異世界配信惑星ファンタジーライブマスター

中級中破

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第一章 MP強化編

第1話 シコル・ギウス

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 俺、シコル・ギウスは戦場で目覚めた。

 俺は異世界転生者。死後、神に請われてこの異世界惑星ファンタジーに光臨した。
 この世界は魔物に襲われてる剣と魔法のファンタジーだったがここに降り立つ多くの異世界転生者によって銃火器が魔法として召喚可能という事だ。
 勿論俺はその銃召喚魔法を使えるジョブ、ソルジャーを選択しこの地に降り立った。

 俺の魂が神の視点から地上に落ちていく。
 俺の魂が大地に降り立つ。
 中世ヨーロッパの城壁風の場所だ。既に戦闘が始まっている。城壁を登ってくるゴブリンやオークを人間側は召喚した銃火器で応戦している状態だ。

 そこで光り輝く俺の体が構築されていく。
 女性の体だ。そこにピンクのふわふわウェーブ。人間ではなしえないピンク目。
 華奢でありながらしなやかな肢体に大きな胸が現れる。
 そして服はソルジャーの初期服だろうか。緑の戦闘服を纏っている。

「おい。新人。ジョブはなんだ?」

 声の方を見やると金髪のイケメンが年を食ったようなイケオジがいる。緑の重そうなアサルトライフルを撃ちながらこちらに近づいてくる。装備はこちらと同じ緑の戦闘服にボディアーマー。

「ソルジャーだ。銃火器はどうやって手に入れる?」
「魔法だ。ストレージがあるだろう。そこから選んで手に入る。初めてなら初心者用に最適化されているはずだ。武器の種類を叫べばお前にあったものが召喚されるぞ」

「アサルトライフル!」
 俺はそれに倣って魔法風に叫ぶ。
 光が銃の形になって俺の手に収まる。これは日本の正式小銃か。

「日本人か。銃は撃てるんだろうな?」

 俺はセレクターを3に合わせると三点バーストで背後のゴブリンどもを一掃する。胸が邪魔だな。撃てないことはないがだいぶばらけてしまった。

「リロードする時はマガジンだ。
 いいか、なんミリ弾とか、何々弾とかいうな。合わない弾が出てきて無駄になるぞ」

「マガジン」
 それに倣って叫ぶと中空にマガジンが現れる。俺はそれを左手で受け止めると右手でリリースボタンを押してマガジンを排出する。排出されたマガジンが光になり中空で消えた。

「銃は体から離れると消滅するぞ。落とした時は拾うな。再召喚しろ」

 なるほど。俺は召喚したマガジンをマガジン口に引っ掛けるとカチッと音が鳴るまで嵌め込む。まだマガジンは撃ち切っていなかった。装弾はいらないだろう。
 俺は壁から登ってくる魔物を撃ちながらイケオジの方へ下がっていく。

「タクティカルリロードか。ずぶの素人じゃないみたいだな。ついでに言っておくがここでのタクティカルリロードはそれじゃない。リロードの遅い武器の再召喚だ。ショットガンなんかは撃ち切ったら再召喚が基本だ。MP消費は多いが命には代えられんからな」

 なるほどショットガンか。だがコイツラに効くのか? ゴブリンはともかく鉄の鎧のオークには効かなそうだが。
 俺とイケオジはカバーしながら敵を殲滅していく。

「ショットガンは威力がないと思ってるな。そこは魔法付与が出来るぞ。だいたい俺達がイメージできるようなものは既に開発済みだ。マガジンにかけてみろ。ただ爆発系はやめろよ。あれは自爆するからな」

「貫通付与」
 俺は無難な効果を召喚したマガジンに付与する。それを装填すると吹き飛んでいたゴブリンの体がただ穴が開くだけになる。貫通力は上がるがストッピングパワーは落ちそうだな。

「呑み込みが早いな。銃本体にもかけられるがMPの消費が大きい。常時適用される上にリロードしても続くから基本はマガジンにかけるのが理想だな。
 一応それで銃とマガジンの両付与で付与合成ができるが、今はやるなよ。安全な場所で自分に出来るか確認してからだ。下手すりゃ自爆だからな」

 俺が返事を返すと敵の圧が減ってきた。そろそろ終わりか。
 そう思った時に怒鳴り声が響いた。

「範囲魔法!!! サークル!!!」
 その声の方を見ると城壁にある塔の上から人が降りてくる。その声を発したであろう双眼鏡を持ったヘルメット男と銀髪銀目のなにやら仰々しいライフルらしきものを抱えた女。長髪だ。
 器用にロープで壁面から降りてきていたが、その手を放すとロープが消える。
 俺がそれに疑問を持つ暇もなく、塔の上に魔法陣のようなものが広がる。

「反対側の塔まで逃げるぞ。敵の魔法だ」
 イケオジに従って反対側の塔に辿り着くと爆音を響かせて煙と衝撃波が飛んでくる。
「衝撃波くらいなら平気だ。銃声でも耳が痛くならないだろ。攻撃が防げる程じゃないけどな」
 確かに。普通の人間なら耳と目から血が噴き出しているな。

 俺の目に綺麗な銀髪が目に入ると「昇降ロープ!」という声が聞こえてくる。召喚されたロープが上に伸びていく。あれは便利だな、と思う間もなくするすると銀髪が昇っていく。俺も後を追おうとしたのだが、イケオジに止められる。

「まて、アレは召喚魔法だ。召喚者の手を離れれば消えるぞ。他人の召喚物には触れるな。何時消えるかわからん。それに奴らは狙撃だ。俺達は下だな」
「狙撃兵なんてジョブがあるのか?」
「ジョブはソルジャーだ。奴らの使ってるレーザーライフルが狙撃用って事だ。召喚にかかるコストが大きすぎてホイホイ捨てられないからな。前線に向かない。主に魔法で砲撃してくる奴らを仕留めている。それで塔が狙われるのさ」
「レーザーライフルなんてのがあるのか!?」
「おいおい。目を輝かせるなよ。ただの虫眼鏡だ。太陽でじりじりする奴だな。出そうとするなよ。前衛が持っても墓標にしかならんぞ」
「照射か。普通に光線銃はないのか?」
「ないことはないがオモチャだぞ。この異世界名物スタンピードが終わってから試してくれ。前衛なら実弾に勝る銃器はないだろう」

 ちょっと期待したんだがな。

「そうだな。俺はシコル。シコル・ギウスだ」
 それを聞くとイケオジは吹き出した。
「おま、そのナリでシコルなよ。付いてるのかよ」
「付いてないから突いて♡」
「おいおい。名前を言いたくなくなってきたぞ」
「スマン。冗談だ。女体でシコリたかっただけだ」
「その顔じゃなかったら逃げてるぜ。ゼロスだ。ノーマルだ」
「俺もノーマルだが折角の女体だ。その探求でくんずほぐれつがしたいが良い所はあるか?」
「お前、神の説明を聞いてなかったのか。俺達の行動は神様たちにライブ配信だ。下手なことをすれば天罰だぞ。
 味方撃ちはジョブ能力使用不可。
 現地人に手を出したら落雷。
 淫行は即死だ」
「おいまさか」
「自室でシコルのは可能だ。だが外での淫行は完全NGだ。曲がりなりにも俺達は神の使徒で天使様だからな」
「厳しすぎだろ!」
「だが完全にモニターされているからな。余程の外道をしなけれりゃ天罰は落ちんがな。新人はよくやらかすんだ。特に淫行は即BANだ。男ならもろだししても緩いが、女は出すのも出させるのも厳しいぞ。お前みたいな女体化が少ないって事はそういう事だ」
 
 くっ! 女体化の楽しみが薄れまくるぜ!

「おいおい。短い付き合いになりそうだなシコルスキー」
「シコル・ギウスだ! だったら男の体にすればよかったぜ。巨乳が邪魔過ぎるんだが」
「だったら鎧でも召喚したらどうだ? ボディアーマーじゃ支えられんだろ」
「女騎士で銃火器か。それはいいな」
「ビキニアーマーはやめろよ。まろびでた瞬間BANされるのは勘弁だ」

 なんてこった。命の危険がエロ装備と引き換えか。



Tips
銃火器の正式名称は載せない方向で。

設定変更 付与
銃器本体系はかけたときだけMP消費に。
永続型、発射時消費型、時間制限型、など。
マガジンは設定そのまま。弾倉分だけ。
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