ハズレ召喚として追放されたボクは、拡大縮小カメラアプリで異世界無双

さこゼロ

文字の大きさ
85 / 165
断章2

85 番外編 5

しおりを挟む
「ま、待ってくれ。冗談だよ、冗談!」

突然声がしたかと思うと、身長80センチメートル程の緑色の皮膚の男が姿を現した。

「冗談で死ぬことになるとは、つまらない事をしたな」

ショウの殺気は全く鎮まる気配がない。

「お、おい、まさか、冗談…だろ?」

バラス(緑男の名)はガシャガシャと足枷を鳴らしながら、牢屋の奥へと避難した。

「聖騎士殿、落ち着け!」

レイナードが羽交い締めでショウの動きを止める。

「姫さま、アンタも今すぐ手を洗ってこい!この奥に洗面台がある」

「は、はい!」

ショウの変貌ぶりに我を取り戻していたアリスは、レイナードの助言どおりに奥へ走って行った。

「離せ!コイツ今すぐコロス!」

暴れるショウを抑えるのは、体格に勝るレイナードの力を持ってしても至難の業であった。

「ひ、姫さま、早く戻ってきてくれ!」

  ~~~

「取り乱してすまなかった」
「私も軽率な行動でした。すみません」

ショウとアリスがレイナードに揃って頭を下げた。

「あ、ああ、もういいわい」

勇者と姫君に頭を下げられ、レイナードはどう対応して良いのか分からなかった。

「ショウ」

アリスは横に立つショウの小指をチョンと摘む。

「私のために怒ってくれたこと、とても嬉しく思います」

アリスが真っ赤な顔をショウに向けた。

「ついカッとなって…さすがにやり過ぎた。反省している」

ショウは恥ずかしそうに顔を伏せた。

「ふたりの仲が良いのは分かったから、話を進めても構わないか?」

レイナードが呆れたように声を出した。

「ああ、頼む」

ショウが表情を改める。

「まあ、今見たとおり、隠密スキル持ちの敵性勇者だ。感知のスキル持ちでも、朧げにしか把握出来ない。まあ、聖騎士殿の感知スキルは、我が衛兵より優秀なようだがな」

「何故、スマホを取り上げない?」

ショウがレイナードに厳しい視線を向ける。

「俺のは、お前らのような旧時代の端末とは訳が違うからだよ」

バラスが牢の奥で、ふん反り返るように座りながら声を出した。

「どういう意味だ?」

ショウがバラスを睨みつける。男は返答の代わりに何もない空中を、下から上に左手でスワイプした。すると、まるで引き出されたかのように、シュッと画面が出現する。

ショウは目を見張った。まるで漫画の世界の技術のようだ。

「なるほど、理解した」

「ところで、こんな見えない相手をどうやって捕らえたのですか?感知スキルでも、ハッキリとは追えないのですよね?」

アリスは自身が目の当たりにした疑問を口にした。

「それなんだがな…」

「銀色の仔犬を連れた、黒帽子被った眼鏡の女にやられたんだよ!」

バラスが怨みがましく吐き捨てた。
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ? ――――それ、オレなんだわ……。 昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。 そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。 妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...