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北のダンジョン

110. 連絡

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 大学芋を作ったことをすっかり忘れていた俺は、ちょっと時間が経っているが調理場に顔を出した。俺が差し出したものを見ると雪乃と響子の目が輝いている。そうだよね甘いものは追加でだって食べるよね。そんな2人の様子を見てルーが首を傾げているがきっと食べたら同じ反応になるんだろうなーとちょっと笑ってしまう。たけももちろん食べていたが特別嬉しそうじゃなかったので2人に取り上げられそうになっていた。そして俺は夕食の支度をノノさんと始める。今日の当番はたけとルーだから食べ終わったら参加するそうだ。

 夕食は鳥の唐揚げにした。油が残ってたからね。これにはたけが喜んでいた。そしてルーとノノさんんが不思議そうな顔をして食べていたよ。鳥と言えば大体串焼きが多いから揚げるのが珍しいんだとか。

 順番にお風呂も済ませ再び自由時間に…今度こそ明日は地下11階だ。

「あ…」

 ボス戦ってことに意識が向きすぎていたらしい。今日はまだ無料ガチャを引いていなかったよ!


ミシン


 …あーうん。家電は本当にどうしようかね…早めに寝ることにした。

 次の日。起きてすぐ忘れないように今日の分の無料ガチャを引こう。えーと今日は風の日なんだそうだ。


ドライヤー


 おふぅ…2個目だよ使えないのに。困ったものだ。まあこういったハズレもガチャの醍醐味ともいえる。わかっていて引いているんだから文句はいえないよな。
 今日の朝食もパンケーキだ。もう少し気軽にパンがやけるといいんだけど、ドライイーストも薪もたくさんないのである程度感覚を開けて作りたいところ。というか牛乳の残りも不安になって来たな…帰ったら探してみようか。

 昨日と同じようにノノさんと先に食事をしているとたけが起きてきた。椅子に座ったのでパンケーキをだしてやると無言で食べ始め、少しすると大きなため息をはきだした。

「すまん良太」
「なにがだ?」
「実は昨日の夜連絡が来て帰らないといけなくなった」
「そうなのか??」

 連絡手段を何か持っているのか…帰るっていうのは城だよな? なにか緊急の用事でもはいったのかもしれんな。一応勇者だし? まだ一般よりはちょっと強い程度みたいだが。

「じゃあ折り返してまた倒しながら帰らないとな」
「いや俺達3人は召喚魔法の応用であっちから呼び戻されることになっているんだ。時間が来たら呼び戻される…だから良太たちを置いていくことになるから謝っているんだ」
「ああ、なるほど…ね?」

 つまり俺、ルー、ノノさんの3人で帰りはダンジョン内を歩かなければいけないってことか…あとネコルー。まあネコルーが強いし、ノノさんもレベルが高かったから大丈夫だろう。

「ほんとすまん!」
「まあ仕方ないさ。勇者なんだから」
「ちょっ 事実だけどやめて…! むず痒いっ」

 ひとしきりたけをからかって笑った。その後起きてきたみんなも食事を済ませ、帰ることの話をしたら雪乃と響子が微妙な顔をしていた。どういう感情だったのかはわからないが。

 時間が来たらたけ達が消えた。その前に回収したものを半分に分け渡しておいた。後はお互い売ってお金に換えればよい。

「りょーどうしましょうか?」
「そうだな…普通に狩りながら帰るでもいいけど?」

 ノノさんが今からのことを聞いてきたのでこれが普通のことだろうと思う返事を返す。俺一人ならテレポートで帰ることもできるが、みんなを連れて使用できるかを試していないのでこれは選択肢に入れられない。

「地下9階以外ろくに人がいないようですし、走り抜けましょうか?」
「…は?」

 何言ってるの?? 説明を求めるとノノさんはこんなことをいいだした。ノノさんが道を覚えているので前を走り、その後ろからネコルーに乗ったルー、俺は影でネコルーと自分を縛って結び浮遊。そのうえでみんなに結界をはって走り抜けると。確かに人がいないなら走り抜けてもいいし、結界があれば安全だけど…俺の負担がやばいんだが。主に魔力がっ ポーションがぶ飲みですか? 
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