなりS組の尊厳をへし折りたいらしい。
TOPってことは2年、3年のS組の上にも行くってことかい・・・?
ちなみに昨年の5位以内は以下の通りだ。
5位:お菓子研究部 世界のお菓子試食会
4位:1年S組 干ばつに備える為のシステム紹介
3位:異文化交流部 世界各国のおもてなし体験ブース
2位:2年S組 遺跡発掘における着眼点と注意点
1位:3年S組 近未来予想都市のミニチュア模型
どれもタイトルからして知的で文化的な凄そうな出し物ばかりだ。
それらに勝る出し物を考えなければいけないとなると大変だ。
我らの頭で果たして考え出せるのか・・・?
黒板にはみんなから無理やり捻り出された案が書き出されている。
・お化け屋敷 <定番だが上位は無理だ
・王都名所紹介 <かなり使い古されてるぞ!そのテーマ
・猫の生態 <私は凄く興味があるが、いまいち
・石の展示 <・・・石?
・・・etc・・・。
どれもこれも・・・。
だからA組なのだが。。。っていうか物によってはB組レベルのような・・・。
「カシス様どうでしょう!?」
鼻息荒くピニャ様が聞いてきた。
「どうでしょう」って・・・。
「知的なところを狙ってもS組などに負けてしまうから、集客率を狙ってみたりするとかどうかな?」
無難な何とも言えない返事をしてみる。
その返答にピニャ様が首を捻る。
「集客率・・・。B組と同じ狙いになってきますね。B組に負けない集客となるとどうすれば・・・。」
「う~ん・・・。我がクラスならでは。我がクラスにしかない強みを押すのがいいのだけど・・・。」
私がそう呟くと、クラス中の視線が私に集中する。
・・・っえ!?
「そうですね。我々は何をこんなに悩んでいたのでしょう。最初から我々のクラスの出し物は決まっていました。」
ピニャ様の言葉にA組一同が頷く。
・・・っえ!?
「我ら1年A組の出し物が決まりました。我らは『カシス様』とします!!」
クラス一同から賛成の拍手が上がる。
え??
学園祭の出し物が『私』って何ですか??
ピニャ様が掛け声を上げる。
「A組ー!!」
「「「最高!!」」」
皆が応えポーズを決めた。
・・・だから、出し物が人って・・・何?
メガネ君の屋敷から二日酔い明け早々に帰宅し、残りの休暇は溜まったお妃教育をこなしているといつの間にか休暇が終わっていた。
後期始業式も終わり、いつもの平穏で平和な学園生活が始まっている。
平和は何よりです。
平和は尊い。
平和こそ人類の最も大切な・・・
「皆さん、戦争が始まりますよー!! 覚悟はいいですかー??」
「「「おぉーーー!!!」」」
・・・・。
平和という言葉は・・・
「調子をぶっこいてお高く止まっているS組の奴らに一泡吹かせてやりますわよぉー!!」
「「「おぉーーー!!!」」」
・・平和ってね・・・・
「さぁ、カシス様。最後の一声を宜しく願い致します!」
さきからA組メンバーを扇動しているピニャ様に肩を叩かれる。
・・・やらなきゃダメですか・・・?
恐る恐るピニャ様の顔を見た。
ピニャ様は決して『NO』という答えを受け付けない顔でいる。
・・・やらなくては・・・いけないのね。。。
私は覚悟を決めて叫んだ。
「A組最高!!」
「「「「A組最高!!」」」」
A組メンバーが、私も含め、左膝を床に付き両手を高く上げ両指先を付けるポーズをとった。
『A組のポーズ』
誰が考えたのであろうこのポーズ。いつの間にか行われるようになったこのポーズ。
・・・いや、答えはわかっているけれど。
誰よりも美しくこのポーズを決めている私の隣の公爵御令嬢・・・。
もはや我ら1年A組は宗教団体のようになっていた。
ピニャ様という先導者の元、A組である事に誇りを持ち、A組が他のクラスより素晴らしいと周りに知らしめることをモットーとしている。
あくまでもA組ということが大切らしい。
総合成績においてはS組を超えてはいけないのだ。
超えるとS組になってしまうから・・・。
しかしA組でTOPを押さえたい。
よって各教科においてのTOPはS組ではなくA組の誰かという歪な成績結果が出ていた。
ちなみに地理のTOPは私である・・・。
そして、このA組が讃えているのが・・・
私カシス・コアントローらしい。
『血塗れ番長』がいつの間にか『A組のシンボル』となっていた。
話は戻り、ピニャ様が「戦争」と例えているのは、学園祭のことである。
学園祭では各クラス、各部活動が出し物を行う。それらの出し物が技術点、集客力により点数化され評価される。評価が高い団体は来年度の予算が優遇されたり『高い評価を得た』という名誉が貰える。
我らA組は、貴族、もしくは豪商の家出ばかりのクラス。学園から出る微々たる予算の優遇などどうでもいい。
欲しいものはただ一つ。
『S組より上の最も高い評価』という名誉である。
例年の学園祭では、どの学年でもS組は高い評価を得ている。
評価上位の5位以内には3学年全てのS組が入るらしい。
ここで我ら1年A組がTOPとなりS組の尊厳をへし折りたいらしい。
TOPってことは2年、3年のS組の上にも行くってことかい・・・?
ちなみに昨年の5位以内は以下の通りだ。
5位:お菓子研究部 世界のお菓子試食会
4位:1年S組 干ばつに備える為のシステム紹介
3位:異文化交流部 世界各国のおもてなし体験ブース
2位:2年S組 遺跡発掘における着眼点と注意点
1位:3年S組 近未来予想都市のミニチュア模型
どれもタイトルからして知的で文化的な凄そうな出し物ばかりだ。
それらに勝る出し物を考えなければいけないとなると大変だ。
我らの頭で果たして考え出せるのか・・・?
黒板にはみんなから無理やり捻り出された案が書き出されている。
・お化け屋敷 <定番だが上位は無理だ
・王都名所紹介 <かなり使い古されてるぞ!そのテーマ
・猫の生態 <私は凄く興味があるが、いまいち
・石の展示 <・・・石?
・・・etc・・・。
どれもこれも・・・。
だからA組なのだが。。。っていうか物によってはB組レベルのような・・・。
「カシス様どうでしょう!?」
鼻息荒くピニャ様が聞いてきた。
「どうでしょう」って・・・。
「知的なところを狙ってもS組などに負けてしまうから、集客率を狙ってみたりするとかどうかな?」
無難な何とも言えない返事をしてみる。
その返答にピニャ様が首を捻る。
「集客率・・・。B組と同じ狙いになってきますね。B組に負けない集客となるとどうすれば・・・。」
「う~ん・・・。我がクラスならでは。我がクラスにしかない強みを押すのがいいのだけど・・・。」
私がそう呟くと、クラス中の視線が私に集中する。
・・・っえ!?
「そうですね。我々は何をこんなに悩んでいたのでしょう。最初から我々のクラスの出し物は決まっていました。」
ピニャ様の言葉にA組一同が頷く。
・・・っえ!?
「我ら1年A組の出し物が決まりました。我らは『カシス様』とします!!」
クラス一同から賛成の拍手が上がる。
え??
学園祭の出し物が『私』って何ですか??
ピニャ様が掛け声を上げる。
「A組ー!!」
「「「最高!!」」」
皆が応えポーズを決めた。
・・・だから、出し物が人って・・・何?
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