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港町トリィ
147. 作戦始動
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翌日朝食を済ませ身支度も整えジルベスターさんの元へ。今回の作戦に必要な人物に会わせてくれるらしい。あれだルーとジエルを直接表に出して行動するわけにいかないのでその代役となる人物ってことだ。
ジルベスターさんの執務室に入るとフードを被った2人がいた。どうやらこの人物が代役となるらしい。小さいほうがジエルの代役ってことなんだろうか? 2人の身長差は大体実際の2人とある程度近い気がする。ただ…俺と並ぶとルー役の人が若干本人より背が高いかな。
「この2人が今回代役をやってもらうものだ道中仲良くな。それと護衛を数人だそう」
そう、この作戦はジルベスターさんに助けを求め護衛を付けてもらいこっそりと船で移動をしようとしているという形をとっていた。どこで襲われるのかはっきりとわかっていないが相手が襲いやすいように護衛は少数だ。それとは別に先行して進んでいるものと後から離れてやってくるものとでさらに警戒はする。
「えっと…今回はよろしくお願いします」
代役をやってくれる2人に軽く挨拶をした。
「クソガキはやっぱりクソガキなんだわ。まあ…ちょっとはましになったように見えるけど」
「少年…まさかかかわることになるとは思わなかったぞ」
…ん? 小さい方はどうやらセブンシ―のようだ。ヨルさんの護衛騎士の一人でネコルー探しの時に世話になった人の一人だね。俺のことをひたすらクソガキクソガキいいやがるんだよね…こう見えてどうら俺より年上らしいし。もう一人は誰だろうか? 声は聞き覚えがあるし、俺のことを知っているみたいだ。足手まといになるような人物ではないはずだが…
「く…っ 数回あっただけの私は忘れられたか。まああまり表で行動していないから仕方ないと言えば仕方ないのだが」
じっと見ていたらフードをおろし顔を見せてくれた。あー…あーあーあーそうあの人だ、ギルドマスター。なるほどねー 確かにギルドマスターなら元冒険者だしある程度強いだろう。
「道中この者が取った行動やスキル、魔法については出来る限り口外しないでくれ。エルフの姫の友人であるので出来る限り協力してやってほしい」
「クソガキは本当にくそなことしかしないのね…了解」
「ま、あの貴族にはこっちも色々面倒かけられたからね~ ギルドとしても協力は惜しまない。すでに現地で何人か見張らせてあるよ」
相変わらずセブンシ―はよくわからんやつだ。ギルドマスターはかなり協力的みたいだね。ダルシア男爵はギルドにも睨まれるほど色々やっていたみたいだ。
「馬車は西門に用意してあるから向かってくれ」
これからこの作戦が終わるまで3人で行動しなくてはいけない。でも足並みをそろえるのは結構大変なんじゃないかと思う。
「ちょっ 先に進むのはだめだろう?」
「そう?」
「せめて隣を歩いてよ…」
「クソガキの足が遅いんでしょう? 合わせなさいよ」
「…お前たちは仲良くしろと言われただろうが」
まあ…ね。もともと俺とセブンシ―は仲がいいわけじゃない。というかセブンシ―が妙に突っかかってくるんだ。
「隙を見せたほうが早く終わるってもんじゃない?」
「確かにそうかもだけど、流石に町中じゃ襲ってこないだろう?」
「クソガキの癖に…」
「あのなぁ…これは仕事だろう? もうちょっと真面目にやってくれ」
俺は真面目にやっているよ! ただセブンシ―がつっかかってくるのが悪い。
お…西門のとこに馬車が止まっているな。たぶんあれが俺たちが乗っていく馬車なんだろう。見た目は一般的に使われているものだ。貴族の馬車ってやつではない。まあこっそりと移動しようとしているはず、だからね。目立たない馬車が正解なんだろうね。
「リョータこっちだ」
馬車のとこにはヨルさんが。
「あれ? ヨルさんなんでここに…」
「ああそりゃー 俺が護衛の一人だからさ。そして…」
「ちゃんとあなたも結界をしっかりと張っておいてくださいね?」
あ、アルバトロス…
「何か?」
「ナンデモナイデス」
こりゃーまたすごいメンバーでの移動だな。
ジルベスターさんの執務室に入るとフードを被った2人がいた。どうやらこの人物が代役となるらしい。小さいほうがジエルの代役ってことなんだろうか? 2人の身長差は大体実際の2人とある程度近い気がする。ただ…俺と並ぶとルー役の人が若干本人より背が高いかな。
「この2人が今回代役をやってもらうものだ道中仲良くな。それと護衛を数人だそう」
そう、この作戦はジルベスターさんに助けを求め護衛を付けてもらいこっそりと船で移動をしようとしているという形をとっていた。どこで襲われるのかはっきりとわかっていないが相手が襲いやすいように護衛は少数だ。それとは別に先行して進んでいるものと後から離れてやってくるものとでさらに警戒はする。
「えっと…今回はよろしくお願いします」
代役をやってくれる2人に軽く挨拶をした。
「クソガキはやっぱりクソガキなんだわ。まあ…ちょっとはましになったように見えるけど」
「少年…まさかかかわることになるとは思わなかったぞ」
…ん? 小さい方はどうやらセブンシ―のようだ。ヨルさんの護衛騎士の一人でネコルー探しの時に世話になった人の一人だね。俺のことをひたすらクソガキクソガキいいやがるんだよね…こう見えてどうら俺より年上らしいし。もう一人は誰だろうか? 声は聞き覚えがあるし、俺のことを知っているみたいだ。足手まといになるような人物ではないはずだが…
「く…っ 数回あっただけの私は忘れられたか。まああまり表で行動していないから仕方ないと言えば仕方ないのだが」
じっと見ていたらフードをおろし顔を見せてくれた。あー…あーあーあーそうあの人だ、ギルドマスター。なるほどねー 確かにギルドマスターなら元冒険者だしある程度強いだろう。
「道中この者が取った行動やスキル、魔法については出来る限り口外しないでくれ。エルフの姫の友人であるので出来る限り協力してやってほしい」
「クソガキは本当にくそなことしかしないのね…了解」
「ま、あの貴族にはこっちも色々面倒かけられたからね~ ギルドとしても協力は惜しまない。すでに現地で何人か見張らせてあるよ」
相変わらずセブンシ―はよくわからんやつだ。ギルドマスターはかなり協力的みたいだね。ダルシア男爵はギルドにも睨まれるほど色々やっていたみたいだ。
「馬車は西門に用意してあるから向かってくれ」
これからこの作戦が終わるまで3人で行動しなくてはいけない。でも足並みをそろえるのは結構大変なんじゃないかと思う。
「ちょっ 先に進むのはだめだろう?」
「そう?」
「せめて隣を歩いてよ…」
「クソガキの足が遅いんでしょう? 合わせなさいよ」
「…お前たちは仲良くしろと言われただろうが」
まあ…ね。もともと俺とセブンシ―は仲がいいわけじゃない。というかセブンシ―が妙に突っかかってくるんだ。
「隙を見せたほうが早く終わるってもんじゃない?」
「確かにそうかもだけど、流石に町中じゃ襲ってこないだろう?」
「クソガキの癖に…」
「あのなぁ…これは仕事だろう? もうちょっと真面目にやってくれ」
俺は真面目にやっているよ! ただセブンシ―がつっかかってくるのが悪い。
お…西門のとこに馬車が止まっているな。たぶんあれが俺たちが乗っていく馬車なんだろう。見た目は一般的に使われているものだ。貴族の馬車ってやつではない。まあこっそりと移動しようとしているはず、だからね。目立たない馬車が正解なんだろうね。
「リョータこっちだ」
馬車のとこにはヨルさんが。
「あれ? ヨルさんなんでここに…」
「ああそりゃー 俺が護衛の一人だからさ。そして…」
「ちゃんとあなたも結界をしっかりと張っておいてくださいね?」
あ、アルバトロス…
「何か?」
「ナンデモナイデス」
こりゃーまたすごいメンバーでの移動だな。
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