異世界人って本当ですか?

れのひと

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宿

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 疲れました…あれから私は採取を終わらせたんですけど、その間も傍で同じことが繰り返されていました。食べ物を与えごきゅりと…ブルブル。

「おかえりなさい~」
「ラ、ラミア~~」

 お友達が精神安定剤です。もうほんと意味が分からなくて精神崩壊しそうですよ。

「ど、どうしたの??」
「後で話す~~」
「そうねまずは依頼を完了させましょうか」

 私はブンブンと首を振る。後でしっかりラミアに甘えようと思います。

「えーと…はい。いつものセットだよ」
「薬草に木の実…果物っと。はい、ちゃんと数を確認しましたよ」

 納品分だけ鞄から出して残りは自分で使う分として残してある。まあ薬草はあってもポーションとか作れないからあまり意味がないけれど、疲れたときとか少しかじるだけで疲れが和らぐから少しだけ常備している。木の実と果物はもちろん食べる用。

「ラミアさん? 俺ももお願いしまーす」
「えーと討伐依頼でしたね。ここに出せる量でしたらお願いします」
「ほいほーい」

 ひっ 首がねじれたトランがまたどこからともなくカウンターの上に出されました。気のせいかラミアの顔も笑顔のまま固まってる…血とか見慣れているはずのラミアも逆にこの状態のほうが見慣れなくて驚いたんだろうな…だってどう見ても素手で捕まえてねじってるじゃない…ありえないよね。

「か、確認します…えーとトラン三匹ですね。状態は…」

 すごい、驚いていたのに普通に対応してる。やっぱりこの辺はプロなんだなーと尊敬しちゃう。

「こちらが報酬になりますね」
「サンキュー」
「さ、さん??」
「ありがとさんってこと」
「あ、はい」

 知らない言葉が出てきてラミアが困ってる。もちろん私も知らない言葉。本当にどこの国の人なんだか…まあもう会うこともないだろうしどうでもいいんだけどね。

「じゃあラミアまたあとでね」
「あ、ルーナ待ってくれよ~」

 笑顔でラミアに手を振った私はそそくさと帰ろうとした。その後ろから話しかけてくるダイス。というかもう用事ないでしょう? 話しかけてくんなっです!

「ねー待ってよ。まだ聞きたいことがあるんだけど」
「何なんですか…」

 私も甘いですね。困っている人を完全には見捨てられません。

「ルーナは今からどこ行くんだ?」
「仕事が終わったので家に帰るのです」
「あーそりゃそうだよな…」
「話はそれだけですか? でしたらさようなら」
「まってまって!」
「……まだ何か?」
「俺帰る家がないんだけど、ルーナのとこ泊まれない??」
「宿にでも泊まりやがれです!!」

 ほんとなんなんですかこの人はっ 初対面のしかも異性の家に泊まろうとするなんてありえません!

「宿はどこに??」
「自分で探しやがれですっ」

 もう付き合ってられません。私は今から夕方特売に行かなければいけないのです。仕事で遅くなるラミアの分まで買わないといけないんだからそんな暇はありません。
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