あなたと私を繋ぐもの。

みりん

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ナノさんと楽しくお茶をしていると、バンッと強くドアを開ける音が聞こえて、慌てて音のする方へ向かう。

「私が見てくるので、ナノさんはここに」

男たちが6人、ぞろぞろと中に入ってきた。

「ジニアの弟子の異国の娘とやらはお前だな?店をやっているというのは本当のことだったのか…!まあいい………回復薬を出せ。」

「申し訳ありません本日既に売り切れてしまっていまして、」

「出せ。」

「ですから、もう」

と下げていた頭を起こすと、額にひんやりしたものが当てられる。


「……!!!!」


「早くしろ。撃つぞ。」

理解した時にはもう遅い。
私は銃口を向けられていた。

あまりの突然の出来事に、声が出ない。

「早くしろ。」


「か、カバンの中にまだ残りがあるかもしれません…見て来てもいいですか、」

と言うと、その男は私の腕を強く掴んだ。

「…っ」

あまりの強さに顔を歪める。

それと同時に、私の指先はその男の本当の目的を察知する。


「10秒だけ待つ。逃げるなよ。」



カバンにないことくらい、分かっている。


それにあの男たちの狙いは、薬ではない。

異国の娘であり、ジニアの弟子である私だ。


手を握られた時に指先が嫌な感じだったから。不快感を感じた。

この人は薬を買いに来てない。



このままでは2人ともやられてしまう。

狙いは私なのにナノさんを巻き込みたくない…!


10秒で逃がすしかない。

「ナノさん、裏口から逃げてください。」

「…!何を言って、」

「時間がありません、早く、!!!」

ナノさんが出たのを確認して、裏口の鍵をかける。



すぐに呼吸を整え、カバンの中を探しているフリをする。


「8、9、」


覚悟を決め、目を閉じた。


これが私に出来る、最善の選択。



「10」





パンッ…





乾いた銃声が店に鳴り響いた。
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