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今度こそはじまるハッピーガチャライフ
333. 復活祝いという名の夕食
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材料もそろい夕食の準備があらかた整った。そう今日は外…といっても箱庭のだが、そこでみんなでバーベキューをする。外で焼いて食べられるように簡単な作りのバーベキューコンロ? を創造スキルで作り各自自由に焼いて食べてもらう形だ。つけるための調味料も色々と用意しておいた。そうそうあの後更新されたガチャの内容を見てみるとなんと…今まで引いたことがあるガチャが全部表示されていた。これで当分生活にも困らないし、ガチャを引く楽しみもある。はっきり言って箱庭で引きこもっていようかと思えるくらいに。
「おーいリョータこっち来て食えよ」
ヨルさんが俺を呼んだ。現在ヨルさんはまだ馬車で移動中のはずなんだけど、移動中の食事が気に入らないらしくてこっちにやってきたんだ。声をかける前に来るとか流石だよね?
「あ、りょーちゃんりょーちゃんっ 見てこれ、響子スペシャル~」
そこへ響子がやって来てロールパンに色々はさんだものを俺に見せてきた。まあスペシャルというかただのホットドックだよな? 今日あの後引いたガチャから出たソーセージと色んな野菜に調味料がかかっている。
「へ~ うまそうだな」
「…私はりょーちゃんに食べてもらいたいんだけど?」
「俺ではだめか?」
えーと…実は知らない間にヨルさんはよくここを出入りしていて響子に求婚していたらしい。北の境界門のところで巫女の力を見せた響子が頭から離れないんだとか。まあ確かにあの時の響子は綺麗だったかもしれないが、いつもそうではないんだよね。響子は断り続けているみたいだけどヨルさんが中々あきらめないらしい。領地持ちの貴族だから悪い相手ではないんだけどね。
「なあリョータ。今度俺の母親にも会ってくれないか?」
「シズクの?」
そっとその場を離れたところでシズクが声をかけてきた。そういえばシズクの母親あったことないな。一応たけの過去の結婚相手の一人だけど。
「俺が会う意味はなさそうなんだが?」
「いや~ まあそうといえばそうなんだけどよ…」
…? よくわからん。結局そのままシズクは黙ってしまった。視線を動かすとこっちへ2人走ってくるのが見えた。
「リョータ様、これはとてもおいしいですね」
「おいしーの!」
しっぽを振りながらこっちへやってきたのはエルナとミイだ。どうやらバーベキューを気に入ったらしい。
「しっかり食べるんだぞ~」
「「はーい」」
元気よく走ってバーベキューコンロの所へ戻っていった。ブンナーでなら安全だし2人をそのうち外へ出してあげないとな。出来たら耳やしっぽを隠せる魔道具か何かを用意出来ればもっといいんだけど、これは今度考えて見ようか。
「お、やっと手が空いたか?」
たけとルリアーナさんがいつの間にか俺のすぐ近くにやって来ていた。
「そうだね~ みんな食べ方もわかって来たみたいだし、もう手伝う必要はないかな」
「リョータさん…」
ゆっくりとルリアーナさんが頭を下げた。
「タケルを助けてくれて感謝します」
「ルリアーナさん…それは違いますよ。お礼を言いたいのはこっちです。教えてもらえなければずっと知らないままでした」
そう、俺が最初にこの世界へ来た一番最初の選択…そこを間違えていたらもしかすると俺も腕輪で操られていて、ルーたちと会うこともなかったかもしれない。ただ運がよかっただけなんだよね。どちらからともなく俺とルリアーナさんが笑うとちょっとだけたけがすねた顔をする。記憶はないはずなのにたけはまたルリアーナさんを選んだっぽい。まあそれは俺には関係ない話なんだけどね。
「…ん?」
背中を誰かがつついた。俺は振り返り驚く。そこにはこの食事に呼んでいない人物がいたからだ。
「レアナさん…」
そうレアナさんだ。昼間古びた古城を押し付けて動かなかったから放置してきた人の一人。だけどレアナさんは執事スキルをあげているのでここへは元々出入りが自由なんだよね。だから来てもおかしくはないんだけど…
「……」
手に持つものを前に出して俺をじっと見ている。これはつまり俺にこれを受け取れということでいいんだろうか。しぶしぶ受け取るとレアナさんはバーベキューの輪に入っていった。
「おーいリョータこっち来て食えよ」
ヨルさんが俺を呼んだ。現在ヨルさんはまだ馬車で移動中のはずなんだけど、移動中の食事が気に入らないらしくてこっちにやってきたんだ。声をかける前に来るとか流石だよね?
「あ、りょーちゃんりょーちゃんっ 見てこれ、響子スペシャル~」
そこへ響子がやって来てロールパンに色々はさんだものを俺に見せてきた。まあスペシャルというかただのホットドックだよな? 今日あの後引いたガチャから出たソーセージと色んな野菜に調味料がかかっている。
「へ~ うまそうだな」
「…私はりょーちゃんに食べてもらいたいんだけど?」
「俺ではだめか?」
えーと…実は知らない間にヨルさんはよくここを出入りしていて響子に求婚していたらしい。北の境界門のところで巫女の力を見せた響子が頭から離れないんだとか。まあ確かにあの時の響子は綺麗だったかもしれないが、いつもそうではないんだよね。響子は断り続けているみたいだけどヨルさんが中々あきらめないらしい。領地持ちの貴族だから悪い相手ではないんだけどね。
「なあリョータ。今度俺の母親にも会ってくれないか?」
「シズクの?」
そっとその場を離れたところでシズクが声をかけてきた。そういえばシズクの母親あったことないな。一応たけの過去の結婚相手の一人だけど。
「俺が会う意味はなさそうなんだが?」
「いや~ まあそうといえばそうなんだけどよ…」
…? よくわからん。結局そのままシズクは黙ってしまった。視線を動かすとこっちへ2人走ってくるのが見えた。
「リョータ様、これはとてもおいしいですね」
「おいしーの!」
しっぽを振りながらこっちへやってきたのはエルナとミイだ。どうやらバーベキューを気に入ったらしい。
「しっかり食べるんだぞ~」
「「はーい」」
元気よく走ってバーベキューコンロの所へ戻っていった。ブンナーでなら安全だし2人をそのうち外へ出してあげないとな。出来たら耳やしっぽを隠せる魔道具か何かを用意出来ればもっといいんだけど、これは今度考えて見ようか。
「お、やっと手が空いたか?」
たけとルリアーナさんがいつの間にか俺のすぐ近くにやって来ていた。
「そうだね~ みんな食べ方もわかって来たみたいだし、もう手伝う必要はないかな」
「リョータさん…」
ゆっくりとルリアーナさんが頭を下げた。
「タケルを助けてくれて感謝します」
「ルリアーナさん…それは違いますよ。お礼を言いたいのはこっちです。教えてもらえなければずっと知らないままでした」
そう、俺が最初にこの世界へ来た一番最初の選択…そこを間違えていたらもしかすると俺も腕輪で操られていて、ルーたちと会うこともなかったかもしれない。ただ運がよかっただけなんだよね。どちらからともなく俺とルリアーナさんが笑うとちょっとだけたけがすねた顔をする。記憶はないはずなのにたけはまたルリアーナさんを選んだっぽい。まあそれは俺には関係ない話なんだけどね。
「…ん?」
背中を誰かがつついた。俺は振り返り驚く。そこにはこの食事に呼んでいない人物がいたからだ。
「レアナさん…」
そうレアナさんだ。昼間古びた古城を押し付けて動かなかったから放置してきた人の一人。だけどレアナさんは執事スキルをあげているのでここへは元々出入りが自由なんだよね。だから来てもおかしくはないんだけど…
「……」
手に持つものを前に出して俺をじっと見ている。これはつまり俺にこれを受け取れということでいいんだろうか。しぶしぶ受け取るとレアナさんはバーベキューの輪に入っていった。
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