透明色の魔物使い~色がないので冒険者になれませんでした!?~

壬黎ハルキ

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第三章 子供たちと隠れ里

102 揺れるジェイラス(前編)

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「うおおおぉぉーーーっ!!」

 隠れ里の大自然の中を、ジェイラスは疾走する。声を上げながら、どこを目指すわけでもなく、無我夢中で走り続けていた。

「――どうやら撒いたみてぇだな。勝負は俺の勝ちってか」

 ジェイラスはチラリと周囲を見渡し、ニヤリと嬉しそうな笑みを浮かべる。
 しかし――

「キィキィーッ!」

 木の上からスライムが飛び出し、わずかにジェイラスの前に躍り出た。

「なっ!」

 ジェイラスは驚き、そのせいで走る速度をわずかに緩めてしまう。そのせいでバランスが崩れて足がもつれてしまい、その場に転んでしまった。

「ってえぇーっ」
「キィッ♪」

 痛さに悶えるジェイラスの周りで、スライムが嬉しそうに飛び跳ねている。僕の勝ちと言わんばかりであり、ジェイラスもそれに苛立ちを募らせたが、すぐにそれは笑みに切り替わった。

「あー、くそぉっ! オメェにしてやられたぜ、ったく……」

 にししっと笑うジェイラスに対し、楽しそうに笑うスライム。特訓がてら隠れ里の中を競争していたのだ。
 特に細かいルールも何も決めていない、単なる子供がやる鬼ごっこ。
 シュトル王国でも散々アレクたちとしてきたそれを、ガキみたいなことはできるかと恥ずかしくなってやらなくなったそれを、ジェイラスはスライムと、夢中になって楽しんでいた。
 スライムに一杯食わされる形で終了したところで、ジェイラスは青空を見る。
 程よく冷たい風が火照った体を冷まし、心地よい疲れを味わう。もう鬼ごっこをする気はない。しかしながら、少しだけ寂しい気持ちにも駆られていた。
 いつまでも続けば良かったのに――そう考えていたことに、ジェイラスはようやく気付いたのだった。

(なーに、女々しいこと考えてんだよ、俺は……ダッセェなぁ)

 そう思いながらも、心は晴れやかであった。そもそも、こんなにのびのびと遊んだのはいつ以来だっただろうか。
 無意識にジェイラスはこれまでの出来事を脳内で振り返る。

 ――出て行け! もう二度と顔を見せるな!!

 そんな怒鳴り声が再生された瞬間、ジェイラスは慌てて顔を左右に振った。

「だあぁっ、うるせぇ!!」

 勢いでガバッと起き上がり、息を切らせながら地面を見つめる。そよ風に吹かれて草が揺れていた。

「――キィ?」
「チッ、なんでもねぇよ」

 近づいてきて顔を覗き込んできたスライムから、ジェイラスは視線を逸らす。どうしたのと、問いかけられたことはなんとなく分かったが、たとえ誰が相手でも絶対に答えたくなかった。
 それぐらいジェイラスにとって、今しがた浮かび上がった記憶は、忌々しいにも程があったのだ。

(もう数ヶ月は経つってのに……何であの男の顔が! 忌々しいったらねぇぜ)

 そうは思いつつも、ジェイラスは心の底では分かっているのだ。その『男』とは切っても切れない深いものがあるということを。
 ただ、彼の意地がそれを認めない。どんなにつまらないと言われようが、それを覆すつもりもない。

「キィー……キィ?」

 ジェイラスに突っぱねられ、スライムがどことなく視線を動かすと、ある一部分に魔物たちが集まっているのが見えた。

「――キィッ!」
「おい、どうしたんだ?」

 飛び出していくスライムをジェイラスも立ち上がって追いかける。すると辿り着いたそこには、今にも崩れ落ちそうな遊具があった。

「なんだこりゃあ……ブランコか?」

 少なくとも、ジェイラスの目にはそう見えた。丸太同士をロープで繋ぎ、組み合わせて作られている。どう見ても魔物ではなくヒトが作った物だ。
 しかし長いこと雨風に晒され、メンテナンスも行き届いていないのか、支えている丸太がボロボロであった。

「こんなんじゃ、遊べたもんじゃねぇな。今にも崩れそうだぜ……」

 そう呟きながらジェイラスがブランコの柱を押してみる。その瞬間、ガラガラと音を立てて、あっという間にブランコが崩れてしまう。
 里の魔物たちは数秒ほど呆然とし、すぐに我に返るなりジェイラスを責める。
 ぎゃあぎゃあと鳴き声を叩きつけられ、ジェイラスの中に鬱陶しさと苛立ちがこみ上げてきた。

「だあぁーっ、うっせぇ!」

 ジェイラスがそう怒鳴りつけると、魔物たちの叫びがピタッと止んだ。

「大体、そんなボロボロのままにしとくのが悪いんだろうが! 俺のせいなんかじゃねぇからなっ!!」

 叫ぶだけ叫んでジェイラスは立ち去る。スライムもその後を慌てて追いかけた。隠れ里の魔物たちは、呆然としたままその後ろ姿を見送る。追いかけたり怒りの声を上げたりすることもなかった。

(くそっ、嫌な気分にさせやがって……あぁもうっ!)

 どすどすと足音をわざと大きく立てて歩くジェイラス。それだけ苛立ちを募らせている証拠であった。
 どこかで喧嘩でもして憂さ晴らしをしたいと、そう思っていた時――

「はわぁっ! なんか崩れ落ちてるのですーっ!!」

 背中から、聞き覚えのある甲高い声が聞こえてきた。無意識に立ち止まり、チラリと後ろを振り向いてみると、マキトとノーラ、そして魔物たちが、長老ラビットとともにそこにいた。

(やっぱりラティの声だったか)

 ジェイラスがそう思っていると、長老ラビットが残骸の様子を確認していた。

「ふむ、遂にブランコが崩れ落ちたか……丸太もあちこち腐っておったからのう」
「魔物たちのケガはなさそう。とりあえずそこは良かった」
「そうじゃな。それだけでもなによりじゃわい」

 長老ラビットとノーラが、魔物たちの無事を安心する。しかし遊び場が一つ減ってしまったショックは隠しきれず、魔物たちは落ち込んでいた。
 それを見たノーラが、マキトのほうを見上げる。

「マキト、なんとか直せない?」
「直すったってなぁ……道具も材料もないんじゃ……」
「それならあるぞ」
「え、あるの?」

 長老ラビットの言葉に、マキトは思わず目を丸くする。そして長老ラビットに連れられてどこかへ向かってしまった。

「アイツら……一体、何しようってんだ?」

 それを遠くから、ジッと観察していたジェイラス。スライムも彼の隣でジッと佇んでおり、前方を見たり彼を見上げたり、交互に繰り返している。
 少し待ってみたが、マキトたちは戻ってこなかった。
 そのままどこかへ遊びに行ったのでは――そう思ったジェイラスだったが、流石にそれはないかと思った。
 やがていてもたってもいられなくなり、ジェイラスはマキトたちが歩いていった方向へ向かって歩き出していく。スライムもその後に続いて行った。
 崩れ落ちたブランコの残骸を素通りして、少し歩いた先に、小屋が見えた。その前でマキトたちが立っているのが見え、そこへ向かう。
 ――たまたま通りかかっただけだ。
 そんな言い訳を考えながら、ジェイラスは近づいてみると、マキトたちの会話が聞こえてきた。

「マキト。見てのとーり、道具も材料も全部揃ってる。これなら……」
「無理だな」

 ノーラの言葉に対し、マキトが一刀両断するように言う。

「ブランコの組み立て方なんて分からないし、そもそもこーゆー大工道具も使ったことなんてないし」

 大工道具――その言葉を聞いた瞬間、ジェイラスの眉がピクッと動いた。

「き、気合いを入れて頑張れば……」
「だから無理だって」

 再びノーラの言葉を一刀両断するマキト。流石に無理を言っていることを自覚しているらしく、ノーラもそれ以上求めることはしなかった。
 ラティたち魔物も肩を落としている。力になれないことが悔しいのだ。
 そんな彼らに対し、長老ラビットが苦笑を浮かべる。

「お前さんたちの気持ちだけで十分じゃよ。そもそもこの小屋は、定期的にこの里を見に来てくださっておるドラゴンライダー殿たちが作業するためのモノ。専門的な知識でもない限り使えんことは、ワシもよく知っておる」

 専門的な知識――それを聞いたジェイラスは、再び眉をピクッと動かした。
 無意識に体もうずいている。まるで何かを駆り立てるかのように。

「そもそも、お前さんたちはこの丸太を向こうまで運べるのか?」
「フツーに無理だな」
「ん。ノーラもこればかりは、無理中の無理」

 マキトに続いてノーラも即答する。それを分かっていたのか、長老ラビットも驚きはしなかった。

「まぁ、仕方あるまい。今度いつ来るかは分からんが、ドラゴンライダー殿に事情を説明して直してもらうとするよ」
「なんか、ごめん」
「ノーラたち、今回ばかりは力になれそうもない」
「気にすることはない。誰しもできることとできないことがあるからのう」

 完全なる諦めムードとなっているが、諦めたくないという気持ちが出ており、傍から見ているとじれったく思えてきてならない。
 ジェイラスは段々と別の意味で苛立ちが込み上がってきていた。
 そして遂に――

「だあああぁぁーーーっ!!」

 感情を爆発させ、ズカズカと小屋へ向かって一直線に歩き出す。それに気づいたマキトたちは、ようやく彼の存在に気づいて目を丸くした。

「えっ? ジェ、ジェイラス? なんでこんなところに……」
「んなこたぁ、どーでもいいんだよ! いいからそこを退きやがれ! 邪魔だ!」

 マキトの問いかけを一蹴し、ジェイラスは小屋の中へ入る。そこから大工道具一式が揃った箱を取り出し、それをマキトに手渡した。

「それを向こうへ持っていけ。俺は丸太を運ばなきゃならねぇからよ」

 ジェイラスは一方的い告げるだけ告げて、小屋の横に積んである丸太のほうへと向かっていく。そして太くて重たい丸太を片手で一本ずつ、渾身の力で持ち上げて運び出していくのだった。
 マキトたちは慌ててジェイラスの後へ続いていく。向かったのは、崩れ落ちたブランコの残骸のある場所であった。
 ジェイラスは丸太を置き、まずは残骸を手早くどかした。
 そして更に小屋とこの場所を数往復し、何本かの丸太を運んでくる。
 その間ずっと、マキトたちは呆然と見つめていた。手伝おうかという言葉を発することも許さないと言わんばかりの、凄いオーラが湧き出ているように見えた。
 ジェイラスは無言のまま、黙々と丸太を組み上げていく。
 その形は、マキトたちもよく見たことがある遊具の形をしていた。

「あの、もしかしてブランコを直してくれるのですか?」
「うっせぇ。黙って見てろ」

 思わずラティが問いかけるも、やはりジェイラスは一蹴するばかりであった。
 言われたとおり、マキトたちは黙って彼の作業を見守ることにした。
 ジェイラスの動きは実に見事の一言。力強く、そして器用に、素早く正確に組み上げていく。まるで一種の魔法を見ているような感覚。マキトたちは揃って、口を開けたまま呆然としていた。
 そして――

「ふぅ、一丁上がりだ! ほら、試しに乗ってみやがれ!」

 遂にブランコが完成した。決して歪ではなく、むしろ手作りの中でもかなりの出来栄えとすら思えてくるほどであった。
 試しにノーラが、ラティとともにブランコに腰かける。そして軽く漕いだ瞬間、驚きの表情を浮かべるのだった。

「凄い……このブランコしっかりしてる。全然壊れる感じがしない」
「わぁい♪ 楽しいのですー♪」
『ねぇねぇますたー、あとでぼくたちものろー♪』

 まさにそれは最高の仕上がりといっても過言ではない。落ち込んでいた魔物たちもすっかり元気を取り戻し、ブランコの順番待ちが増えてきている。
 そんな状況を離れた位置で見つめながら――

「何やってんだ、俺は……」

 一生の不覚だと言わんばかりに、ジェイラスは深いため息をつくのだった。

「もう、大工仕事なんて二度とやらねぇ……そう思ってたってのによぉ」

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