ざまあ~が終ったその後で BY王子 (俺たちの戦いはこれからだ)

mizumori

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43話 夜会へGO 5 

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 7月からはエドラド王国から買い付けた原石から宝石を取り出し、綺麗に形を整えるのに時間が掛かっている。ブリリアンカットはやっていないが、単純なカットは入れている。ラウンドとマルキーズ(上が丸くて裾にブリリアンカットが入った半球形の石とそれの花びら形で片側が尖っているもの)めいたもので本物のブリリアンカットに較べると今一だが、まあ綺麗にできた。ミックスカットが正解かな。そうだ来年はこれのハート形もいいな。女の子が好きそうだ。鎖も沢山作っているので、俺には余り時間がない。鎖の材料?銀は安いので買っている。金は前に人気のない川に立ち寄っては、蛇行している川の砂州や淵から、こつこつと集めた砂金を使っている。俺は地道だろう。

  髪飾りの販売も順調だ。俺が作った鎖を組み立てて設計図どおりに幾つも作り上げてくれた。
 売れ筋は大金貨5枚から10枚(5百万から一千万相当)唯夜会用だと大金貨2,30枚(2,3千万相当)がぼんぼん出て行くらしい。この国の貴族は金を持っているな。

  そして例の3人の商人がやらかしてくれたことを報告しよう。くず石もつかうので原石でお願いしたのだが、予算を大幅に超えて白金貨900枚(90億相当)の原石を仕入れてきたのだ・・・この国の商人は限度とか程々と言う言葉を知らないのか?エドラド王国の手持ちの原石をほぼ・・・いや、根こそぎ浚ってきたらしい。かの国の2年分の産出量はあるそうだ。確かエドラド王国は原石を宝石に研磨して輸出をして利益をあげていたはずだ。どうやって原石をこれだけ買い上げるのを承知させたのだろう?

  話をきいて理由がわかった。俺が何気なく渡したミックスカットの数個の石、あれはこの世界では画期的なカットの方法で、あそこまで宝石を美しく輝かせるカットは見たことがないそうだ。工房の極秘のカットの方法、それを俺は気軽に説明していたらしい。見本の宝石たちと共にそれを説明することでエドラド王国のギルドからの原石の買い付けを成功させたそうだ。向こうは苦渋の決断だったらしいが、それを受け入れた。いやはや、こんなことになるとは。申し訳なく思う。今後も数億程度は買い付けできるそうで、こいつらは海賊みたいだなと思った俺は悪くない。そして、こいつらは当然のように言ってくるが、今回の大量の原石も今後買い付ける原石も加工するのは俺だ。勘弁して欲しい。そして俺に国外に再輸出するから品物が欲しいといってくる。タフだとは思っていたけれど、すごいよ君たち。タフネスNO.1の称号を捧げよう。


  兄上とも変わらずお茶会をしている。兄上はいつも俺の話を楽しそうに聞いてくれる。
 商人たちの原石買い付けの前に使った宝石は全部兄上提供のものだ。概算で20億相当はある。兄上が俺に甘すぎて、ちょっと困る。

  そして、

 「彼らの隠れ家は8ヶ所まで突き止めましたが、何故か動きが鈍い。ただ集まって話をしているだけで、買い集めた武器も動かしていません。何かを待っているのでしょうね」

 と言われ、待ち遠しそうな表情をされる。

「どちらにしろ、今年はまだ機は熟していないようですね」

 「はい、アントニオが動くのも、来年になりそうです」

  俺は人脈がないので、内偵は全て兄上に任せている。資金稼ぎをしてフィーゲル侯爵をあおることが俺の役目だ。焦る気はないが、だらだらするのもいやだ。

 「楽しみです」「来年が楽しみですね」

  兄上はくすくす笑う。俺たちのお茶会はいつもの通り終わった。


  さあ、来年の為にがんばろう。夏は宝飾品作り、そのあとは石鹸作りと販売だ。
ビンセントが慣れてきたので、俺は5月になる前に抜けようかな。
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