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証拠
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まあこの2人の会話ははっきり言ってどうでもいいんだが、俺はちょっと気になっていたことがある。
「ユニ、集会はいいのか?」
「え…? 今しているじゃないですか」
あーうん…なんだ集会というからもう少し人が集まって何かやるのかと思っていたんだが、どうやら天使様について雑談するために集まる会といったものだったらしい。そりゃそうか、ユニの家族がそこまで天使様のことを信じている感じじゃなかったくらいだもんな。
「ということは集会は終わりだな?」
「うーん…まあ天使様を紹介することは出来ましたけど、まだ本物だと言うことが見せれていませんっ」
うーん…何を見せれば信じてくれるのかわからんし、そもそも俺としては天使だと思われなくていいんだよね。それよりも早く仕事始めることの方が大事だと思う。
「あっ 証拠見たいかも~」
「天使様っ お願いします!!」
証拠ね~ 本物じゃないから見せられるものなんてないんだが。というか俺が出来ることといったら召喚魔法くらいじゃないか?
「うーん…じゃあ。ドンナー!」
俺は収納から魔法書を取り出し召喚魔法を発動した。いつもの景色が見えてきたのでその中から何を出すか考える。普通のものを出しても面白くないし、かといって検証してからじゃないと人に見せられないものもある…あ。これなら検証も出来てさらにあまり不自然じゃないかもしれないな。出すものを決めた俺は手のひらを前へと向けた。
「…あれ? なんか景色が変わったような…あ! てめぇ森林っ 見つけたぞー!! バイトお前がさぼるからそのせいで俺が余分に出てんだからなっ このつけはいず…」
「げ」
俺が呼び出したのは休憩室にいた従業員であるちょっといやな人で、井之頭先輩。どんな状態で出てくるのか気になったので呼び出してみたんだが、普通に俺に向かって会話してきた。うるさかったのすぐに収納にしまったけど。あれ…だけどこれって井之頭先輩はどうなってしまったんだろうか?
「ドンナー」
もう一度召喚魔法を使用し、召喚対象を確認する。あ、ちゃんといたわ。ちょっとほっとした。そのままついでに呼び出してみる。
「森村~~~~また姿を消しやがって…いいかお…」
何か言いかけていたけどうるさくなりそうだったので再び収納にしまう。あー…しまったな…どうやら収納の中に井之頭先輩が2人いることになっているんだけど…
「「森村!! お前人の話はちゃんときけっつーんだよっ …うわ!! 俺がいるっ」」
これはひどい…2体とも外に出して見たら同じことをしゃべり始めやがった。しかもお互いを認識して驚いていたしな。今後人は極力召喚しないようにしよう。本当に困ったら呼ぶかもだけどな。そして井之頭先輩はもちろんすぐに収納されている。
「す…すごいです。人が現れたり消えたりしましたねっ」
「はい、やっぱり本物の天使様です!」
「あのさユニ、何でもいいけど俺資格が欲しいんだ。集会はまだ続くのか?」
「すっかり忘れていました! 天使様は働きたいのでしたね。ではギルドに案内します」
忘れられてたのか~ 俺はがっくりと首を垂れた。
ユニに連れられてやってきたのは商業ギルドだ。冒険者ギルドでもよかったんだが港から一番近いところから行ってみることになったんだ。
「登録料が500リラになります」
受付で商業ギルドの資格について聞いてみると、ギルドカードを発行・登録するのに500リラが必要だと言われた。お金がかかるなんて話は聞いていない。ちらりとユニを見ると首を横に振っていた。
「僕のお金は200リラしかないです…お役に立てなくてごめんなさいっ」
仕方がないので商人ギルドのあとにして今度は冒険者ギルドへ。
「冒険者への登録は500リラになります」
…どっちにしても登録料がいるらしい。
「むむむ~…一度父さんに相談してみましょう」
「そうだな金をちょっと貸してもらえないか聞いてみようか。それか何とかする方法だな」
冒険者ギルドは町の入り口側にあったのでそこからまた広場の方へと戻り、その途中にある1軒の宿へと向かう。ユニたちはこの町に来るといつも利用している宿らしい。
「父さんはまだ戻っていないみたいですけど、部屋は一部屋借りているみたいなのでとりあえずそこで待ちましょうか」
宿のカウンターでユニが確認するとすでに部屋は取られていたらしい。俺たちはその部屋へ向かいユニの父が戻るのを待つことにした。まあただ待っているのもあれなのでちょっと俺の魔法について考えることにしようかな。
まず、召喚出来るものは頭の中に浮かんだ情景のもの。そこからわかるように完成された料理は出てこなかった。完成されたものだと思って召喚してみたら、出てきたのは店の正面のガラスケースに入っているサンプル。つまり料理に関しては作る前の材料しか手に入らないってことなんだ。あと召喚出来るのは目についたもの。実際テーブル、ソファー、コンロ、フライパンが召喚出来た。気をつけないといけないのがあくまでもドンナーにあるものだということ。実際油が欲しくて召喚したら一斗缶のままだった。嬉しいことといえば井之頭先輩を召喚したときに気がついた事で、同じものが何度も召喚出来ると言うことだろうか。まあ…増やしてしまった人はどうすればいいのか考えていかなければならないが。
「ユニ、集会はいいのか?」
「え…? 今しているじゃないですか」
あーうん…なんだ集会というからもう少し人が集まって何かやるのかと思っていたんだが、どうやら天使様について雑談するために集まる会といったものだったらしい。そりゃそうか、ユニの家族がそこまで天使様のことを信じている感じじゃなかったくらいだもんな。
「ということは集会は終わりだな?」
「うーん…まあ天使様を紹介することは出来ましたけど、まだ本物だと言うことが見せれていませんっ」
うーん…何を見せれば信じてくれるのかわからんし、そもそも俺としては天使だと思われなくていいんだよね。それよりも早く仕事始めることの方が大事だと思う。
「あっ 証拠見たいかも~」
「天使様っ お願いします!!」
証拠ね~ 本物じゃないから見せられるものなんてないんだが。というか俺が出来ることといったら召喚魔法くらいじゃないか?
「うーん…じゃあ。ドンナー!」
俺は収納から魔法書を取り出し召喚魔法を発動した。いつもの景色が見えてきたのでその中から何を出すか考える。普通のものを出しても面白くないし、かといって検証してからじゃないと人に見せられないものもある…あ。これなら検証も出来てさらにあまり不自然じゃないかもしれないな。出すものを決めた俺は手のひらを前へと向けた。
「…あれ? なんか景色が変わったような…あ! てめぇ森林っ 見つけたぞー!! バイトお前がさぼるからそのせいで俺が余分に出てんだからなっ このつけはいず…」
「げ」
俺が呼び出したのは休憩室にいた従業員であるちょっといやな人で、井之頭先輩。どんな状態で出てくるのか気になったので呼び出してみたんだが、普通に俺に向かって会話してきた。うるさかったのすぐに収納にしまったけど。あれ…だけどこれって井之頭先輩はどうなってしまったんだろうか?
「ドンナー」
もう一度召喚魔法を使用し、召喚対象を確認する。あ、ちゃんといたわ。ちょっとほっとした。そのままついでに呼び出してみる。
「森村~~~~また姿を消しやがって…いいかお…」
何か言いかけていたけどうるさくなりそうだったので再び収納にしまう。あー…しまったな…どうやら収納の中に井之頭先輩が2人いることになっているんだけど…
「「森村!! お前人の話はちゃんときけっつーんだよっ …うわ!! 俺がいるっ」」
これはひどい…2体とも外に出して見たら同じことをしゃべり始めやがった。しかもお互いを認識して驚いていたしな。今後人は極力召喚しないようにしよう。本当に困ったら呼ぶかもだけどな。そして井之頭先輩はもちろんすぐに収納されている。
「す…すごいです。人が現れたり消えたりしましたねっ」
「はい、やっぱり本物の天使様です!」
「あのさユニ、何でもいいけど俺資格が欲しいんだ。集会はまだ続くのか?」
「すっかり忘れていました! 天使様は働きたいのでしたね。ではギルドに案内します」
忘れられてたのか~ 俺はがっくりと首を垂れた。
ユニに連れられてやってきたのは商業ギルドだ。冒険者ギルドでもよかったんだが港から一番近いところから行ってみることになったんだ。
「登録料が500リラになります」
受付で商業ギルドの資格について聞いてみると、ギルドカードを発行・登録するのに500リラが必要だと言われた。お金がかかるなんて話は聞いていない。ちらりとユニを見ると首を横に振っていた。
「僕のお金は200リラしかないです…お役に立てなくてごめんなさいっ」
仕方がないので商人ギルドのあとにして今度は冒険者ギルドへ。
「冒険者への登録は500リラになります」
…どっちにしても登録料がいるらしい。
「むむむ~…一度父さんに相談してみましょう」
「そうだな金をちょっと貸してもらえないか聞いてみようか。それか何とかする方法だな」
冒険者ギルドは町の入り口側にあったのでそこからまた広場の方へと戻り、その途中にある1軒の宿へと向かう。ユニたちはこの町に来るといつも利用している宿らしい。
「父さんはまだ戻っていないみたいですけど、部屋は一部屋借りているみたいなのでとりあえずそこで待ちましょうか」
宿のカウンターでユニが確認するとすでに部屋は取られていたらしい。俺たちはその部屋へ向かいユニの父が戻るのを待つことにした。まあただ待っているのもあれなのでちょっと俺の魔法について考えることにしようかな。
まず、召喚出来るものは頭の中に浮かんだ情景のもの。そこからわかるように完成された料理は出てこなかった。完成されたものだと思って召喚してみたら、出てきたのは店の正面のガラスケースに入っているサンプル。つまり料理に関しては作る前の材料しか手に入らないってことなんだ。あと召喚出来るのは目についたもの。実際テーブル、ソファー、コンロ、フライパンが召喚出来た。気をつけないといけないのがあくまでもドンナーにあるものだということ。実際油が欲しくて召喚したら一斗缶のままだった。嬉しいことといえば井之頭先輩を召喚したときに気がついた事で、同じものが何度も召喚出来ると言うことだろうか。まあ…増やしてしまった人はどうすればいいのか考えていかなければならないが。
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