プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

ガトー

文字の大きさ
148 / 264
5年生 3学期 2月

父と母

しおりを挟む
「HuLex UmThel TchwEKnd iL」

 杖を体に密着させて〝接触弱体せっしょくじゃくたい〟の呪文を唱える。
 自分の体に触れている全ての物が、ガチガチに固くなった。
 ……不思議な事に、効果を受けている部分の強度と効果時間が何となく分かる。

「さて、試してみるかな。パズズ、悪いけどちょっと付き合ってくれる?」

あるじよ。何なりとお申し付け下さい』

 僕は〝使役:土〟でゴーレムを呼び出した。

「ブルー、パズズとコイツ、繋いで」

『了解だタツヤ』

 ゴーレムが、僕の操作の手を離れ、ひざまずく。

『恐れながら、お相手させて頂きます』

「おう、頼んだぞ。手加減は要らないからな」

 今回作ったゴーレムは、身長2メートル。
 細マッチョでスポーティーな格闘タイプだ。
 一応、小型の盾と、青龍刀っぽい剣を持たせてある。
 ……辮髪べんぱつは、雰囲気作りだ。
 僕は、伸ばした杖を右手でつかんでクルリと回し、右の脇に挟む。
 左手は正面に出して手のひらを相手に見せる形で構えた。

「行くぞ!」

 右脇から縦に回した杖を左手で掴み、頭上で水平に一回転させて、今度は左脇で挟んで止めた。
 腰を一周させて正面で両手持ちにし、垂直に構える。

「はいっ!」

 右、左、右と、バトントワリングのように、両手で大きく回転させつつ5歩下がる。
 右足を上げて片足立ちしたまま、頭上で、回転させ、上げた右足を後ろに大きく引きつつ、右手を杖の端まで移動させた。
 姿勢をさらに低くすると同時に、杖を大きく振りかぶった。

「やあっ!」

 床を、杖で縦に打ち据える。
 〝ドォン!〟と言う音が響くが……大丈夫。そこは丁度〝 接触弱体せっしょくじゃくたい〟を掛けた時に、僕の足の裏が付いていた場所だ。
 素早く右手を引き、再び片足立ちに。
 両手で右、左、右、と素早く回して、もう一度左脇で挟んで止める。
 よし、この杖、良い重さと長さだ。強度も、もちろん申し分ない。

「たあっ!」

 上げた右足からジャンプ気味に踏み出し、杖ごと体を水平に一回転。
 足をついた瞬間、さらに片手に持ち替えて手を伸ばつつ、もう一歩飛んで一回転。
 計算通り、杖の先が、ちょうどゴーレムに届く。

『速いですね!』

 パズズは咄嗟とっさに盾でガードしたが、パリンという音と共に砕けて弾け飛んだ。

『ウオオオオ!!!』

 次の瞬間、僕の右顔面を狙い、横薙よこなぎに斬り掛かって来るパズズ。
 杖を左手で持ち、床に垂直に置いて右腕を添え、受ける。
 キン。という音が響き、剣は弾き返された。

『せえいっ!!』

 パズズは弾かれた勢いを逆に利用し、体を一回転。逆からもう一撃仕掛けてくる。

「さすが!」

 顔の右横にある、杖を掴んだ左の拳を、右腕を添えたまま素早く左腰まで移動させる。杖は僕の首を狙ったパズズの攻撃を再び弾いた。

「はぁっ!!」

 パズズの剣を弾いた瞬間、添えていた右手で杖を握り、それを軸に左腕を突き出す。
 左下から右上へ、鋭い一撃。
 パァン! という音と共に、ガードした腕を千切り飛ばしつつ、杖はゴーレムの頭をえぐった。

『見事です、主よ!』

 ゴーレムは、ゆっくりと土に還っていく。

『すごいなタツヤ! 何なんだ、その動き!』

「実は昔、練習したんだよ。カンフー映画にハマってね」

 確かあれは中2の頃だった。
 最終的に、持っていた鉄パイプがスッポ抜けて、物置をへこませてしまい、父さんにこっぴどく怒られたっけ。懐かしいなあ。

「素晴らしい!」

 不意に、パチパチという拍手の音。
 ……現れたのは、彩歌のお父さんだ。

「いつの間に?!」

 全く気付かなかった……!
 ブルー、知っていたのか?

『いやタツヤ。この瞬間まで、生命反応は、全く感じられなかった』

「ははは。済まないね。さっき妻が来た時に、そっと入らせて貰ったんだよ」

 〝そっと〟?! ブルーにも気付かれずにって……?

「もしかして魔法で?」

「うふふ。やっぱり賢い子ね。そう。魔法を使っていたのよ」

 突然、お父さんの隣にお母さんも現れた。マジか?!

「姿を隠す魔法はね、声を出したりすると効果が消えるんだ。覚えておくといいよ」

 ニヤリと笑うお父さん。

「さて、申し訳ないが君のちから、見せてもらったよ」

『見られてしまったようだね、タツヤ』

 そうだな。さて、誤魔化し切れるかな……?

「君は魔法の力に頼らず、このゴーレムを呼び出したね?」

 じわじわと消えつつあるゴーレムを指差して言う。

「……あ、いえ。ちゃんと呪文を唱えましたけど」

 クスリと笑うお母さん。お父さんは、口角を上げたまま、僕の斜め後ろ方向を指差す。

「え?」

 振り返ると、さっき切り飛ばしたゴーレムの腕と、少し離れて、真っ二つに割れた小型の盾が、壁に突き刺さっていた。こちらもそれぞれ、じわじわと土に還ろうとしている。

「さっき言ったけど、魔法由来で呼び出された力や物なら、あんな風にはならないんだよ。ここの壁はね」

 あんな風にならない……?
 ……あ、そうか!

「耐魔構造の壁!!」

 戦いに集中し過ぎて、ゴーレムの部品が壁に当たった事に気付かなかった!
 僕の〝使役:土〟が、バレちゃった?
 ……いや、それもそうだけど。

「すみません! 壁を壊してしまいました!」

 せっかく貸してくれた練習部屋の壁を、壊しちゃマズイだろう。

「弁償します。とりあえず仮に穴は塞ぎますので……」

 僕が直した所だけ、文字通り、土壁になっちゃうけど。

「うふふ……あなた。聞きました?」

 お母さんが、嬉しそうな口調で言う……え? 何?

「ああ。自分の秘密がバレた事より先に、ウチの壁を心配してくれるなんてね」

 お父さんも、笑いながら頭を掻いている。

「あ、えっと、すみません。僕のこの力は、誰にも言っちゃいけないので……秘密にしていてごめんなさい!」

 頭を下げ、素直に謝った……許してもらえるとは思えないけど。

「それはこちらの台詞せりふだ。頭を上げてくれないか」

 こちらに歩み寄ってくるお父さんとお母さん。少し申し訳無さそうな表情だ。

「……彩歌あやかはね、普通じゃないんだ」

 それは知ってるよ? 彩歌は心臓に星の欠片かけらを宿した〝不老〟の〝救星特異点きゅうせいとくいてん〟だ。
 ……あれ? そうか、違うな。その事は2人とも知らないはずだ。
 じゃあ、何が普通じゃないんだ?

「達也君。彩歌はね、この魔界の全てを支配できる秘宝を体内に埋め込まれているの」

 ……そうか、普通じゃないっていうのは、その事か。

「……? まさか君は……!」

 僕の表情の変化から、何かを感じ取ったのだろう。
 逆にお父さんが驚いた感じになってしまった。

「〝魔界の軸石じくいし〟の事ですね?」

 僕がそう言った途端、2人とも、相当驚いた表情を見せた。

「そんな! あなたが軸石の事を知っているなんて! 考えられないわ!」

「達也くん、どうやって君がそれを知り得たか、教えてくれるかい? とても大切な事なんだ」

『……ブルー。良いよな?』

『構わないよ。この2人がキミの秘密を知った所で、何も問題は無いだろう』

 そうだな。むしろ、聞いておいてもらいたい。
 きっとこの2人は近い将来、他人じゃ無くなるんだから。

「わかりました。僕と、彩歌さんに、何があったのかを、全てお話します」





 >>>





 ……僕の説明を、神妙な面持ちで聞いていたお母さんは、静かに僕の手を握って言った。

「達也君。娘を救ってくれてありがとう」

 お母さんに握られた手の上から、お父さんにも手を握られる。

「よく、話してくれたね。そして〝魔界の軸石〟が、そんな不思議な事になっているとは、夢にも思わなかった……数々の無礼、どうか許して欲しい」

 今度は、軸石と彩歌の関係について、2人が語り始めた。
 彩歌の両親は、名うての探検者だったらしい。
 名も無い遺跡の、隠し通路の奥の奥に安置されていた〝魔界の軸石〟を見つけた2人は一計を案じる。

「魔界の全てを、どうにでも出来る秘宝中の秘宝。魔物はもちろん、人間が持つ事さえ、危険極まりない」

「人は、悪魔よりも邪悪で怖いわ。〝魔界の軸石〟を人の手に委ねれば、きっと遠くない将来、魔界は終わる。それは、主人や私が持っていたとしても同じ事」

 2人は、城塞都市に持ち帰った軸石を、産まれて来る我が子の体内に隠す事にしたのだ。
 いずれ子どもが死んだ時に、共に魔界の土に還るよう、特殊な術を施して。

「誤算だった。術式に小さなミスがあったんだ」

「彩歌に子どもが出来た時、軸石はその子どもに〝再構成〟されてしまう事がわかったの。軸石が、人間として生まれてくる……」

「無邪気な大魔王の誕生だ。夜泣きひとつで、魔界は終わるだろう」

 慌てた2人は、試行錯誤する。
 完全に融合してしまっている軸石を、彩歌から取り出す方法は無かった。
 ……無理に取り出そうとすれば、彩歌が死ぬ。
 ちなみに、避妊手術も同様だ。複雑に編み込まれた術式を乱し、軸石を無理に取り出すのと同じ様に、彩歌の命はない。
 術を再構築する事も出来ない。下手に軸石の機能を刺激すれば、魔界が崩壊するかもしれないからだ。

「なぜ、本人に説明しなかったんですか?」

「彩歌自身には言えなかったの。言えば術式が変質して、想像もつかない何かが起こる。そういう術も多いのよ」

「彩歌を……」

 お父さんは息をつまらせた。

「あの子を、殺す……」

 お母さんが涙ぐむ。

「成長する前に、命を絶つ。それは出来なかった。出来てたまるものか」

 少し間を空け、お父さんは続ける。

「私は、あの子から男性を遠ざけ、子を宿すこと無く人生を終えさせる事を選んだのだ。身勝手な親だ。本当に申し訳ないと思っている」

 なるほど、そういう事だったのか。
 ……おかしいとは思ってたんだよな。
 あのバカ親っぷりは、さすがに無理がある。
 演技だったのか……

「キミの言う通り〝魔界の軸石〟が彩歌の能力として再構成されたのなら、もう何も心配は要らないのかもしれない……こんな嬉しいことはない!」

「達也君、どうか彩歌の事、よろしくお願いしますね」

「そそっかしくて、気の強い子だが、自慢の娘だ。よろしく頼む」

 2人は、揃って頭を下げる。
 今まで彩歌の事でどれだけ思い悩んだのだろう。その苦しみは計り知れない。

「僕の方こそ、どうか末永く、よろしくお願いします。お父さん、お母さん」

 と言って、僕も頭を下げた所へ、パジャマにスリッパ姿の彩歌が、ペタペタという音と共にやって来た。

「ごめんなさい、遅くなっちゃって……あれ? どうしたの? 3人とも」

「あーーーちゃぁああん! 湯加減はどうだった? ああもう! そんな格好じゃ風邪引いちゃうじゃなーい!」

 ……それ、演技ですよね、お父さん?!

しおりを挟む
感想 142

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

処理中です...