D.D.D

れのひと

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1章 柚木と柚果

フラグは折るもの

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───ジリリリリリリリッ
 あー目覚まし…こんな時間にセットしたっけ? かすむ目で目覚まし時計の針を眺めると現在の時間は6時50分。部屋の中がうっすらと明るいから朝なのだろう。

「……学校っ」

 そうだったそうだった。柚果が学校来いって言ってたんだった。これで無視してさぼるとさらに絡んできそうだから大人しく学校へ行こうと思ってたんだった。ついつい昨日の稼ぎで新しく買ったゲームを遅くまで遊んでいたから、まだ寝ていたいとか言ってられん。

「んーこんなとこかな」
「馬子にもいしょ…きゅっ」

 またこのウサギは勝手にしゃべりやがる…俺がひと睨みしたらすぐ黙ったがウサギのくせに鳥頭なのか? …と制服着たし荷物も多分これでおっけー。後は洗面所行って色々済ませて…朝食はどうしようか?

「あらあらあらあら?? ゆーちゃん早いわね。ぎりぎりまで起きないと思ったからご飯用意してないわよ??」
「んーいいよなんか適当にコンビニで買って食べるわ」
「そう? わるいわね…」

 やっぱないわな。ある意味予想通りだからいいんだけどな。

「んじゃ俺もういくわ…とそうだこいつ母さん預かっておいてよ」
「ウサギのぬいぐるみ? 預かるのはいいけど部屋に置いておけばいいんじゃないの?」

───ニィ~~~

「ん、ああこのこダンジョンのサポーターじゃない…だったら預かれないわよ」
「え、わかるの? というか預かれないって??」
「やだ聞いてないのね。サポーターとは一定距離離れられないのよ。まあ後で詳しく聞くといいわ」

 足元で鳴いていた黒猫を母さんがひょいっと抱き上げて俺にほうに差し出してきた。

「ほらこのこは母さんのサポーターよ」
「やっと解禁か? ずっと猫のフリは中々骨が折れる仕事だったな…」
「しゃべ…っ てかおっさん声!」
「あいかわらずの失礼な男だな…」
「ゆーちゃんっわかったのならそのこ連れて学校へ行きなさいよね」

 …母さんもダンジョン行ってたとか初耳なんだが。しかも完全な動物型でしゃべるとか俺のぬいぐるみ型よりやばいし。
 しかたない、まあぬいぐるみならまだ鞄の中にでも入ってもらえばいいし連れていくか。

 コンビニによっておにぎりを買いそのまま外で食べてから俺は学校へ向かった。サポーターのぬいぐるみは俺に言われるまま鞄の中で過ごしている。感心感心。

「ホームルームはじめるぞー」

 いつものように担任が教室へとやってきた。欠伸を噛み殺しながらぼんやりと話を聞く。

「今日の欠席は一人か…」

 …ん? そういえば柚果が来ていない。人に来いと言っておいて自分は来ないとか一体どういうことなんだっ まあ面倒だからわざわざ聞くつもりもないがな。
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