109 / 356
北のダンジョン
95. ダンジョン地下1階
しおりを挟む
昼はみんな硬いパンに野菜や肉を挟んだまあ…サンドイッチのようなものを食べていた。ここから先持ち込んだ食料は保存食ばかりになるらしく、最後のまともな食事だと言っていた。
「保存食…すっかりそんなこと頭になかったよねノノさん…」
「しーっ 大きな声で言ってはいけません」
うん、内緒にするとかじゃなく今そんなことを言ったら、俺たちの分の食料も持ってくれって王都へ戻ろうとするかもしれないからね。自分たちが大丈夫な範囲で出してはあげるつもりだし。もちろん友達だからと言ってタダじゃないけど。そして俺とノノさんが食べているのは昨日失敗した餅米っぽいものをおにぎりにしたものだ。ちょっともちもちするだけで普通に食べれるしいいかと。これとコップに麦茶を注いでいる。
「なあそれっておにぎりか?」
「そうだよ」
「はー…この世界米あったんだな」
あーなるほどこっちに来てから食べたことがないから知らなかったのか。俺が米を手に入れた経緯を話したら納得したようだ。
食事をおえるとダンジョンの入り口に集合した。ここで入場した記録をつけてもらう。俺たちは長期滞在予定なので余程じゃない限り誰も探しに来ないだろう。滞在予定よりも長すぎる期間帰ってこないと捜索隊が出るんだとか。もちろん後払いで…
「よーし地下5階まではサクサクと進むぞ~」
「わかったわ」
「おけ~ぃ」
ん? なんで5階まではなんだ? 事前情報で魔物のことを調べてあって大丈夫だと思っているってことなのか…
「あーすまん。俺たち実戦演習で5階までは既に行ってるんだわ。まあネズミとたまーにスライムが出るくらいで強くないからさ。あっ だけどスライムは気をつけろよ顔とか乗られると息できなくなるし、なんか液体出してるみたいで肌に触れるとヒリヒリする。多分溶かそうとしてるんだと思うからさ」
「スライムいるんだ」
そういえば見たことなかったな…まあ元々ネズミとゴブリンくらいしか相手にした事がなかったんだけどね。
「やっぱ定番なのかね?」
「そうかもな」
ダンジョンの中は明かりがないのにうっすらと明るかった。俺たちは前からたけ、雪乃、響子、俺とネコルー、その左右にノノさんとルーという配置で進んでいる。そして俺はネコルーの上でごろり。5階までは雑魚だというんだ自分たちで狩れるだろう。というか3人がメインで狩らないとそもそも意味がない。魔物の回収もルーがいるから俺の出番はなし。しばらくはついていくだけでいいと思うんだわ。
「おいっ ちょっとは良太も働けーっ」
それなのにネズミを倒していた雪乃が俺に向かって怒鳴る。
「んー仕方ないな~ 道はしばらく真っ直ぐだよね」
「ああそうだここは脇道があるだけで次の階まで一直線だよ」
「それなら…よっと、ネコルー真っ直ぐ遊んでおいで」
「ル~」
ネコルーから飛び降り自由に遊ぶように言うと嬉しそうに走っていった。
「じゃあ回収するよー」
黒の杖を手に持ち転がっているネズミを次々と叩いていく。まあ倒すためじゃなくて触れて回収するためなんだが。どんどんいなくなるネズミに後ろの方でみんなの足が止まっている。ノノさんだけは何も気にせず後をついてきているが。
「急がないとネコルーが全部倒しちゃうよー?」
振り返り声をかけるとやっと気が付いたのか慌てて走り出した。
「ほらルーも俺が全部拾っちゃうけど?」
「わっ 私の仕事です~~」
ほらネズミだけじゃ僕たちはいらないじゃないか…軽くため息を吐き出しながらルーとネズミ拾い合戦の始まりだっ
「保存食…すっかりそんなこと頭になかったよねノノさん…」
「しーっ 大きな声で言ってはいけません」
うん、内緒にするとかじゃなく今そんなことを言ったら、俺たちの分の食料も持ってくれって王都へ戻ろうとするかもしれないからね。自分たちが大丈夫な範囲で出してはあげるつもりだし。もちろん友達だからと言ってタダじゃないけど。そして俺とノノさんが食べているのは昨日失敗した餅米っぽいものをおにぎりにしたものだ。ちょっともちもちするだけで普通に食べれるしいいかと。これとコップに麦茶を注いでいる。
「なあそれっておにぎりか?」
「そうだよ」
「はー…この世界米あったんだな」
あーなるほどこっちに来てから食べたことがないから知らなかったのか。俺が米を手に入れた経緯を話したら納得したようだ。
食事をおえるとダンジョンの入り口に集合した。ここで入場した記録をつけてもらう。俺たちは長期滞在予定なので余程じゃない限り誰も探しに来ないだろう。滞在予定よりも長すぎる期間帰ってこないと捜索隊が出るんだとか。もちろん後払いで…
「よーし地下5階まではサクサクと進むぞ~」
「わかったわ」
「おけ~ぃ」
ん? なんで5階まではなんだ? 事前情報で魔物のことを調べてあって大丈夫だと思っているってことなのか…
「あーすまん。俺たち実戦演習で5階までは既に行ってるんだわ。まあネズミとたまーにスライムが出るくらいで強くないからさ。あっ だけどスライムは気をつけろよ顔とか乗られると息できなくなるし、なんか液体出してるみたいで肌に触れるとヒリヒリする。多分溶かそうとしてるんだと思うからさ」
「スライムいるんだ」
そういえば見たことなかったな…まあ元々ネズミとゴブリンくらいしか相手にした事がなかったんだけどね。
「やっぱ定番なのかね?」
「そうかもな」
ダンジョンの中は明かりがないのにうっすらと明るかった。俺たちは前からたけ、雪乃、響子、俺とネコルー、その左右にノノさんとルーという配置で進んでいる。そして俺はネコルーの上でごろり。5階までは雑魚だというんだ自分たちで狩れるだろう。というか3人がメインで狩らないとそもそも意味がない。魔物の回収もルーがいるから俺の出番はなし。しばらくはついていくだけでいいと思うんだわ。
「おいっ ちょっとは良太も働けーっ」
それなのにネズミを倒していた雪乃が俺に向かって怒鳴る。
「んー仕方ないな~ 道はしばらく真っ直ぐだよね」
「ああそうだここは脇道があるだけで次の階まで一直線だよ」
「それなら…よっと、ネコルー真っ直ぐ遊んでおいで」
「ル~」
ネコルーから飛び降り自由に遊ぶように言うと嬉しそうに走っていった。
「じゃあ回収するよー」
黒の杖を手に持ち転がっているネズミを次々と叩いていく。まあ倒すためじゃなくて触れて回収するためなんだが。どんどんいなくなるネズミに後ろの方でみんなの足が止まっている。ノノさんだけは何も気にせず後をついてきているが。
「急がないとネコルーが全部倒しちゃうよー?」
振り返り声をかけるとやっと気が付いたのか慌てて走り出した。
「ほらルーも俺が全部拾っちゃうけど?」
「わっ 私の仕事です~~」
ほらネズミだけじゃ僕たちはいらないじゃないか…軽くため息を吐き出しながらルーとネズミ拾い合戦の始まりだっ
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
296
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる