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第10話 魔王の仕事
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一通り資料を読み終えると先ほどの女性へとそれを返却し、私と彼女は宿へと戻ることにしました。
「おっ 帰ってきたね! 食事出来てるよっ」
出迎えてくれた女将さんに軽く挨拶をして私達は食事をいただきます。初めからわかってはいたのですが、やはり彼女はあまり食事が喉を通りませんでした。昼間食べすぎたのですね。
その後部屋を教えられます。私たちの部屋は3階の一番奥でした。あまりいい場所とは言えないでしょうがまあ仕方ありません。
「狭いのじゃ…」
彼女の言う通り部屋はかなり狭い。一応ベッドが二つ置かれてはいますが、多分本来は一つ置かれていた部屋だったのでしょうね。そのためにベッドとベッドの間はぎりぎり横向きで通ることが出来る程度でしたから。
「雨風がしのげてベッドで寝られるだけよしと思いましょう」
「そういうもんかのう?」
「はい、今の持ち金で宿は何日も泊まることは出来ないですね」
「ふむう…お金を稼がないといけないのだな」
二人で会話をしていますとだんだん彼女の瞼が下がりはじめます。今日は色々ありましたから、疲れも出てくるというものです。
「さて…と」
彼女が完全に眠りに落ちたのを確認しますと、私は念のため魔法でさらに眠りを強化しておきます。それともしもがないとも言えませんので、軽く部屋に結界を張った後私はこっそりと宿から抜け出しました。それにしても魔王の力というものはこんなレベルのうちからかなり使えるものなのですね。流石に低レベルなだけあって威力や効果は低いかもしれませんが、魔法という魔法が以前よりとても楽に使用できます。
「では始めましょうか…」
今日見せていただいた資料によりますとここ五年ほど魔物が減少し続けていることがわかりました。最近ではスライムくらいしか見かけないようです。その代わりではありませんがどちらかというと魔獣のほうが多いみたいですね。
私がやってきたのは今日足を運んだ森。ここで今から私は魔力の放出を行います。魔物達は魔王の魔力から生まれます。つまり…これは魔王の仕事の一つともいえましょう。彼女がやらなかった仕事を私が行うわけです。これで勇者に転職した彼女の存在意義も保たれることになるはずです。
さてさて…これからどんな魔物が生まれてくるのやら。少しだけ楽しみですね。
「朝だぞーっ 起きるのじゃアルクウェイよ! 今日もレベル上げをするのじゃ~~」
「…おはようございます」
昨夜森で魔力の放出を行った後、少ないながらも私は睡眠をいただきました。そして今私よりも先に起きた彼女にたたき起こされてしまいました。窓の外の様子を伺いますとかなり明るくなっておりますので、朝日が昇ってから少し時間が経過していると思われます。
宿で掃除を終わらせ食事をいただいた後、私達はまずは冒険者ギルドへと向かいました。依頼を受け、お金を稼がないとならないからです。
「おい、どうなっているっ」
「早く情報をよこせーーーーっ」
「というかとにかく何か依頼受けさせろよ!」
冒険者ギルドの中に入ると何やら騒がしく人であふれかえっていました。これが普段からの朝の光景なのでしょうか…これだけの人がいますと依頼を受けるのも大変そうです。
「なあ本当か? 魔物が復活したって聞いたが」
「ああ俺もそう聞こえた」
「ちょっとあんたらその話事実なのか?」
「もし本当なら…魔王の復活ってことなのか?」
周りに耳を傾けてみると様々な声が聞こえてきます。どうやらこの騒ぎは私のせいのようです。といいますか一晩でもう魔物が生まれたのですか。それは何よりですね。これで彼女がレベルを上げやすくなります。
「おっ 帰ってきたね! 食事出来てるよっ」
出迎えてくれた女将さんに軽く挨拶をして私達は食事をいただきます。初めからわかってはいたのですが、やはり彼女はあまり食事が喉を通りませんでした。昼間食べすぎたのですね。
その後部屋を教えられます。私たちの部屋は3階の一番奥でした。あまりいい場所とは言えないでしょうがまあ仕方ありません。
「狭いのじゃ…」
彼女の言う通り部屋はかなり狭い。一応ベッドが二つ置かれてはいますが、多分本来は一つ置かれていた部屋だったのでしょうね。そのためにベッドとベッドの間はぎりぎり横向きで通ることが出来る程度でしたから。
「雨風がしのげてベッドで寝られるだけよしと思いましょう」
「そういうもんかのう?」
「はい、今の持ち金で宿は何日も泊まることは出来ないですね」
「ふむう…お金を稼がないといけないのだな」
二人で会話をしていますとだんだん彼女の瞼が下がりはじめます。今日は色々ありましたから、疲れも出てくるというものです。
「さて…と」
彼女が完全に眠りに落ちたのを確認しますと、私は念のため魔法でさらに眠りを強化しておきます。それともしもがないとも言えませんので、軽く部屋に結界を張った後私はこっそりと宿から抜け出しました。それにしても魔王の力というものはこんなレベルのうちからかなり使えるものなのですね。流石に低レベルなだけあって威力や効果は低いかもしれませんが、魔法という魔法が以前よりとても楽に使用できます。
「では始めましょうか…」
今日見せていただいた資料によりますとここ五年ほど魔物が減少し続けていることがわかりました。最近ではスライムくらいしか見かけないようです。その代わりではありませんがどちらかというと魔獣のほうが多いみたいですね。
私がやってきたのは今日足を運んだ森。ここで今から私は魔力の放出を行います。魔物達は魔王の魔力から生まれます。つまり…これは魔王の仕事の一つともいえましょう。彼女がやらなかった仕事を私が行うわけです。これで勇者に転職した彼女の存在意義も保たれることになるはずです。
さてさて…これからどんな魔物が生まれてくるのやら。少しだけ楽しみですね。
「朝だぞーっ 起きるのじゃアルクウェイよ! 今日もレベル上げをするのじゃ~~」
「…おはようございます」
昨夜森で魔力の放出を行った後、少ないながらも私は睡眠をいただきました。そして今私よりも先に起きた彼女にたたき起こされてしまいました。窓の外の様子を伺いますとかなり明るくなっておりますので、朝日が昇ってから少し時間が経過していると思われます。
宿で掃除を終わらせ食事をいただいた後、私達はまずは冒険者ギルドへと向かいました。依頼を受け、お金を稼がないとならないからです。
「おい、どうなっているっ」
「早く情報をよこせーーーーっ」
「というかとにかく何か依頼受けさせろよ!」
冒険者ギルドの中に入ると何やら騒がしく人であふれかえっていました。これが普段からの朝の光景なのでしょうか…これだけの人がいますと依頼を受けるのも大変そうです。
「なあ本当か? 魔物が復活したって聞いたが」
「ああ俺もそう聞こえた」
「ちょっとあんたらその話事実なのか?」
「もし本当なら…魔王の復活ってことなのか?」
周りに耳を傾けてみると様々な声が聞こえてきます。どうやらこの騒ぎは私のせいのようです。といいますか一晩でもう魔物が生まれたのですか。それは何よりですね。これで彼女がレベルを上げやすくなります。
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