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碧の癒し
序2
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「木下に見られてたみたいだな」
すごいネタを仕入れたと、即座に教室で披露したらしい。
「だーッ! なーんかみんなの視線がおかしいと思ってたんだよー」
「…………」
隣からの、冷たい視線。
「何? 隠しておきたかった?」
「え? ……まあ」
気まずげに顔を顰めた彬だったが、「でも」と付け加えた。
「俺、コクられんの初めてだったからさー。すげードキドキした」
胸を押さえ、ニヤリとして告げる。しかし目を見開いた俊介はその手首を掴み、突然彬を後ろの塀へと押しつけた。
「痛ッ! 何、すんだよ?」
思わず瞑ってしまっていた目を見開く。そして、俊介の顔があまりにも近い事に動揺した。
「俺以上に、お前を好きな奴なんていない」
間近で囁かれた台詞。それはあまりに低くて――。
「…………」
暫く見つめ合っていたが、突然俊介がクッと笑いを洩らした。
「今も、すげードキドキしてるみたいだけど?」
彬の胸に掌をあて、揶揄いの台詞を口にする。
「なッ…!」
すごいネタを仕入れたと、即座に教室で披露したらしい。
「だーッ! なーんかみんなの視線がおかしいと思ってたんだよー」
「…………」
隣からの、冷たい視線。
「何? 隠しておきたかった?」
「え? ……まあ」
気まずげに顔を顰めた彬だったが、「でも」と付け加えた。
「俺、コクられんの初めてだったからさー。すげードキドキした」
胸を押さえ、ニヤリとして告げる。しかし目を見開いた俊介はその手首を掴み、突然彬を後ろの塀へと押しつけた。
「痛ッ! 何、すんだよ?」
思わず瞑ってしまっていた目を見開く。そして、俊介の顔があまりにも近い事に動揺した。
「俺以上に、お前を好きな奴なんていない」
間近で囁かれた台詞。それはあまりに低くて――。
「…………」
暫く見つめ合っていたが、突然俊介がクッと笑いを洩らした。
「今も、すげードキドキしてるみたいだけど?」
彬の胸に掌をあて、揶揄いの台詞を口にする。
「なッ…!」
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