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幕間 白い騒動終
今まで、これから
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言い様の無い疲労を感じる。
身体じゃなく精神的に疲れた。
ゴミ溜めに鼻面から突っ込んだ様な、不快感が残っている。
使ったナイフの刃を石壁の隙間にねじ込み、柄を真下方向にぶっ叩く。
びぎっ!
鈍い金属音と共にナイフはへし折れ、役に立たなくなる。
それを深い水路に投げ捨て、覆面に使った布も捨てる。
流れて行くのを見送りながら、どう説明したものかと思案する。
とりあえず戻ろう。
趣味の悪い整髪油の付いた服も着替えたい。
闇に紛れて走る。
この街にも、今夜見た様な暗部がある。
ヴェルナー達『衛士団』の頑張りで、だいぶ改善されてはいるが、まだ根深く残る問題も多い。
俺が首を突っ込む分野では無いが。
ほどなくしてアパートへ到着する。
物音を立てないように自室に戻り、着替えを済ませる。
汲み置きの水で手と顔を洗ったところで、少し気分が晴れた気がした。
正しい正しくないは関係無い。
サラが傷つくような事態は去った。
ステラも肩の荷が降りるだろう。
「これで良いんだ。これで」
だがまだ彼女達はそれを知らない。
夜明けが近づく時間だが、様子を見に行こうか。
思い立って、母子の部屋へ足を向ける。
ドアノッカーを控えめに鳴らす。
反応が無ければ、また改めて訪れれば良い。
と。
「誰だい?」
潜めたステラの声が聞こえた。
「グレイです」
こちらも声を潜めて返す。
鍵を解く音が聞こえ、ドアが勢い良く開く。
端が俺の前髪にかする。
あぶねえ。
「入んな!」
そこそこ大きな声で俺を招き入れたステラは、ひどいクマを作っていた。
眠れないよな、そりゃあ。
「今まで何処に行ってたんだい!? あの子が会いたがってたんだよ!」
結構な剣幕でまくし立てる。
「失礼します」
サラの様子を見に、奥へ入る。
彼女は呆然とした様子で、ベッドに腰かけていた。
「グレイさん!」
俺を見るなり、抱きついてくる。
胸元に顔を埋める様に、背中に回す腕に精一杯の力をこめて。
俺もおずおずと、そっと、抱きしめ返した。
震えている。
いや、泣いているんだ、とシャツに染み込む熱い雫で知る。
もう、もう経緯の説明なんぞどうでもいい。
「ステラさん。サラ。聞いてくれ」
二人をはっきりとした声で呼ぶ。
ステラは俺へ近づき、サラは顔を上げた。
涙でぐちゃぐちゃだ。
苦笑しながら、俺は口を開いた。
「問題は全部解決した。もう心配要らない」
二人はきょとん、と俺を見つめている。
「サラが連れて行かれる事も無い。ステラさんが元亭主に迷惑を被る事も無い。もう、大丈夫だ」
俺はもう一度はっきりと告げる。
「本当、に?」
すがりつくようなアメシストの瞳に、本当だ、と返す。
サラは再び俺の胸元に顔を埋め、泣き出した。
今度は安心の涙だろう。
背中をさすってやる。
「一体どうやって……」
ステラは信じられない、といった面持ちで見つめてくる。
「まあ、それはまた改めて、という事で」
曖昧この上ないが、今はこれが精一杯だ。
「本当だね? 本当にこの子は、大丈夫なんだね?」
本当に、と笑いかけると、ふらふらと近づいてきてサラごと俺を抱きしめた。
「えっ!?」
不意を突かれて、思わず声が漏れる。
「良かった。良かった……サラ、サラ! 良かった……!」
ステラも気が抜けたんだろう、涙混じりにサラ、良かった、と繰り返す。
そんな二人の様子を見て、今度こそ俺の気が晴れた。
「守れて良かった」
心の底から、言葉が漏れた。
しばらくそうしていたが、ステラはおぼつかない足取りで自分のベッドへ行き、
「ありがとうよ、グレイ」
と言うが早いか、気を失う様に眠りについた。
「お母さん、ずっと起きてて……ドアを見張ってたんです」
腫れぼったい目を、まだ涙で濡らしながら、サラが教えてくれた。
「そうか」
俺はまだ抱きついたままのサラの背中を、ぽんぽん、と軽く叩きながら聞く。
「いざとなったらグレイさんと二人で逃げろって言って、お金をかき集めたりもしてて」
「うん」
相づちだけで、良い。
サラの言葉が聞きたい。
「でもそうしたらお母さんがひどい目にあうんじゃないかって、わたし、怖くて。動けなくて」
また恐怖が甦ったのか、サラの身体がぶるぶると震えだした。
「もう、心配要らない」
改めてサラに囁き、彼女の頭をそっと抱き寄せる。
「う。うう。うあぁ……」
声にならない嗚咽が、俺の肩口を震わせた。
どれだけそうしていたか、窓の隙間から太陽の光が差し込んで来た。
夜が明ける。
「あの、グレイさん……」
見上げてくるサラの横顔に光が当たり、髪が、瞳が、輝き出す。
眩しくて、目を細める。
「なあ、サラ」
言い淀んだ彼女の言葉を待たず、俺から語りかける。
「は、はい」
大きく目を見開いて見つめてくるサラに、少し前から言いたかった事を伝えると決めた。
「もう敬語で話すのやめないか。俺の事もグレイ、と呼び捨てにして欲しい」
「へ?」
……サラの口から妙に間の抜けた声が聞こえたが、続けよう。
「俺達、もう家族みたいなものだろ? だから……」
サラの眉がへの字に、眉尻を落とす。
何かおかしな事を言っただろうか。
「家族……まあ、それなら、いい、かな……」
ふにゃ、とサラが笑った。
「改めてよろしく、グレイ」
「ああ。よろしく、サラ」
首に腕を回して、ぶら下がる様に抱きつくサラを、俺もしっかり抱きしめ返す。
数十秒そうしていただろうか、サラの重みが急に増した。
眠ってしまったのだろう。
ゆっくりとサラを、彼女のベッドに横たえる。
する、と腕を俺の首から外して下ろす。
その途中彼女の手が、無意識だろうが、また俺の手を握った。
参ったな。
逃げられそうにない。
ベッド脇の椅子に腰かける。
空いている手で、彼女に薄手の布団をかけてやる。
握ってきた手は、この前と違って暖かかった。
俺自身も安心して気が抜けた。
何時ぶりだろうか、心地よい眠気に包まれる。
素直に従い、座ったまま眠りに落ちた。
そのまま、そうだな、恐らく四時間は眠ったか。
目を開けた。
嫌な気配が、このアパートへ近づいてくるのが解る。
この粗雑な足音や駄弁りは、テレンスの所のチンピラ連中だろう。
アパートの玄関が乱暴に開けられ、どたどたとやかましく階段を上ってくる。
どんどんどん!
ドアノッカーではなく、ドア本体を叩く音が響いた。
サラが、ステラが身をすくませて目覚める。
俺は立ち上がり、無言で二人を手で制す。
ドアへ向かい、開ける。
予想通り、『アニキ』ご一行だ。
「てめぇ……」
俺の顔を見るなり、舌打ちをくれた。
舌打ちしたいのはこっちも同じだ、馬鹿どもが。
「用件は?」
俺は解っているが、白々しく尋ねる。
『アニキ』はもう一度舌打ちして、
「お前に用はねぇ。ステラ=ブライトを出せ」
これまた予想通りの言葉を吐いた。
俺は不安げな様子でベッドから立ち上がったステラに、微笑みかけながら手招きする。
彼女は意を決した様に頷いて、俺と『アニキ』の間に立った。
「……あんたの元亭主の借金は完済された。これが証文だ」
多額の借金が自分の知らないうちに返済されていた事が、不可解で不愉快なのだろう、苦い顔で羊皮紙をステラに渡す。
「……」
ステラはそれを受け取り、震える手で広げ、見た。
彼女の肩越しに俺も見るが、ちゃんと返済完了の印が押されていた。
「用件は終わりだな。帰ってくれ」
呆然と証文を眺めたままのステラの代わりに、俺が告げ、返答を待たずドアを閉めた。
てめぇ、だの、なめやがって、だの聞こえてくるが、それに対して俺は鍵を閉める大きな音で返す。
一通り悪態を吐いた後、ご一行は帰って行った。
「ほんとに、これで、終わったんだね」
やはり自分で確認するまで一抹の不安があったのだろう。
ステラの瞳が上下左右と動いて、証文をまじまじと見つめている。
「ええ。この騒動はこれで終わりです。そしてもう二度と、起こる事は無い」
静かに言い切ると、ステラと、奥から出てきたサラも俺を見つめてくる。
その目は語る。
『どうやって?』
と。
一応考えたは考えたが。
「えーっと、出稼ぎ先で、とある貴族の家で働いた事があって、彼が大切にしていた壺が落ちるところを俺が受け止めて事無きを得て、気に入られて。それで困った時は助けてやるって言ってたの思い出して……」
早口に、一息で言う。
……いやはや、我ながらだいぶ苦しい。
「助かったよ。ありがとう」
真偽なんかどうでもいい、とばかりにステラはあっさりと頷き、微笑んだ。
「ああ……」
頷き返すが、実際俺がやったのは札束で頬ぶっ叩いて、暴力で脅して、言うことを聞かせただけ。
奴らと大して変わりゃしない。
後ろめたさはある。
だが達成感、安心感がより強い。
やり方は強引で、乱暴で、世間的に間違っているだろう。
だが後悔は無い。
俺は『故郷』を守ったのだ。
身体じゃなく精神的に疲れた。
ゴミ溜めに鼻面から突っ込んだ様な、不快感が残っている。
使ったナイフの刃を石壁の隙間にねじ込み、柄を真下方向にぶっ叩く。
びぎっ!
鈍い金属音と共にナイフはへし折れ、役に立たなくなる。
それを深い水路に投げ捨て、覆面に使った布も捨てる。
流れて行くのを見送りながら、どう説明したものかと思案する。
とりあえず戻ろう。
趣味の悪い整髪油の付いた服も着替えたい。
闇に紛れて走る。
この街にも、今夜見た様な暗部がある。
ヴェルナー達『衛士団』の頑張りで、だいぶ改善されてはいるが、まだ根深く残る問題も多い。
俺が首を突っ込む分野では無いが。
ほどなくしてアパートへ到着する。
物音を立てないように自室に戻り、着替えを済ませる。
汲み置きの水で手と顔を洗ったところで、少し気分が晴れた気がした。
正しい正しくないは関係無い。
サラが傷つくような事態は去った。
ステラも肩の荷が降りるだろう。
「これで良いんだ。これで」
だがまだ彼女達はそれを知らない。
夜明けが近づく時間だが、様子を見に行こうか。
思い立って、母子の部屋へ足を向ける。
ドアノッカーを控えめに鳴らす。
反応が無ければ、また改めて訪れれば良い。
と。
「誰だい?」
潜めたステラの声が聞こえた。
「グレイです」
こちらも声を潜めて返す。
鍵を解く音が聞こえ、ドアが勢い良く開く。
端が俺の前髪にかする。
あぶねえ。
「入んな!」
そこそこ大きな声で俺を招き入れたステラは、ひどいクマを作っていた。
眠れないよな、そりゃあ。
「今まで何処に行ってたんだい!? あの子が会いたがってたんだよ!」
結構な剣幕でまくし立てる。
「失礼します」
サラの様子を見に、奥へ入る。
彼女は呆然とした様子で、ベッドに腰かけていた。
「グレイさん!」
俺を見るなり、抱きついてくる。
胸元に顔を埋める様に、背中に回す腕に精一杯の力をこめて。
俺もおずおずと、そっと、抱きしめ返した。
震えている。
いや、泣いているんだ、とシャツに染み込む熱い雫で知る。
もう、もう経緯の説明なんぞどうでもいい。
「ステラさん。サラ。聞いてくれ」
二人をはっきりとした声で呼ぶ。
ステラは俺へ近づき、サラは顔を上げた。
涙でぐちゃぐちゃだ。
苦笑しながら、俺は口を開いた。
「問題は全部解決した。もう心配要らない」
二人はきょとん、と俺を見つめている。
「サラが連れて行かれる事も無い。ステラさんが元亭主に迷惑を被る事も無い。もう、大丈夫だ」
俺はもう一度はっきりと告げる。
「本当、に?」
すがりつくようなアメシストの瞳に、本当だ、と返す。
サラは再び俺の胸元に顔を埋め、泣き出した。
今度は安心の涙だろう。
背中をさすってやる。
「一体どうやって……」
ステラは信じられない、といった面持ちで見つめてくる。
「まあ、それはまた改めて、という事で」
曖昧この上ないが、今はこれが精一杯だ。
「本当だね? 本当にこの子は、大丈夫なんだね?」
本当に、と笑いかけると、ふらふらと近づいてきてサラごと俺を抱きしめた。
「えっ!?」
不意を突かれて、思わず声が漏れる。
「良かった。良かった……サラ、サラ! 良かった……!」
ステラも気が抜けたんだろう、涙混じりにサラ、良かった、と繰り返す。
そんな二人の様子を見て、今度こそ俺の気が晴れた。
「守れて良かった」
心の底から、言葉が漏れた。
しばらくそうしていたが、ステラはおぼつかない足取りで自分のベッドへ行き、
「ありがとうよ、グレイ」
と言うが早いか、気を失う様に眠りについた。
「お母さん、ずっと起きてて……ドアを見張ってたんです」
腫れぼったい目を、まだ涙で濡らしながら、サラが教えてくれた。
「そうか」
俺はまだ抱きついたままのサラの背中を、ぽんぽん、と軽く叩きながら聞く。
「いざとなったらグレイさんと二人で逃げろって言って、お金をかき集めたりもしてて」
「うん」
相づちだけで、良い。
サラの言葉が聞きたい。
「でもそうしたらお母さんがひどい目にあうんじゃないかって、わたし、怖くて。動けなくて」
また恐怖が甦ったのか、サラの身体がぶるぶると震えだした。
「もう、心配要らない」
改めてサラに囁き、彼女の頭をそっと抱き寄せる。
「う。うう。うあぁ……」
声にならない嗚咽が、俺の肩口を震わせた。
どれだけそうしていたか、窓の隙間から太陽の光が差し込んで来た。
夜が明ける。
「あの、グレイさん……」
見上げてくるサラの横顔に光が当たり、髪が、瞳が、輝き出す。
眩しくて、目を細める。
「なあ、サラ」
言い淀んだ彼女の言葉を待たず、俺から語りかける。
「は、はい」
大きく目を見開いて見つめてくるサラに、少し前から言いたかった事を伝えると決めた。
「もう敬語で話すのやめないか。俺の事もグレイ、と呼び捨てにして欲しい」
「へ?」
……サラの口から妙に間の抜けた声が聞こえたが、続けよう。
「俺達、もう家族みたいなものだろ? だから……」
サラの眉がへの字に、眉尻を落とす。
何かおかしな事を言っただろうか。
「家族……まあ、それなら、いい、かな……」
ふにゃ、とサラが笑った。
「改めてよろしく、グレイ」
「ああ。よろしく、サラ」
首に腕を回して、ぶら下がる様に抱きつくサラを、俺もしっかり抱きしめ返す。
数十秒そうしていただろうか、サラの重みが急に増した。
眠ってしまったのだろう。
ゆっくりとサラを、彼女のベッドに横たえる。
する、と腕を俺の首から外して下ろす。
その途中彼女の手が、無意識だろうが、また俺の手を握った。
参ったな。
逃げられそうにない。
ベッド脇の椅子に腰かける。
空いている手で、彼女に薄手の布団をかけてやる。
握ってきた手は、この前と違って暖かかった。
俺自身も安心して気が抜けた。
何時ぶりだろうか、心地よい眠気に包まれる。
素直に従い、座ったまま眠りに落ちた。
そのまま、そうだな、恐らく四時間は眠ったか。
目を開けた。
嫌な気配が、このアパートへ近づいてくるのが解る。
この粗雑な足音や駄弁りは、テレンスの所のチンピラ連中だろう。
アパートの玄関が乱暴に開けられ、どたどたとやかましく階段を上ってくる。
どんどんどん!
ドアノッカーではなく、ドア本体を叩く音が響いた。
サラが、ステラが身をすくませて目覚める。
俺は立ち上がり、無言で二人を手で制す。
ドアへ向かい、開ける。
予想通り、『アニキ』ご一行だ。
「てめぇ……」
俺の顔を見るなり、舌打ちをくれた。
舌打ちしたいのはこっちも同じだ、馬鹿どもが。
「用件は?」
俺は解っているが、白々しく尋ねる。
『アニキ』はもう一度舌打ちして、
「お前に用はねぇ。ステラ=ブライトを出せ」
これまた予想通りの言葉を吐いた。
俺は不安げな様子でベッドから立ち上がったステラに、微笑みかけながら手招きする。
彼女は意を決した様に頷いて、俺と『アニキ』の間に立った。
「……あんたの元亭主の借金は完済された。これが証文だ」
多額の借金が自分の知らないうちに返済されていた事が、不可解で不愉快なのだろう、苦い顔で羊皮紙をステラに渡す。
「……」
ステラはそれを受け取り、震える手で広げ、見た。
彼女の肩越しに俺も見るが、ちゃんと返済完了の印が押されていた。
「用件は終わりだな。帰ってくれ」
呆然と証文を眺めたままのステラの代わりに、俺が告げ、返答を待たずドアを閉めた。
てめぇ、だの、なめやがって、だの聞こえてくるが、それに対して俺は鍵を閉める大きな音で返す。
一通り悪態を吐いた後、ご一行は帰って行った。
「ほんとに、これで、終わったんだね」
やはり自分で確認するまで一抹の不安があったのだろう。
ステラの瞳が上下左右と動いて、証文をまじまじと見つめている。
「ええ。この騒動はこれで終わりです。そしてもう二度と、起こる事は無い」
静かに言い切ると、ステラと、奥から出てきたサラも俺を見つめてくる。
その目は語る。
『どうやって?』
と。
一応考えたは考えたが。
「えーっと、出稼ぎ先で、とある貴族の家で働いた事があって、彼が大切にしていた壺が落ちるところを俺が受け止めて事無きを得て、気に入られて。それで困った時は助けてやるって言ってたの思い出して……」
早口に、一息で言う。
……いやはや、我ながらだいぶ苦しい。
「助かったよ。ありがとう」
真偽なんかどうでもいい、とばかりにステラはあっさりと頷き、微笑んだ。
「ああ……」
頷き返すが、実際俺がやったのは札束で頬ぶっ叩いて、暴力で脅して、言うことを聞かせただけ。
奴らと大して変わりゃしない。
後ろめたさはある。
だが達成感、安心感がより強い。
やり方は強引で、乱暴で、世間的に間違っているだろう。
だが後悔は無い。
俺は『故郷』を守ったのだ。
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