追放されたゴミスキル持ち自由になって人生を楽しむ

れのひと

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5.ゴミが多い

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「それよりもまずはお互いの持ち物や出来ることを話し合おうか」
「うう~ん…まあ必要なことですね」

 どことなく納得のいかない顔をしているが、俺の言うことも理解できるので話はちゃんとしようと言うことろだろうか?

「えーと私の【アイテムボックス】に入っているのは紅茶が飲めるように茶葉と茶器があります。2人で毎日3杯は飲んだとしたら…8日分くらいですか? 食べ物はありません。後はその毛布くらいですね」
「ああこれか」

 そういえば起きた時にかけられてたな。俺はそれをはがしプチコへと渡すと、【アイテムボックス】へと仕舞われた。

「となると食料は俺の【アイテムボックス】にある分だけか…」

 ザっと見た感じ10日分。2人で食べることになるから半分になる。これが無くなるまでに安定した食料を手に入れられるようにならないとまずい。それと…

「プチコ。食料も問題だが、まず今晩安全に過ごせるようにしないとまずい」
「え?」

 そうここレイナス大森林はほぼ未開拓でどの国のものでもない。つまり、どんな植物があってどんな生き物がいるのかわからないのだ。俺1人なら【ガチャ】の仕様で問題ないが、プチコも一緒なんだ。今回は足の軽い怪我程度で済んだが、毎回それだけで済むとは限らない。

「あ…」

 そうだ【ガチャ】! 結局何が出たのかまだ見ていない。俺は【アイテムボックス】の中身を確認して驚いた。なんとチョコバーが入っていたっ これはありがたい。俺は早速取り出しチョコバーを…

「それは何ですか?」
「半分食べるか?」
「はい、毒見も兼ねて私から食べます」
「……」

 毒なんてねぇーよ。
 チョコバーを半分に折り、プチコに渡す。直前にプチコは自分の手に【クリーン】をかけてから受け取り、恐る恐る口へと運んだ。そういえばこいつ【生活魔法】持ちだっけ。【生活魔法】というのはかなり便利なものだ。今使った【クリーン】は汚れを落として綺麗にするもの。他にもいくつか同時にスキルが手に入るお得なスキルセットなんだ。まあ名前からわかるように生活に役立つ魔法が使えるスキルってことだ。ちなみに戦闘には向いていない。俺も同じだが。

「こ…これはいけませんっ」

 何言ってんだ? 俺はその言葉を無視して残りのチョコバーをぱくりと食べる。

「ああっ」

 それと同時にプチコが膝から崩れ落ちた。よっぽどうまかったんだろうな。だがこれは俺の分だからあきらめろ。俺はチョコバーが入っていた袋をそのまま【ガチャ】へと消費する。便利じゃんこのスキル。何も無駄になることがない。しかも追加効果で安全が確保される。まああれか…侯爵家としては必要じゃないと言うことだったんだろうな。

「よし、さっさと動こうか。まずはそうだな…ここらに落ちている枝を全部集めようか」
「ひゃい…」

 そんな恨めしそうな目で見るな。ない物はもうない。
 俺たちがいた辺りには折れた枝がたくさん落ちている。あれだ、空から落ちてきた時にそこらの枝を折りながら落ちたのだろう。だからこの惨状。普通なら乾いていないから薪にもならないからいらないもの。だけど俺のスキルでなら有用になる。

「勿体ないだろう? こんなに俺のスキルの対価があるのに無視するなんてさ」
「…アルムさま言葉遣いが」
「堅苦しい言葉遣いなんてくそくらえなんだよ。ほら動け~」
「は、はい!」

 俺は拾った傍からスキルで消費していく。内容を確認するのは後回しでいい。運が良ければこれで食料も多少は増やせるし、他にも役に立つものが手に入るかもしれない。ならやるしかないだろう。たとえ面倒だとしても。

「うう…これで全部です~」

 プチコから最後の1本を受け取る。それは消費せずに手に持ったまま手に入れたものを確認する。はっきり言ってゴミが多い…まあ折れた枝だもんな。乾燥させて薪にするくらいしか使えないし、それは仕方がない。気のせいかたわしが多いがそれでもいくつか生の野菜ならある。そのまま食べられないのが残念だが。

「どうでしたか?」
「まあゴミが多いな。ほらこんな紙ぺらとかな」

 森の中で紙ぺら1枚手に入ったところで大して役に立たない。しいて言うなら集めた薪に火を移すのに多少は役に立つくらいか。

「とても上質な紙なのに…確かに森の中ではゴミかもしれません」

 いや町の中だろうと1枚2枚あるだけじゃどうしようもないぞ。
 結果を確認したので最後の枝を消費した。これでしばらくまた俺の安全は確保された訳だ。

「アルムさま、次はどうしましょうか?」
「そうだな…」

 とりあえずはこんな感じで食べ物はたまに手に入るからいいとしてだ。問題は移動しながらどのように夜を過ごすかだろうか。向かう方向もわからずにだ。いっそのことここで暮らすのはどうなんだろうか? 【生活魔法】が使えるプチコと色んなものを色んなものと交換できる【ガチャ】が使える俺。【アイテムボックス】には食料のほかにそのまま持ってきてしまったベッドと本棚がある…

「プチコはここにある大木を【アイテムボックス】にしまえるか?」
「え? そうですね…1本くらいならしまえると思いますけど」
「ふむ、なら決まったな」

 何が決まったのかよくわからないというようにプチコは首を傾げた。俺はそれを視界におさめながらこの先のことを考えるのだった。
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