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旅立ち
ネルの森
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俺は、今スズといっしょに舗装されてない道を歩いている。
森の中の、木が影を作っている道だ。
ここは、最弱と言われるゴブリンや
レッドモンキー、ビックスパイダー達が
現れるネルの森。
ここを抜ければ村から一番近いカローナ町に着く。
なんでこんな所を通るかと言うと、
回り道してモンスターがいない道を通っても良いのだが遠くなるし 、何より俺は、スズとレベル上げがしたいからだ。
モンスターを倒すと経験値と言うものがもらえて、それが一定量貯まるとレベルが上がるのだ。
職業レベルは、その職業のスキルなどを使ったりすると上がる。
スキル『マッピング』と『気配察知』
を併用したレーダーに敵のマークが出た。その数五つ。前方の木々に、隠れて奇襲をかけるつもりなのだろう。
しかし俺たちの奇襲が効かない。
逆にこちらから奇襲をかけてやろう。
スズに目で合図をしで、そこら辺に落ちていた手のひらサイズの石をその方向に向かって投げる。スキル『投擲補正』によって、まっすぐに飛んでいった石は、敵にしっかりと当たった。落ちてきたのは、ビックスパイダー、初めて見たが結構キモイ。全身黒色で、お腹に赤い斑点がある。地球でのセアカゴケグモをそのまま大きくしたような感じだ。
残りの4体が、奇襲を諦めて襲いかかってくる。
スズは、少し長めのナイフを持っているので大丈夫だろう。これは自分のやりたいことをやる。まだ使ったことのない
スキル『錬金術』だ。
まずは錬金する対象として土を選ぶ。
そして槍の形状を思い浮かべ創り出す。
土が地面から巻き上げられて、槍の形に固まっていく。
その間にもうスズは、2匹のビックスパイダーを倒していた。
1匹がスズに襲い掛かろうとしたので俺は作り出した槍で突き刺してやった。
最後の1匹は、色が違った。全身が白く、目が紫だ。気味が悪い色だ。
白いビックスパイダーが毒を吐いてきた。これは、あらかじめビックスパイダーの生態を調べていたので警戒をしていた。スズと2手に分かれて、木にのぼる。俺は、上から槍を構えて全力で投げた。
しかしその攻撃は、白いビックスパイダーの鎧のような硬さの皮膚に弾かれた。
驚いてあっけにとられる。その隙をついて白いビックスパイダーは糸を吐いてきた。
絡まる俺。慌てて思考能力が鈍る。
ゆっくり近づいてくる白いビックスパイダーに初めての恐怖を抱いた。
そこにスズが白いビックスパイダーの額にナイフを投げてひるませた。そして絡まっていた糸を切ってくれた。
「ありがとう。」
「気をつけて。まだたたかいは、終わってないわ。」
素直にお礼を言う俺に、スズは厳しい口調でそう言った。その通りだ。まだ勝負は終わっていない。決着をつけなければ…
森の中の、木が影を作っている道だ。
ここは、最弱と言われるゴブリンや
レッドモンキー、ビックスパイダー達が
現れるネルの森。
ここを抜ければ村から一番近いカローナ町に着く。
なんでこんな所を通るかと言うと、
回り道してモンスターがいない道を通っても良いのだが遠くなるし 、何より俺は、スズとレベル上げがしたいからだ。
モンスターを倒すと経験値と言うものがもらえて、それが一定量貯まるとレベルが上がるのだ。
職業レベルは、その職業のスキルなどを使ったりすると上がる。
スキル『マッピング』と『気配察知』
を併用したレーダーに敵のマークが出た。その数五つ。前方の木々に、隠れて奇襲をかけるつもりなのだろう。
しかし俺たちの奇襲が効かない。
逆にこちらから奇襲をかけてやろう。
スズに目で合図をしで、そこら辺に落ちていた手のひらサイズの石をその方向に向かって投げる。スキル『投擲補正』によって、まっすぐに飛んでいった石は、敵にしっかりと当たった。落ちてきたのは、ビックスパイダー、初めて見たが結構キモイ。全身黒色で、お腹に赤い斑点がある。地球でのセアカゴケグモをそのまま大きくしたような感じだ。
残りの4体が、奇襲を諦めて襲いかかってくる。
スズは、少し長めのナイフを持っているので大丈夫だろう。これは自分のやりたいことをやる。まだ使ったことのない
スキル『錬金術』だ。
まずは錬金する対象として土を選ぶ。
そして槍の形状を思い浮かべ創り出す。
土が地面から巻き上げられて、槍の形に固まっていく。
その間にもうスズは、2匹のビックスパイダーを倒していた。
1匹がスズに襲い掛かろうとしたので俺は作り出した槍で突き刺してやった。
最後の1匹は、色が違った。全身が白く、目が紫だ。気味が悪い色だ。
白いビックスパイダーが毒を吐いてきた。これは、あらかじめビックスパイダーの生態を調べていたので警戒をしていた。スズと2手に分かれて、木にのぼる。俺は、上から槍を構えて全力で投げた。
しかしその攻撃は、白いビックスパイダーの鎧のような硬さの皮膚に弾かれた。
驚いてあっけにとられる。その隙をついて白いビックスパイダーは糸を吐いてきた。
絡まる俺。慌てて思考能力が鈍る。
ゆっくり近づいてくる白いビックスパイダーに初めての恐怖を抱いた。
そこにスズが白いビックスパイダーの額にナイフを投げてひるませた。そして絡まっていた糸を切ってくれた。
「ありがとう。」
「気をつけて。まだたたかいは、終わってないわ。」
素直にお礼を言う俺に、スズは厳しい口調でそう言った。その通りだ。まだ勝負は終わっていない。決着をつけなければ…
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