33 / 114
転の流星
人柄
しおりを挟む
水の王国での巡礼を終え、シェアトという新たな仲間を迎えたボレアリスは、その足取りのまま雷の帝国を目指して西へ向かっていた。
雪が完全に止み、積雪も気にならなくなった所まで来ると、シェアトが困惑気味に口を開いた。
「……あの、アリス?ちょっと聞いてもいいかな?」
「ん、どうしたの?」
先頭を歩くボレアリスは振り返る事なく声だけで返事をする。
「アリスが言ってた仲間って、ルクバット君だけだよね?」
「そうだけど?」
シェアトが何を言いたいのかよく分からず、足を止めると、シェアトはそわそわと後ろを気にしていた。
「えと、じゃあ……あそこにいる彼は、何なのかな?」
シェアトが気にするその先に目をやると、顔が判別し難い位置に、見慣れた人物が立っている。
身の丈程はある大剣を背に担ぎ、緋色の髪を三つ編みに束ねた男、グラフィアス。
初めて会った頃と比べるとだいぶ背が伸び、雰囲気も落ち着きのあるものとなったが、その瞳だけは変わらない。
憎しみに満ちた、燃え上がるような瞳。
それは今も昔も変わることなく、ボレアリスに向けられている。
「ルクバット君と出会った時から、ずっと付いてきてるんだけど……」
「あいつは良いんだ。いつもの事だから、気にする必要ないよ」
「え?必要ないって」
ボレアリスの態度に、シェアトは余計混乱したようだ。
すると、すぐにルクバットがフォローに入る。
「あの人はね、グラフィアスって言って、アリスの追っかけなんだ」
「え?追っかけ?」
「うん。三年くらい前からかな?こーんな目吊り上げてね、『お前を殺す!』ってアリスに勝負を仕掛けてきたんだ。でもすぐにやられちゃってね。それからはああやって、少し離れた所から付いて来るようになったんだよ。でも、すごく良い人だよ」
「そう、なんだ」
シェアトの声色は今一理解出来ていない様で、今度はボレアリスに聞いてきた。
「彼、火の帝国の出身よね?」
「見た目通り、そのまんまだね」
「あなたを殺すって」
「バスターは恨みを買いやすい仕事だからね。その内の一つだよ。そんなに気になるなら、本人に聞いてみれば良いよ。私以外には危害は加えないから」
他人をどうこう言う趣味はボレアリスには無いし、彼が他人に害を与えないというのは、絶対の自信を持って答えられる。
現に、ルクバットは上手くやっているようで、彼の事をよく話してくれる。
個人的な恨みさえ無ければ、悪いやつではないのだ。
「……そう」
自分の中でそれなりに納得出来たのか、暗い声ではあるがシェアトはそう頷く。
そして今度は、ルクバットが話し掛けてきた。
「ねえ、アリス。次は雷の帝国に行くんだよね?俺も帝都に入れる?」
「そうだな……。今回はシェアトもいるし、修行も終わったばかりだから、一緒に行くか」
「やったー!」
言うが早いか、ルクバットはガッツポーズを見せる。
「遊びに行くんじゃないんだぞ?」
呆れ気味に言うが、ルクバットのテンションは下がらない。
「分かってるよそんなの。へへ、楽しみだな~」
「ふふ。そんなにあの国が好きなの?」
嬉しそうにはしゃぐルクバットにシェアトが笑いながら尋ねるが、ルクバットは笑顔のまま首を振った。
「ううん、俺あそこに行った事無いんだ。変な物がいっぱいあるんでしょ?」
「やっぱり男の子ね。変な物かは分からないけど、先進的な物で溢れてるのは確かね。世界で最も文明が発達している帝国で、いろんな分野の研究が行われてるから。最近活発なのは、原子分解再構築の原理究明と、空を飛ぶ乗り物。あとは……」
「えっ?乗り物が空を飛ぶの?」
「うん。私も詳しくは知らないけど、そう聞いてるわ。でも、まだまだ机上の空論らしいけどね」
「きじょー?」
「考えばかりで、実際には何もできあがってない、ただの妄想だよ」
シェアトの話に一瞬どきりとしたが、安堵の溜め息と共にルクバットに机上の空論の意味を教える。
「それにしても、シェアトは随分と情報通なんだね」
「あはは。これが私の本業だから」
「え?お姉ちゃん、情報屋なの?」
「ううん。私はただの学生だよ。五大国の文化や暮らしについて学んでいるの」
「へー!じゃあ風の王国の事も知ってる?」
「勿論!一番力を入れて取り組んでいるわ」
「本当!?じゃあ知ってる事全部教えてよ」
無邪気にはしゃぐルクバット程ではないが、それにはボレアリスも興味が湧いた。
「私も興味あるな。他国から見たグルミウム。是非聞かせてよ」
「そこまで言うなら、喜んで。何から話そうか?」
「じゃあ俺が質問しても良い?えっとね……」
そこから野宿をするまでの数時間、三人はグルミウムについて色々と話し合った。
†
夕日が落ちきる前に、野宿が出来そうな場所を見つけた三人は、そこに火を起こして食事を済ませ、休眠をとる。
シェアトにとっては外で食べる初めての食事であり、初めての野宿で、何もかもが新鮮だった。
「……ん」
ぱき、ぱき、と枝が折れる音が耳に入ってきて、シェアトはうっすらと目を開けた。
視界に移ったのは静かに燃え上がる薪、そして、そこから伝わる温もりがシェアトの身体を包みこむ。
興奮のあまりに寝付けないと思っていたが、いつの間にか眠りについていたようだ。
今、何時だろう?
目を擦りながら身体を起こし、ぼんやりとした頭で思う。
薪の燃え加減からするとそれほど時間は経っていないように見えたが、よく見ると灰の量が多く、東の空が白み始めている。
もう朝か……。
んーと伸びをすると、固まっていた筋肉が伸びて気持ちが良い。
野宿に慣れるには、まだ時間が係りそうだ。
「……あれ、アリス?」
ふと辺りを見回すと、ルクバットは隣で眠っているが、ボレアリスの姿がどこにも無い。
彼女のマントがルクバットに掛かっているので、おそらく遠くにはいっていないはず。
水辺まで行くのに薄着じゃ寒いだろうし、火を点けたのも彼女だろうから起きてはいるだろうけど……ん?
朝日が顔を出してきて日光がどんどん強くなってきた事で、妙な違和感を覚えた。
シェアト達から少し離れた平地にある細長い影が、何度も何度も行き来している。
「……?」
不思議に思い片手で日差しを遮りながら上を見上げると、
「……アリス?」
顔が認識出来ないくらい上空に浮かんでいるのは、紛れれもなく人間で、それがボレアリスだと確信するまでにそれ程時間は掛からなかった。
彼女は、誰もいない空中で、一人トレーニングをしているようで、身を翻す度に手に持つ刀が陽光を反射させてキラッと輝いている。
決して豪快では無く、無理なく、流れるようなその動きは、一つの洗練された舞を見ているようだ。
……綺麗。
その無駄の無い動きは、見ていて惚れ惚れする。
暫く眺めているとトレーニングが終わったのか、ボレアリスの動きが止まり、下に降りてきた。
「おはよ、シェアト。よく眠れた?火はさっき点け直したけど、寒くない?」
地に足を着けたボレアリスは、刀を鞘に収めながらそう言った。
「おはよう。ありがとう、大丈夫。……ねえ、いつもあそこでああやってるの?」
シェアトが軽く上を指差すと、ボレアリスは何の事かすぐに理解したようで、笑顔で答えた。
「ああ、うん。あそこなら静かで集中出来るし、太陽光が気持ちいいし、ルクバットも起こさなくて済むからね」
「なるほどね。それにしても、二人は本当に仲が良いんだね。まるで本当の兄弟みたい」
ふと、家に置いてきた弟の事を思い出し、二人の関係が微笑ましく思えた。
するとボレアリスは、若干考えるような仕草を見せ、肩をすくめた。
「兄弟、か……。昔、知り合いにも言われたよ。けど私は、一応弟子として見てるけどね。さぁ、それよりそろそろルクバットも起こして、食事にしようか。今日も沢山歩くから、しっかり食べなよ?」
「うん」
一つ頷き、シェアトは食事の準備をボレアリスと共に始めた。
雪が完全に止み、積雪も気にならなくなった所まで来ると、シェアトが困惑気味に口を開いた。
「……あの、アリス?ちょっと聞いてもいいかな?」
「ん、どうしたの?」
先頭を歩くボレアリスは振り返る事なく声だけで返事をする。
「アリスが言ってた仲間って、ルクバット君だけだよね?」
「そうだけど?」
シェアトが何を言いたいのかよく分からず、足を止めると、シェアトはそわそわと後ろを気にしていた。
「えと、じゃあ……あそこにいる彼は、何なのかな?」
シェアトが気にするその先に目をやると、顔が判別し難い位置に、見慣れた人物が立っている。
身の丈程はある大剣を背に担ぎ、緋色の髪を三つ編みに束ねた男、グラフィアス。
初めて会った頃と比べるとだいぶ背が伸び、雰囲気も落ち着きのあるものとなったが、その瞳だけは変わらない。
憎しみに満ちた、燃え上がるような瞳。
それは今も昔も変わることなく、ボレアリスに向けられている。
「ルクバット君と出会った時から、ずっと付いてきてるんだけど……」
「あいつは良いんだ。いつもの事だから、気にする必要ないよ」
「え?必要ないって」
ボレアリスの態度に、シェアトは余計混乱したようだ。
すると、すぐにルクバットがフォローに入る。
「あの人はね、グラフィアスって言って、アリスの追っかけなんだ」
「え?追っかけ?」
「うん。三年くらい前からかな?こーんな目吊り上げてね、『お前を殺す!』ってアリスに勝負を仕掛けてきたんだ。でもすぐにやられちゃってね。それからはああやって、少し離れた所から付いて来るようになったんだよ。でも、すごく良い人だよ」
「そう、なんだ」
シェアトの声色は今一理解出来ていない様で、今度はボレアリスに聞いてきた。
「彼、火の帝国の出身よね?」
「見た目通り、そのまんまだね」
「あなたを殺すって」
「バスターは恨みを買いやすい仕事だからね。その内の一つだよ。そんなに気になるなら、本人に聞いてみれば良いよ。私以外には危害は加えないから」
他人をどうこう言う趣味はボレアリスには無いし、彼が他人に害を与えないというのは、絶対の自信を持って答えられる。
現に、ルクバットは上手くやっているようで、彼の事をよく話してくれる。
個人的な恨みさえ無ければ、悪いやつではないのだ。
「……そう」
自分の中でそれなりに納得出来たのか、暗い声ではあるがシェアトはそう頷く。
そして今度は、ルクバットが話し掛けてきた。
「ねえ、アリス。次は雷の帝国に行くんだよね?俺も帝都に入れる?」
「そうだな……。今回はシェアトもいるし、修行も終わったばかりだから、一緒に行くか」
「やったー!」
言うが早いか、ルクバットはガッツポーズを見せる。
「遊びに行くんじゃないんだぞ?」
呆れ気味に言うが、ルクバットのテンションは下がらない。
「分かってるよそんなの。へへ、楽しみだな~」
「ふふ。そんなにあの国が好きなの?」
嬉しそうにはしゃぐルクバットにシェアトが笑いながら尋ねるが、ルクバットは笑顔のまま首を振った。
「ううん、俺あそこに行った事無いんだ。変な物がいっぱいあるんでしょ?」
「やっぱり男の子ね。変な物かは分からないけど、先進的な物で溢れてるのは確かね。世界で最も文明が発達している帝国で、いろんな分野の研究が行われてるから。最近活発なのは、原子分解再構築の原理究明と、空を飛ぶ乗り物。あとは……」
「えっ?乗り物が空を飛ぶの?」
「うん。私も詳しくは知らないけど、そう聞いてるわ。でも、まだまだ机上の空論らしいけどね」
「きじょー?」
「考えばかりで、実際には何もできあがってない、ただの妄想だよ」
シェアトの話に一瞬どきりとしたが、安堵の溜め息と共にルクバットに机上の空論の意味を教える。
「それにしても、シェアトは随分と情報通なんだね」
「あはは。これが私の本業だから」
「え?お姉ちゃん、情報屋なの?」
「ううん。私はただの学生だよ。五大国の文化や暮らしについて学んでいるの」
「へー!じゃあ風の王国の事も知ってる?」
「勿論!一番力を入れて取り組んでいるわ」
「本当!?じゃあ知ってる事全部教えてよ」
無邪気にはしゃぐルクバット程ではないが、それにはボレアリスも興味が湧いた。
「私も興味あるな。他国から見たグルミウム。是非聞かせてよ」
「そこまで言うなら、喜んで。何から話そうか?」
「じゃあ俺が質問しても良い?えっとね……」
そこから野宿をするまでの数時間、三人はグルミウムについて色々と話し合った。
†
夕日が落ちきる前に、野宿が出来そうな場所を見つけた三人は、そこに火を起こして食事を済ませ、休眠をとる。
シェアトにとっては外で食べる初めての食事であり、初めての野宿で、何もかもが新鮮だった。
「……ん」
ぱき、ぱき、と枝が折れる音が耳に入ってきて、シェアトはうっすらと目を開けた。
視界に移ったのは静かに燃え上がる薪、そして、そこから伝わる温もりがシェアトの身体を包みこむ。
興奮のあまりに寝付けないと思っていたが、いつの間にか眠りについていたようだ。
今、何時だろう?
目を擦りながら身体を起こし、ぼんやりとした頭で思う。
薪の燃え加減からするとそれほど時間は経っていないように見えたが、よく見ると灰の量が多く、東の空が白み始めている。
もう朝か……。
んーと伸びをすると、固まっていた筋肉が伸びて気持ちが良い。
野宿に慣れるには、まだ時間が係りそうだ。
「……あれ、アリス?」
ふと辺りを見回すと、ルクバットは隣で眠っているが、ボレアリスの姿がどこにも無い。
彼女のマントがルクバットに掛かっているので、おそらく遠くにはいっていないはず。
水辺まで行くのに薄着じゃ寒いだろうし、火を点けたのも彼女だろうから起きてはいるだろうけど……ん?
朝日が顔を出してきて日光がどんどん強くなってきた事で、妙な違和感を覚えた。
シェアト達から少し離れた平地にある細長い影が、何度も何度も行き来している。
「……?」
不思議に思い片手で日差しを遮りながら上を見上げると、
「……アリス?」
顔が認識出来ないくらい上空に浮かんでいるのは、紛れれもなく人間で、それがボレアリスだと確信するまでにそれ程時間は掛からなかった。
彼女は、誰もいない空中で、一人トレーニングをしているようで、身を翻す度に手に持つ刀が陽光を反射させてキラッと輝いている。
決して豪快では無く、無理なく、流れるようなその動きは、一つの洗練された舞を見ているようだ。
……綺麗。
その無駄の無い動きは、見ていて惚れ惚れする。
暫く眺めているとトレーニングが終わったのか、ボレアリスの動きが止まり、下に降りてきた。
「おはよ、シェアト。よく眠れた?火はさっき点け直したけど、寒くない?」
地に足を着けたボレアリスは、刀を鞘に収めながらそう言った。
「おはよう。ありがとう、大丈夫。……ねえ、いつもあそこでああやってるの?」
シェアトが軽く上を指差すと、ボレアリスは何の事かすぐに理解したようで、笑顔で答えた。
「ああ、うん。あそこなら静かで集中出来るし、太陽光が気持ちいいし、ルクバットも起こさなくて済むからね」
「なるほどね。それにしても、二人は本当に仲が良いんだね。まるで本当の兄弟みたい」
ふと、家に置いてきた弟の事を思い出し、二人の関係が微笑ましく思えた。
するとボレアリスは、若干考えるような仕草を見せ、肩をすくめた。
「兄弟、か……。昔、知り合いにも言われたよ。けど私は、一応弟子として見てるけどね。さぁ、それよりそろそろルクバットも起こして、食事にしようか。今日も沢山歩くから、しっかり食べなよ?」
「うん」
一つ頷き、シェアトは食事の準備をボレアリスと共に始めた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる