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追われる
271. ローレンスさんの協力
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ローレンスさんの話によると御神木様のそばにおられる方が悪人なわけがないとのことだった。それと初めから予感で協力することは決まっていたらしい。
「ですので私が手を差し伸べることで今の状況をどうにか出来るのならお手伝いしますよ」
「…少し考えさせてください」
手伝ってくれるのははっきり言ってありがたいが…何を頼めばいいのだろうか。順を追って考えてみるか。俺たちは南へと進みたい。そのためにまずはこの王都の外へと出る必要がある。だが現在追われることになってしまった俺と響子は王都の外に普通に出ることが出来ない…普通じゃなければ出られるってことだが、普通じゃないでかたとは一体何か?
一番いいのはテレポートのレベルが上がり町とか関係なく移動できるようになることだが、これはいつレベルが上がるのかは全くわからない。多分これだけ便利なスキルなので上がるのにも結構な回数がいるのだと思う。なのでこれは最終手段であり一番やりたくないことだな。レベルが上がるまでテレポートで逃げ回るとか中々つらい。
町を覆っている壁を飛び越えてみてはどうだろうか? それなりに高さはあるが届かないことはなさそうかな…だけど、壁がないからといってその壁の上が普通に通れるかどうかはわからない。目に見えていないだけで魔法か何かで壁があるかもしれないし、実は電気が走っている可能性もある。まあ電気はないみたいなので実際はそれっぽい魔法ってところか。
となるとやはり普通に門があるところから出るのが一番無難なわけで…その門を通る方法を考えないといけない。2人で通ろうとしているからダメなんだと思う。まずは人数は一人の方がいいだろう。そうなると響子に箱庭へ入ってもらいたい。というか俺さえ王都から出られれば箱庭を経由して響子も外には出られる…が、問題は御神木様だ。御神木様はなぜか箱庭に入ることが出来ない。
「…御神木様を少しの間預かってもらうことは出来ませんか?」
「もちろんそれは構いませんが…大丈夫なのでしょうか?」
「何がですか?」
「御神木様は長いこと巫女様と離れることが出来ません。しかもそのように小さな体ではさらにもたないでしょう」
そう言ってローレンスさんは響子のことをちらりと見る。ああなるほど、響子が巫女だと気がついていたのか。
「響子、扉は中央の島にまだ残ってるか?」
「え、うんあるよ」
「ローレンスさんは中央の島に扉ありますか?」
「もちろんございますぞ」
「だったら響子は御神木様をローレンスさんに預けていったん箱庭へ、ローレンスさんは御神木様を持って中央の島へ向かってください。そこで2人は合流できますよね?」
「それは構いませんが…リョータ様はどうなさるのですか? それと箱庭とはいったい…」
「それは後でお見せします。協力していただける以上必要なことなので。そして俺は…まあ大丈夫です」
俺が何をするつもりなのかは黙っておくことにした。教えることによって他の人に迷惑かけるかもだからね。問題がなかったら教えればいい。
響子とローレンスさんの待ち合わせる場所やそれについて行ってもらうシズクとも話し合い俺たちは別行動をすることになった。
「ですので私が手を差し伸べることで今の状況をどうにか出来るのならお手伝いしますよ」
「…少し考えさせてください」
手伝ってくれるのははっきり言ってありがたいが…何を頼めばいいのだろうか。順を追って考えてみるか。俺たちは南へと進みたい。そのためにまずはこの王都の外へと出る必要がある。だが現在追われることになってしまった俺と響子は王都の外に普通に出ることが出来ない…普通じゃなければ出られるってことだが、普通じゃないでかたとは一体何か?
一番いいのはテレポートのレベルが上がり町とか関係なく移動できるようになることだが、これはいつレベルが上がるのかは全くわからない。多分これだけ便利なスキルなので上がるのにも結構な回数がいるのだと思う。なのでこれは最終手段であり一番やりたくないことだな。レベルが上がるまでテレポートで逃げ回るとか中々つらい。
町を覆っている壁を飛び越えてみてはどうだろうか? それなりに高さはあるが届かないことはなさそうかな…だけど、壁がないからといってその壁の上が普通に通れるかどうかはわからない。目に見えていないだけで魔法か何かで壁があるかもしれないし、実は電気が走っている可能性もある。まあ電気はないみたいなので実際はそれっぽい魔法ってところか。
となるとやはり普通に門があるところから出るのが一番無難なわけで…その門を通る方法を考えないといけない。2人で通ろうとしているからダメなんだと思う。まずは人数は一人の方がいいだろう。そうなると響子に箱庭へ入ってもらいたい。というか俺さえ王都から出られれば箱庭を経由して響子も外には出られる…が、問題は御神木様だ。御神木様はなぜか箱庭に入ることが出来ない。
「…御神木様を少しの間預かってもらうことは出来ませんか?」
「もちろんそれは構いませんが…大丈夫なのでしょうか?」
「何がですか?」
「御神木様は長いこと巫女様と離れることが出来ません。しかもそのように小さな体ではさらにもたないでしょう」
そう言ってローレンスさんは響子のことをちらりと見る。ああなるほど、響子が巫女だと気がついていたのか。
「響子、扉は中央の島にまだ残ってるか?」
「え、うんあるよ」
「ローレンスさんは中央の島に扉ありますか?」
「もちろんございますぞ」
「だったら響子は御神木様をローレンスさんに預けていったん箱庭へ、ローレンスさんは御神木様を持って中央の島へ向かってください。そこで2人は合流できますよね?」
「それは構いませんが…リョータ様はどうなさるのですか? それと箱庭とはいったい…」
「それは後でお見せします。協力していただける以上必要なことなので。そして俺は…まあ大丈夫です」
俺が何をするつもりなのかは黙っておくことにした。教えることによって他の人に迷惑かけるかもだからね。問題がなかったら教えればいい。
響子とローレンスさんの待ち合わせる場所やそれについて行ってもらうシズクとも話し合い俺たちは別行動をすることになった。
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