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チートの因果で告発される。

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目を覚ますと10時を過ぎていて、残念ながらベスおばが隣で寝ていた。
大抵の悲劇って夢じゃないから嫌になるよね。
腹が減ったのでノソノソ着替えてリビングに向かう。
後ろでゴソゴソ音が聞こえたので、この女も今目を覚ましたのだろう。

『あ、みんなおはよ…』

「兄弟子! その顔! どうされたんですか!?」

リビングに降りるなり、ラルフ君が驚いて叫ぶ。
ん?
顔?
そう言えば痛いが。

「凄い腫れだぞ! ちょ、早く冷やせ!」

師匠があわてて手元にあったこちらに鏡を見せてくれる。
あー、そうか。
昨日、ベスおばと戦った時に容赦なくボコられたからな…
指摘されて自覚した事により、顔の痛みが激しくなってくる。

交代で戻って来てたらしいゲレルさんに「いやあ、キミも一応オトコノコなんだねえw」と小馬鹿にされた。
いや、この人には普段から小馬鹿にされているので、そう感じたのは俺の被害妄想だろう。
ラルフ君が冷えたタオルを渡してくれたので、顔に当てて腫れを冷ます。

「…兄弟子すみません。
ポーションは昨日ので最後だったので。」

『流石に俺一人で2日連続は使えないよ。
冒険者の人達だって節約してるのに。』

そんな遣り取りをしていると、ベスおばがドスドスと階上から降りて来る。
ゲレルさんに何か依頼していたらしく、魔石の様なものを受け取っていた。

「すまんな、5つが限度だったよ。」

「いえ十分過ぎる程ですわ。 後で瓶に小分けしてお支払いしますね。」

この二人は即物家同士話が合うのか、いつも何かの遣り取りをしている。
互いに機嫌の良さそうな顔をしているのを見ると親和性があるのだろう。

「チート。
結局、ノエルちゃんは何の用事だったんだ。」

師匠に尋ねられたので、ノエルの父親の職業をぼかしてざっくりと説明する。

「女の子はそういうの男以上に気にするからな。」

「ラルフの同世代の子もあんな感じか?」

「いえ、ノエルちゃんは同世代の中ではかなりしっかりしてると思います。」

「だよな。 受け答えとかもしっかりしてるし。」

俺が思っていた以上にノエルはこの職場から好かれていた。
でも、多分もう来てくれないよなあ。
4人でワチャワチャとそういう話をしていると、ベスおばがドヤ顔で口を開いた。

「そんなことより聞いて下さる。
ワタクシ、告発したいことがありますの!」

告発?
何だろう?
俺達は忙しいのだが、一応ベスおばの話を聞いてやることにする。

「ワタクシ。
昨日、そこの男に乱暴されましたの!
この建物内で悪質極まりない婦女暴行事件が発生しましたのよ!
みなさん、この凶行をどう思われます?
さあ今日はこの伊勢海地人を存分に糾弾致しましょうw」

何だ、そのことか。
一生粘着されそうで厄介だな。

「ははは。
チート君、どうせなら私に夜這ってくれればいいのにww
何でこんな女の部屋に行くかなwww」

ゲレルさんが馴れ馴れしく俺の肩に腕を回してくる。
この人はこの人でパワー系過ぎて怖い。
勿論、俺はちゃんと人並みの性欲があると思うのだが、それでもキティとかゲレルさんとかのあからさまな野蛮人に対しては恐怖が先立ってしまう。
ベスおばにすら一方的にボコられたのに、それ以上にガタイのいい女を相手に無事でいられるとは思えないからだ。

『いや…
俺は夜這いとかしませんし…』

「ん?
そうなのか?」

「ふふふー。
聞いてよゲレル。
ワタクシがこのケダモノの部屋でくつろいでいたらw
いきなり襲い掛かって来たのよww
何度も殴られてしまいましたわww
あー怖かったw
あんなのはお芝居の中だけの話かと思ってましたのにww」

「え?
アンタがチート君の部屋に居たの?」

「そうですわw
この強姦魔が突然襲い掛かって来ましたのw
時代が時代なら縛り首ですわw」

「え?
アンタ、チート君の部屋で何してたの?」

「本を借りる約束だったのに中々持ってこないから
仕方なくこちらから尋ねてあげましたのw
留守だったのでベッドの上で本を読んでお行儀よく待ってましたのよ。
ゲレルも気を付けるのよー、伊勢海地人はおとなしい顔してとんだ破廉恥漢ですわwww」

「え?
それチート君、悪く無くない?」

「ファ?」

「いや、私も帝国の法律とか文化とか未だに解ってないんだけど。
全面的にアンタが悪くなくね?」

「ファファーイ!?
遊牧民の価値観ではそうかも知れませんけど!
ワタクシ被害者なのですよ!」

「あの~。
ヘッピ村の慣習でも、帝国の民法でも…
それは… 婦女暴行に該当しないのでは?」

「あー、いやあねえ。
男同士で庇い合って。
あー怖い怖いw
ワタクシ、暴力を受けて力づくで凌辱されましたのよ。
これを婦女暴行罪と言わずしてなんなんでしょww」

「あの…  兄弟子の顔の腫れは…」

「それはきっとワタクシですわw
恐怖のあまり護身術を駆使してしまいましたのw」

「いや幾らなんでもこんなに殴らなくても。
酷いじゃないですか!
兄弟子、固形物はやめましょう。
ボクの葛茶をどうぞ。」

「ハアああ!!!
被害者はワタクシですのよ!
どーしてみんなして、その男を庇うんですの?」

「あのベスさん…
暴力がどうこう仰られてますが…
貴方ピンピンしてるじゃないですか。」

「ファファファファ―ーーイ!?
殴られましたのよ、ワタクシ。
それも乙女の顔面を!
ほら、ここ!
ここの唇の端っこ!
皆さん、よく見て!
この悪質な暴力の痕跡を!!」

「いや~、ちょっとわからないですねえ。
いつもと変わらないような…」

「ここよ! ここ!
ちゃんと確認して頂戴!
これは重大犯罪の証拠ですのよ!
ゲレル!  貴方もちゃんと見て!」

「うーん、ゴメン…
わからん。」

最初は妙に上機嫌だったベスおばは、あまりに誰も味方してくれないのに腹が立ったのか、腕を組んで黙り込んでしまった。
そうこうしているうちに、ワイアット靴工房がやって来る。
午前中にスクエア毛皮を引き渡す契約なので、久々に工房に緊張感が生まれた。
見知った顔も何人か居たので、みんなで積み込みをしながらダンジョン情報を交換する。
洞窟用の使い捨てブーツ(滑りにくく、突起物対策に靴底が異常に厚くなっている)が相当売れており、在庫が殆ど捌けてしまった為、追加製造しようかどうか迷っているらしい。
(ダンジョン発見は概ね衣料品製造業界に追い風として作用するとのこと)

「バラン君。
ワイルドオックスは最近捌いてないの?
皮、幾らあっても足りないんだけど。」

「いやあ肉を保管するスペースが無くなっちゃいまして。
何体か受付を断っちゃってるんです。」

「えーマジ?
言ってよぉ。
あ、じゃあさ。
次に持ち込まれたらウチに持ってくるように誘導してくれない?」

「ワイアットさんって肉も買い取られるんですか?」

「あ、いや。
ウチは肉はやってないけど。
皮だけ買い取らせて貰えないかな?」

「わかりました。
今、幾つかの精肉工房と交渉してますから。
空きが増えたら、オックス系の皮も取っておきます。
精肉工房への販路が確定したらキャパも増えると思うんですが…」

「ホーンラビットは?
最近バラしていないの?」

「あー、肉の分量が少ないので…
ちょっと…  どうしようかと…」

「ドラン君と組んでるからだろうなぁ。
キミ、最近完全に肉屋寄りじゃないの。
もっと素材系にも手を出してくれよぉw」

「ははは、善処します。」

最近、解体屋というより準精肉店になりつつあるからな。
不満を持つ人が多いのもわかる。
ただ、冒険者ギルドの隣という立地の性質上、客の母数が圧倒的だし、どうしても品目を絞らざるを得ないんだよなあ。
この近所に倉庫的な物件があれば、少しは幅が広がるのだが…
駄目だな、4人体制ではこれ以上のキャパは見込めない。
俺が役に立たないから、実質3人だし…
そんな事を思いながら積込作業を行ってるとワイアット社長に声を掛けられる。


「チート君。
防疫剤を自腹で調達したんだって。
今、評判になってるよ。」

『恐縮です。
最近魔石取引に参加出来てなくて申し訳ありません。』

「いやいや、最近は職工ギルドの仕事で走り回ってるって聞いたよ。
車両工房の件、ありがとうね。
ウチは馬車が無くちゃ商売にならんから、凄く助かってるんだ。」

『ありがとうござます。
思い通りにならない事の方が多くて戸惑ってますけど。』

「それにしても防疫剤を寄付するなんて滅茶苦茶儲けてるんだねえ。
商都だってあそこまで迅速に揃えられないってみんな言ってたよ。
どこから買ったの?」

『ああ、いえ。
買ったのではく、あそこの者に作って貰いました。』

「ああ、たまにこの辺で見かける人だね。
何? フリーの薬剤師?」

『そんなところです。
たまたま防疫剤を安く作れるレシピを手に入れたので
彼女に制作を依頼しました。
気難しいですが、腕は立ちますよ。』

「ははは、確かに気難しそうだw
やべw こっちを睨んでるw 怖っw
それじゃあバラン君、代金の確認お願いね。
次の寄り合い、私も出るから。
いつもキミばっかりに押し付けてゴメンな。」


そんな遣り取りがあって、ワイアット靴工房への納品が完了する。
少しでもスペースを確保しなくてはならないので、俺・ドランさん・ラルフ君の3人で慌てて2階の小倉庫を清掃。
(2階小倉庫は肉以外の部材を保管するスペースになっている。)
自然交際の話になる。

「まさかあの時話し掛けた子達とあそこまで仲良くなるとは思ってなかったよな。」

『ドランさんて、クレアちゃんとはまだ会ってるんですか?』

「仕事終わったらたまに会ってるよ。
この間は親御さんにも挨拶したし。」

「え!?
そうなんですか!?
で、先方は何と?」

「歳が離れてるからなあ。
俺の方がクレアの両親より年上だし。」

『あ、確かに。』

「反対はしないが考えさせてくれ、って言われたよ。」

「どうですか?
手応えは?」

「嫌われてはいないと思う。
この前、マーカス… ああクレアの父親なんだけど。
マーカスから呑みに誘われたし。
お互い田舎から丁稚で出て来た境遇だから親近感あるんだよ。
俺は乾燥、マーカスは鍛冶の違いはあるけどな。

そんな事よりオマエらはどうだ?
チートはちょっと残念だったけど、ラルフはどうなんだ?」

「あ、いや…」

ラルフ君が気を遣った様に俺を見る。
君、10代の癖にやたら配慮力あるよな。

『ラルフ君がアリサちゃんと仲良くやってるなら俺も嬉しいよ。』

俺なりにフォローを入れるのだが、ラルフ君は気まずそうに俯いてしまった。
空気が変わったのを察したのか、ドランさんはわざと明るい声を出して俺達を下の作業場に下ろさせた。
階段を降りると師匠がアンダーソンさん達のロングスネークを捌いていた。
何人かの若手をダンジョン周辺の情報収集に行かせている以外、ひたすらロングスネークを狩り続けているらしい。
皮と魔石が損益分岐点以下まで値下がりするまで乱獲する意思は固いようだ。


「疫病…  多分、来るね。」


搬入作業中にパーティーの副将を務めているコリンズさんが呟いた。


『え!? やっぱり来ますか?』


「私の経験則なんだけどね。
今回のダンジョンは足元がぬかるむ場所が多いらしいんだよ。
ダンジョン帰りの冒険者のブーツ見たらわかるかもだけど、みんな泥んこブーツで帰って来ている。
これ、結構危険なシグナルね。
疫病、それも養鶏に被害が行くパターンだわ。」


その後、ドレークギルド長にも確認したが、確かに湿気の多いダンジョンが発見された後は疫病発生率が高い気がするらしい。
(誰も統計など取っていないが、ベテランはみな「言われてみれば」という反応だった。)
コリンズさんの補足だが、こんなに泥まみれのダンジョン(しかも蝙蝠系が多い)が発見されたにも関わらず、まだ発症が確認出来ていないのは良い兆候らしい。
通常なら1週間も経たないうちに発症者が現れるとのことだ。


「チートさん。
貴方の準備した防疫剤は確実に役に立っている。
だから、これから疫病が流行っても落ち込まないでね。」

『…養鶏にダメージ来ますか?』

「少なくとも私の地元はそうだった。
親戚にも養鶏を廃業した者がいてね…
それ以来、鶏への感染ニュースは意識してチェックしているつもりだよ。」

『その…
冒険者のブーツについた泥から病原菌が街に入って鶏に感染する、と?』

「多分ね。
いつもなら人間の間で変な風邪が流行り始めるんだが…
今回はそれが無いから凄いよ。
私はこの点はチートさんの手柄だと思ってる。」


その後、俺は2匹だけホーンラビットを解体した。
俺なりに集中したつもりだったが、魔石は粉々に砕けていた。

師匠がラルフ君の練習用にロングスネークを5匹高値で買い取った。
アンダーソンパーティーとしても異存はない。
ラルフ君が腕を上げてくれた方が、儲けのチャンスは増えるからだ。
役に立ってるかは不明だが、俺はアシストに入る。
ロングスネークの様にヌメヌメした生き物は、誰かが支えるだけで各段に扱いやすくなるのだ。
魔石に美品こそ出なかったが、明らかにキズが最小限に収まっており、解体料を取っても苦情は出無さそうな腕前である。
そして毒袋で美品が出た。

『ラルフ君、本当に腕を上げたなぁ。
この短期間に凄いよ。』

「ありがとうございます、兄弟子。
ただ、この毒袋はまぐれだと思うので、もう少し練習を重ねたいです。」

俺は封箱に臓物やカスを捨てながら、頼もしい弟弟子を眺めていた。
地球に居た頃、一度も働いた事がなかった。
それどころか労働を格好悪いことだとすら捉えていた。
でも実際、仕事を覚えて成長する同僚を見ていると自然に敬意が湧くし、何より自分の無力さが気恥ずかしくなる。

その日はロングスネーク38匹を処理して、仕事は終わった。
ロングスネーク魔石は完全に下落相場にあるので大切に保管する。
(アンダーソンがなりふり構わず即売りしている所為だ。)

4人で裏通りの定食屋に入って、鍋料理を貪る。
半切りにしたスダチの様な果物を浮かべた牛肉の水炊きだ。
これが結構旨い。
腹も減っていたので、腹にブチ込む。
〆に卵+バジル麺を大量に啜って満腹になった。
今のダンジョンで冒険者達が狩猟しているのはガーリックスパイダー、これは素人でも簡単に解体出来るので俺達の出番は無い。
冒険者が飽きるまでは、ガーリックスパイダー祭りは続くだろう。
つまり、倉庫の満杯を恐れる必要はあまりない。
今の食肉在庫を吐きながら、通常運転に戻してもいいんじゃないか、という話になる。
冒険者がフィールドの魔物を狩らなくなった事で、一般の魔物は運送業務に支障を来すレベルで増えているそうだ。
ドレークギルド長にも確認したが、近く冒険者ギルドはダンジョンの出入りに上限を設け、フィールド魔物の討伐報酬を引き上げるとのこと。
しばらくは相場と睨めっこの日が続きそうである。


「チート。」

『はい、師匠。』

「オマエが用意してくれた防疫剤。
俺もかなり役に立ってると思うぞ。」

『ありがとうございます。』

「エルザに東門の様子を見て貰ってるんだが、今のところは全く疫病の気配がないそうだ。
普通、ダンジョンが出来たらあの辺から流行るらしいんだけどな。
冒険者達も驚いているらしい。
《門前に防疫剤を設置するなんてまるで大都会のようだ》ってな。」

『もしも、あの防疫剤のお陰だとしたら嬉しいです。』

「今回のチートの活動費、職工ギルドの経費から卸していいか会長に確認してくるよ。」

『結局、暫定の話はどうなってるんですか?』

「俺が《監査をさせてくれ》って言ったら急に沙汰止みになった。」

『使途不明金が凄いらしいですものねw』

「貧乏くじを引かされないように気を付けたいからね。
まあ、そちらの問題も徐々に何とかしておこう。
俺もギルド加盟者への挨拶回りを急ぐよ。」


そんな会話を師匠と交わしながら、機嫌良く自室に…
ってベスおば…
何でまた居るんだ。
折角、人がいい気分で帰宅したというのに…

『破廉恥漢の部屋に何の用だ?』

「あらご挨拶ですわね。
折角、依頼を請けに来てあげましたのにw」

『依頼?』

「昨日、ワタクシに襲い掛かりながら言ったじゃないw
新規に仕事を頼みたいから来週のスケジュールを教えてくれってw」

『アンタよくあの展開で…
まあ、いい。
俺さあ、ゴミ処理場の人と話した時…』

「お断りしますわ。」

『請けるって言ってくれただろう!』

「あのねえ。
有意義な仕事なら幾らでも請けますよ?
そんなことより、次の古代レシピを翻訳して下さらない?」

『緊急性のある話なんだよ。
もうすぐ養鶏業界に疫病が流行るんだ。
毎回ゴミ処理場に廃棄されたダンジョン関連ゴミから、ネズミを媒介にして養鶏場に伝染している。
古書によるとこの二つは絶対に隣接させちゃいけないんだよ!
殺鼠剤と鶏用抗生剤を作って欲しい。
カネは払う!』

「古書ねえ。
そんな話は初耳だけど。」

『昔の名将がそう言ってるんだよ。』

「まあ、その話は今度詳しく教えて頂戴。
皮肉抜きで結構興味あるから。
殺鼠剤はね?
多分、帝都の薬品会社が扱ってると思うから、そっちに問い合わせなさい。
研究者であるワタクシや貴方がコモデティに携わるのは知的資源の浪費ですわ。
こんな辺境まで宅配してくれるかは謎ですけれど。」

『…俺は研究者じゃない。
なあ、エーテルや防疫剤は作ってくれたじゃないか!』

「社会の進歩に貢献する研究なら喜んで致しますわ。
でもゴミ屋だの養鶏場だのの職場環境を改善して、それが何の役に立ちますの?」

『…そこで働く人達が傷つかずに済む。』

「ねえ、伊勢海君。
そんな事より、エリクサーの量産方法を解明するのを手伝ってくれませんこと?
絶対に社会を革新する偉業となる筈ですわ!」

『わかった、手伝う。
但し先に《そんな事》を手伝って欲しい。』

「100億ウェン。」

『?』

「消臭剤を作って欲しいんでしょ?
本当はこんな仕事は絶対に請けないのですけど
伊勢海君になら1本100億ウェンで譲ってあげても宜しくてよw
ちなみに、試作品のジェネリックエリクサーなら1本100ウェンで譲ってあげますわw」

『俺はそこまでのカネ持ちじゃないんだ。
カネ以外の対価で請けてくれないか?』

「あはははw
お断りよww」

『病死者が出るかも知れない。』

「病気は淘汰の為のプログラム、そう思いませんこと?」

『罪のない貧乏人が被害を受けるんだよ。』

「あらお生憎様w
ワタクシ、弱者が嫌いですのw
まあ、スラムの住民を弱者と思った事は一度もありませんけど。」


予想していた事だが、結局ベスおばとは口論になって…
あまりに腹が立ったので、また俺から殴りかかってボコボコにされた。
…俺、弱いなあ。
その後、お互いに興奮が収まらず不本意ながら再度セックスをしてしまった。

あまりに絶望感があったので。
《ひょっとすると、ベスおばは角度によっては美人なんじゃないか?》
と無理な仮説を立ててから、色々な角度で観察してみたが
ブスはどこをどう見てもブスだった。

スキルは遮断していたつもりだったが
【はぁーーー!! 
それにしてもこの男、とことん不細工よね。】
というベスおばの心の嘆きが聞こえて来たので、ますます暗い気分になった。

…。
ルッキズムやめろや、このブスババアが!!


翌朝、俺は工房を退去した。
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