140 / 264
5年生 3学期 2月
遅れて来た男
しおりを挟む
「大変おまたせ致しました。これで登録は完了です。初めての〝探検〟という事ですので、別室にて講習を受けて頂く事になります」
初心者向けの講習があるのか……
「私が一緒だから、別に必要ないと思うけど?」
彩歌が軽くため息をつく。
「もももももっ……申し訳ございません、彩歌様、き、き、規則ですのでっ……!」
やめてあげて! 〝も〟が多くなっちゃってるぞ?
「ふふ、ごめんなさい。言ってみただけよ。私も一緒に居ていいかしら?」
受付のお姉さんに、にっこり微笑む彩歌。
真っ赤になって、あたふたしているお姉さん。
「ももも?! もちろんで御座います! そ、それでは、そちらの奥へどうぞ。あと15分ほどで、午前中最後の講習が始まります。担当者もおりますので……!」
「ありがとう。またね」
「ひぃッ! ステキ! あ、あの……探検、お気をつけて!!」
受付のお姉さんだけじゃなく、奥で事務をしている人や、さっきの大声で気付いた多くの客たちも、ずっと彩歌を見ている。
「すごい人気だな、彩歌さん」
〝売れっ子アイドルが現れた〟ぐらいの勢いだ。
「ふう……そうなのよ。ここまで有名人になるとは思ってなかったんだけど……」
若干、面倒臭そうに苦笑いする彩歌。
僕としては鼻が高いんだけどな。
「講習なんて、飾りみたいな物なのよ。眠いだけ……あ、達也さんはその心配、要らなかったわね」
僕が眠くなるなら相当なものだ。
その講習は〝ノームの精霊魔法〟を超えた事になるんだから。
『アハハ! それは面白いねタツヤ!』
……あ、そうそう。
ノームは、とりあえず元の宝玉に戻して、バックパックに突っ込んである。
彩歌曰く〝封印が解けて暴れだす可能性がある精霊〟は、所持や持ち込み禁止だが、今のノームは〝封印が解けちゃってる上に、すっかり丸くなった〟状態なので、もし万が一、衛兵に見つかっても大丈夫。だそうだ。
「死ぬほど驚かれるでしょうけど。あ、達也さんが、私より有名人になっちゃうかもね?」
って、ああ。そりゃ面倒くさいな……っていうか〝偽造の身分証持ち〟の分際で、有名になってしまったりしても大丈夫なのかな?
「お爺さんが身分証を用意してくれた時点で、もう達也さんは城塞都市の市民よ。さっきも言ったけど、その身分証は、正規の方法で登録されているのだから」
「すごいな。〝偽造〟っていうレベルじゃないよ、それ」
受付のお姉さんが指示してくれた通り、廊下の奥へと向かう。
突き当りの扉を開けると、既に一組の男女が椅子に座って雑談をしていた。
「あら、こんなに受講者が居るなんて珍しいわね」
2人とも見た目は二十歳前後。
男性は、見るからに軽いノリで、話している内容も中身のない軽薄な感じだ。
そして女性の方は、男性の目を見ながらウットリとその話を聞いている。
「お? 何だお前ら。迷子か?」
「えー? なんで子どもが入ってくるわけー?」
ヘラヘラと話し掛けて来る男と、明らかに〝邪魔するな〟といった態度の女。
「私たちも受講者よ。よろしくね」
にっこり笑って挨拶する彩歌。大人の対応だな。それじゃ、僕も……
「はじめまして。内海達也と言います。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げてみた。目上のヒトには礼儀正しくしなきゃ……本当の年齢は、僕と彩歌の方が上だろうけど。
「ギャハハ! 聞いたかよ! ボクちゃんたちは探検に行くんだってよ!」
「ちょっと、まじウケるんですけど! すみませーん! 誰かこの子たちをパパとママの所へ連れてってあげてー? ゲラゲラ」
僕たちの挨拶に、爆笑を始める2人。
何だ? 感じ悪いな。
「達也さん、座りましょ?」
「あ、そうだね」
バカップルは放っておいて、僕と彩歌は少し離れた席に座る。
……なんかあの2人、まだこっちをチラチラ見ては笑い合っているな。
「えー、お待たせ致しました。それでは講習を始めます。私は指導員の宮若です。よろしくお願いします」
生真面目そうな、初老の男性が入ってきた。
少しこちらを見て、手に持った名簿らしきものと照らし合わせているようだ。
「遠藤翔様と、辻村富美様で、間違いないですね?」
「……へーい!」
「キャハハ、オジサン、早く始めてよー」
すごいな。
どうやったら、ここまで周囲をイラつかせる事ができるんだろう。
「はい、少々お待ち下さいね。そして……内海達也様、ですね。あと、ご一緒されているのは、ふじし……」
「……すみません、私の事は」
ハッとした表情で彩歌とバカップルを交互に見たあと、少し申し訳無さそうにする宮若さん。
「あ、えっと……はい、それでは講習を始めます。念の為に申し上げますが……」
と、言いかけた所へ、バーン! という音と共に入り口の扉が開いて、二十代後半ぐらいの男性が入ってきた。
「すみません、まだ大丈夫ですか……?!」
息を切らしながら、ローブのフードを取って、僕たちとバカップルに軽く会釈をする。
遠藤翔から、聞こえるように鳴らしたであろう、大きめの〝舌打ち〟が聞こえてきた。
辻村富美は、それより大きいぐらいのため息をついて、しかめっ面だ。
「すみませんねえ……」
申し訳なさそうに更に頭を下げる男性。
……いや、そんなに謝らなくてもいいよ。
むしろこいつらが態度の悪さを謝るべきだね。
そう思っていると、さっき受付に居たお姉さんが奥の扉から現れて、追加の書類を宮若さんに渡す。
「はい、あ、なるほど。はい、分かりました。彼も同じ組で受講して頂きます」
さっきのお姉さんは、彩歌をチラッと見たあと、キャー! って言いながら部屋を出ていった。
……そんなにか?
「えっと、織田啓太郎さん。ですね」
渋いお名前だな。顔立ちも〝劇画の主人公〟みたいに凛々しくてカッコイイ。
それに、初心者向けの講習には似つかわしくない、熟練者のような風体だ。
使い込まれたローブに、傷がいたる所に入った杖、うわ、靴もかなり年季が入ってそうだぞ。
「はい、織田です。よろしくお願いします」
ニコリと笑い、席に座る織田さん。こちらを見て、また頭を下げている。
どんだけいい人なんだよ。あのバカップルとの差がありすぎて、好感度MAXだぞ。
「えー、それではまず、探検者規約から説明させて頂きますね」
講習が始まると、織田さんは小さなノートを取り出し、メモを取り始める。あっちでイチャつき始めたバカどもとは大違いだな。
「心得その1。探検者は、相互に助け合いの精神を持たなければなりません。城塞都市を一歩でも外に出れば、そこはもう、人が生きていける世界ではないのです。すぐ隣に、死が待っています……」
講習が進むと、バカップルは二人とも、盛大に居眠りを始めた。もう開いた口が塞がんないよ!
……ん? あれあれ?
織田さんが急に席を立って、寝ているバカ2人に近づいていくぞ? まさか注意するのか?!
よし、ガツンと言ってやって下さい! って、おいおい、織田さん?
「……達也さん。彼、すごいわね」
「……うん。ホントに」
彼は自分の持っていた毛布を、眠っている2人に、そっと掛けたのだった。
初心者向けの講習があるのか……
「私が一緒だから、別に必要ないと思うけど?」
彩歌が軽くため息をつく。
「もももももっ……申し訳ございません、彩歌様、き、き、規則ですのでっ……!」
やめてあげて! 〝も〟が多くなっちゃってるぞ?
「ふふ、ごめんなさい。言ってみただけよ。私も一緒に居ていいかしら?」
受付のお姉さんに、にっこり微笑む彩歌。
真っ赤になって、あたふたしているお姉さん。
「ももも?! もちろんで御座います! そ、それでは、そちらの奥へどうぞ。あと15分ほどで、午前中最後の講習が始まります。担当者もおりますので……!」
「ありがとう。またね」
「ひぃッ! ステキ! あ、あの……探検、お気をつけて!!」
受付のお姉さんだけじゃなく、奥で事務をしている人や、さっきの大声で気付いた多くの客たちも、ずっと彩歌を見ている。
「すごい人気だな、彩歌さん」
〝売れっ子アイドルが現れた〟ぐらいの勢いだ。
「ふう……そうなのよ。ここまで有名人になるとは思ってなかったんだけど……」
若干、面倒臭そうに苦笑いする彩歌。
僕としては鼻が高いんだけどな。
「講習なんて、飾りみたいな物なのよ。眠いだけ……あ、達也さんはその心配、要らなかったわね」
僕が眠くなるなら相当なものだ。
その講習は〝ノームの精霊魔法〟を超えた事になるんだから。
『アハハ! それは面白いねタツヤ!』
……あ、そうそう。
ノームは、とりあえず元の宝玉に戻して、バックパックに突っ込んである。
彩歌曰く〝封印が解けて暴れだす可能性がある精霊〟は、所持や持ち込み禁止だが、今のノームは〝封印が解けちゃってる上に、すっかり丸くなった〟状態なので、もし万が一、衛兵に見つかっても大丈夫。だそうだ。
「死ぬほど驚かれるでしょうけど。あ、達也さんが、私より有名人になっちゃうかもね?」
って、ああ。そりゃ面倒くさいな……っていうか〝偽造の身分証持ち〟の分際で、有名になってしまったりしても大丈夫なのかな?
「お爺さんが身分証を用意してくれた時点で、もう達也さんは城塞都市の市民よ。さっきも言ったけど、その身分証は、正規の方法で登録されているのだから」
「すごいな。〝偽造〟っていうレベルじゃないよ、それ」
受付のお姉さんが指示してくれた通り、廊下の奥へと向かう。
突き当りの扉を開けると、既に一組の男女が椅子に座って雑談をしていた。
「あら、こんなに受講者が居るなんて珍しいわね」
2人とも見た目は二十歳前後。
男性は、見るからに軽いノリで、話している内容も中身のない軽薄な感じだ。
そして女性の方は、男性の目を見ながらウットリとその話を聞いている。
「お? 何だお前ら。迷子か?」
「えー? なんで子どもが入ってくるわけー?」
ヘラヘラと話し掛けて来る男と、明らかに〝邪魔するな〟といった態度の女。
「私たちも受講者よ。よろしくね」
にっこり笑って挨拶する彩歌。大人の対応だな。それじゃ、僕も……
「はじめまして。内海達也と言います。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げてみた。目上のヒトには礼儀正しくしなきゃ……本当の年齢は、僕と彩歌の方が上だろうけど。
「ギャハハ! 聞いたかよ! ボクちゃんたちは探検に行くんだってよ!」
「ちょっと、まじウケるんですけど! すみませーん! 誰かこの子たちをパパとママの所へ連れてってあげてー? ゲラゲラ」
僕たちの挨拶に、爆笑を始める2人。
何だ? 感じ悪いな。
「達也さん、座りましょ?」
「あ、そうだね」
バカップルは放っておいて、僕と彩歌は少し離れた席に座る。
……なんかあの2人、まだこっちをチラチラ見ては笑い合っているな。
「えー、お待たせ致しました。それでは講習を始めます。私は指導員の宮若です。よろしくお願いします」
生真面目そうな、初老の男性が入ってきた。
少しこちらを見て、手に持った名簿らしきものと照らし合わせているようだ。
「遠藤翔様と、辻村富美様で、間違いないですね?」
「……へーい!」
「キャハハ、オジサン、早く始めてよー」
すごいな。
どうやったら、ここまで周囲をイラつかせる事ができるんだろう。
「はい、少々お待ち下さいね。そして……内海達也様、ですね。あと、ご一緒されているのは、ふじし……」
「……すみません、私の事は」
ハッとした表情で彩歌とバカップルを交互に見たあと、少し申し訳無さそうにする宮若さん。
「あ、えっと……はい、それでは講習を始めます。念の為に申し上げますが……」
と、言いかけた所へ、バーン! という音と共に入り口の扉が開いて、二十代後半ぐらいの男性が入ってきた。
「すみません、まだ大丈夫ですか……?!」
息を切らしながら、ローブのフードを取って、僕たちとバカップルに軽く会釈をする。
遠藤翔から、聞こえるように鳴らしたであろう、大きめの〝舌打ち〟が聞こえてきた。
辻村富美は、それより大きいぐらいのため息をついて、しかめっ面だ。
「すみませんねえ……」
申し訳なさそうに更に頭を下げる男性。
……いや、そんなに謝らなくてもいいよ。
むしろこいつらが態度の悪さを謝るべきだね。
そう思っていると、さっき受付に居たお姉さんが奥の扉から現れて、追加の書類を宮若さんに渡す。
「はい、あ、なるほど。はい、分かりました。彼も同じ組で受講して頂きます」
さっきのお姉さんは、彩歌をチラッと見たあと、キャー! って言いながら部屋を出ていった。
……そんなにか?
「えっと、織田啓太郎さん。ですね」
渋いお名前だな。顔立ちも〝劇画の主人公〟みたいに凛々しくてカッコイイ。
それに、初心者向けの講習には似つかわしくない、熟練者のような風体だ。
使い込まれたローブに、傷がいたる所に入った杖、うわ、靴もかなり年季が入ってそうだぞ。
「はい、織田です。よろしくお願いします」
ニコリと笑い、席に座る織田さん。こちらを見て、また頭を下げている。
どんだけいい人なんだよ。あのバカップルとの差がありすぎて、好感度MAXだぞ。
「えー、それではまず、探検者規約から説明させて頂きますね」
講習が始まると、織田さんは小さなノートを取り出し、メモを取り始める。あっちでイチャつき始めたバカどもとは大違いだな。
「心得その1。探検者は、相互に助け合いの精神を持たなければなりません。城塞都市を一歩でも外に出れば、そこはもう、人が生きていける世界ではないのです。すぐ隣に、死が待っています……」
講習が進むと、バカップルは二人とも、盛大に居眠りを始めた。もう開いた口が塞がんないよ!
……ん? あれあれ?
織田さんが急に席を立って、寝ているバカ2人に近づいていくぞ? まさか注意するのか?!
よし、ガツンと言ってやって下さい! って、おいおい、織田さん?
「……達也さん。彼、すごいわね」
「……うん。ホントに」
彼は自分の持っていた毛布を、眠っている2人に、そっと掛けたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
