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承の星々
アクィラェ兄弟
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世界ダイスリールの西側に位置し、天皇エクレールが統治する雷の帝国。
機械技術や科学が最も発達した、文明国家。
その都心からだいぶ離れた、とある森の辺境地に構えられた研究所から、昼夜問わず煙やら稲光やらが飛び交っている。
そこには、帝国を代表する科学者の兄弟が住んでいるのだが……。
「また失敗か……。ベイド、そっちはどうだい?」
「ダメです。原子はおろか、欠片一つ残っていません」
空になった透明ケースを拡大鏡で覗いていたベイドが、力無く首を横に振る。
グルミウム王女の公開処刑に立ち会い、原子分解再構築の研究を始めてから、ゆうに二年を越えていた。
現象が起きる道理は解明されているものの、無機物、有機物共に、再構築どころか、消失するという失敗が続いていた。
「あと一月もすれば概評会なのに、弱りましたね。これでは何も発表出来ません」
ふう、とため息がてら愚痴るが、兄から返事はない。
発明の天才と謳われる兄シェリアクは、顎に手をやったまま、ぶつぶつと何か呟いている。
やれやれ。始まってしまいましたか。
ああなってしまうと、兄の耳には何も届かない。
ベイドは苦笑しつつ、シェリアクが開発した、原子分解再構築を人工的に行う装置の設計図を眺める。
兄と並び改造の天才という呼び名に恥じないよう、何か改良の余地は無いか、自分達は何を見落としているのかと、何万回と目を通した図面を見直す。
再構築はさておき、原子分解の原理はこれで間違いない。分解は問題なく行われている。なのに何故、跡形も無く消えてしまうんだ?何故再構築されない?……この過程で、何が足りない?条件を思い出せ。失われた技術を扱えるのは、五大聖獣の一族と、転生式を終えた者の更に一握り。彼らと私達を隔てている物は……。
「……五大聖獣と、転生式……?」
そうか!
「意思だ!」
一つ叫び、未だ思いに耽る兄に声をかける。
「分かりましたよ兄さん。今までの実験には、第二の意思が足りていなかったんです」
「……ん、意思?」
あまり話が入って来なかったようで、シェリアクはぼやっとした返事をする。
「そうです。思い出してみて下さい。原子分解再構築は、私達一般人からは失われた技術。それを現代でも扱える一握りの人物達が……」
「王族と、転生式を終えた中の一部分。……己の魂と対面し、真名を得た者達か」
すぐにベイドの説明を理解し、そう引き継ぐシェリアク。
「その通りです。ですから、失われた技術の原子分解は私達が、再構築を第二の意思、つまり魂の奥底に眠る龍が行なっているのではないでしょうか?」
そこまで一気に言うと、シェリアクはしばらく考え込み、ややあって口を開く。
「……なるほど。確かに、その観点で考えてみれば、今までの実験物が消失してしまうのも合点が行くな。よし、そちらの方面でもう一度調べ直してみよう」
「はい!」
力強く頷き、ベイド達は壁を埋めるように設置された棚にある書物をかたっぱしから調べ始めた。
†
「―以上の観点から、新たに研究を始めたばかりの為、今回は途中経過のみの報告となりました事、どうかご容赦下さい」
幾重にも束ねられた報告書を閉じ、一礼して腰を下ろす兄を横目に、ベイドは周りの研究者達の反応を伺う。
食い入るように資料を読み返す者、胡散臭そうに資料をぺらぺらと捲る者、隣同士耳打ちし合う者……。
各々思う事はあるようだが、手応えとしては上々といったところか。
しかし彼等の反応はさほど重要ではない。
大切なのは、この概評会の主催者であり、この帝国の長でもあるエクレール天皇の反応だ。
本人がこの場にいるわけではないが、従者が手にしている箱型の機械を通して、謁見の間からこの会議の話を聞いているのだ。
陛下は一体、この報告にどのような評価を下すのだろう。
天皇からの支持を得る事が出来れば、今後の研究は大いに捗るし、逆に支持を得られなければ、研究自体が取り止めとなる可能性もある。
ちょっとした緊張を持ちながら、従者が持つ機械に注目する。
「陛下。アクィラェ兄弟の研究、如何なさいますか?」
まるで静まるのを待っていたかのように、従者がタイミング良く問い掛ける。
機械の奥からは、暫く考え込むような沈黙が流れ、やがて天皇のくぐもった声が聞こえてきた。
「アクィラェの興味は、ついにかの技法に向けられたか……。すまぬが、この分野に関しては、余の判断だけでそなたらに委ねる事は出来ぬ」
「と、仰いますと?」
「エルタニンにて、その研究内容を報告してきてくれるか?あとは、そこの判断に従ってもらいたい」
その言葉に、兄が息を呑むのを感じた。
「それはつまり、天帝様の御意向を賜ると?……それはなんとも畏れ多い。では、改めて資料を編成して……」
「いや、そのままで良い。文は余の方から送っておこう。すぐに発つが良い」
「承知しました。それでは、準備が整い次第、出発致します」
一礼し、シェリアクは立ち上がって研究者全員に向かって挨拶する。
「それでは皆さん、失礼ながら我々はここで退場させていただきます。皆さんの研究が功を成す事を、心よりお祈り致します。では」
行くよ。とベイドに声をかけ、シェリアクは足早に、とても軽い足取りで会場を後にした。
†
特にこれといった準備をする事なく、帝国を発って数日後、ベイド達兄弟は、世界の中心にある唯一の中立国土の天地にたどり着いた。
ここは母国ほど機械で溢れ活気付いているとは言えないが、唯一の中立国であり、世界の中継地点であるが故に、いろんな物や人で溢れている。
中には亡国と化したグルミウムの品を扱った店もいくつか存在している。
小さな国ではあるが、一日いるだけでも十分な刺激が得られる場所だ。
「多くの物で溢れているね。暫くここに滞在すれば、ベイドも何か創れるようになるんじゃないかい?」
まるで気持ちが繋がっていたかのように、兄の口から似たような言葉が漏れる。
「だと、良いんですけどね」
ベイドは苦笑しながらそう答える。
カメロパダリスの国民は、その多くが何かしらの研究、もしくは開発者だ。
その一員であるベイドは今年で二十一になるが、今まで一度も、己の手で何かを創りあげた事がない。
すでに完成された作品に手を加えるのは得意だが、無から有を創り出す能力は皆無だ。
故に、付いた通り名は『改良の天才』という皮肉めいたもの。
気にする必要は無いとシェリアクは励ますが、この年にもなるとそう甘えてばかりいられない。
そんなベイドの焦りを知ってか知らずか、シェリアクはのんびりと言葉を付け足す。
「焦ってはいけないよ。いつかは興味のある物に出会えるさ。不確定な未来を案ずるよりも、今をしっかり生きる事の方が大切だからね」
「そう、ですね」
そう。焦ってはいけない。未来は、今を積み重ねて出来る物だ。
「行きましょう、兄さん。天帝様が待っています」
兄の言葉で身体が軽くなり、先程よりも軽い足取りで、先に待つ未来へと歩を進める。
「貴殿らが、アクィラェ兄弟か?」
登城して広間に通されてからしばらくして、二人の若い男が入ってきた。
声をかけてきた仏頂面の方はいかにも重役といった感じで、もう一人は彼の小姓だろうか?おどおどした感じでベイドよりも幼く、子供のようにも見える。
「ええ。私が今回の件を担当しています、シェリアク=デネブ・ロー・アクィラェと申します。こっちは私の弟で、助手のベイド」
シェリアクが笑顔で紹介すると、男は軽く頷いた。
「陛下の代理で参った、エルタニン敕任二等官、アクベンス・フォーマルハウトだ。先方からの親書はすでに受け取っている」
なんて無愛想な男なんだと思ったが、兄はそんな彼の態度は全く気にならないようで変わらずニコニコしている。
「そうですか、それは良かった。では、早速説明の方を……」
「いや、それには及ばない」
資料を取り出そうと鞄に触れるよりも早く、アクベンスの制止が入る。
「わざわざ遠方からご足労頂いて申し訳ないが、親書を確認した時点で、陛下はそのお答えを出しておられる」
「それは本当ですか?それで、天帝様はこの研究について何と?」
突然の出来事に興奮しきったシェリアクに対し、アクベンスは一度咳払いをしてから、天帝が述べたであろう台詞をそのまま口にした。
「我等土の天地は監視するのみ。その結果の是非は問わぬ。だそうだ」
「それは、つまり、研究を続けて構わないと?」
「言葉の意味そのままだ。我々は監視するのみだ」
肯定も否定もせず、気難しい顔で答えるアクベンス。
つまりは、好きにしろと。
「そのお言葉だけで十分です!有り難うございます。そんな気難しい顔をなさらないで下さい。我々の研究は、必ず成功させてみせますから」
その場で小躍りしそうな程舞い上がっているシェリアクは、挨拶も程々に、ベイドの手を取り、広間を飛び出した。
機械技術や科学が最も発達した、文明国家。
その都心からだいぶ離れた、とある森の辺境地に構えられた研究所から、昼夜問わず煙やら稲光やらが飛び交っている。
そこには、帝国を代表する科学者の兄弟が住んでいるのだが……。
「また失敗か……。ベイド、そっちはどうだい?」
「ダメです。原子はおろか、欠片一つ残っていません」
空になった透明ケースを拡大鏡で覗いていたベイドが、力無く首を横に振る。
グルミウム王女の公開処刑に立ち会い、原子分解再構築の研究を始めてから、ゆうに二年を越えていた。
現象が起きる道理は解明されているものの、無機物、有機物共に、再構築どころか、消失するという失敗が続いていた。
「あと一月もすれば概評会なのに、弱りましたね。これでは何も発表出来ません」
ふう、とため息がてら愚痴るが、兄から返事はない。
発明の天才と謳われる兄シェリアクは、顎に手をやったまま、ぶつぶつと何か呟いている。
やれやれ。始まってしまいましたか。
ああなってしまうと、兄の耳には何も届かない。
ベイドは苦笑しつつ、シェリアクが開発した、原子分解再構築を人工的に行う装置の設計図を眺める。
兄と並び改造の天才という呼び名に恥じないよう、何か改良の余地は無いか、自分達は何を見落としているのかと、何万回と目を通した図面を見直す。
再構築はさておき、原子分解の原理はこれで間違いない。分解は問題なく行われている。なのに何故、跡形も無く消えてしまうんだ?何故再構築されない?……この過程で、何が足りない?条件を思い出せ。失われた技術を扱えるのは、五大聖獣の一族と、転生式を終えた者の更に一握り。彼らと私達を隔てている物は……。
「……五大聖獣と、転生式……?」
そうか!
「意思だ!」
一つ叫び、未だ思いに耽る兄に声をかける。
「分かりましたよ兄さん。今までの実験には、第二の意思が足りていなかったんです」
「……ん、意思?」
あまり話が入って来なかったようで、シェリアクはぼやっとした返事をする。
「そうです。思い出してみて下さい。原子分解再構築は、私達一般人からは失われた技術。それを現代でも扱える一握りの人物達が……」
「王族と、転生式を終えた中の一部分。……己の魂と対面し、真名を得た者達か」
すぐにベイドの説明を理解し、そう引き継ぐシェリアク。
「その通りです。ですから、失われた技術の原子分解は私達が、再構築を第二の意思、つまり魂の奥底に眠る龍が行なっているのではないでしょうか?」
そこまで一気に言うと、シェリアクはしばらく考え込み、ややあって口を開く。
「……なるほど。確かに、その観点で考えてみれば、今までの実験物が消失してしまうのも合点が行くな。よし、そちらの方面でもう一度調べ直してみよう」
「はい!」
力強く頷き、ベイド達は壁を埋めるように設置された棚にある書物をかたっぱしから調べ始めた。
†
「―以上の観点から、新たに研究を始めたばかりの為、今回は途中経過のみの報告となりました事、どうかご容赦下さい」
幾重にも束ねられた報告書を閉じ、一礼して腰を下ろす兄を横目に、ベイドは周りの研究者達の反応を伺う。
食い入るように資料を読み返す者、胡散臭そうに資料をぺらぺらと捲る者、隣同士耳打ちし合う者……。
各々思う事はあるようだが、手応えとしては上々といったところか。
しかし彼等の反応はさほど重要ではない。
大切なのは、この概評会の主催者であり、この帝国の長でもあるエクレール天皇の反応だ。
本人がこの場にいるわけではないが、従者が手にしている箱型の機械を通して、謁見の間からこの会議の話を聞いているのだ。
陛下は一体、この報告にどのような評価を下すのだろう。
天皇からの支持を得る事が出来れば、今後の研究は大いに捗るし、逆に支持を得られなければ、研究自体が取り止めとなる可能性もある。
ちょっとした緊張を持ちながら、従者が持つ機械に注目する。
「陛下。アクィラェ兄弟の研究、如何なさいますか?」
まるで静まるのを待っていたかのように、従者がタイミング良く問い掛ける。
機械の奥からは、暫く考え込むような沈黙が流れ、やがて天皇のくぐもった声が聞こえてきた。
「アクィラェの興味は、ついにかの技法に向けられたか……。すまぬが、この分野に関しては、余の判断だけでそなたらに委ねる事は出来ぬ」
「と、仰いますと?」
「エルタニンにて、その研究内容を報告してきてくれるか?あとは、そこの判断に従ってもらいたい」
その言葉に、兄が息を呑むのを感じた。
「それはつまり、天帝様の御意向を賜ると?……それはなんとも畏れ多い。では、改めて資料を編成して……」
「いや、そのままで良い。文は余の方から送っておこう。すぐに発つが良い」
「承知しました。それでは、準備が整い次第、出発致します」
一礼し、シェリアクは立ち上がって研究者全員に向かって挨拶する。
「それでは皆さん、失礼ながら我々はここで退場させていただきます。皆さんの研究が功を成す事を、心よりお祈り致します。では」
行くよ。とベイドに声をかけ、シェリアクは足早に、とても軽い足取りで会場を後にした。
†
特にこれといった準備をする事なく、帝国を発って数日後、ベイド達兄弟は、世界の中心にある唯一の中立国土の天地にたどり着いた。
ここは母国ほど機械で溢れ活気付いているとは言えないが、唯一の中立国であり、世界の中継地点であるが故に、いろんな物や人で溢れている。
中には亡国と化したグルミウムの品を扱った店もいくつか存在している。
小さな国ではあるが、一日いるだけでも十分な刺激が得られる場所だ。
「多くの物で溢れているね。暫くここに滞在すれば、ベイドも何か創れるようになるんじゃないかい?」
まるで気持ちが繋がっていたかのように、兄の口から似たような言葉が漏れる。
「だと、良いんですけどね」
ベイドは苦笑しながらそう答える。
カメロパダリスの国民は、その多くが何かしらの研究、もしくは開発者だ。
その一員であるベイドは今年で二十一になるが、今まで一度も、己の手で何かを創りあげた事がない。
すでに完成された作品に手を加えるのは得意だが、無から有を創り出す能力は皆無だ。
故に、付いた通り名は『改良の天才』という皮肉めいたもの。
気にする必要は無いとシェリアクは励ますが、この年にもなるとそう甘えてばかりいられない。
そんなベイドの焦りを知ってか知らずか、シェリアクはのんびりと言葉を付け足す。
「焦ってはいけないよ。いつかは興味のある物に出会えるさ。不確定な未来を案ずるよりも、今をしっかり生きる事の方が大切だからね」
「そう、ですね」
そう。焦ってはいけない。未来は、今を積み重ねて出来る物だ。
「行きましょう、兄さん。天帝様が待っています」
兄の言葉で身体が軽くなり、先程よりも軽い足取りで、先に待つ未来へと歩を進める。
「貴殿らが、アクィラェ兄弟か?」
登城して広間に通されてからしばらくして、二人の若い男が入ってきた。
声をかけてきた仏頂面の方はいかにも重役といった感じで、もう一人は彼の小姓だろうか?おどおどした感じでベイドよりも幼く、子供のようにも見える。
「ええ。私が今回の件を担当しています、シェリアク=デネブ・ロー・アクィラェと申します。こっちは私の弟で、助手のベイド」
シェリアクが笑顔で紹介すると、男は軽く頷いた。
「陛下の代理で参った、エルタニン敕任二等官、アクベンス・フォーマルハウトだ。先方からの親書はすでに受け取っている」
なんて無愛想な男なんだと思ったが、兄はそんな彼の態度は全く気にならないようで変わらずニコニコしている。
「そうですか、それは良かった。では、早速説明の方を……」
「いや、それには及ばない」
資料を取り出そうと鞄に触れるよりも早く、アクベンスの制止が入る。
「わざわざ遠方からご足労頂いて申し訳ないが、親書を確認した時点で、陛下はそのお答えを出しておられる」
「それは本当ですか?それで、天帝様はこの研究について何と?」
突然の出来事に興奮しきったシェリアクに対し、アクベンスは一度咳払いをしてから、天帝が述べたであろう台詞をそのまま口にした。
「我等土の天地は監視するのみ。その結果の是非は問わぬ。だそうだ」
「それは、つまり、研究を続けて構わないと?」
「言葉の意味そのままだ。我々は監視するのみだ」
肯定も否定もせず、気難しい顔で答えるアクベンス。
つまりは、好きにしろと。
「そのお言葉だけで十分です!有り難うございます。そんな気難しい顔をなさらないで下さい。我々の研究は、必ず成功させてみせますから」
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※※※
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表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
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