15 / 28
14
しおりを挟む
ナノさんと楽しくお茶をしていると、バンッと強くドアを開ける音が聞こえて、慌てて音のする方へ向かう。
「私が見てくるので、ナノさんはここに」
男たちが6人、ぞろぞろと中に入ってきた。
「ジニアの弟子の異国の娘とやらはお前だな?店をやっているというのは本当のことだったのか…!まあいい………回復薬を出せ。」
「申し訳ありません本日既に売り切れてしまっていまして、」
「出せ。」
「ですから、もう」
と下げていた頭を起こすと、額にひんやりしたものが当てられる。
「……!!!!」
「早くしろ。撃つぞ。」
理解した時にはもう遅い。
私は銃口を向けられていた。
あまりの突然の出来事に、声が出ない。
「早くしろ。」
「か、カバンの中にまだ残りがあるかもしれません…見て来てもいいですか、」
と言うと、その男は私の腕を強く掴んだ。
「…っ」
あまりの強さに顔を歪める。
それと同時に、私の指先はその男の本当の目的を察知する。
「10秒だけ待つ。逃げるなよ。」
カバンにないことくらい、分かっている。
それにあの男たちの狙いは、薬ではない。
異国の娘であり、ジニアの弟子である私だ。
手を握られた時に指先が嫌な感じだったから。不快感を感じた。
この人は薬を買いに来てない。
このままでは2人ともやられてしまう。
狙いは私なのにナノさんを巻き込みたくない…!
10秒で逃がすしかない。
「ナノさん、裏口から逃げてください。」
「…!何を言って、」
「時間がありません、早く、!!!」
ナノさんが出たのを確認して、裏口の鍵をかける。
すぐに呼吸を整え、カバンの中を探しているフリをする。
「8、9、」
覚悟を決め、目を閉じた。
これが私に出来る、最善の選択。
「10」
パンッ…
乾いた銃声が店に鳴り響いた。
「私が見てくるので、ナノさんはここに」
男たちが6人、ぞろぞろと中に入ってきた。
「ジニアの弟子の異国の娘とやらはお前だな?店をやっているというのは本当のことだったのか…!まあいい………回復薬を出せ。」
「申し訳ありません本日既に売り切れてしまっていまして、」
「出せ。」
「ですから、もう」
と下げていた頭を起こすと、額にひんやりしたものが当てられる。
「……!!!!」
「早くしろ。撃つぞ。」
理解した時にはもう遅い。
私は銃口を向けられていた。
あまりの突然の出来事に、声が出ない。
「早くしろ。」
「か、カバンの中にまだ残りがあるかもしれません…見て来てもいいですか、」
と言うと、その男は私の腕を強く掴んだ。
「…っ」
あまりの強さに顔を歪める。
それと同時に、私の指先はその男の本当の目的を察知する。
「10秒だけ待つ。逃げるなよ。」
カバンにないことくらい、分かっている。
それにあの男たちの狙いは、薬ではない。
異国の娘であり、ジニアの弟子である私だ。
手を握られた時に指先が嫌な感じだったから。不快感を感じた。
この人は薬を買いに来てない。
このままでは2人ともやられてしまう。
狙いは私なのにナノさんを巻き込みたくない…!
10秒で逃がすしかない。
「ナノさん、裏口から逃げてください。」
「…!何を言って、」
「時間がありません、早く、!!!」
ナノさんが出たのを確認して、裏口の鍵をかける。
すぐに呼吸を整え、カバンの中を探しているフリをする。
「8、9、」
覚悟を決め、目を閉じた。
これが私に出来る、最善の選択。
「10」
パンッ…
乾いた銃声が店に鳴り響いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる