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懊悩※
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みっしり繊維が詰まった絨毯と分厚いカーテンとに音の吸い込まれる室内には、激しい息遣いが満ちていた。
「ん……はあっ……」
「うっ……くっ……」
「へいか……っ、は、はなれて、くださいっ……」
エミーユは目と口では抵抗を見せているものの、その体はままならなかった。ベッドに横たえられるも、抵抗らしい抵抗もできなかった。
かろうじてマリウスの胸を押すも、手を掴まれて、手の甲を撫でられるだけで、官能にあえぐ。
「んっ、んぁっ………」
マリウスはその唇に口をつけた。
エミーユの唇は硬く塞がれたままだったが、唇で食むように口づけられるうちに脱力し、柔らかく開いていった。
マリウスが舌を押し込めば、呆気なく侵入を許す。息遣いに、こすれ合う粘膜の音が重なる。
(エミーユ、もう離さない)
舌で口内を撫でれば、エミーユはビクビクと背中を震わせた。エミーユの手はそれでもマリウスを阻んで、肩を押し返そうとする。しかし、マリウスにとっては何の妨げにもならなかった。
マリウスはエミーユに口づけたまま、エミーユの上着のボタンを外し始めた。
小屋で交わったときには、上衣にズボンを剥ぐだけで良かったが、今はエミーユの体は幾重にも守られている。そのことに深く満足しながら、エミーユの守りを一枚一枚剥いでいく。
「へ、へいか、やめて……」
(この期に及んでも俺を受け入れられないのか。だが、そんなのは知らない。あなたはもう俺のものだ)
最後の一枚を抜き去ると、肢体を見るために、体を起こしてエミーユを眺め下ろした。
初めて見るエミーユの裸身を堪能したかった。しなやかな体に滑らかな肌。エミーユにむしゃぶりつきたくて血潮が燃えたぎる。
マリウスは、エミーユの裸体を堪能する余裕もなく、ベッドから転がるようにしていったん降りた。ボタンを外すのももどかしく衣服を脱ぎ去る。
―――ビリリッ
ところどころ裂ける音を立てた衣服を床にかなぐり捨てた。
再びベッドに上がり、手で唇で、エミーユを捕まえる。
「へいか………」
「もう諦めろ」
マリウスはエミーユに覆いかぶさった。肌と肌とを重ねると、それだけで達してしまいそうなほどの快感に貫かれた。マリウスのものは痛いほどに高ぶり、先端から精が漏れ出ている。
マリウスはエミーユの両足首を持って、横に開いた。
「あ、いや……、あっ、あっ」
エミーユは嫌がる台詞に反して、期待するような喘ぎ声を出していた。
エミーユのそこは既に濡れそぼり、ぬらぬらと照り返している。エミーユの腰が揺れ動いて抵抗らしきものを見せるも、余計に煽るだけだった。
エミーユの体は四年前に比べて、さらに成熟していた。青く硬かった肉は、柔らかく瑞々しい。妖人の濃い性臭が、マリウスを狂わせる。
「エ、エミ……、ふぅ、すごい。ああ、エミ……」
マリウスはエミーユのすぼまりを指でなぞった。ひだがうねうねと動いて吸い付いてくるようだった。
マリウスの意識は発情に飲み込まれていく。ただ、この人が欲しい。この人に自分を埋め込み、最奥まで届いたところで精を吐き出したい。それで頭が占められた。
(俺のものにする。この人を俺のものに。俺の種を植え付けて、俺の子を孕ませる)
「ん……はあっ……」
「うっ……くっ……」
「へいか……っ、は、はなれて、くださいっ……」
エミーユは目と口では抵抗を見せているものの、その体はままならなかった。ベッドに横たえられるも、抵抗らしい抵抗もできなかった。
かろうじてマリウスの胸を押すも、手を掴まれて、手の甲を撫でられるだけで、官能にあえぐ。
「んっ、んぁっ………」
マリウスはその唇に口をつけた。
エミーユの唇は硬く塞がれたままだったが、唇で食むように口づけられるうちに脱力し、柔らかく開いていった。
マリウスが舌を押し込めば、呆気なく侵入を許す。息遣いに、こすれ合う粘膜の音が重なる。
(エミーユ、もう離さない)
舌で口内を撫でれば、エミーユはビクビクと背中を震わせた。エミーユの手はそれでもマリウスを阻んで、肩を押し返そうとする。しかし、マリウスにとっては何の妨げにもならなかった。
マリウスはエミーユに口づけたまま、エミーユの上着のボタンを外し始めた。
小屋で交わったときには、上衣にズボンを剥ぐだけで良かったが、今はエミーユの体は幾重にも守られている。そのことに深く満足しながら、エミーユの守りを一枚一枚剥いでいく。
「へ、へいか、やめて……」
(この期に及んでも俺を受け入れられないのか。だが、そんなのは知らない。あなたはもう俺のものだ)
最後の一枚を抜き去ると、肢体を見るために、体を起こしてエミーユを眺め下ろした。
初めて見るエミーユの裸身を堪能したかった。しなやかな体に滑らかな肌。エミーユにむしゃぶりつきたくて血潮が燃えたぎる。
マリウスは、エミーユの裸体を堪能する余裕もなく、ベッドから転がるようにしていったん降りた。ボタンを外すのももどかしく衣服を脱ぎ去る。
―――ビリリッ
ところどころ裂ける音を立てた衣服を床にかなぐり捨てた。
再びベッドに上がり、手で唇で、エミーユを捕まえる。
「へいか………」
「もう諦めろ」
マリウスはエミーユに覆いかぶさった。肌と肌とを重ねると、それだけで達してしまいそうなほどの快感に貫かれた。マリウスのものは痛いほどに高ぶり、先端から精が漏れ出ている。
マリウスはエミーユの両足首を持って、横に開いた。
「あ、いや……、あっ、あっ」
エミーユは嫌がる台詞に反して、期待するような喘ぎ声を出していた。
エミーユのそこは既に濡れそぼり、ぬらぬらと照り返している。エミーユの腰が揺れ動いて抵抗らしきものを見せるも、余計に煽るだけだった。
エミーユの体は四年前に比べて、さらに成熟していた。青く硬かった肉は、柔らかく瑞々しい。妖人の濃い性臭が、マリウスを狂わせる。
「エ、エミ……、ふぅ、すごい。ああ、エミ……」
マリウスはエミーユのすぼまりを指でなぞった。ひだがうねうねと動いて吸い付いてくるようだった。
マリウスの意識は発情に飲み込まれていく。ただ、この人が欲しい。この人に自分を埋め込み、最奥まで届いたところで精を吐き出したい。それで頭が占められた。
(俺のものにする。この人を俺のものに。俺の種を植え付けて、俺の子を孕ませる)
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