自由に生きていいですか

青い縞猫

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正論だけに言い返せません

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「あの程度の知識じゃうまくいくはずがない」

エッカル様のあの言葉が、私の頭の中でグルグルと回っています。
どれほど悔しいと思っても、正論なので言い返すことが出来ません。
だけど…
今の私にも出来ることがあります!!

早速執事のシーバスを呼びます。

「突然で申し訳ないのだけれども、今回の薬草園と温室をお借りする件お断りをしてもらえないかしら。」

「どうされたのですか?
とても前向きにご検討されていたようでしたのに。」

私の突然の提案に執事は慌てているようです。

「それが…
実際に育てたこともないので、まずは植木鉢から始めてみようと思ったのです。
最初は庭の片隅や自室の日当たりの良い場所など、様々な場所でどのような薬草が育ちやすいのか?
また、温室に入れた方がよいものはどういったものなのか。

そして… 私が作りたいポーションのために必要な薬草の種類はどんなものなのか。
とにかく、まずは知りたいし試してみたいの!!!」

「畏まりました、
すべてご準備させていただきましょう。
そして、この件は旦那様にもきちんとお嬢様からご報告をお願いいたします。」

「ええ、わかっているわ。
お父様がお帰りになったら、教えてくださいね。」


心が狭いと思われるかもしれませんが、私は自分の力で稼いだお金が勝手に他人に利用されるのを良しとは思えません。10枚しかない金貨です。
土地代に2枚で5か月分と考えていましたが、お祖父様の領地までの移動に護衛、その際の食事代など他にも経費が掛かります。

それを考えると、最短で3か月くらいで土地代以上の利益を出さなくてはいけません。
そんなことが出来る保証はどこにもなかったのです。
今更ながらに、見通しの甘さを痛感しました。

でも… 5歳の子どもの考えることなんて、そんなものですよね?
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