75 / 264
5年生 3学期 2月
絶体絶命
しおりを挟む
僕の土人形は、掃除用具入れの影からグラウンドで繰り広げられている戦いを、ただ見ている。
戦闘能力の無い土人形ではどうすることも出来ないし、もし破壊されてしまったら、これから数日間〝内海達也は行方不明〟という事になってしまいかねない。
ユーリが倒れ、大ちゃん……レッドもピンチだ。
新機能〝メルキオール・マリオネット〟は凄まじい威力だが、相手はダメージを与えてもすぐに回復してしまい、決定打を与えられずにいる。
そして……このまま長期戦になると、ベルトの制御回路が保たないだろう。
「にゃー! たっちゃん、頑張って!」
「先程も言ったが、人違いだ。しかしこのままではマズい。コイツの出番か」
レッドは腕のボタンを押した。
おお! あれはサッカーボ……いや、例の大技だ!
「来い! レッドキャノン!」
だが待てよ? たしか前回あれを使った直後、動力源が煙を吐いて、制御基盤が焼けてしまった。
危険じゃないか?
『レッド、大丈夫か? それは負担が……』
『大丈夫だ、タツヤ少年。制御基盤には若干の改良を加えてある。一発撃つぐらいなら問題ないはずだ』
頭上に現れた武器〝ダイサーク・キャノン〟改め〝レッドキャノン〟を手に取り、構える。
「うおおおおおおお!!! ファイヤー!!!!!!」
勝負は一瞬で決まった。怪しくうねる光が、ゆっくりと敵めがけて飛ぶ、先程まで凄まじいスピードで動き回っていた敵は、なぜか動きを止め、そこに光線が直撃した。
「ローボ!? なぜ避けない!」
「私が引き金を引いた時点で、既に攻撃は命中している。奇妙に飛ぶ光は、ただの残像だ」
そこから一直線上にある、ジャングルジム、ブロック塀、向こう数十軒の家々や車など全てに丸い穴を開け、はるか向こうの山の麓に、火柱が上がる。
怪しい光は、まだジャングルジムの手前なのに。
「スゴいにゃ……! な、何でたっちゃんが、こんな武器を持ってるんにゃ?」
どうやらユーリは、レッドを僕だと思っているようだ。
「やれやれ。人違いだと何度言ったら分かるんだ?」
腕のボタンをもう一度押すと、レッドキャノンは空中に消えた。
時間が止まった時、大ちゃん人形も止まっていた。ユーリも、まさかレッドが大ちゃんだとは思わないだろうな。
「さあ。残るはお前だけだ! 降伏するなら命までは奪わないが?」
レッドは、片手で持ったブレードを相手に向けて構え、静かな口調で降伏を促す。
「むう。確かにそのガジェット、なかなかの性能だな。だが私が何もせず、ただ見ていたと思うのか?」
そういえば……なぜアイツは、一緒に戦おうとせずに傍観していたんだ?
「普通に戦っても負ける気はせんが、俺は合理主義者なんだ」
敵は、さっきの奴らのように腰の辺りの装置を操作して、ゴリマッチョモードにパワーアップした。
「フフフ。お前の弱点、隠しきれていないな」
速い! さっきまでの奴より明らかに速いぞ! レッドはギリギリでそれを躱している。しかし、敵の動きに違和感があるな。妙にレッドの背中から腰の辺りを狙っているような……
『こいつ、狙っている!』
……やはり狙っている?
『レッド、一体何を?』
『動力源だ』
そうか! 光学迷彩で隠している動力源と、そこからベルトに伸びているコードを狙っているのか!
「ハーハッハ、遅い! もらった!」
敵の攻撃で、ベルトと動力源を繋ぐコードが、ブツリと切断された。レッドの動きが極端に鈍くなり、レッドブレードの光が消える。これはかなりヤバイぞ!
「やはり、それが動力だったか。装甲の外部に重要な機関を置くなど、サルはやはり頑張ってもサルだな」
「く……クソ! 俺とした事が、マズったなー!」
「たっちゃん!? 大丈夫にゃ?」
ベルトにエネルギーが行かなければ、大ちゃんは、ごく普通の小学生だ。
レッドの装甲は多分ピストルの弾でも通さないだろうけど、あの敵……ヴォルフには対抗しようがない。
「お前は後で、じっくりと切り刻んでやる。先に、ウォルナミスの戦士を殺して、マーカーを頂こうか」
ヴォルフが、ユーリの方に向き直り、ゆっくりと近づいて行く。
ユーリは立ち上がることも出来ず、そのまま後ずさる。
「にゃあ……来るな! 来ないで! にゃあああ……」
「ユーリ!」
大ちゃんは、よろめきながらもヴォルフに近づき、後ろから、しがみついた。
「行かせない! ユーリ! 逃げろ! 逃げてくれ!」
「たっちゃん! たっちゃん!」
やはりユーリは起き上がれない。超回復が働かないのか、それとも、回復が追いつかないほどの怪我なのか。
役に立たないとは分かっているが、イザとなったら僕も!
『タツヤ、駄目だ。土人形を失うのはマズい』
『でもブルー! このままじゃ……』
「ほほう。なかなか見上げた根性じゃないか。そら、ご褒美だ」
ヴォルフは大ちゃんの腕を捻り上げ、ボディを蹴った。
「あぐう!」
ガラガラと、力なく転がる大ちゃん。胸部から腹部にかけての装甲が砕ける。転がり落ちるブルーの欠片。駄目だ、これで通信も出来なくなった。
「たっちゃああああん!! にゃああああ!!」
ヴォルフは、再びユーリの方に歩き始めた。
ユラリと起き上がり、またヴォルフに飛びかかる大ちゃん。
「ユーリ……に……げろ……」
「しぶといヤツだ。やはり先に始末するか」
大ちゃんの頭部を鷲掴みにするヴォルフ。そのまま片手で持ち上げる。ミシミシと赤いラインの入ったヘルメットが軋む。
「うあ! あがあああああ!!!」
「イヤああああ!! にゃああああああ!!!! たっちゃん! たっちゃん!!!」
『くそ、このままじゃ駄目だ! ブルー、僕も行くぞ!』
『いけないタツヤ。残念だが土人形では、彼を助ける方法が無い』
畜生! 一体どうすればいいんだ……!
戦闘能力の無い土人形ではどうすることも出来ないし、もし破壊されてしまったら、これから数日間〝内海達也は行方不明〟という事になってしまいかねない。
ユーリが倒れ、大ちゃん……レッドもピンチだ。
新機能〝メルキオール・マリオネット〟は凄まじい威力だが、相手はダメージを与えてもすぐに回復してしまい、決定打を与えられずにいる。
そして……このまま長期戦になると、ベルトの制御回路が保たないだろう。
「にゃー! たっちゃん、頑張って!」
「先程も言ったが、人違いだ。しかしこのままではマズい。コイツの出番か」
レッドは腕のボタンを押した。
おお! あれはサッカーボ……いや、例の大技だ!
「来い! レッドキャノン!」
だが待てよ? たしか前回あれを使った直後、動力源が煙を吐いて、制御基盤が焼けてしまった。
危険じゃないか?
『レッド、大丈夫か? それは負担が……』
『大丈夫だ、タツヤ少年。制御基盤には若干の改良を加えてある。一発撃つぐらいなら問題ないはずだ』
頭上に現れた武器〝ダイサーク・キャノン〟改め〝レッドキャノン〟を手に取り、構える。
「うおおおおおおお!!! ファイヤー!!!!!!」
勝負は一瞬で決まった。怪しくうねる光が、ゆっくりと敵めがけて飛ぶ、先程まで凄まじいスピードで動き回っていた敵は、なぜか動きを止め、そこに光線が直撃した。
「ローボ!? なぜ避けない!」
「私が引き金を引いた時点で、既に攻撃は命中している。奇妙に飛ぶ光は、ただの残像だ」
そこから一直線上にある、ジャングルジム、ブロック塀、向こう数十軒の家々や車など全てに丸い穴を開け、はるか向こうの山の麓に、火柱が上がる。
怪しい光は、まだジャングルジムの手前なのに。
「スゴいにゃ……! な、何でたっちゃんが、こんな武器を持ってるんにゃ?」
どうやらユーリは、レッドを僕だと思っているようだ。
「やれやれ。人違いだと何度言ったら分かるんだ?」
腕のボタンをもう一度押すと、レッドキャノンは空中に消えた。
時間が止まった時、大ちゃん人形も止まっていた。ユーリも、まさかレッドが大ちゃんだとは思わないだろうな。
「さあ。残るはお前だけだ! 降伏するなら命までは奪わないが?」
レッドは、片手で持ったブレードを相手に向けて構え、静かな口調で降伏を促す。
「むう。確かにそのガジェット、なかなかの性能だな。だが私が何もせず、ただ見ていたと思うのか?」
そういえば……なぜアイツは、一緒に戦おうとせずに傍観していたんだ?
「普通に戦っても負ける気はせんが、俺は合理主義者なんだ」
敵は、さっきの奴らのように腰の辺りの装置を操作して、ゴリマッチョモードにパワーアップした。
「フフフ。お前の弱点、隠しきれていないな」
速い! さっきまでの奴より明らかに速いぞ! レッドはギリギリでそれを躱している。しかし、敵の動きに違和感があるな。妙にレッドの背中から腰の辺りを狙っているような……
『こいつ、狙っている!』
……やはり狙っている?
『レッド、一体何を?』
『動力源だ』
そうか! 光学迷彩で隠している動力源と、そこからベルトに伸びているコードを狙っているのか!
「ハーハッハ、遅い! もらった!」
敵の攻撃で、ベルトと動力源を繋ぐコードが、ブツリと切断された。レッドの動きが極端に鈍くなり、レッドブレードの光が消える。これはかなりヤバイぞ!
「やはり、それが動力だったか。装甲の外部に重要な機関を置くなど、サルはやはり頑張ってもサルだな」
「く……クソ! 俺とした事が、マズったなー!」
「たっちゃん!? 大丈夫にゃ?」
ベルトにエネルギーが行かなければ、大ちゃんは、ごく普通の小学生だ。
レッドの装甲は多分ピストルの弾でも通さないだろうけど、あの敵……ヴォルフには対抗しようがない。
「お前は後で、じっくりと切り刻んでやる。先に、ウォルナミスの戦士を殺して、マーカーを頂こうか」
ヴォルフが、ユーリの方に向き直り、ゆっくりと近づいて行く。
ユーリは立ち上がることも出来ず、そのまま後ずさる。
「にゃあ……来るな! 来ないで! にゃあああ……」
「ユーリ!」
大ちゃんは、よろめきながらもヴォルフに近づき、後ろから、しがみついた。
「行かせない! ユーリ! 逃げろ! 逃げてくれ!」
「たっちゃん! たっちゃん!」
やはりユーリは起き上がれない。超回復が働かないのか、それとも、回復が追いつかないほどの怪我なのか。
役に立たないとは分かっているが、イザとなったら僕も!
『タツヤ、駄目だ。土人形を失うのはマズい』
『でもブルー! このままじゃ……』
「ほほう。なかなか見上げた根性じゃないか。そら、ご褒美だ」
ヴォルフは大ちゃんの腕を捻り上げ、ボディを蹴った。
「あぐう!」
ガラガラと、力なく転がる大ちゃん。胸部から腹部にかけての装甲が砕ける。転がり落ちるブルーの欠片。駄目だ、これで通信も出来なくなった。
「たっちゃああああん!! にゃああああ!!」
ヴォルフは、再びユーリの方に歩き始めた。
ユラリと起き上がり、またヴォルフに飛びかかる大ちゃん。
「ユーリ……に……げろ……」
「しぶといヤツだ。やはり先に始末するか」
大ちゃんの頭部を鷲掴みにするヴォルフ。そのまま片手で持ち上げる。ミシミシと赤いラインの入ったヘルメットが軋む。
「うあ! あがあああああ!!!」
「イヤああああ!! にゃああああああ!!!! たっちゃん! たっちゃん!!!」
『くそ、このままじゃ駄目だ! ブルー、僕も行くぞ!』
『いけないタツヤ。残念だが土人形では、彼を助ける方法が無い』
畜生! 一体どうすればいいんだ……!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
