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第1話 運命の恋の予言
しおりを挟む人生一回こっきりなんだし、それなり楽しくやってきたい。
一年に一度はオレだってまじめに考えてみるんだ。
今、楽しいか?
やってけそう?
そりゃよかった、どーぞご健勝くださいましな。
多感な十代多大な期待に毎日そこそこ応えてる、オレ、今日も勉強がんばれない。
入学祝いだと押しつけられたペンを遊ばせる。くるくる円の芸術性も日に日に記録を更新だ。
「テオ」
「飽きた」
「だろうね」
一脚お幾らな椅子に踏ん反り返ると、正真正銘ピカピカ王子サマが楽しそうに笑った。
我が国の上から何番目かに偉いヤツの前で不敬も不敬だが、当のご本人さんはド庶民態度を面白がってる。礼儀作法については匙を投げられてるのはごもっとも。
クードの提出用ノートには整った文字が並んでいるが、オレのは真っ白なままだった。
魔術を用いる際に生じる感覚の変化、及び、肉体と精神の状態によって起こり得る危険展開について自身の能力を評価せよ──ボンボン御用達魔術学校の授業は高尚だ。
こんなの、昼飯食って寝そうになりながら二時間授業受けたあとにする課題じゃないって。頭を使うのはホントに苦手だ。
「君には向かない分野だね。でも、せめて二行は書こう」
「変化する前に出てきます──で、失敗したことないのでわかりません」
「完璧だ」
「そうかあ……?」
全肯定してくれるなよ、出来損ないなのは自分が一番痛感してんだって。
これまで同級生と同じぶんだけ授業を受けた。なのにオレ、いまだに魔術ってモンがわからない。
勝手に結果が出てるから、どうして出たかの説明できない。
学習意欲向上には自己肯定感がなんちゃらと学年主任の先生に励まされてきたが、ベッコベコのまんまでやんなるぜ。
「これはあくまで本人の認識をまとめるものだからウソをついても意味がない。自分では分析できなかったと正直に書いてもいいんだ」
「そりゃそうなんだろうけどさぁ」
「私が君の特徴についても併せて提出するから問題ないよ。いつかテオ自身が気づける日を楽しみにするといい」
外からは見えてるってとこが複雑なんですよー。
なんだよなんだよ、髪とか目の色変わってんのかってんだ。
四六時中鏡を前にしてらんない新進気鋭のペンペン草完全感覚派の解析は、毎度のお約束で王太子様がしてくださる。劣等生には優等生をつけたら先生達も一安心。マジで頭上がんねー。
七年間の教育課程、周りは着実に段階を踏んでる。来年は最終学年で卒業も見えてきてるのに、オレ、いつまでこうなんだ。
オレがオレ歴最長なのにな。とんだ裏切り者がいたもんだぜ。
ま、不貞腐れててもしゃーないな。判読可能な癖字で二行書き終えると、テオ・ソトドラムくんお勉強会もお開きだ。
本日も盛大に贅沢しちゃったぜ。事あるごとに王子サマとのマンツーマン。しかも宿題押しつけサービスあり。面倒見がいいヤツじゃないと国を治めるのは無理なんだろうな。王族家業も大変だ。
「テオ、このあと時間はあるかい?」
「寮に戻るだけだぞ」
「それなら──私の恋の相談に乗ってほしい」
「他を当たってくれ」
男前なツラの無駄遣いすんなよな。即行で恩を徒で返しちまった。
自慢じゃないが、生まれてこのかた恋とは無縁で十七歳。相談相手になれるもんか。聞き役はツツシンデ辞退する。
しかしまあ性懲りもなく、繰り返し言って聞かせてもクードはお茶の準備を始める。
王族専用執務室で恋のお悩み相談会とか、ご先祖様が泣かないか?
「この茶葉はクリスティナが気に入ってるものなのだ」
「へぇ」
「香りが豊かだろう? 水色も澄んでいる」
「まぁ──?」
持ち手を折りそうなカップには毎度ヒヤヒヤする。
義理だ、一杯だけ付き合おう。オレっていいヤツ。
紅茶、渋くて苦手なんだよなぁ……。
「最近クリスティナが私には微笑みかけてくれないのだ」
「へー」
「態度もいつの頃からかよそよそしい。昔はあんなにも愛らしく『クオジドォール様』と呼んでくれていたのに、今ではつねに『殿下』だ」
「そうか」
「……ああ、そうなんだ」
生返事にようやくクードは相手を間違えたと悟ったらしい。そろそろしっかり覚えてほしいもんだ。
にしてもやっぱ苦いんだわ。せめて牛乳入れさせてくんないかな。
「テオ。飲み途中のカップに注ぎ足してはいけないよ」
「はい……」
音立てない、音立てない、砂糖あと三杯。
神妙にソーサーに置いたらお叱りが飛んできた。口調とかいろいろ、ほとんどの無作法は大目に見てくれるけどクードは食事のマナーにだけは厳しかった。
いつか誰かを好きになったとき、食べ方で振られることがないように──とのありがたい教えである。有効活用する日は来るんだろうか。
こういうちまちまっとしたのを誰かに準備するオレ、サッパリ想像できねーな。
「次はなにを用意しようか?」
「なんでもいーよ、この菓子もうまいし」
「クリスもそのように顔に出してくれたらわかりやすいのだがな」
「そーいうトコもいいんだろ? ハイハイごちそーさん」
なにを隠そうこの王子サマ、大国の王太子でありながら恋愛結婚をする。
愛しい婚約者様に相応しくあろうといつ何時も優雅で落ち着きはらってるとこは、素直に尊敬してる。
偉いよなあ、絵本の中の王子様まんまに王子様業邁進してんだもんな。
初恋の力なんだろうか。
なにせ、クードのフィアンセはあの美しく完璧なクリスティアーナ様なのだ。こんなガサツなオレですら、女神とはクリスティアーナ・エディケープル・クレパスキュール様を賞賛する言葉だと信じて疑わない。
当たり障りなく危うきに近寄らずで同級生を遠巻きに眺めていた生意気盛りな十一歳児に、学園で最初に声をかけてくれたのがクリスティアーナ様だった。
超弩級の衝撃、同じ生き物だと思えないくらいにかわいくってめちゃくちゃいい匂いがして、しばらく上の空だった。
クリスティアーナ様の信奉者がむちゃくちゃ多いのも納得でしかない。オレもダチの結婚相手じゃなかったら両脚つっこんでたよ。
もうホンットにこんな頭に浮かべちゃってメンボクないっす!
「君はクリスの話をするといつもそうなるね」
「クリスティアーナ様は恩人だしさ……あんな綺麗な人をオレん頭の中に出すなんて恐れ多いんだよ!!」
「テオは将来国王ではなく王妃殿下に忠誠を誓いそうだ」
「そうなるだろうな」
「少しは否定してくれると嬉しいのだが、それも悪くないね」
愉快そうに口元を緩めている。
嘆いたわりにクリスティアーナ様とはうまくやってるみたいで安心するよ。
あれ、いつだったかなぁ。はたから見たら未来の国王夫妻の間に割り込んでるやべーヤツだって事実が発覚して逃げ回ったの、何年前だっけ。
取っ捕まって慌てて弁解したら今さらだって笑われて、笑い方がさ、いいなって思ったんだよな。
お似合いでなによりだ。
「君はいつまで他人事なんだい?」
「ん?」
「テオも年頃だ。気になっている女生徒はいないのかな?」
「オレが、女の子を──?」
「ああ。私達は異性に興味を持って然るべき年齢であるし、友人とはこのようなことも語り合うのだろう?」
妙に俗っぽい質問とキラッキラの好奇心にひるんでしまう。
意識したこともなかったよ。唯一交流がある異性はクリスティアーナ様で、クードの結婚相手だし、オレだよ、オレ。
場違いな学園に放り込まれ、周りは貴族貴族富豪に貴族。
同級生だってテオ・ソトドラムに惚れられても困るだろうよ。
「好みの傾向くらいはあるのではないかな?」
「クードがそこまでつっこんでくるの珍しいじゃん」
「参考までに聞かせてほしい。私も気の置けない友と青春をしてみたいのだ」
「つってもなぁー……」
かわいい子はかわいいし、綺麗な人は綺麗。そこでおしまい。
魔術の才能はあっても恋愛関係は成長の兆しなしってな。情緒が育つ土壌がないのだろう。
人には向き不向きがある。
「真剣に考えてみよう。時間は有限だ。学生時代の交流がのちのちの宝となる。いい機会だよ」
「んー……そーだな……クリスティアーナ様のことは尊敬してるよ。美人だし、ああいう人は、すごいよな。うん」
「まさか、テオ、君、クリスのこと──」
「違うって! 卒業までの全飯かけて違うからな!?」
「わかっているよ。テオが学園で話しかけているレディーはクリスティナだけだ。例え話が彼女一辺倒になるのも無理もない」
「しょーがないじゃん……」
コイツ、しょっちゅう兄貴みたいな態度になるよな。オレは一人っ子らしいけどクードには妹がいるらしいし、そういやクリスティアーナ様の対応もお姉さんっぽい。
なあ、オレ賢くないしこの話題苦手っぽいし、誤解とか悪い噂に発展しかねない内容はさっさとやめにしとこうぜ。
万が一クリスティアーナ様に迷惑がかかる事態になったら、オレは迷わず退学選ぶぞ。そうなったらおまえの責任問題だかんな。
「指標がクリスだと理想が高くなってしまうね」
「生涯独身決定かもな」
一生安泰で結構なこった。
お嬢様に話しかけて泣かせでもしたら大変だし、気後れするし、極力距離を保ってる。
ていうか露骨に避けられてるのに女の子に浮かれられるかっての。
自分の恋路が順調だと周りにも布教したくなるのは王子サマにも適用される真実のようだ。頼むから巻き込まないでほしい。
生まれがどうとかオレは気にしない。もう生まれちまってるしな。でも、あちらさんらは気にしてる。なら、必要最低限で充分だ。
今はこうでもそのうち一心不乱に追いかけたくなる子が現れるかもしんねーし、そんときはそんとき。
つーかさ、女の子がどうとかの話になったら自動的にクリスティアーナ様が出るんだよ。罪悪感ハンパねー。お願いだからこの手の話はやめてくれ。
「テオ」
「なんだよ」
「朗報だ」
「帰るわ」
「いいから聞きたまえ。君は運命の恋を信じるかい?」
「……クリスティアーナ様に不満があんのかよ」
「ないよ」
いつもの四割増し凛々しく断言すると、フィアンセ持ちの同い年が気品で威圧してくる。
後生だから帰らせてくれ。
寮に戻ってもすることなんてないんだが、脳に惚気を通過させるより有意義な夕べになるはずだ。
「そう警戒しないでくれ。私の知人に高名な魔術師がいるのだが、彼は恋愛小説もかくやの出会いによって素晴らしい伴侶を得た。彼は自身の経験から、特に、愛に無頓着な若者にこそ運命の人と巡り逢ってほしいと願っている」
なんか始まった。
他人の話のふりして自分のことを言ってんだろうか。教室と寮で小耳に挟んだ知識だから信憑性は薄いがそれっぽい。
ぐだぐだやってないで婚約者と語り合えばいいのに演説は続いた。
相槌を打つのもやめたのに勢いは止まらない。
「彼は夜になるたび祈っているそうだよ。どうか未来ある若人の隣に最愛の伴侶がいますようにと──」
大きなお世話だ。ほっといてくれ。
仮に、マジで絶大な魔術師がお星様にお願いしたら、それは最早呪いになんだろ。
口を挟むのも面倒だし門限を理由にさっさと帰ろう。
「テオ・ソトドラム。予言しよう」
たまに、稀に、クードはやっぱり王子様なんだなって感服する。生まれついての支配力だ。
まあそれでもオレがクードに世話を望んでんのは、学生の間の宿題と卒業後の勤め先選びの助言くらいなんだよなぁ。
「君は稲妻が走るような衝撃的な出会いを経て運命の人と結ばれる。ビリビリしたらそれが合図だ」
雷に打たれたら普通に死ぬだろ。
片目をつぶられてもな、どんな反応すりゃいいんだ? 喜べばいいのか? 調子に乗られんのはゴメンだよ。しばらく平地で過ごさないようにしておくな。
満足いったようで紅茶のおかわりを注いでる友達、みたいなヤツ。順風満帆な男は無敵である。
恋、恋、運命の出会いねぇ。
「……なんか、ヘンじゃね?」
「なにがだい?」
「その人、偶然会った人と恋に落ちたんだろ? なのに強制お見合いさせるのって違和感があんだよな。ちょっとずれてるような気がすんだけど……詳しくないけどそんなもん?」
「いや──そのとおりだね」
哀愁を帯びる横顔、もう外暗くなってんじゃん。
ころころ忙しないヤツは本来超忙しいんだからお互い早く帰ろうぜ。
「私の叔父貴の仕業なんだ──」
「オジキ?」
「私の父の弟のことだよ」
「今の王様の弟って独身じゃなかったっけ? たしか、なんとかって長い名前の古語研究してる──」
「よく覚えていたね」
「教科書に載ってたしな」
権力争い防止のために王位継承権を放棄して王家から退いた偉大なる魔術師。存命だが魔術課程高等部初年度の教本に載るほどの功績がある人だ。暇すぎて教科書を何遍も読んでたオレはバッチリ知ってる。
「あの人はすてきな恋、心躍るひとときといったものに、憧れは、あるのだが、関心はない。誰かがしていればそれで充分、みたいな具合かな」
非常に表現に気を遣った物言いに、なるほどオレ系と合点がいく。
な、どこにでもいんだよ、よそはよそでやってける人ってのは。
クードとクリスティアーナ様の関係には憧れるよ?
でもなあ、他人事だからいいんであってさ。
おい、顔色悪くなってないか?
「叔父貴自身は古代魔術と添い遂げると誓っているが──迷惑な変人でね。自分のぶんも若者が現実の人間との恋に酖溺すればいいと古文書を紐解いた」
「タンデキって?」
「酒に溺れるように恋愛に現を抜かしてほしいという意味さ」
「余計なお世話すぎない?」
「本当にね。そんなわけで叔父貴は不特定の男女百名に恋の呪いをかけてしまったのだ」
「おまえの叔父貴さん、言っちゃ悪いけどマジで変人だし迷惑だし超お節介サマじゃん」
「まったくだよ」
苦労させられてるなあ。
よく芝居がかった振る舞いをする未来の国王陛下は過去のあれそれにげんなりしているご様子だ。どんなときでも伸びていた背が丸まっている。
さて、オレには朗報がもたらされるそうだが、急いで鞄を掴んだ。
晩飯を食い損ねたくないし凶報は耳に入れないに限る。
嫌な予感しかない、帰ろ帰ろ。
「じゃ、また明日な!」
「テオ、君は唯一のご指名だよ。私の一番の友人だから特別サービスだ!」
「頼んでねーし」
「……すまない」
「そこまで落ち込まなくていーけど……」
やっべえな。
金色ピッカンピッカンな王子サマが煤けておられる。箒で掃いたら飛んでっちまいそうな人間に初めて遭遇したよ。
婚約者一筋の夢見がちな男だもんな、おまえは人情味溢れるいいヤツだよ。『かわいい甥の友達だから特別だ』なんて事後報告されたらそうなるわな。
断れよ、そこは友の未来がなんちゃらで撤回させろよ。オレ、一応守られるべき国民じゃん?
──あーあ。
「もう、いーよ。かけられちゃったモンはしょーがねえし。王子様が簡単に謝まんなって、な!」
「テオ……」
「運命の相手の子ってのには会ったときに考えてみるよ。雷にも注意する」
「くれぐれも、くれぐれも気をつけてくれ」
「……おう」
オレの運命の相手、熊とか狼とか獣のたぐいか?
雷扱うなら神様の親戚か部下が妥当な線か。
ま、半信半疑どころか正直ぜんぜん本気にしてないけどな。
クードがオレに恋愛してほしいってんなら現実見ろよ周りが可哀想だろってだけだし、ホントの話ならクードの叔父貴さんトンチキだなって改めてうんざりするだけだし──呪いが勝つかオレが勝つか、オレが負けたら、ますますやべえな。
「なあ、クード。オレ、雷除けの魔術発動できんのかな。もうできちゃってる感じ?」
「おそらくは」
「オレ、どっこも熱くなんないし音も聞こえねえんだよ……実感くれよ!」
「才能も善し悪しだね」
「……はあ」
頭に単語を注げば自動でポン。たぶん、きっと、必ず、この身は守られる。
過程を省いて結果が届くワンステップ魔法。
便利なもんか。雷が鳴るまで無事でいられるか定かじゃないのは、恋でドキドキっつうより死なないかでドックンドックンだ。
帰り道、お星様に願うかねえ。
「いずれにしろ君の未来には多くの可能性が秘められている。悲観することはない」
「とりあえず、オレもう帰るわ。門限すぎるし」
「ああ、もうこんな時間か。我が友よ、案ずることはない。今一度古代魔術について、雷避けに関しても研究すると約束しよう。国民の不安を改善するのも王族の務めだ」
「サンキュ」
「テオ! それと、クリスティナに私のことをどう想っているかも聞いて来てほしい!」
自分で聞けよ。
扉の外に待機してた護衛のお兄さん達に頭を下げて退散する。
そんなんだからつれなくされんだよ、返事すんのもアホらしい。
だいたいさ、オレがクリスティアーナ様と朗らかに談笑できると思ったら大間違いだかんな。毎回ド緊張してんの見てんだろうが。
オレが、下級生に高確率で悲鳴を上げられてるデカくてゴツいこのオレが、女の子とろくに話せるわけねーじゃん。周りよく見てみろよ、みんなお姫様ばっかだぞ。
門限破りの理由欄に王子の名前を書いてやらあ。
──明日、どんな顔して教室に入ればいい。
火にかけた薬缶みたいになっている。
寮に戻る道を何往復しても、これっぽっちも冷めちゃくれなかった。
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