自由に生きていいですか

お父様とお話

その日の夜、お父様にお時間をいただいたのでサロンでの出来事をお話しました。
その上で、実際に自分で小さな規模でもいいので先に育ててみたいこと。
移動の時間や経費をできるだけ抑えて借りられる土地がないか、自分の目でみて探したいこと。

この2点を相談してみることにしました。

「どうして、全部自分でやってみたいと思ったんだい？」

お父様が聞いてくださいます。

「エッカル様がおっしゃっていたように、私には知識も経験もありません。
だからと言って、すべて他人任せでいいように使われることにいい気持ちがしないからです。」

思わず、こぶしを握ってしまう私にお父様は言いました。

「エルダー、君はまだ5歳だ。
これから学ぶべきことは多い。
そして、たくさんの経験を積んでいくだろう。
その中で、 ”他人に任せる”という大切なことも学んでいくことが出来ると思う。
今はまだわからなくてもいい。
全部自分でやらなくてもいいのだ。ということも、頭の中に置いておいて欲しいね。」

「他人に任せる。
ですか…」

少し不安な顔をしてしまったようです。
お父様に頭を撫でられました。

「そう。今回フレイドにレシピを売ってこさせたように。
シーバスに土地を探してくるように頼んだように。
主従の関係以外でも、こういった頼みごとができるような人になるんだよ。」

「…… わかりました。
なるべくそのように出来るように、頑張ってみます!!」

そう返事はしたものの、理解したか？
と言われたら、ちょっと怪しいものですが…

結論から言えば、どうなったのでしょう？