幸せにしてもらわなくても、自分で幸せになります

青い縞猫

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さよなら、日常【婚約者はいりません】

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結局、私はどうしたら良いのでしょう?

「恐れ入ります、私はもう下がっても良いのでしょうか?」

このままここにいても、もうお話することもありません。
なんだか微妙な空気感のこの部屋に長時間留まるのも…居心地がよくありませんから。

「まだ話は終わっていない。」

国王陛下に言われますが、一体何があるというのでしょうか?
思わず小首を傾げてしまいます。

「その… … デュードリヒと婚約してはくれないだろうか。」

「お断りいたします。」

私は即答してしまいました。
一体何を考えていらっしゃるのでしょうか。

「これは、王命だぞ!!」

「それでもお断りさせていただきます。」

お父様、卒倒せんばかりの顔色で少し震えておいでです。が…
そんなことはもう、私の知ったことではありません。
自分の息子の不祥事すら把握できないポンコツ王の言うことなんて、どうして聞かなくてはいけないのでしょうか?

「そもそも、今回の婚約解消はヴァーミリアン殿下の不貞により行われたものですよね。
一度王族の方から婚約解消された令嬢に、今度は別の王子の婚約者になれだとか、どの口がおっしゃいますの?」

「それに…お父様、私はもう政略結婚の駒になることは致しません。
子供のころから夢だった、冒険者として活動していくことにいたします。
すでに、準備は整っていますのでもう、この際、家族でいることをやめさせていただきますわ!!!」

そういって私は自分の髪を引っ張ります。
ずるり… 
と長い髪がずれて。。。

平民と同じ長さに切りそろえられた髪の毛が現れます。
かつらをかぶっていたのです。
さらには、ドレスの下にも平民の服を着ています。

さすがにこの場で脱ぐようなことは致しませんが…

「お父様、私は平民になります。
このまま一緒の馬車に乗ることも、もう公爵邸に帰ることもありません。
私は、今日は自分の決めた家に帰ります。
もう、誰かが決めた婚約者と婚約することもありません。今まで育ててくださり、ありがとうございました。」

皆がポカンと口をあけて放心状態になっている間に、王様の私室を出ていきました。

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